予算委員会第五分科会

2022-02-17 衆議院 全196発言

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会議録情報#0
令和四年二月十七日(木曜日)
    午前九時開議
 出席分科員
   主査 今枝宗一郎君
      畦元 将吾君    上田 英俊君
      加藤 勝信君    土田  慎君
      根本  匠君    渡辺 博道君
      源馬謙太郎君    長妻  昭君
      山岡 達丸君
   兼務 長谷川淳二君 兼務 松本  尚君
   兼務 山岸 一生君 兼務 伊東 信久君
   兼務 吉田とも代君 兼務 角田 秀穂君
    …………………………………
   厚生労働大臣       後藤 茂之君
   政府参考人
   (総務省総合通信基盤局電波部長)         野崎 雅稔君
   政府参考人
   (法務省大臣官房審議官) 堂薗幹一郎君
   政府参考人
   (スポーツ庁スポーツ総括官)           大谷 圭介君
   政府参考人
   (厚生労働省大臣官房高齢・障害者雇用開発審議官) 奈尾 基弘君
   政府参考人
   (厚生労働省医政局長)  伊原 和人君
   政府参考人
   (厚生労働省健康局長)  佐原 康之君
   政府参考人
   (厚生労働省労働基準局長)            吉永 和生君
   政府参考人
   (厚生労働省職業安定局長)            田中 誠二君
   政府参考人
   (厚生労働省雇用環境・均等局長)         山田 雅彦君
   政府参考人
   (厚生労働省子ども家庭局長)           橋本 泰宏君
   政府参考人
   (厚生労働省社会・援護局長)           山本 麻里君
   政府参考人
   (厚生労働省社会・援護局障害保健福祉部長)    田原 克志君
   政府参考人
   (厚生労働省老健局長)  土生 栄二君
   政府参考人
   (厚生労働省保険局長)  浜谷 浩樹君
   政府参考人
   (厚生労働省人材開発統括官)           小林 洋司君
   政府参考人
   (厚生労働省政策統括官) 大島 一博君
   政府参考人
   (経済産業省商務情報政策局商務・サービス政策統括調整官)         田中 一成君
   厚生労働委員会専門員   大島  悟君
   予算委員会専門員     小池 章子君
    ―――――――――――――
分科員の異動
二月十七日
 辞任         補欠選任
  渡辺 博道君     上田 英俊君
  源馬謙太郎君     神津たけし君
  長妻  昭君     笠  浩史君
同日
 辞任         補欠選任
  上田 英俊君     土田  慎君
  神津たけし君     源馬謙太郎君
  笠  浩史君     山岡 達丸君
同日
 辞任         補欠選任
  土田  慎君     畦元 将吾君
  山岡 達丸君     長妻  昭君
同日
 辞任         補欠選任
  畦元 将吾君     渡辺 博道君
同日
 第一分科員松本尚君、第二分科員伊東信久君、角田秀穂君、第三分科員長谷川淳二君、第六分科員山岸一生君及び第八分科員吉田とも代君が本分科兼務となった。
    ―――――――――――――
本日の会議に付した案件
 令和四年度一般会計予算
 令和四年度特別会計予算
 令和四年度政府関係機関予算
 (厚生労働省所管)
     ――――◇―――――
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今枝宗一郎#1
○今枝主査 これより予算委員会第五分科会を開会いたします。
 令和四年度一般会計予算、令和四年度特別会計予算及び令和四年度政府関係機関予算中厚生労働省所管について、昨日に引き続き質疑を行います。
 質疑の申出がありますので、順次これを許します。上田英俊君。
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上田英俊#2
○上田分科員 おはようございます。
 富山県第二区選出、自由民主党、上田英俊でございます。よろしくお願いいたします。
 今回、予算委員会分科会ということで質問の機会をいただきました。関係者の皆さんに改めて感謝申し上げたいというふうに思っております。
 今日は、雇用問題について質問をさせていただきたいと思います。
 私は、昨年九月まで県議会議員を務めておりました。六期目の途中ということで辞職をいたしまして、今日に至っております。
 今から約十五年ぐらい前でありましょうか、三期目の当選を目指して挨拶回りを重ねていく中で、四年に一度挨拶回りを当然させていただくわけでありますけれども、町の形が変わってきているということに気づきました。
 富山県というのは、御存じの方も多いと思いますけれども、持家率日本一の県であります。そうした持家率日本一の県で民間のアパートが大変増えてきているということに気づきました。しかも、駐車場に並んでいる車のナンバーを見ていると、他府県のナンバーばかりであります。
 一体どういうことなんだろうか、なぜ持家率日本一の富山県において民間アパートが増えたんだろうか。まさか全ての家庭でお嫁さんとしゅうとめさんが仲がよくないということなのではないんだろうというふうに思っておりますし、また、なぜ他府県のナンバーの車が多いのかということを考えていました。
 後日改めて調べたところ、実は、富山県は製造業が大変盛んな県でありますけれども、製造業において労働者派遣が認められたということに気がつきました。
 地元の町というのは、どの町もそうでありましょうけれども、地元から首都圏等へ出た人たちが帰ってこられるように企業誘致というものをやっているわけでありますけれども、企業誘致はして、企業誘致は成功したけれども、地元では働き手がなかなか集まらないということで、そういった労働者派遣という形態で他府県から労働者の方々が来ておられるということに気がつきました。
 私は、今回の質問に当たってもそうでありますけれども、派遣という働き方を否定する気は毛頭ございません。当然、派遣という働き方を積極的に選択される方もおられるわけであります。
 ただ、挨拶回りを重ねていく中でふと思ったのが、経済が好調であるならば、どんどんどんどん継続して、あるいは連続して、働くところが、派遣先といったものが継続されるということもあるかもしれないけれども、これは世の中が不況になったら大変なことになるだろうなという思いで見ておりました。そこに起こったのがリーマン・ショックでありました。
 私は、政治活動をしていく中で、いろいろな方々とお会いする中で、どういった社会を望みますか、どういった社会がいいんですかねと聞くと、あるいはまた、政治や行政にどういった政策を求めますかということを聞くと、必ず出てくる言葉というのが、安全、安心な社会をというふうに言われます。裏返して考えてみると、じゃ、今の世の中というのは安全、安心というものが多分脅かされているんだろうというふうに思っております。安全、安心な社会をつくる政策を、しっかりと政策として推進していかなければならないというふうに思います。安全、安心がキーワードであります。
 私は、安全、安心な社会のスタートラインというのは、安定した雇用から始まるというふうに思っております。安定した雇用から、高いか安いかはまた別問題として、安定した雇用からやはり安定した収入、所得を得ることができる。安定した所得があるからこそ、結婚をして、家族をつくって、家族を養うことができるんだというふうに思います。そうした円満な家庭があるからこそ、地域社会の様々な行事に参加できるんだというふうにも思っております。そして、そうしたいろいろな方々が地域の行事に参加して、地域社会が構成されるからこそ、地域社会そのものがやはりセーフティーネットとしての機能を発揮するんだろうというふうに思います。
 大変残念なことに、今日では、雇用の流動化といったものが進んでしまった結果として、格差社会という言葉であるとか、あるいは縦並び社会という言葉も出てきました。
 私は、お金持ちの方々がよりお金持ちになるということを全く否定するつもりはありませんけれども、貧しい方々、社会的に恵まれない方々が、より貧しくなる、より立場が弱くなるということは、これは断固として拒絶するものであります。貧しい方々がより貧しくなる、弱い立場の方々がより弱い立場になるということを、やはり、政治や行政といったものは防がなければならないというふうに思っております。誰もが明日も頑張ろうと希望の持てる、夢に向けて挑戦できる社会といったものに取り組んでまいりたいというふうに思っています。
 そうした中において、非正規雇用と言われている方々が増加しているという報道があります。非正規雇用という働き方が社会の不安定要素になっているということも報道されています。
 働き方というのは、やはりいろんな働き方があると思います。いろんな働き方を個人として積極的に選択されておられる方もあると思います。パート、アルバイト、派遣等、様々な働き方がある中で、労働者、いわゆる被用者、労働保険、社会保険の観念でいう被用者と言われている用語の中で、パート、アルバイト、派遣という言葉もあります。
 まず確認させていただきたいのは、正規雇用とは一体どう定義づけられているのか、非正規雇用というのは一体どう定義づけられているのか、確認したいと思います。
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山田雅彦#3
○山田政府参考人 お答えします。
 労働関係法令上、正規雇用の定義というのは存在しませんが、一般的には、労働契約の期間の定めはない、所定労働時間がフルタイムである、直接雇用である、その三つの要件を満たすものが正規雇用と呼ばれております。また、同様に、労働関係法令上、非正規雇用という確立した定義も存在しませんが、一般的には、正規雇用に当たらない短時間労働者、先生御指摘の派遣労働者、有期契約労働者等を指し、それらの雇用形態に応じた個別法が整備されているところでございます。
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上田英俊#4
○上田分科員 今ほど、労働法規上は厳格な定義はないというふうに認識をいたしました。
 ただ、私も、そうした挨拶回りの中で、働き方に対して大変強い問題意識を持ちまして、これは大変だなと。当時、その頃は、雇用問題だけではなくて、年金未納の問題だとか、社会保障関係で、医療関係、医療保険関係はどうなんだろうかということで、問題意識を大変強烈に持ったものですから、県会議員三期目から社会保険労務士の受験をいたしました。当時はもう四十歳を過ぎておりましたので、記憶力と忘却力の戦いだったわけでありますけれども、三回滑った後で、結果として四回目で社会保険労務士の資格を取得させていただきました。
 私なりに正規雇用とはどう定義づけるかと考えた場合に、今の答弁の中にもかぶる部分もありますけれども、まずは、期間の定めのないものであること、そしてフルタイムであるということ、そして直接雇用ということ。そして、更につけ加えるならば、雇用保険、労災保険という労働保険、健康保険、厚生年金という社会保険が完備されているもの。この四つの条件を満たしたものを私は正規雇用というふうに、私自身は認識しております。
 さて、労働者派遣法についてでありますけれども、かつては職業安定法において労働者供給事業といったものが禁止されていたということであります。言葉は悪いかもしれませんけれども、かつての親分子分的な支配関係であるとか、あるいは隷属的な関係によって、強制労働であるとか、あるいは中間搾取の温床となるということから、労働者供給事業といったものが認められていなかった、禁止されていたということなんだろうというふうに思います。
 そうした中において、様々な働き方が模索される中で、当初は請負から始まったということだろうと思いますけれども、その請負の中で、偽装請負を何とかしなければならないということなんだろうというふうに思いますけれども、やはり、今の社会の在り方に大変大きな影響を与えているのが労働者派遣法だろうというふうに思っています。
 昭和六十年に制定されました労働者派遣法は、働き方を、そして社会そのものを大きく変えたというふうに認識しております。
 労働者派遣法は、バブル経済崩壊後、企業にとっては、過剰な人員であるとか、過剰な設備であるとか、過剰な借金であるとか、そうしたものを解消することに対して、結果として労働者派遣法は貢献した、大きなメリットとなったというふうに思いますけれども、一方で、労働者の安定した雇用を奪ったという現実も多分あるんだろうというふうに思います。
 労働者派遣法は、当初、制定当時は、対象業務といったものが十三から十六、二十六へと変遷してきて、そして、これは派遣してもいいですよというポジティブリストから、これは駄目ですよというネガティブリストに変わった。そして、製造業への労働者派遣が解禁された。対象業務が順次拡大して、規制緩和という名の下に改正がされてきたというふうに思います。結果として、俗に言う雇用の流動化といったものが進んだというふうに思っています。
 そこで、お尋ねいたしたいのは、労働者派遣法という法律が当然社会に与えたメリットといったものもあろうかと思いますし、一方でデメリットもあろうかというふうに思います。労働者派遣法の功罪について、厚生労働省の見解を求めたいというふうに思います。
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田中誠二#5
○田中(誠)政府参考人 労働者派遣法は、昭和六十年に制定をされまして、その後、経済産業構造の変化や価値観の多様化に伴う企業や労働者の多様な働き方に対するニーズに対応すべく、幾つかの改正を実施してきたところでございます。
 そして、平成十一年には、当時の厳しい雇用情勢等に加え、労働者派遣事業を含む民間の労働力需給調整事業の運営を原則全ての業務で認めた上で、これを利用する労働者を保護することを目的としましたILO百八十一号条約が採択され、これを踏まえて、対象業務の原則自由化を実施するとともに、新たに対象となった業務に対する労働者派遣がいわゆる常用代替につながらないようにするため、派遣先の派遣受入れ期間を一年に制限する等の措置を講じたところでございます。
 これによりまして、多様な雇用の機会の拡大につながったものと考えておりますけれども、その一方で、非正規雇用労働者の待遇改善に向けた様々な取組が必要となった面もあったと考えております。
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上田英俊#6
○上田分科員 さて、岸田総理は、新しい資本主義といったものを掲げておられます。私なりの理解の仕方としたら、新自由主義的な発想、新自由主義的な政策によって、当然、光の部分もありますし、影の部分もあろうかというふうに思います。新しい資本主義というのは、そうした影の部分をなくしていこうという考え方なんだろうというふうに思います。
 思い返してみれば、昭和五十年代後半だったというふうに思いますけれども、日本では中曽根総理、イギリスではサッチャー首相、アメリカではレーガン大統領が、それぞれのそうした新自由主義的な政策といったものを行ってきた。俗に言う、考え方で言うところの、小さな政府という考え方なんだろうというふうに思います。民間でできることは民間に任せるということで、いわゆる国鉄、電電公社、専売公社が民営化されたという形であります。俗に言う市場原理主義、徹底した競争第一主義であります。
 その結果として効率的な政府といったものができたというふうに、そのメリットを評価するものでありますけれども、その一方で、新自由主義的な発想による影の部分といったものを、やはり政治に携わる者として危惧せざるを得ません。
 市場原理主義というのは、言ってみると、私は、経済の理論なんだろう、経済の理屈なんだろうというふうに思います。強者のみが生き残る、競争原理でありますから、それは当然そうなるということは結果として理解できるわけでありますけれども。新自由主義の影の部分に光を当てるということは、私はやはり政治や行政の仕事なんだろうというふうに思います。
 労働者派遣法が結果として生み出した影の部分に光を当てるということ、それが新しい資本主義という考え方に求められるんだろうというふうに思いますけれども、厚生労働省の所見を求めたいというふうに思います。
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田中誠二#7
○田中(誠)政府参考人 労働者派遣に関しましては、先ほど申し上げましたように累次の改正を行ってきておりますけれども、その中でも、労働者の雇用の安定を図る、あるいはキャリアアップを推進するというところについての制度の整備も図ってきたところでございます。
 具体的に申し上げますと、労働者派遣法では、一定の派遣期間が満了する場合の派遣先に対する直接雇用の依頼や、計画的な教育訓練の実施、希望者に対するキャリアコンサルティングなどを派遣元の義務として定めており、派遣労働者の方々の正社員化やキャリアアップということを法律上規定しております。こうした法規定に基づいて、派遣事業者あるいは派遣の業界の方々が現在大変努力をいただいているところでございます。
 また、派遣労働者の待遇改善につきましては、同一労働同一賃金の導入など、労働者の保護に欠けることのないよう十分に留意しつつ、多様な働き方を選択できるようにするため、必要な制度整備を行ってきたところでございます。
 引き続き、労働局による助言指導等により、雇用形態にかかわらない公正な待遇の確保に向け、法の履行確保を図ってまいりたいと考えております。
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上田英俊#8
○上田分科員 答弁の前半部分でありました、やはり雇用安定措置といったものは大変大切なんだろうというふうに思います。
 繰り返しになりますけれども、私は派遣という働き方を否定するものではございません。しかしながら、結果として、望まないにもかかわらず派遣労働という形でしか従事できないといったことに大変強い危惧を抱いております。
 団塊のジュニアを中心に、いわゆる経済情勢も大変悪かった就職氷河期の世代というのは、やはり、自己責任という言葉とは全く異なる形で、そうした社会経済情勢を受け入れざるを得ないということは大変残念なことでもありますし、これを何とかしなければならないというのが本来の務めであります。
 私は、そうした方々、団塊ジュニアの方々が正規雇用に移行できるような誘導策というものを本来もっと早くすべきだったというふうに思います。二十年遅かったというふうに思っています。産めよ増やせよと言うつもりは毛頭ありませんけれども、人口減少の時代に、団塊の世代がいて、団塊のジュニアの世代がいて、その団塊のジュニアの世代というのが学校等を卒業するときに買手市場だった、なかなか正規雇用として働くところがなかったということが今日までずっと続いてきている。二十五年、三十年ぐらい前だろうというふうに思いますけれども、大変残念なことだというふうに思っています。
 本来であれば、そうした団塊のジュニアの方々を中心に、非正規雇用という働き方でしか働けなかった方々を正規雇用に移行するということを、本来であるならば二十年以上前に、本来ならやっておかなければならなかったことなんだろうというふうに思います。
 非正規雇用という形態で働かざるを得ない、その結果として、当然、安定した収入といったものが望めないわけでありますから、ぎりぎりの生活を送らなければならない方々を正規雇用へと誘導する政策といったものを、しっかり、政治として、行政として行わなければならないというふうに思います。
 考えてみますと、企業というものも、当然、企業の第一義的な役割というのは利益を出すということでありますから、企業がどういった方々を雇うかというと、やはり学校を出たばかりの方々を雇った方が、当然、企業としてみたら、人材開発、人材育成という観点から、企業としてみたらそれがいいんだろうというふうに思います。三十代、四十代、五十代の方々を雇う必要性というのはなかなか見当たらない、見つけることができないというのが私は企業の理屈だろうというふうに思います。
 そうした中において、企業が新規学卒者でない人々を積極的に採用するようなインセンティブ、公的支援といったものが企業に対して私は必要と考えますけれども、厚生労働省の所見を求めたいと思います。
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山田雅彦#9
○山田政府参考人 先生御指摘の、正規の職員、従業員の仕事がないから非正規雇用を選んだ、そういった不本意非正規雇用労働者の割合というのは、最近出た数字ですけれども、二〇二一年平均で一〇・七%と、統計開始以来八年連続の低下となっております。
 ただ一方で、そのことは、一割の人は不本意に非正規雇用をしているということだと思いますので、厚生労働省としては、正社員を希望する方が正社員として就労することができるように、一つには、非正規雇用から正社員への転換などを行う事業主に対してキャリアアップ助成金を支給することによる支援、それから、ソフト面での対応としては、ハローワークにおける正社員就職に向けた担当者制によるきめ細かな就職支援などを実施してきたところであります。
 さらに、今般、新たに、人への投資として三年間で四千億円規模の施策パッケージを創設して、再就職や正社員化に向けた取組を強力に進めておりまして、今後とも、これらの施策により、引き続き正社員転換等の取組を進めてまいりたいと思います。
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上田英俊#10
○上田分科員 ありがとうございました。
 質問は四問という形でありましたので、これで終了させていただきますけれども、改めて、繰り返しになりますけれども、世の中の多くの方々、全てと言っても過言ではないと思いますけれども、やはり、どんな社会がいいですかといった場合に、安全、安心な社会ということを言われるわけであります。安全、安心な社会というものは私は安定した雇用から始まるというふうに理解をしておりますので、引き続き厚生労働省としてしっかりと安定した雇用の創出に向けて御尽力いただきますことを切に要望して、私の質問を終わります。
 ありがとうございました。
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今枝宗一郎#11
○今枝主査 これにて上田英俊君の質疑は終了いたしました。
 次に、松本尚君。
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松本尚#12
○松本(尚)分科員 おはようございます。自由民主党の松本尚でございます。
 今朝の産経新聞の一面でございます。資料が間に合いませんでしたので私の手元にしかありませんけれども、「DMAT、新興感染症に対応 要領改正 医療支援チーム創設」ということで、三段抜きで今朝出ておりました。
 私は、災害医療チーム、このDMATの派遣チーム、DMATの創設段階から深く関わっておりました。新潟の中越沖地震、あるいは岩手・宮城内陸地震、それから東日本大震災ではドクターヘリを使いましてDMATの活動を行ってまいりました。本日は、この経験から、我が国の自然災害やあるいは感染症などに対する災害時医療の核となってきましたDMATの持つ課題について質問させていただきたいと思います。
 平成七年の阪神・淡路大震災後の検証におきまして、発災後の急性期に適切な医療を受けられていたなら救命ができただろうというふうな避けられた災害死というものが約五百名存在した可能性があったというふうに報告されております。これ以前は災害時医療と申しますと避難所の巡回診療、これを災害時の医療というふうに認識されていたわけですけれども、この報告を契機に、医師が、あるいは看護師が災害の現場で医療を行う必要性というものが認識されたわけであります。それをもって、平成十三年度の厚生科学特別研究「日本における災害時派遣医療チーム(DMAT)の標準化に関する研究」という報告を受けまして、このDMATというのが平成十七年四月に発足しております。
 そこで、厚生労働省に質問したいと思います。現在のDMATの登録隊数と隊員数を教えていただきたいと思います。
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伊原和人#13
○伊原政府参考人 お答え申し上げます。
 厚生労働省では、国立病院機構に委託しまして、災害発生時に医療活動を行うスタッフとして、災害派遣医療チーム、いわゆるDMATを養成しておりまして、令和三年四月一日時点で千七百四十七チーム、一万五千六百四十五名が養成研修を修了しております。
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松本尚#14
○松本(尚)分科員 ありがとうございます。
 お手元に資料があると思いますけれども、平成十三年度以降、これまでDMATが出動した主たる災害についてまとめさせていただきました。国民の皆さんがよく覚えているような自然災害に対して、DMATが迅速果敢に現場に出動して医療を提供している実績というものがお分かりいただけるかなと思います。
 さて、一昨年の二〇二〇年二月に発生いたしましたダイヤモンド・プリンセス号の新型コロナウイルス感染症事例におきまして、このDMATが船内の患者さんに対する医療提供あるいは患者さんの搬送に従事しておりました。
 感染症対応はDMATの本来業務ではなかったにもかかわらず、この時点でDMATの出動が要請された経緯と、それからDMATの活動に対する厚生労働省の評価について、簡単に伺いたいと思います。
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伊原和人#15
○伊原政府参考人 まず、御質問いただきました経緯でございますけれども、令和二年一月三十日の政府の新型コロナウイルス感染症対策本部におきまして、災害時のDMATの仕組みも活用し、そのために必要となる医師の派遣も迅速に行うべし、こういう御意見がございまして、まとまりましたことを受けまして、厚生労働省において、都道府県を介することなく、直接全国のDMAT指定医療機関に対しまして、ダイヤモンド・プリンセス号への対応にDMAT隊員の派遣を要請したものでございます。
 厚生労働省としましては、DMATが本来想定しております自然災害等での対応ではないという例外的なケースでありまして、様々な、ちょっと違う分野、文脈ではあるんですけれども、やはり、未知のウイルスへの対応という緊急的かつ対応の難しい医療支援ニーズに迅速に対応することができたのではないかと考えております。
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松本尚#16
○松本(尚)分科員 ありがとうございます。
 今朝の新聞にも、超法規的措置というふうな文言が書かれておりましたけれども、ああいった未知のウイルスに対しての対応として、非常に早い判断をされたなというふうに私も思っております。
 また、DMATは基本的に救急医を中心として編成しておりますので、いざというときに、今までやっていなかったミッションを見事に展開していただいたなというふうにも私は評価をしているところでございます。
 新型コロナウイルスの感染症では、第一波のとき、四十一の都道府県でDMATの関係者が、私もそうだったんですけれども、都道府県庁のコロナ対応に参画しました。最大で二十七都道府県において、DMAT関係者が県庁に常駐したということでございます。
 令和二年の三月二十六日付の厚生労働省事務連絡では、以下抜粋にはなりますが、都道府県調整本部には、円滑な搬送調整実施のために、患者搬送コーディネーターのうち少なくとも一人は、統括DMATの資格を有する者であることが望ましい、なお、都道府県庁の調整本部については、関係者と協議の上、実情を踏まえてDMATのメンバーの参画も考えられるというふうな文章がございます。
 この連絡に基づいて、全国でDMAT隊員が都道府県庁で医療調整業務を行ったわけでありますけれども、この新型コロナウイルス感染症対応におけるDMATの一連の医療調整業務活動についての厚生労働省の現時点での評価を伺いたいと思います。
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伊原和人#17
○伊原政府参考人 今般の新型コロナ対応におきましては、都道府県の要請に基づきまして、DMATの資格を有する方が都道府県調整本部に入りまして、これまでの災害医療の経験を生かしてコロナ患者の入院や搬送先等の調整を行う、あわせまして、感染症の専門家と連携しながら、クラスターが発生した介護施設等の支援を行ったと考えております。
 厚生労働省といたしましては、DMATによるこうした支援につきまして、地域の医療体制の維持、これに多大なる貢献をいただいていると考えておりまして、都道府県などからも高い評価をいただいていると承知しております。
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松本尚#18
○松本(尚)分科員 ありがとうございます。
 今、厚生労働省からの御回答にもありましたように、DMATの医療分野での、僕もやっていましたけれども、対策の立案能力だとか調整能力だとか、あるいは実動部隊の機動力というのは、ダイヤモンド・プリンセスや都道府県庁内の活動も通しまして、非常に感染症のパンデミックにあっても十分に機能していたというふうに思ってよろしいかと思います。
 さて、ダイヤモンド・プリンセス号内のクラスター発生では、一刻も早い医療活動が求められる中で、政府が即応させられる医療者は、自衛隊を除けばDMATしかないというふうに恐らく考えたんだろうと思います。先ほどの医政局長のお答えでも、迅速に対応というふうなお言葉があったと思います。
 ところが、この出動に関して、隊員が所属する医療機関の長、いわゆる病院長さんだと思いますが、その了承が必要というような規定というのが障壁となったという事案が起こっております。
 一番最初に招集がかかったときに出ていくDMATに関しては、どんなものかよく分からなかったこともありまして問題はなかったと思いますが、船内での活動の中で、この出動したDMAT隊員が感染したということが明らかになりました。そうしますと、二次隊、三次隊というふうな派遣要請には、帰ってきた彼らを通して自分の病院に感染が蔓延するということを恐れて、いや、だったらうちの病院からDMATは派遣しないよといったような病院が幾つか出たということがありました。
 自然災害に対する出動をちゅうちょするということはこれまでも一度もなかったというふうに認識しておりますけれども、このような感染症の、目に見えないような、こういう危険性のある現場への出動判断ということになりますと、DMATの所属する医療機関の長が出動の許可をちゅうちょするということが多くなってくるというふうに思います。
 そこで、DMATの出動のプロセスについて質問をしたいと思います。
 日本DMATの活動要領、これはつい先日、二月の八日にも改定されたところでございますけれども、これは、厚生労働省が独立行政法人国立病院機構に業務委託をしているDMATの事務局が定めたというふうなものだと聞いております。もうちょっと細かく言うと、その中に、DMAT検討委員会というものを設けなさいと、その検討委員会の中でこの活動要領が決められているわけですけれども、この中のDMATの派遣要請についてはどのように定められているか確認をしたいと思います。
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伊原和人#19
○伊原政府参考人 派遣要請についてお尋ねいただきました。
 日本DMAT活動要領では、被災した都道府県は、管内のDMAT指定医療機関に対しましてDMATの派遣を要請し、更なる支援が必要な場合には、被災していない都道府県に対しDMATの派遣を要請するよう求めるというふうになっております。そうしたプロセスになると考えております。
 なお、そうして派遣がなされた場合に派遣に要した費用につきましては、災害救助法におきまして、派遣を行った都道府県が負担する、県外派遣を行った都道府県は被災した都道府県に求償する、その上で国は災害の程度に応じて費用を負担する、こういう形になっております。
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松本尚#20
○松本(尚)分科員 ありがとうございます。
 いずれにしましても、現状のDMATの派遣というのは、今お答えにありましたように、当該都道府県あるいは被災都道府県の要請に基づいていることということが非常に大きな問題かと思っています。東日本大震災のような複数の都道府県にわたる広域災害や、あるいは今回の感染症のパンデミックというようなものが予測される事案におきましては、政府主導による迅速なDMATの派遣が現状できないということになっています。今回、ダイヤモンド・プリンセスについては、その部分のところで超法規的というような言葉が新聞にも書かれたんだろうと思っています。
 また、国が、特定の都道府県に対して、要支援地域へのDMAT派遣が必要だというふうに判断しても、その都道府県が派遣を容認しない場合、これは当該医療機関の長が容認をしないということも含めてですけれども、そういった場合には、要支援地域にDMATを派遣できないということになってしまうわけであります。
 つまるところ、国民の健康危機事態に即応させたいと国あるいは厚労省が思ったとしても、国には出動の命令権がなく、強制力を持たないという状況で、DMATの出動があくまでも要請ベースであるということは、緊急時に対する即応性を確保するという観点からも私は問題があるだろうと、DMATの隊員としても感じているところです。本来であれば、DMATの組織全体を政府直轄の組織として位置づけておくのがある意味正しいんじゃないかなというふうに思います。
 そこで、DMATの法律上の位置づけについてでありますが、実はこのようにDMATは極めて脆弱な設置根拠によって成り立っているということで、現行のDMATはどのようなルールを根拠に成立しているのか、災害対策基本法や感染症法にはDMATについての記述があるかどうかということについて、厚生労働大臣にお伺いしたいと思います。
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後藤茂之#21
○後藤国務大臣 DMATにつきましては、災害対策基本法には位置づけられてはいないものの、災害対策基本法に基づき内閣府の中央防災会議が策定する防災基本計画において、災害治療の担い手として、DMATのほか、様々な医療チームが位置づけられております。
 こうした医療チームについては、今回の、今御指摘もいただいた新型コロナ対応等におきまして、本来想定している自然災害等ではないものの、これまでの災害対応の経験を十分に生かしていただいて、入院、搬送の調整を行うとともに、クラスターが発生した介護施設等の支援等を行っておりまして、地域の医療提供体制に、先生御指摘のように、本当に大きな、多大なる御貢献をいただいたと思っております。
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松本尚#22
○松本(尚)分科員 大臣、ありがとうございます。
 今お答えいただきましたように、災害対策基本法そのものには文言が出ていないということであります。
 今日の新聞にも戻るんですけれども、ここでは最後のところに、厚労省関係者によると、活動要領に感染症対応の記載がなかったため、超法規的措置での対応だったというような記事が載っております。
 そもそも、超法規的と書いてあるんですが、法そのものに、DMATそのものが全く記載されていない。記載されているのは、今大臣の御答弁にありましたように、災害基本法に基づいた防災基本計画の中ということになります。
 しかも、その計画の中をちょっと眺めてみますと、国(厚労省)及び都道府県は、医療の応援について近隣都道府県間における協定の締結を促進するなど医療活動相互応援体制の整備に努めるとともに、災害医療コーディネーター、災害時小児周産期リエゾン、そして当該の災害医療派遣チーム、DMATの充実強化や実践的な訓練、中略しますが、を通じて救急医療活動等の支援体制の整備に努めるものとするとしか、ここには書かれていないわけですね。もう既にこの時点でDMATがあるという想定で計画の中に書かれています。
 また、国(厚生労働省)及び都道府県は、災害発生時に迅速な派遣が可能な災害医療チーム、DMATに参加する医師、看護師等に対する教育研修を推進するものとするというふうに、教育をちゃんと国と都道府県はやりなさいと書いてあります。いずれにしても、DMATというものがもう既にあるんだという前提で書かれています。
 じゃ、そのDMATは一体どういう根拠でつくられているかというと、実は、その上位法になる災害基本法にも書いていないし、確認したところによると、当然、感染症法にも書いていないということであります。
 それゆえ、前述しましたDMATの活動要領というのは日本DMAT検討委員会が策定しているんですが、それを定める上位の法的根拠というのは実は存在しないということであります。
 すなわち、東日本大震災等の自然災害やコロナウイルスによるパンデミックによるDMATの活動というのは、今もありました、厚生労働省も御答弁なされたとおり、高く評価されているにもかかわらず、DMATという組織体の根拠法というのは現状存在しません。
 平成二十五年の五月二十三日の第百八十三回国会、閣法第五六号附帯決議、これは災害対策基本法等の一部を改正する法律案及び大規模災害からの復興に関する法律案に対する附帯決議というものでございますが、その中には、災害派遣医療チーム、DMAT等の既存の組織の法制化、中略しますが、について検討を進めることというふうに書かれているわけであります。
 そこで、厚生労働大臣に伺いたいと思いますが、DMATの創設から二十年が既に経過して、ここまでの活躍をしているにもかかわらず、DMATが法的根拠を持っていないということは、これから先、継続的あるいは普遍的にこのDMATの活動を担保するという上でも、すなわち、国民の災害時、感染症時に生命と健康を守るというためにも、問題であるというふうに認識をいたします。
 DMATの法制化を行って、そして、このことによって、政府、厚労省が、厚労省自体が医療提供即応集団というものを直轄、保持できるようにするということが私は必要だというふうに思いますが、厚生労働大臣の見解を伺いたいと思います。
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後藤茂之#23
○後藤国務大臣 政府としては、今後、これまでの新型コロナ対応を検証して、本年の六月までに、感染症危機などの健康危機に迅速、的確に対応するための抜本的体制強化策を取りまとめることにいたしております。
 今先生から御指摘していただいたような問題点も踏まえ、こうした検討の一環として、DMATを始めとする医療チームの在り方について検討していく所存でございます。
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松本尚#24
○松本(尚)分科員 ありがとうございます。
 是非、その抜本的体制という中には、DMATをきっちりと法制化して、法の上でDMATの存在というものをしっかりと体制を整えていただきたいというふうに思います。
 種々の災害対策の中で、国民の生命と財産を守るための三本柱として警察、消防、自衛隊ということがよく、いろいろなところで書かれているわけです。
 しかしながら、生命を守るためのこれらの組織の活動というのは、実は救助を意味しているというふうに思います。警察、消防、自衛隊、これらが生命を守るということは救助を意味している。医療提供というものを意味しているということでは決してないというふうに思います。
 ですから、ここで、将来も含めて、化学、生物、放射線、核といったものを含めたオールハザードの災害や、あるいは感染症のパンデミックにも対応できる医療というのを提供する組織体というものを警察、消防、自衛隊に加えないと、本当の意味で国民の生命を守るということは達成できないというふうに思います。
 警察、消防、自衛隊に並ぶ四本目の柱として、是非このDMATを、繰り返しになりますが、法的に規定することで、その組織根拠を明確にし、迅速かつ恒常的な運用を可能にするということが必要だと思いますので、是非、厚生労働大臣にはそういったことを進めていただきたいということをお願いしたいと思います。
 さて、もう一つDMAT関係で質問でございます。厚労大臣はここまでで結構ですけれども。
 災害時における医療提供の成否というのは、情報の収集と発信に懸かっております。
 自衛隊、警察、消防は、実は各々の専用無線の周波数帯というのを持っておりまして、被災地に点在する自組織間の情報連絡というのを行っています。しかしながら、DMATはこの専用の無線周波数帯というものを保有してはおりません。
 じゃ、今までどうやってきたかというと、私も東日本大震災ではもう随分と苦労しましたが、固定電話、あるいは個人の携帯電話、そしてインターネット、あと衛星電話ですね、そういったものを駆使して活動してきて、実は、東日本のときもほとんど電話はお互い通じない状況でありました。僕も、実際、本当に苦労して、もうのろしでも上げないと情報交換できないようなレベルだったと思います。
 災害の場所や種類、規模等により、これらのツールというのは時に非常に不安定となりまして、情報伝達、指揮命令が妨げられたことをしばしば経験しているわけであります。
 国民にこういった非常時において医療提供を行う組織体のDMATだけがこの周波数帯を持っていないというのはどうにも納得のできない、そういう状況であります。
 そこで、総務省に伺いたいと思います。
 DMATに対して、平時の訓練等も含めて、常時使用可能な専用の無線周波数帯というものを是非DMATに付与していただきたいというふうに思うんですけれども、御見解を伺いたいと思います。
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野崎雅稔#25
○野崎政府参考人 お答え申し上げます。
 災害対応を行うに当たり、防災関係機関における通信手段の確保は非常に重要と認識しております。
 このため、総務省では、災害発生時などにおいて、そのような機関内での安定した通信の確保、関係機関相互の円滑な通信や情報共有を可能とするために、携帯電話技術を活用した新しい無線システムである公共安全LTEの実証を進めております。
 これは、音声だけではなく、画像や映像等の送受信も可能なものでございます。実証には、昨年度以降、消防庁、防衛省、警察庁、DMATなどに参加いただいておりまして、令和四年度の運用開始を目指しております。
 DMATによる災害時の医療活動は極めて重要と認識しております。災害に際して臨機応変に対応するために、このような公共安全LTEを始め訓練時も含め常時活用可能な通信手段の確保に向け、総務省としてもしっかり取り組んでまいります。
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松本尚#26
○松本(尚)分科員 ありがとうございます。
 今伺いました公共安全LTE、これは是非DMATも活用できるようにしていただきたいと思いますが、災害時というのはやはり情報伝達手段というのは複数持つということが非常に大事だと思います。一つがシャットダウンしたらもうあと手段がありませんということは非常に問題があると思いますから、今お答えはありませんでしたけれども、やはり通常、警察、消防、自衛隊が使っている無線というものの波をDMATの中に入れて、DMAT自身も複数の情報伝達手段をしっかり持つということが必要だというふうに思っています。
 現状、今何を現場ではやっているかといったら、DMATは、携帯電話が使えないときは消防のところに駆け込んで、消防の無線をお借りしているというような状況です。それで本当に国民の皆さんに確実に医療を提供する体制をつくれるかどうかということをもう一度総務省さんにはよく御理解をいただいた上で、私の希望を是非お聞き願えればというふうにここで申し上げておきたいと思います。
 災害時のこういった医療需要の急激な増加に対する即応医療提供集団であるDMATというのは、国民の健康を守る貴重な貴重な人的資源であるというふうに思っております。国家の危機管理上、この資源が、繰り返しになりますが、曖昧な根拠で運用されている、あるいは、十分な確固たる通信を持たないというところで運用されている状態というのは、これは決して正常だというふうには思えません。
 先ほどお話のありました千七百四十七チーム、一万五千六百四十五人から成るDMATが政府主導で活動できるための法的根拠を早急に整えていただきまして、また組織設計をもう一度再考するということが今求められているんだということを改めて主張いたしまして、私の質問を終わりたいと思います。
 どうもありがとうございました。
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今枝宗一郎#27
○今枝主査 これにて松本尚君の質疑は終了いたしました。
 次に、土田慎君。
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土田慎#28
○土田分科員 おはようございます。自由民主党の土田慎でございます。
 本日は、コロナ禍で省を挙げていろいろ御対応がお忙しい中、厚生労働省の大幹部の皆さんそろって、また大臣もお座りいただいて、大変恐縮しております。本当にありがとうございます。
 さて、我が国では、誰もが危機感を抱いているとおり、少子高齢化が進展し、二〇四〇年にはいわゆる労働生産人口が約二〇%減少するかもしれない、そういうような見通しがある中で、まさに国家の財産である人という資源を適切な場所に配置するということがより重要になってきていると考えております。
 また、労働者一人一人においても、求められるスキルが以前よりもより高度化、専門化している中で、一方で、求められているスキルが、陳腐化と言うと非常に言い方が悪いですけれども、求められるスキルが変化するスピードがますます速くなっていると私は認識しております。
 そうした状況において、政府においても、産業界でニーズがある人材をしっかりと戦略性を持って、そのスキルを習得できるような環境を整備し、かつ、その人材を適切な場所に配置できるような戦略を描かないといけないと思っております。この観点から、人への投資強化についてお伺いさせていただきます。
 厚生労働省は、令和三年度補正予算と令和四年度予算において約一千億円ずつ確保し、三年間で四千億円を投じる大胆な施策パッケージをまとめられました。この背景と目的についてお伺いさせてください。
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小林洋司#29
○小林政府参考人 お答え申し上げます。
 御指摘いただきましたように、人への投資を抜本的に強化する必要があるということで、昨年の経済対策におきまして、三年間で四千億円の施策パッケージを講じることが盛り込まれました。企業や労働者のニーズに合った支援に、一定期間、一定の規模で強力に取り組んでいくこととされたところでございます。
 これを踏まえまして、令和三年度補正予算及び令和四年度予算案におきまして、それぞれ約一千億円を計上し、非正規雇用の方を含め、必要な学び直しや職業訓練等の機会を提供することにより、労働者のスキルアップ、希望する再就職、正社員化などの実現につなげていくこととしております。
 このパッケージの実施に当たりましては、民間の企業や働く労働者の皆さんから広くアイデアを募りまして、これを踏まえ、教育訓練の内容の充実や受講しやすい環境の整備など、効果のあるものにつなげていくこととしておりまして、しっかりと取り組んでまいりたいというふうに考えております。
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