地方行政委員会

1964-02-21 衆議院 全89発言

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会議録情報#0
昭和三十九年二月二十一日(金曜日)
   午前十時三十二分開議
 出席委員
   委員長 森田重次郎君
   理事 渡海元三郎君 理事 中島 茂喜君
   理事 永田 亮一君 理事 藤田 義光君
   理事 川村 継義君 理事 阪上安太郎君
   理事 安井 吉典君
      大石 八治君    大西 正男君
      奧野 誠亮君    亀岡 高夫君
      久保田円次君    登坂重次郎君
      村山 達雄君    森下 元晴君
      山崎  巖君    和爾俊二郎君
      佐野 憲治君    重盛 寿治君
      千葉 七郎君    華山 親義君
      細谷 治嘉君    栗山 礼行君
      門司  亮君
 出席国務大臣
        国 務 大 臣 早川  崇君
 出席政府委員
        自治政務次官  金子 岩三君
        自治事務官
        (大臣官房長) 松島 五郎君
        自治事務官
        (財政局長)  柴田  護君
 委員外の出席者
        自治事務官
        (財政局交付税
        課長)     山本  悟君
        専  門  員 越村安太郎君
    —————————————
本日の会議に付した案件
 昭和三十八年度分として交付すべき地方交付税
 の総額の特例に関する法律案(内閣提出第四七
 号)
 地方財政に関する件(昭和三十九年度地方財政
 計画)
     ————◇—————
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森田重次郎#1
○森田委員長 これより会議を開きます。
 昭和三十八年度分として交付すべき地方交付税の総額の特例に関する法律案を議題とし、質疑を行ないます。
 質疑の通告がありますので、順次これを許します。門司亮君。
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門司亮#2
○門司委員 最初に私この問題で聞いておきたいと思いますのは、昨日の委員会その他の討議を聞いておりますと、いろいろ問題はあるようでありますが、基本的なものとして聞いておきたいのは、交付税の交付額は国の三税の額がきまってからきめられるという形で、実際上の交付税法の趣旨と若干違った査定をどうしてもしなければならない。交付税のたてまえからいけば、当然地方の財政需要のアンバランスをまず積算して、その積算にこたえてこれを埋め合わせをするというのでなければほんとうの意味をなさないのであって、これだけあるからこれを分けてやるのだという行き方、これではこの税法自身のたてまえと違ったことになる。しかし、現実の問題としてそうせざるを得ないというのが現状だと考えて、一応その点は了解してもよろしい。がしかし、問題になるのは、平々財政需要額の基準が変わってくるということであります。このことについて、一体政府は確固とした方針を狩っておるかどうかということである。ことしは失業者がたくさん出そうだといえば、それに振り向ける金を少し多くする、学校がどうなるといえばそこに少しするというような形で毎年これが処理されている。したがって、財源不足をする多くのものが、こういう形で財源不足になるのだから、それに振り当てるためにこういうものが必要だということになると、その次に出てくる矛盾がまた性格論に戻ってきて、この税の性格はあくまでもひもをつけてはならないという、いわゆる一般財源として使えるということになってくる。ところが、査定するときにはそういう意味で毎年基準が変わってきておるから、査定を受けるほうでは、あとまたこれを配付されるほうでは、こういうものでこういうことになっているのだ、政府もまたそういう答弁をしておる、説明をしておる。給与がよけい要るからよけいどうするんだ、こうするんだというようなことになってきて、性格と実際というものがどこまでいっても矛盾が絶えない。したがって、さらに言えば、この税金自体の性格というものが非常に怪しいものになって、昨日からの議論のように、それが最後に持ち込まれるのが特交で、さらにこれを何とかせよ、こういう議論が出てくる。したがって、政府の考え方としては一体この特交をどう考えているかということ、個々の問題別にものを考えて毎年毎年これを処置していこうとするのか、あるいはあるべき姿はこうであるからということで、そういうものを一切考えないで税法の本来の姿である、これだけおまえさんのところには足りないからこれだけ支給するのだということで、積算の基礎そのものについてはこれは単なる積算の基礎であって、ここでそのたびごとにその項目をふやすというようなことを避けたらどうかと考えるのだが、その点はどうですか。一応基準だけをきめておいて、そしてその基準にしたがってずっと上がっていくという方針をとるべきではないか。そうしないと、問題になってくるのは、学校の子供が非常にふえるところと少なくなるところとの開きが出てくる。一方においては非常にふえておるところもあるかもしれない。しかしその次元で一方には減っておるところがあるはずである。算定の基礎は、ことしは学校の子供が大体ふえるのだからという見通しでふやしておっても、案外それが減っておる地域があるということになると、そこにはその部面でよけいに金が回っておるということが今日まではしばしばあると思う。したがって、そういう基本的なものの考え方に対してどうお考えになっておるのか、この際その点を明らかにしておいてもらいたいと思います。
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柴田護#3
○柴田政府委員 門司先生御承知のごとく、交付税制度のそもそもの立て方から申し上げますならば、一種の共有財源の配分を通じて必要財政需要を補償していくという財源補償の機能を持ちながら、しかもそれを国税の一定の税金にリンクさせておるわけでございます。実際の運用の面におきましては、理論上の要請と現実の財政面からの要請というものの矛盾にしばしば突き当たることはあるわけでございます。それがまた制度の基本について、いろいろ疑問を起こすようなことを招いております原因かと実はわれわれも思っておるわけでございます。おっしゃるように、交付税そのものにつきましては、ひもつき財源ではもちろんございませんし、その財政需要の算定、財政収入の算定を通じて、必要な財政需要とこれに対する財源を補償していくということであるわけでございますが、あるべき財政需要というものをどう理解するかということになろうかと思うのでございますが、結局いろいろ議論はございましょうけれども、あるべき財政需要ということになってまいりまして、現実に算定されるものは、相対的な意味において、あるべき財政需要しか、人間のやることでございますので求め得ない。私どもは、できるだけそういう形で処理をしたい、特別交付税というものに持ち込むものをなるべく少なくしたい、実はそういうつもりでおるわけでございますけれども、実際問題といたしましては、なかなかその辺の調整がうまくいかない。特に投資的経費の算定でございますとかあるいはその中でも港湾費だとかあるいは河川費だとかいうことになってまいりますと、なかなか技術上の制約がございましてうまくまいりません。お話しのように理論上の問題と現実との矛盾に突き当たって、結局長期的に財源補償をしていくという形から、こういう一部分を繰り越していくという姿をとらざるを得ないのであります。これは何とかそういうことをするなといったような附帯決議の御趣旨もございまして、いろいろ検討してまいりましたけれでも、今日までのところではなかなかうまい案がない。結局それを突き詰めてまいりますと、基準財政需要額の算定方法につながる問題もあり、それからいまおっしゃいましたように、国税の一定部分にリンクしているというやり方にも問題があろうかと思うのでございます。しかしながら、それじゃ旧来の平衡交付金制度のような形をとった場合にどうなるだろうかということを考えてまいりますと、これは多分に事務的な意見でございますけれども、理論的には平衡交付金制度のほうが財源補償制度というたてまえから申し上げますならば徹底した形ではございますけれども、実際問題といたしましては、平衡交付金制度をとっておりますれば今日の地方交付金総額の半分ぐらいしかおそらく確保し得なかったのじゃないか。むしろ三税にリンクという制度によって、交付税というものがやはり地方公共団体の実質的なものである。完全な自主財源ではございませんが、一種の共同的な意味における共有財産的な自主財源というものが出てまいっておる。しかもそれがある程度確保されるという成果が得られておるのじゃなかろうか、かように考えておる次第でございます。
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門司亮#4
○門司委員 こういう議論をいつまでもしていると、長くなるのですが、ただ問題になりますのは、突っ込んでもう一つ二つこの問題で聞いておきたいと思います。これはどういう問題が出てくるかということになりますと、きのうもお話がありましたようなたとえば産炭地が出てくる。それからある地方においては、道路の問題が非常に問題になってくる。ある地方においては学童が急激にふえるというような個々の問題が、地方の自治体別に違ってくる。ところがそれは算定の基礎に入っていない。厳密にいうと、子供が一人ふえると幾らということになっているから、はみ出している分が必ずできている。急激にふえているからはみ出してくるものが出てこざるを得ない。平均をとっている以上は必ずそういうものが出てくる。よく政府の使っている数字に——私はごまかしとは言いません。ことにいまの池田さんは数字を非常によくお話しになっておりますので、数字は私は必ずしもうそとは言いません。しかし数字というのは現実に遠い場合がございます。いま私が申し上げようとするのは、たとえば平均してこれだけの金が要るのだという平均の数字が出てくる。その平均のとり方である。いわゆる五という数字が正しい数字のように見えるのであります。しかしこれは六と四の場合の数字なら大体正しいのであります。しかし、一と九の平均も五になりますが、この場合の五は正しい数字ではありません。八と二の場合も同じであります。したがって、数字のとり方ということだけで議論をしておっても、実際の問題にはぶつかってこない。役人の一番悪い癖というと役人はおこるかもしれないけれども、往々にして数字だけ並べてくる。その数字は実に似ても似つかない数字が出てくる。その辺の究明が十分になされていないと、せっかくこういうアンバランスを埋めるのだといいながら実際はそうなっておらないところが当然出てくる。
 そこで問題になってまいりますのは、一体どの辺をお考えになっておるか、たとえば産炭地などもそうでありますが、普通の場合で生活保護を受けております人口比というものは、全国を平均すると七%程度になる。まだ八%になっていないのではないか。ところがこれが産炭地にいきますと二〇%をこえておりますが、そういうものがあなたのほうの査定では、大体生活保護者というものは七%あるいは八%くらいに見て査定しておけばよろしい。ところが現地では、二〇%、三〇%くらいになっておるということになりますと、それだけどうしても余分に必要になってくる。そういうものはこの中で現実に見ておられない。そうすると・それだけのものを特交にたよらなければならない。しかも特別交付税自身の性格からくれば、少しおかしいような形が出てこなければならない。いわゆるその年度に属する特別の支出というものにはならない。ほとんど恒久性を帯びている一つの大きな問題だと考えるのであります。その辺の考え方をわれわれはどう解釈していけばよろしいかということ、それらの問題等についても特交の中にこれを入れていけばよいと考えてよろしいのか、あるいは普通の財源調整の中でまかなうのか、その辺をひとつこの際明らかにしておいてもらいたい。
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柴田護#5
○柴田政府委員 おっしゃるとおりだと思います。私どもの考え方といたしましては、本筋から申し上げますならば、いま生活保護費の例をあげられましたが、生活保護費の問題につきましては普通交付税で充てていくのが本筋であって、特別交付税にぶち込むのはほんとうに技術的な制約からくるものに限らるべきであると考えておりますが、実際問題としてはなかなかうまくいかない。そこで心ならずも特別交付税の精算制度のようなものを考えざるを得ない。人間のやることでございますので、逐年合理化につとめてまいっておりますけれども、なかなかそこにうまい解決方法がない。その結果、おしかりを受けるような点も出てまいっておるというのが実情であります。しかしながら私どもといたしましては、極力そういう問題は普通交付税で解決するように努力をいたしてまいっておりますし、今後も努力をいたしてまいるつもりであります。
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門司亮#6
○門司委員 こういう議論を幾らしておってもしようがないと思うのですが、こう考えればいいのですか。そういう問題もあるけれども、適当に処置していけばいいと考えればいいのですか。もう少し割り切ったものの考え方はできませんか。
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柴田護#7
○柴田政府委員 適当に処理するというようなことは毛頭考えておりませんので、それらを普通交付税で処理するというたてまえでやっておるわけであります。ただ実際問題といたしましては、やむを得ず特別交付税で片づけなければいかぬ場合が出てまいるのだ、まことに悲しいことでございますけれども、そういう事態が出てくるわけであります。その辺をひとつ御了承願いたいと思います。
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門司亮#8
○門司委員 それで、さらにもう一つ、二つ聞いておきたいと思いますことは、この中で問題になりますのは、地方財政の中でわれわれが特に——この前の委員会でも私がお話を申し上げましたように、いわゆる国有財産等の所在市町村に対する交付金と例の基地交付金の二つの特別交付金が出ております。しかしこれはいずれも算定の基礎自身がはっきりしていないと言ったほうがよろしいのではないかと思う。こういう問題と交付税との関係はどうお考えになっておりますか。一般財源とお考えになっておるのですか。もし一般財源としてお考えになっておるとして、交付税から全然これを考慮されていないということになると、地方はかなり財政のあるべき姿の収入額と実際が違うということになりはしないかと思うのです。これ自身が非常に大きな開きを持ったものでありまして、かつ交付金などにしても、その地方に何らかの国有財産等を特別に使用をされておるところは、当然固定資産税その他の対象から見れば低いと見なければなりません。そうするとそのアンバランスはどうしてもそこへ出てきます。そのアンバランスの出てくるものはこの交付税で見ておられるかどうかということなんです。どのくらいそれを見ておりますか。
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柴田護#9
○柴田政府委員 国有財産に対しますいわゆる交納付金につきましては、これは完全に固定資産税の代替でございますので、交付税の算定上は基準財政収入額に入れております。したがって、固定資産税と同じ計算をいたしております。
 基地交付金につきましては、その意味は固定資産税の代替でございますけれども、御承知のように二割は財政状況等を勘案して配分するということになっておりますので、全く特殊の交付金だということで、交付税の算定からはワク外に置いて、言いかえれば基準財政収入額には入れておりません。それは、基地交付金の性格からくる特殊性に基づいて、そういう措置をするのがいいのじゃないか、そういう意味から従来からもずっと基地交付金は算定のワク外に置いております。
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門司亮#10
○門司委員 そうするとこういうことになりますか。基地交付金は実際は固定資産税相当額になっていない。しかしそれだけもらっていないからといって、それはもらっておる。特別のものとしてこれだけ余分にやっているということになるのか、これが交付税の対象になっていないとすれば、ある意味においては交付税をもらったほうがよけいもらえるというような形になるかもしれない。どういう計算をすればいいのですか。得になっているか損になっているか。地方自治体の直接の問題なので、自治省はどうお考えになっていますか。得になっているとお考えになっていますか。損になっているとお考えになっていますか。
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柴田護#11
○柴田政府委員 結局は基地交付金というものを配りますもとになっております基地関係の財政需要というものが明確につかめない、そこからくるのでありますが、したがって、そういうような明確につかめない財政需要というものに対する財源を付与する一つの手段と申しますか、方法として、基地交付金というものを考えておるわけでございます。したがって一応財政需要もなかなかつかめませんので、基地交付金は交付税の計算のワク外に置いておるわけでございます。そういう意味では基地交付金というものはプラスになっているかもしれませんが、しかし実際に基地の財政需要が交付金だけでまかなえるかというと、とてもまかなえない、結局その相当部分は地方債の配分なり特別交付税の配分をいたします場合に、その中で基地の財政需要でわかっているものは取り上げて算定をしていくという方法をとっておりますので、その制度の趣旨から行いますならば、一応得になるような形になっておりますけれども、実態は必ずしもそういうぐあいには言えないのじゃなかろうか、そういうふうに考えております。
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門司亮#12
○門司委員 そこで問題が出てきますのは、先般御承知のように基地関係の諸君が全部集まって、これは府県は大体十三府県ですが、市町村はかなりたくさんの数字があろうと思いますが、全部集まって政府に要求いたしましたものは、基地交付金がいまお話のような、またわれわれが知っているような形で、言うならばつかみ金みたいな形で分けられておる。ほとんど算定の基礎というものが明確になっておらない。同時にこれからくるその地域の住民の感情、あるいは住民の不安というか、それらの問題に対する何らの補償がなされておらない。したがってぜひ基地交付金その他については、これをもう少しふやす必要があるというようなことで、大会も開かれたことは政府も御存じのことだと思います。たしか自治省はおいでにならなかったと思うが、防衛庁の次官かだれかきておったと記憶いたしておりますが、そういう実態があるのであります。それらの問題は、一体交付税とどういうからみ合わせをわれわれは考えればよろしいかということでございます。これは特別の財源だから、特別に考えるべきたというならそれでもよろしい。しかし少なくともそれからくる住民の被害というものは、かなり大きなものがいろいろあろうと思います。それだけの被害でなくて、たとえば基地があるということだけでいろいろな費用もかかるでありましょうし、それから自治体の問題としても、間違いがあればそれに対する費用というものは非常にかかる。基地があってもうけるということは私はないと思う。村役場等でもかなり支出されておると思う。それらのものが交付税の中に含まれるかどうかということです。これは特殊のケースで、やはり普通交付税に含めないとすれば特交か何かで見なければならない。特交で見ることが困難だというならば防衛庁だけにまかせないで、自治省自身も基地交付金の実情に沿うような増額を要求すべきだと思いますが、この点はどうお考えになりますか。
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柴田護#13
○柴田政府委員 現実の姿から申しますならば、先生のおしゃることよくわかるのでありますが、この点は必ずしもすっきりいたしておりません。お話のように基地交付金というものを、基地に存します財産に対する固定資産税の代替なんだというふうに考えてまいりますならば、それはそれとして基準財政収入額に算入して、基地関係の財政需要をきちっと見ていくという方法をとることも一つかと思いますけれども、基地交付金の実際の性格というものは、固定資産税の代替的な性格を非常に強く持っておりますけれども、なおかつ二割分については特別の財政的事情を考慮して配分することになっていますので、その辺に明確を欠く性格がある。私どもは全く基地の特殊の性格に着目する迷惑料と言っては語弊がありますけれども、多分にまさに迷惑料的な性格を含んだ代替的なものとして設けたという考え方で、これをワク外に置いておるわけであります。しかしワク外に置いておりますけれども、基地の財政需要というものは明確なものもあるわけでありまして、そういうものは基地交付金とは一応別個に、特別交付税の配分にあたりまして考慮に入れていく、算定の根拠に入れていく、こういう形を現在までとっておるわけであります。徹底してまいりますならば、基地交付金というものの今日の姿のもとは、やはり国有資産等に関します交納付金から出てきます問題でありますので、その辺のところとのかみ合わせを考えてまいりますと、基地交付金の限度というものは知れておる。先々どのくらいになるかということになってまいりますと、まあ資産の大小、範囲等、問題ございますけれども、その問題を論外に置きますならば、おのずから限度というものはきまってくるのではなかろうか、なおかつ基地のいろいろな問題を処理してまいるということになりますならば、また別個の手段方法というものを考えていかなければならぬのじゃなかろうかという感じを私は持っております。
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門司亮#14
○門司委員 そうすると、この問題はこう解釈していけばよろしいのですか。現状では結局それらの問題を、特別交付税なら特別交付税という形である程度見るが、しかし基本的にはやはり別個の形だということになると、防衛庁の施設庁あたりの費用でこれをまかなっていくということに自治省は考えていると解釈してよろしゅうございますか。
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柴田護#15
○柴田政府委員 私どもは今日の基地問題の片づけ方としては、やはりそういうような制度がいいのではないかという感じを、強く持っておるということを申し上げたいと思います。
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門司亮#16
○門司委員 その次に聞いておきたいと思いますことは、地方交付税の問題と、地方財政に最も大きな関係を持っております補助金の対象になる基準単価のアンバランスが、この中に一体どの程度まで見られておるかということであります。これは学校の数だとかいろいろなものがありますけれども、地方の自治体というものは、ここに、法律に書いておるようないろいろな事業について、いろいろな問題で補助を受ける仕事があります。しかし補助金を受ける対象になるものの基準単価は、御承知のように非常に低いのであります。これは見方によって、大臣は幾らでもないというようなことを言っておりましたが、われわれが計算すると八百億から千億くらいありはしないかという計算が出ておりますので、これは一体基準単価なんかを、算定される場合にこれを見ておいでになりますか。アンバランスがあって、それだけ地方の自治体はよけい負担があるということは、見ておられますか。
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柴田護#17
○柴田政府委員 人件費等につきましては、財政計画の単価で見ておるわけでありますので、もちろん現実とは多少開きはございますけれども、国家公務員でありせばあるべき給与という姿で入っております。おっしゃります趣旨は、おそらく事業関係の単価だと思いますが、これはたてまえというか、そういう面から一応国の単価を基礎にして計算をいたしておりますが、お話のような次第もございますので、たとえば投資的経費等につきましては、抱括算入その他、投資的経費を一括して見ていくという手段を併用いたしております。それらの中におきまして、そういう面も考慮に入れまして、そういう手段をとっておる。考え方はいろいろあると思います。たとえば国の単価がどうあろうと交付税ではちゃんとした単価で見ていくという方法もあるじゃないか、こういうこともあろうかと思いますが、とにかく補助単価というものをまともな形に直すのが先だという考え方に立ちますならば、やはり表向きの算定方法といたしましては国の単価というものを基礎にして計算をせざるを得ない。しかし実際には、地方が困っていることは明らかでありますけれども、それをどこかでセービングしていく必要があるだろう。そこでそういうことを考えまして、包括算入による投資的経費の算定といったような手段を考えておるわけでございます。
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門司亮#18
○門司委員 どうもいまの答弁だけでははっきりしないのですがね。さっきから私が聞いておりますのは、いまのお話のように地方財政計画をお立てになっている。地方財政計画自身というものは単なる計画であるわけです。その算定の基礎になるものについて採用されておる国の基準単価というものが非常に低い。したがって、それだけの分はさっき申し上げましたように、八百億ないし一千億くらいありはしないかと考えられる。地方財政計画、あるいはもう少し悪く言えば、政府の知らざる、あるいは政府の責任を持っておらない、また責任を感じようとしないような無謀な財政負担が地方になされておる。これはどこかで埋めてやらなければ、地方はそれだけ持ち出しになってどうにもならない。だからそういう実際上の数字というものを考えた場合、アンバランスというもの、開きがかなりあると思うのです。したがって、その足りない分だけをどこかでやはり見ていかなければ、地方自治体の財政というのは国の考えているようなわけにはいかない。国の考えるよりもそれだけ余分な負担をさせられているのですが、その分だけ交付税で見ることはできないか。これを見ることは食い違っておかしなことになる、片方はこう考えている、片方はこうなるということになると思いますが、しかし現実問題としてはどこかで補っていただかないと、財政の貧弱な市町村であればあるほど負担は過重になっている。財政のいいところは単価は少し低くてもいいだろうが、財政の苦しいところはどうにもならぬ。その持ち出し分をどこかで見るということはこの際必要じゃないか。どこかで見るとなれば、交付税の中で見ていかなければならぬが、どうも算定の基礎になっている数字から見ると、必ずしもそうはなっていないようです。その点はどう解釈すればいいのですか。政府は、それはそっちのほうで単価を改めてこないかぎりはぐあいが悪いんだというふうに言われるなら、答弁としてはそれでもよろしいと思う。いいか悪いかという批判は別として、どうお考えになっていますか。
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柴田護#19
○柴田政府委員 私のお答えのしかたが悪うございまして、よくわかっていただけないようでございますが、やはりたてまえとしては政府が一応できるのだという単価でもって計算をいたしておるわけでございますので、その単価を基礎にして計算をしていく。地方財政計画もさようでございますし、それに基づいて計算されます基準財政需要額もやはり同じ立場に立っておる。しかしお話のような次第はもちろんよくわかっておりますので、やはり私どもはそういう意味から単独で、地方財政計画のみでまかなう単独事業というものを重視して——いわゆる継ぎ足し単独事業ということばをわれわれ使いますが、継ぎ足し単独事業という意味も込めて、単独事業というものの重視を考えておるわけでございます。それからそれの交付税へのはね返りにつきましては、先ほど申しましたような投資的経費の包括算入といったような形でもって、直接解決というかっこうではありませんが、これに間接的に少しでも役立てばこういう形からものを片づけようといたしております。まだまだ問題がございまして完全な形ではございませんが、現在の国、地方に分かれております財政の実情から言いますならばそういう方法もとらざるを得ない、こういうことでございます。
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門司亮#20
○門司委員 あまり感心しないというか、これでは地方の自治体は助からぬと思うのです。とにかく安い単価で押しつけられて、そうしてそれがはっきり財政の補いがつかない。そこで問題になりますのは、この交付税の問題は、そういうものを一切抜きにした、地方の自治体のほんとうの赤字を見ていくことが必要じゃないか。また法律はそうなっておるはずです。そうするとこの問題は、ある程度決算の問題を考慮に入れてきめる必要があるのじゃないかということが考えられるわけです。自治省は決算関係からくるアンバランスを見たことがありますか。ただ単に、その年これだけのものが要るからこれだけあげるんだ、これだけ道路の延長があるからこれだけあげるのだということにしておりますか。私はいまおそらく自治省のとっている態度というものは、あとから申し上げた方法をとっていると思うのです。前年度の決算などというものはあまり参考にしておらぬと思うのです。前年度の決算を参考にしていないというところに、私がいま申し上げましたように、地方を国が知らないでいるということになろうかと思います。国も知り過ぎるほど知っていてやらないのならたちが悪いと思うのだが、国が知らないでおる、余分な財政負担をさしているものをいつまでたっても補てんができない、こういう形になっているのじゃないかと思うのです。その点はどうですか、決算を参考にしてやっておりますか。
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柴田護#21
○柴田政府委員 決算そのものを参考にしてどうこう、つまり決算そのものをつかまえてその基礎に立ってというよりか、さっき先生がおっしゃいましたあとの方法のほうが強いのでありますが、全然決算を参考にせずにやっておるということはございません。しかし交付税制度ができましてから十五年くらいたつと思いますが、いままでのやり方を見てまいりますならば、やはりいろいろ問題が出てまいっております。したがいまして、やはりこの辺でもう一ぺん、総体財政という形ではなしに、ある程度個別の団体に立った財政というものを背景にした交付税のあり方の再検討ということが必要じゃなかろうかと私は思っております。
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門司亮#22
○門司委員 それからもう一つ本問題に触れる問題を一応聞いておきたいと思います。政府はここに書いてある百三十億というものを翌年度に繰り越す、こういうことですが、そうすると、今日の一般的な物価上昇その他からくる財政の必要額の伸びといいますか、それと、どういうふうに計数的になりますか、もう少しわかりやすくいえば、これだけのものは当然三十八年度分としてあるべきものであるが、これを翌年度に繰り越す。そうするとこれだけ差し引いたものが一応の——決算はされておりませんから一応と申し上げておきますが、一応の地方の交付税額になるわけであります。それは三十七年度の交付税額よりどのくらい伸びておるか。あるいはそれと物価上昇からくる地方の財政の必然的な必要額との差はどれくらいになりますか。これで十分だとお考えですか。これは一つ一つ当たらなければむずかしい問題になるかもしれませんが、簡単な目安として、物価が上がったり人件費が上がったり、その他のために三十八年度の需要額はどのくらいになっているのだ、交付税はこれだけ伸びているのだということのバランスがとれますか。
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柴田護#23
○柴田政府委員 物価との全体的なバランスの問題はちょっと計算を要しますけれども、単位費用を計算いたします場合に、それぞれそういったその年に予想されますいろいろな変化というものは、経済企画庁で立てますその年の経済の見通し等も参考にいたしまして計算に入れておりますので、一応はそれと実際との開きの問題は先生のおっしゃるようになるわけでございます。その点は全体的な問題として、特に考慮はしていないわけであります。これが年度の途中、つまり第三次補正がもっと早くなされますならば、当然に単位費用を組みかえて配分措置をとるわけでありますが、年度の終わりが迫っているということになって、こういう措置をとるほうがベターだということで考えておるわけでございますので、そこら辺のところはそう詳しい検討の上に立ってとろうとしておる措置ではございません。
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門司亮#24
○門司委員 そうすると、こういうことですか。まあこの百三十七億のものは、いまの答弁を聞いておりますと、はっきりした、この来年度に繰り越さなきゃならぬという、また繰り越してもよろしいんだという理由は、単に事務的の関係からこうなったんだと解釈しておいてよろしゅうございますか。
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柴田護#25
○柴田政府委員 事務的な面だけではございませんが、考え方といたしまして、計画的に財源を補償するという制度からいいますならば、単位費用を組みかえてやるのが筋だ、その筋からいいますならば、むしろ年度が迫まった今日にそういう措置を倉皇としてとるよりか、来年のものに載せて計画的に配っていったほうが、よりよき財源補償機能というものを果たし得るのではなかろうか、こういう考え方に立っておるわけでございます。単なる事務的なものではないのでございまして、やはり交付税制度の姿というものを考えて、その上で、そのほうがよくはないか、こういう考え方でございます。
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門司亮#26
○門司委員 どうもその辺が、もう少し聞いておきたいんだがな。私の聞いていますのは、いまのお話のように、この百三十七億というものが、公平に実際に即したように配付ができるように、基準単価等も直していって配付すれば、それが一番よろしいことはわかっております。また、そうすべきだと考えております。私の聞いておりますのは、そのもう一つ前段であって、それはそれとしておいて、そうして三十八年度分として地方の自治体では、物価の伸びあるいは人件費の上昇その他から来る経費の増額というものと、三十七年度の交付税と三十八年度の交付税総額との比率が合っているかどうかということですね。三十七年度のものをかりに一応の基礎といたしますと、地方の自治体では、それから物価の伸びあるいは人件費の上がったというような、いろいろな財政需要の増加というものに見合うだけの、十分な、三十八年度の交付税はこれを差し引いてもまかなわれておるかどうかということです。これは実際の問題として、地方の自治体では困るのです。あなたのほうでは、そういう理屈がつくかもしれません。公平にはっきりした数字で分けたいということは事務的には考えられるかもしれませんが、しかし自治体のほうでは、そんなことをいうよりも、現実に足りないものを補てんしてもらったほうが都合がいいのだ。そうすれば、その数字的の基礎として出てくるものは、そういうところにどうしても出てくる。だから、三十八年度の交付金の総額は、そういうものを補って余りのあるものだというように解釈をされておるかどうかということです。そうすれば、余りあるほど出しているんだということになれば、何も地方自治体に特にこんなものを早く配付しなくてもいいかもしれない。しかし来年度にやるということについての問題は、まだ議論があると思う。それはどういうことですか。これはこれだけ三十八年度に配付しなくてもいいというお考えですか。
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柴田護#27
○柴田政府委員 そういう意味じゃございませんで、やはり地方団体の金でございますから、それはその年に配って有効に使われるということがありますならば、その年に配るのが筋だと思います。しかしいまのお話は全体として見ますと、一応三十七年度から三十八年度の交付税の額は、約二割くらいふえております。その中には、給与改定の平年度分、あるいは新しい給与改定に要する所要額というものがありますけれども、その他のものにつきましては、財政が静態的に推移するとしますならば、大体おっしゃるような趣旨が満たされるんじゃなかろうか。ただ、ただでさえ経費の算定は、必要財政需要という面との比較の面におきましては、従来からも十分ではないわけでございますので、新しい財政需要がどんどんあるんだという面からいいますならば、それは十分とは言えぬだろうと思うのです。しかし全体として去年とことしというものが、同じような規模での財政活動が行なわれるんだということになりますならば、先生のおっしゃるような趣旨は、大体まあまあ満たされているんじゃなかろうか、こういうふうに考えております。
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門司亮#28
○門司委員 そうすると、念を押しておきますが、この百三十七億というのは三十八年度に配付しなくても、三十七年度の交付税と地方の財政との関係からみれば、そう無理はないということに自治省は考えておるというように解釈してよろしゅうございますか。
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柴田護#29
○柴田政府委員 そうはっきり解釈されますと実は困るのでありますけれども、一応の三十八年度当初に予定いたしました財政活動というものを前提とし、その後におきまして今日まで起こってきました各種の財政需要というものを前提に置いた場合には、大体いけるんじゃなかろうか。また、年度が迫っておりますという現実から考えますならば、やはりこの際は交付税の財源補償という機能に着目して、来年度に繰り越したほうがベターではないか、こういう考え方でございます。そこのところは先生のおっしゃいますように、はっきり右か左かという割り切った解釈は持っていません。両方を総合的に考えて、そうしたほうがいいのじゃなかろうか、したがってそうしたいというふうに考えておるわけであります。
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