内閣委員会
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会
会議録情報#0
昭和五十二年五月十九日(木曜日)
午前十時三十九分開議
出席委員
委員長 正示啓次郎君
理事 木野 晴夫君 理事 近藤 鉄雄君
理事 竹中 修一君 理事 塚田 徹君
理事 木原 実君 理事 長谷川正三君
理事 鈴切 康雄君 理事 受田 新吉君
逢沢 英雄君 塚原 俊平君
藤田 義光君 湊 徹郎君
上原 康助君 栂野 泰二君
矢山 有作君 新井 彬之君
市川 雄一君 柴田 睦夫君
中川 秀直君
出席国務大臣
国 務 大 臣
(防衛庁長官) 三原 朝雄君
出席政府委員
内閣法制局第二
部長 味村 治君
国防会議事務局
長 久保 卓也君
防衛庁参事官 水間 明君
防衛庁参事官 平井 啓一君
防衛庁参事官 番匠 敦彦君
防衛庁長官官房
長 亘理 彰君
防衛庁長官官房
防衛審議官 渡邊 伊助君
防衛庁防衛局長 伊藤 圭一君
防衛庁人事教育
局長 竹岡 勝美君
防衛庁衛生局長 萩島 武夫君
防衛庁経理局長 原 徹君
防衛庁装備局長 江口 裕通君
防衛施設庁長官 斎藤 一郎君
防衛施設庁施設
部長 高島 正一君
沖繩開発庁総務
局長 亀谷 禮次君
外務省アメリカ
局長 山崎 敏夫君
外務省国際連合
局長 大川 美雄君
海上保安庁次長 間 孝君
建設省住宅局参
事官 救仁郷 斉君
委員外の出席者
内閣委員会調査
室長 長倉 司郎君
—————————————
五月十八日
救護看護婦に対する恩給法適用に関する請願(
上田卓三君紹介)(第五二三一号)
傷病恩給等の改善に関する請願(小泉純一郎君
紹介)(第五二三二号)
同(藤尾正行君紹介)(第五二三三号)
同外一件(野中英二君紹介)(第五三六六号)
軍嘱託の旧特務機関員に恩給給付に関する請願
外二件(逢沢英雄君紹介)(第五二三四号)
同(石川要三君紹介)(第五二三五号)
同(受田新吉君紹介)(第五二三六号)
同(河上民雄君紹介)(第五二三七号)
同外一件(近藤鉄雄君紹介)(第五二三八号)
同(佐々木良作君紹介)(第五二三九号)
同(島本虎三君紹介)(第五二四〇号)
同(田中伊三次君紹介)(第五二四一号)
同(津島雄二君紹介)(第五二四二号)
同(中尾栄一君紹介)(第五二四三号)
同(成田知巳君紹介)(第五二四四号)
同(西岡武夫君紹介)(第五二四五号)
同外一件(羽田孜君紹介)(第五二四六号)
同(原田昇左右君紹介)(第五二四七号)
同(福永一臣君紹介)(第五二四八号)
同(前田治一郎君紹介)(第五二四九号)
同(相沢英之君紹介)(第五三六七号)
同(大原一三君紹介)(第五三六八号)
同外一件(加藤常太郎君紹介)(第五三六九
号)
同(上坂昇君紹介)(第五三七〇号)
同(柴田健治君紹介)(第五三七一号)
同(島本虎三君紹介)(第五三七二号)
同(染谷誠君紹介)(第五三七三号)
同(竹中修一君紹介)(第五三七四号)
同外四件(中村靖君紹介)(第五三七五号)
同(楢崎弥之助君紹介)(第五三七六号)
同(森美秀君紹介)(第五三七七号)
沖繩県の区域内の駐留軍用地等に関する特別措
置法案反対等に関する請願(上田卓三君紹介)
(第五二五〇号)
同(浦井洋君紹介)(第五二五一号)
同(瀬長亀次郎君紹介)(第五二五二号)
同(矢山有作君紹介)(第五二五三号)
旧特高警察官の追放期間の恩給通算に関する請
願(福島譲二君紹介)(第五三六四号)
同(福永一臣君紹介)(第五三六五号)
は本委員会に付託された。
—————————————
本日の会議に付した案件
防衛庁設置法及び自衛隊法の一部を改正する法
律案(内閣提出第一〇号)
————◇—————
この発言だけを見る →午前十時三十九分開議
出席委員
委員長 正示啓次郎君
理事 木野 晴夫君 理事 近藤 鉄雄君
理事 竹中 修一君 理事 塚田 徹君
理事 木原 実君 理事 長谷川正三君
理事 鈴切 康雄君 理事 受田 新吉君
逢沢 英雄君 塚原 俊平君
藤田 義光君 湊 徹郎君
上原 康助君 栂野 泰二君
矢山 有作君 新井 彬之君
市川 雄一君 柴田 睦夫君
中川 秀直君
出席国務大臣
国 務 大 臣
(防衛庁長官) 三原 朝雄君
出席政府委員
内閣法制局第二
部長 味村 治君
国防会議事務局
長 久保 卓也君
防衛庁参事官 水間 明君
防衛庁参事官 平井 啓一君
防衛庁参事官 番匠 敦彦君
防衛庁長官官房
長 亘理 彰君
防衛庁長官官房
防衛審議官 渡邊 伊助君
防衛庁防衛局長 伊藤 圭一君
防衛庁人事教育
局長 竹岡 勝美君
防衛庁衛生局長 萩島 武夫君
防衛庁経理局長 原 徹君
防衛庁装備局長 江口 裕通君
防衛施設庁長官 斎藤 一郎君
防衛施設庁施設
部長 高島 正一君
沖繩開発庁総務
局長 亀谷 禮次君
外務省アメリカ
局長 山崎 敏夫君
外務省国際連合
局長 大川 美雄君
海上保安庁次長 間 孝君
建設省住宅局参
事官 救仁郷 斉君
委員外の出席者
内閣委員会調査
室長 長倉 司郎君
—————————————
五月十八日
救護看護婦に対する恩給法適用に関する請願(
上田卓三君紹介)(第五二三一号)
傷病恩給等の改善に関する請願(小泉純一郎君
紹介)(第五二三二号)
同(藤尾正行君紹介)(第五二三三号)
同外一件(野中英二君紹介)(第五三六六号)
軍嘱託の旧特務機関員に恩給給付に関する請願
外二件(逢沢英雄君紹介)(第五二三四号)
同(石川要三君紹介)(第五二三五号)
同(受田新吉君紹介)(第五二三六号)
同(河上民雄君紹介)(第五二三七号)
同外一件(近藤鉄雄君紹介)(第五二三八号)
同(佐々木良作君紹介)(第五二三九号)
同(島本虎三君紹介)(第五二四〇号)
同(田中伊三次君紹介)(第五二四一号)
同(津島雄二君紹介)(第五二四二号)
同(中尾栄一君紹介)(第五二四三号)
同(成田知巳君紹介)(第五二四四号)
同(西岡武夫君紹介)(第五二四五号)
同外一件(羽田孜君紹介)(第五二四六号)
同(原田昇左右君紹介)(第五二四七号)
同(福永一臣君紹介)(第五二四八号)
同(前田治一郎君紹介)(第五二四九号)
同(相沢英之君紹介)(第五三六七号)
同(大原一三君紹介)(第五三六八号)
同外一件(加藤常太郎君紹介)(第五三六九
号)
同(上坂昇君紹介)(第五三七〇号)
同(柴田健治君紹介)(第五三七一号)
同(島本虎三君紹介)(第五三七二号)
同(染谷誠君紹介)(第五三七三号)
同(竹中修一君紹介)(第五三七四号)
同外四件(中村靖君紹介)(第五三七五号)
同(楢崎弥之助君紹介)(第五三七六号)
同(森美秀君紹介)(第五三七七号)
沖繩県の区域内の駐留軍用地等に関する特別措
置法案反対等に関する請願(上田卓三君紹介)
(第五二五〇号)
同(浦井洋君紹介)(第五二五一号)
同(瀬長亀次郎君紹介)(第五二五二号)
同(矢山有作君紹介)(第五二五三号)
旧特高警察官の追放期間の恩給通算に関する請
願(福島譲二君紹介)(第五三六四号)
同(福永一臣君紹介)(第五三六五号)
は本委員会に付託された。
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本日の会議に付した案件
防衛庁設置法及び自衛隊法の一部を改正する法
律案(内閣提出第一〇号)
————◇—————
正
正示啓次郎#1
○正示委員長 これより会議を開きます。
防衛庁設置法及び自衛隊法の一部を改正する法律案を議題といたします。
これより質疑に入ります。
質疑の申し出がありますので、順次これを許します。近藤鉄雄君。
この発言だけを見る →防衛庁設置法及び自衛隊法の一部を改正する法律案を議題といたします。
これより質疑に入ります。
質疑の申し出がありますので、順次これを許します。近藤鉄雄君。
近
近藤鉄雄#2
○近藤委員 昨日、参議院におきまして沖繩地籍明確化に関する法律が通ったようでございます。当委員会でもわれわれ議論いたしまして参議院に送ったわけでございますが、いろいろ伝え聞くところによりますと、途中でいろいろな問題があったようでございますけれども、無事昨日通りましたことに対しまして、大変御苦労されました三原防衛庁長官並びに防衛庁、施設庁、沖繩開発庁の皆さんに御苦労を心から謝すると同時に、この法案に基づいて沖繩の地籍が明確になり、そしてあえて申しますが、沖繩の基地が住民の理解と協力のもとに安定的に使用されるようにさらに一層の御努力をお願いいたしたいと思います。
国家の安全保障、防衛というのは私たち政治家にとって取り上げなければならない最も重大な問題の一つであると思いますが、三原長官はかつて防衛政務次官をされたり内閣委員長をおやりになったり、その他いろいろな機会にこの防衛の問題について非常に努力してこられた方でございます。この三原先生を防衛庁長官に持ったことを私たちは心からうれしく思うわけでございますが、長官として十分識見を発揮されて所要の責任を果たされることをお願い申し上げる次第でございます。
特に、最近いろいろ日本をめぐる周辺の状況、また世界の状況が大きく動いておりますし、実は私たち大変な関心を持っております日ソ漁業交渉におきましても、一時は何とか妥協がついたように思っておったわけでございますが、けさの新聞によりますと、これもまた急遽向こうの出方で暗礁に乗り上げたというようなことが報ぜられております。こういう日ソ漁業交渉なども見て、国民の一部だとは思いますが、やはり武力がない外交というものはしょせんこんなことしかできないんだ、領土問題一つ解決するにいたしましても、日本はもっともっと防衛力、武力を強化していかなければならない、こういうような激しい議論も実は国民の中に起こりつつあるのが現状でございます。こういう国民的な感情の高まりの中で、あえてまず最初に防衛庁長官にお伺いしたいわけでございますが、一体三原長官はどういうような所信で、どのような態度で職務に処していかれようとされるのか、御意見を承っておきたいと思います。
この発言だけを見る →国家の安全保障、防衛というのは私たち政治家にとって取り上げなければならない最も重大な問題の一つであると思いますが、三原長官はかつて防衛政務次官をされたり内閣委員長をおやりになったり、その他いろいろな機会にこの防衛の問題について非常に努力してこられた方でございます。この三原先生を防衛庁長官に持ったことを私たちは心からうれしく思うわけでございますが、長官として十分識見を発揮されて所要の責任を果たされることをお願い申し上げる次第でございます。
特に、最近いろいろ日本をめぐる周辺の状況、また世界の状況が大きく動いておりますし、実は私たち大変な関心を持っております日ソ漁業交渉におきましても、一時は何とか妥協がついたように思っておったわけでございますが、けさの新聞によりますと、これもまた急遽向こうの出方で暗礁に乗り上げたというようなことが報ぜられております。こういう日ソ漁業交渉なども見て、国民の一部だとは思いますが、やはり武力がない外交というものはしょせんこんなことしかできないんだ、領土問題一つ解決するにいたしましても、日本はもっともっと防衛力、武力を強化していかなければならない、こういうような激しい議論も実は国民の中に起こりつつあるのが現状でございます。こういう国民的な感情の高まりの中で、あえてまず最初に防衛庁長官にお伺いしたいわけでございますが、一体三原長官はどういうような所信で、どのような態度で職務に処していかれようとされるのか、御意見を承っておきたいと思います。
三
三原朝雄#3
○三原国務大臣 ただいま時局についての情勢判断のもとに、特に日ソ漁業交渉の現段階における北洋における状況等を憂慮なさっての御質問でございます。そして、防衛庁として、こうした情勢の中でどういう考え方のもとに進もうといたしておるかという御質問でございますが、私ども日本の防衛につきましては、あくまでも新憲法下における防衛の任務という立場を常に踏まえてまいらねばならぬと考えておるわけでございます。したがいまして、現在の情勢下において、特にこの機をとらえて防衛力を強化しようということは考えておりません。先般御決定を願いました防衛計画大綱に基づきまして、防衛力を国民の理解と協力を得て整備してまいりたいという考え方で進んでおるわけでございます。しかし、国民に不安をかけてはならないという事態でございますので、そういう点、北洋の状態等を注視しながら、しかし、あくまでもいま申し上げました基本的な国の姿勢なりあるいは防衛計画そのものをいま変えて対処しなければならぬという考え方には立っていないところでございます。
この発言だけを見る →近
近藤鉄雄#4
○近藤委員 長官のお話にもございましたように、昨年防衛計画の大綱が閣議決定を見たわけでございますが、この防衛計画の大綱が出て、これまでは一次、二次、三次、四次と防衛力が漸増しておったのが、大綱によっては必ずしもそういうことではないのじゃないか一言ってみれば、現在の防衛力だけでもういいんだというような感じに国民が受け取っている向きもあると思うわけでございます。防衛庁長官、また防衛庁の皆さんのお考えはそうではないと思うわけでございますが、従来の第何次防衛計画というものと、それから今度の防衛計画大綱との関係について少し御説明いただきたいと思います。
この発言だけを見る →伊
伊藤圭一#5
○伊藤(圭)政府委員 ただいま先生から、従来の防衛計画と今度の防衛計画の大綱との違いについて説明しろという御質問でございましたので、第一次防衛力整備計画から四次防に至りました経過を簡単に御説明申し上げたいと思います。
御承知のように、自衛隊が発足いたしました当時は、艦艇それから陸上の装備にいたしましてもほとんどのものが米側からもらったもので発足をいたしたわけでございます。したがいまして、この防衛力整備に当たりましては、毎年度の予算でやっていくという場当たり的なものではなく、一つの整備計画というものをつくるべきであるという議論が自衛隊の発足と同時に起こっておりまして、最初の五年間の計画につきましては、将来わが国が持つべき防衛力というものがどういうものであるかということがまだはっきり輪郭が描けないような状況であったわけでございます。したがいまして、一次防におきましては、将来どのような防衛力になるにいたしましても、とりあえずその骨幹となるべきものを持とうということで、十八万の陸上自衛隊、十二万四千トン、それから約一千三百機という航空自衛隊、そういう形で最初の目標を設定いたしまして努力をしたわけでございます。
二次防になりまして非常にはっきりいたしましたのは、日本の持つ防衛力というものは核戦力を含めたものではなく、通常兵力に対処できるようなものであるというような考え方のもとに、できるだけ国産という方向、もらっているものだけによるのではなく、そういった日本の防衛力として必要なものを模索しながらこういうものをつくっていこうというのが二次防の考え方であったわけでございます。したがいまして、二次防のときも五年後にはこういうものを持ちたいということで、当時の大きなものといたしましては、新しい戦闘機、それを運用するために必要なバッジシステム、そういったものが中心になっておったわけでございます。
三次防になりまして、御承知のようにわが国が非常に高度経済成長の時期に入ってまいりまして、いろいろな観点からいわゆる防衛生産力というものの力をつけまして、自前の防衛力を持つべきであるという判断のもとに、日本の防衛力としてふさわしい装備品の調達という方向に出てまいりまして、その時点ごろから日本が通常兵力による脅威というものは一体どういうものであろうか、それに対処する力としてはどういうものが必要であるかという観点から、将来の目標ははっきりどれぐらいという算定はできなかったわけでございますが、とりあえず五カ年間にこの程度のものということで三次防、四次防をやってまいったわけでございます。しかし一方におきまして、御承知のように四次防は計画を必ずしも十分達成できないような状況で終わりました。その理由の中には、一つには経済的な問題もございましたが、同時にまた、自衛隊の力、防衛力というものが脅威に対処するという形でいきますと、脅威そのものの算定自体もむずかしい問題でございますし、またその推定される脅威というものもかなり変動的でございます。また四次防のときに非常に問題になりましたのは、一方の面から見まして一体日本の防衛力というものはどこまで大きくなるのであろうかといった不安が国民の中に生まれたのも事実でございます。したがいまして、私どもといたしましては現在のような国際情勢、日本のような平和な状況が続く限り、あるいはこういうものを前提とした場合に、最も均衡のとれた、しかも完結性のある防衛力はどういうものであろうかというところから基盤的防衛力という考え方を打ち出したわけでございます。これは、小さくても、あるいは考えられる脅威に対して直ちにすべて対処できるという完全な能力を持っていないにしても、予想される脅威の中で、ある一つのきわめて現実的な脅威に対しては直ちに対処できるようなものであり、しかもそれが完結性を持ったものであって直ちに機能できるものという考え方のもとに基盤的防衛力の構想を打ち出し、それを防衛計画の大綱という形でお決めいただいたというのが従来の経緯でございます。
この発言だけを見る →御承知のように、自衛隊が発足いたしました当時は、艦艇それから陸上の装備にいたしましてもほとんどのものが米側からもらったもので発足をいたしたわけでございます。したがいまして、この防衛力整備に当たりましては、毎年度の予算でやっていくという場当たり的なものではなく、一つの整備計画というものをつくるべきであるという議論が自衛隊の発足と同時に起こっておりまして、最初の五年間の計画につきましては、将来わが国が持つべき防衛力というものがどういうものであるかということがまだはっきり輪郭が描けないような状況であったわけでございます。したがいまして、一次防におきましては、将来どのような防衛力になるにいたしましても、とりあえずその骨幹となるべきものを持とうということで、十八万の陸上自衛隊、十二万四千トン、それから約一千三百機という航空自衛隊、そういう形で最初の目標を設定いたしまして努力をしたわけでございます。
二次防になりまして非常にはっきりいたしましたのは、日本の持つ防衛力というものは核戦力を含めたものではなく、通常兵力に対処できるようなものであるというような考え方のもとに、できるだけ国産という方向、もらっているものだけによるのではなく、そういった日本の防衛力として必要なものを模索しながらこういうものをつくっていこうというのが二次防の考え方であったわけでございます。したがいまして、二次防のときも五年後にはこういうものを持ちたいということで、当時の大きなものといたしましては、新しい戦闘機、それを運用するために必要なバッジシステム、そういったものが中心になっておったわけでございます。
三次防になりまして、御承知のようにわが国が非常に高度経済成長の時期に入ってまいりまして、いろいろな観点からいわゆる防衛生産力というものの力をつけまして、自前の防衛力を持つべきであるという判断のもとに、日本の防衛力としてふさわしい装備品の調達という方向に出てまいりまして、その時点ごろから日本が通常兵力による脅威というものは一体どういうものであろうか、それに対処する力としてはどういうものが必要であるかという観点から、将来の目標ははっきりどれぐらいという算定はできなかったわけでございますが、とりあえず五カ年間にこの程度のものということで三次防、四次防をやってまいったわけでございます。しかし一方におきまして、御承知のように四次防は計画を必ずしも十分達成できないような状況で終わりました。その理由の中には、一つには経済的な問題もございましたが、同時にまた、自衛隊の力、防衛力というものが脅威に対処するという形でいきますと、脅威そのものの算定自体もむずかしい問題でございますし、またその推定される脅威というものもかなり変動的でございます。また四次防のときに非常に問題になりましたのは、一方の面から見まして一体日本の防衛力というものはどこまで大きくなるのであろうかといった不安が国民の中に生まれたのも事実でございます。したがいまして、私どもといたしましては現在のような国際情勢、日本のような平和な状況が続く限り、あるいはこういうものを前提とした場合に、最も均衡のとれた、しかも完結性のある防衛力はどういうものであろうかというところから基盤的防衛力という考え方を打ち出したわけでございます。これは、小さくても、あるいは考えられる脅威に対して直ちにすべて対処できるという完全な能力を持っていないにしても、予想される脅威の中で、ある一つのきわめて現実的な脅威に対しては直ちに対処できるようなものであり、しかもそれが完結性を持ったものであって直ちに機能できるものという考え方のもとに基盤的防衛力の構想を打ち出し、それを防衛計画の大綱という形でお決めいただいたというのが従来の経緯でございます。
近
近藤鉄雄#6
○近藤委員 実は私も基盤的防衛力というのを必ずしもよく理解できないのでありますが、いまお話があったのですが、いわゆる基盤的防衛力とここにありまして、端的に言いますと、現在の自衛隊の持っている防衛力というのはこの防衛計画の大綱の中で言われているのが基盤的防衛力の水準であるというふうに考えるとしますと、一体その基盤的防衛力の何割を現在達成したとわれわれは考えていいのでありますか。
この発言だけを見る →伊
伊藤圭一#7
○伊藤(圭)政府委員 基盤的防衛力は、御承知のように防衛力として必要な各種の機能を備え、平時におきましては警戒態勢なども十分にとれ、そして限定された小規模の侵略までには直ちに対処できるというのが目標でございます。そういう観点からいたしますと、四次防の時点で整備されましたもので一応対応できるということでございましたけれども、なお欠落している機能というのもございます。たとえば昨年のミグ事件のときの一つの反省にございますAEWというような問題がございます。そういった意味の情報機能、あるいは艦艇等につきましても現在四群の編成をいたしておりますけれども、これが完全な形の四群という内容には至っていないという問題もございます。それから潜水艦の防衛構想にいたしましても、現在持っております十四隻ではなお足りないというようなところもございます。したがいまして、そういうものを全部早急に、できるだけ早い期間で整備したいというのが私どもの考えでございますが、まず四次防までの達成状況の反省といたしましては、やはり海上自衛隊におきます艦艇等がどうしてもおくれてまいりました。したがいまして、ある意味におきましては陸上自衛隊あるいは航空自衛隊は八割程度行ったのではないかといった大まかな判断もできるわけでございますが、海上自衛隊についてはそれよりもう少し遅いテンポで進んでいるというのが私どもの認識でございます。
この発言だけを見る →近
伊
伊藤圭一#9
○伊藤(圭)政府委員 完全にこれが何割だというふうには申し上げにくいわけでございますけれども、いままでの計画の達成の状況からいたしまして、陸と空につきましては八割かあるいはそれを少し超えるぐらいのところかなという感じでございます。海上自衛隊につきましては七割かそれを少し割るのかなという感じでございます。
この発言だけを見る →近
近藤鉄雄#10
○近藤委員 議論が抽象的で進みませんが、たとえば基盤的防衛力をわが国が達成したとしますね。そうすると自来毎年毎年の防衛予算というのは、人件費とか基地の維持費とか、あとは取りかえ費だけでいい、こういうふうに考えていいのですか。
この発言だけを見る →伊
伊藤圭一#11
○伊藤(圭)政府委員 勢力的には四次防の時点で一応概成したということになっております。そういった点の足りないところを私どもが仮に試算いたしますと、そのために必要な費用というのは三千億とか五千億あればその欠落部分というのはいけると思います。しかし、同時にまた、その背景をなします抗たん性の問題、こういったものを詳細に詰めますとさらにまた必要な金になると思いますが、いまおっしゃいましたように一応概成いたしておりますので、残りの部分が達成されましたときには計画的な更新というような形で今後の防衛力整備計画は進んでまいると考えております。
この発言だけを見る →近
近藤鉄雄#12
○近藤委員 逆に世界の軍備の状況は年々進んでいるわけですね。米ソもそうでしょうし、朝鮮半島においてもそうかもしれませんし、世界的にそうだ。そういうふうに考えますと、われわれが一定水準の基盤的防衛力というものを持ってこれが基盤的防衛力でございます。達成できましたと言って安閑としていいものなんでしょうか。
この発言だけを見る →伊
伊藤圭一#13
○伊藤(圭)政府委員 その安閑としていいということにつきましてはいろいろな考え方があると思います。しかしながら、私どもが世界の軍事力の趨勢を見ておりますと、たとえば核戦力といったものにつきましても、ソ連は非常に増強いたしておりますが、アメリカは過去十年ぐらい量的な増強はなくて質的な向上を図っているわけでございます。そしてまた朝鮮半島のように敵対している国家はそれなりに増強いたしておりますが、一般的な傾向といたしましては、特に軍事力というものを増強するというものではなく、現在維持されている軍事力を質的に向上させるというのが一つのねらいであろうと思います。ただ、その一つの例外といたしましては、ソ連の海軍力がここ十年ぐらいの間にきわめて大きく増強されているという実情はございます。
この発言だけを見る →近
近藤鉄雄#14
○近藤委員 私は防衛庁長官にも聞いていただきたいのですが、基盤的防衛力という考え方自体はいいと思うのですけれども、ややもしますとこの程度の水準ということでわれわれそれを静的にとらえてしまうわけですよ。従来の二次防、三次防、四次防という形ですと、一応目標を目指して上がっていく感じがしますね。ただ基盤的防衛力という観念が出てきますと、そこに達成したらそれでいいんだというので、世界の情勢がどう変わろうが基盤的防衛力はいいんだということになってしまっては困るので、私はあえて防衛庁当局にお願いしたいのでありますが、基盤的防衛力自身がもっともっとダイナミックな観念であって、相対的なものでもあり、しかもいまお話のあった世界のいろいろな軍事技術の革新、進歩につれてどんどん内容が高度化していくということでないと、いまおっしゃった核侵略は排除しますけれども、ある程度の局地的な小規模侵略に対応できるということ自身も達成不可能になるのじゃないか、私はこういうふうに考えるのですが、どうでしょう。
この発言だけを見る →伊
伊藤圭一#15
○伊藤(圭)政府委員 いま先生がおっしゃいましたのはまさにそのとおりでございまして、私どもも現在の基盤的防衛力は金科玉条だというふうには考えておりません。しかしながら、過去の私どもの防衛力整備の計画の実施状況を見てまいりますと、いろいろな意味で制約もございましたし、また自衛隊の中の問題もあったわけでございます。たとえば、金をかけて兵器をどんどん増強しましても、これに伴う要員の養成というような問題もございます。また一方に、その人を得られないというような問題あるいは基地の確保の問題、いろいろな問題があったわけでございます。したがいまして、いままで、四次防までは確かに一つの目標というものよりは、いわゆる漸増するということに意味があったわけでございますけれども、現在私どもの自衛隊として最初に達成すべきものは、こういった基盤的防衛力というものを一つの目標にして、厚みのある防衛力といたしまして、その時点においてまた国際情勢を見直しながらいくということも考えられるわけでございますが、現在におきましてはそういった基盤的防衛力を達成して、そしてそれによって平和が維持されるであろうという一つの判断があるわけでございます。そういったことに努力する状況が許容されるような国際情勢であるという判断がもちろんその前提にはあるわけでございまして、その国際情勢の変化というものは、これは常に一張一弛があるわけでございますから、それを見ながら基盤的防衛力の後のことを考えていくべきであろうというふうに考えておるわけでございます。
この発言だけを見る →近
近藤鉄雄#16
○近藤委員 日本が必要とする防衛力、防衛力整備計画というものがGNPの一%以内で達成できるというふうにわれわれはいろいろこれまでも考えてきたわけでございますし、国会等でもこのことはしばしば議論になりましたし、また前坂田長官のときに大体一%程度というようなことになったというふうに私は解釈しておったのでありますが、先年の閣議決定で一%以内というふうにまた若干下げられて、さらに現実に五十二年度の防衛予算を拝見いたしますと、これがさらに下がって〇・八八%ですか、〇・一一%食い込んでいるわけです。そこで、GNPの一%程度にしても以内にしても、それを防衛に配備する場合、国際情勢その他で決まってくる防衛力というのは非常にもっとダイナミックなものなんです。一%ということと一致するということは、これはもうまさに偶然の一致以外の何物でもないんで、客観的もしくは科学的な根拠は全くないと思うんです。しかし片一方で、日本のいろいろな国民感情とか政治情勢から見ると、それを超えるということはむずかしいとすれば、もうこれは予算も通ってしまったことでありますから、私があえていまここでどうこう言っても仕方がないかもしれませんが、私が防衛庁長官を初め防衛庁の幹部にあえてこの際ですけれども申し上げたいのは、なぜこの一%以下、しかも〇・一二%までダウンして〇・八八%でがまんされたか、こういうことなんであります。
もっと言いますと、現在日本経済は非常な不況になっているわけです。不況になっておって、いろいろ公共事業等で景気を促進しようと言っているわけでありますが、公共事業だけで景気を促進するというのには、やはり日本のような産業経済国家においては限度がございます。逆に、何も不況対策としてめちゃめちゃ軍備をしろというような暴論を私は言っておるわけじゃありませんが、しかしやはりある程度必要な、いまお話があったような防衛計画の水準に早く進むことも望ましいし、四次防を見ても大幅におくれていると考えるのでありますが、そういうことであれば、むしろこの際は、防衛当局としても遠慮しないで、一%に近い予算を組んで大蔵省に納得させるべきであったのじゃないか。決してこれによって景気対策すべてを解決しようとは思いませんが、しかし不況のときにおくれている防衛力整備をしておく、そして好況になったら、場合によっては若干控えて経済全体の加熱を抑えるということも、私は賢明な財政政策の一環ですらあるというふうに考えるのでありますが、この問題についてしかるべき担当の方の御答弁を承りたいと思います。
この発言だけを見る →もっと言いますと、現在日本経済は非常な不況になっているわけです。不況になっておって、いろいろ公共事業等で景気を促進しようと言っているわけでありますが、公共事業だけで景気を促進するというのには、やはり日本のような産業経済国家においては限度がございます。逆に、何も不況対策としてめちゃめちゃ軍備をしろというような暴論を私は言っておるわけじゃありませんが、しかしやはりある程度必要な、いまお話があったような防衛計画の水準に早く進むことも望ましいし、四次防を見ても大幅におくれていると考えるのでありますが、そういうことであれば、むしろこの際は、防衛当局としても遠慮しないで、一%に近い予算を組んで大蔵省に納得させるべきであったのじゃないか。決してこれによって景気対策すべてを解決しようとは思いませんが、しかし不況のときにおくれている防衛力整備をしておく、そして好況になったら、場合によっては若干控えて経済全体の加熱を抑えるということも、私は賢明な財政政策の一環ですらあるというふうに考えるのでありますが、この問題についてしかるべき担当の方の御答弁を承りたいと思います。
原
原徹#17
○原政府委員 ただいまのお話でございます。確かに一%程度というのと一%を超えないことをめどとする、そういうことがあったわけでございますが、現実に五十二年度の予算は〇・九であったのが〇・八八になった。実はこの予算折衝をするときに、一体来年のGNPが正確に幾らになるかというのが、実は単年度として見ればこれは非常にわからない。したがって、私は、GNP比率というのは長期の一つの目標という話として考えますと、それは資源配分の全体のお話からすれば非常に意味がある。たとえば五十一年度は確かに〇・九になっております。その前の年は幾らであったかというと〇・八四なんです。〇・八四が〇・九に上がりまして、それで中身として非常によかったかといいますと、これは人件費でふえた。物件費は六%しかふえていない。五十二年度の予算折衝をする際に、私どもはやはり、この人件費がいま防衛関係費の中では五十一年度は五六%になっている、とにかくこれはちょっと人件費が多過ぎて装備に金がかけられぬので、その人件費のウエートを下げて、物件費のウエートをふやすことがやはりこれからの話として最大のあれであるというふうに考えましたので、そこでいろいろ折衝をいたしまして、人件費の比率は若干下がることができました。で、予算は結局その中身は積み上げでございますので、一体何が中身としてあるかということのどうしても積み上げにならざるを得ないというところと、いまの長期的なGNP比率というのをどういうふうにあれするかというのがなかなかむずかしい問題だと私は思います。
それからもう一つ、ことしの五十二年度の予算についていいますれば、やはり建設国債か赤字国債かという議論が非常に強くございました。で、私どもは、要するに財政法の赤字国債の部類の行政だ、そういう前提もございましたものですから、そうすると、一般行政経費の伸びというのは確かに非常に低かった、それとのバランスを大蔵省がおとりになったということでございます。だからそれ自体、財政法の考え方として、防衛費を建設国債で賄うのか赤字国債で賄うのかという議論が
やはりあるわけでございます。まあ、これは国債を四十年に出しましたとき以来、国会では防衛費については建設国債で賄いません、そういうことが前提で、いまの国債が四十年から発行されたという事情がございますので、その点はある意味ではやむを得ないというふうに考えております。
この発言だけを見る →それからもう一つ、ことしの五十二年度の予算についていいますれば、やはり建設国債か赤字国債かという議論が非常に強くございました。で、私どもは、要するに財政法の赤字国債の部類の行政だ、そういう前提もございましたものですから、そうすると、一般行政経費の伸びというのは確かに非常に低かった、それとのバランスを大蔵省がおとりになったということでございます。だからそれ自体、財政法の考え方として、防衛費を建設国債で賄うのか赤字国債で賄うのかという議論が
やはりあるわけでございます。まあ、これは国債を四十年に出しましたとき以来、国会では防衛費については建設国債で賄いません、そういうことが前提で、いまの国債が四十年から発行されたという事情がございますので、その点はある意味ではやむを得ないというふうに考えております。
近
近藤鉄雄#18
○近藤委員 防衛費をGNPの一%程度に抑えるという、程度とするということの意味が、経理局長、まさにそこだと思うのですよ。GNPというのはこれから非常に変動しますからね。だから、一%以内になるかということで、あと結果的に、事務的にそれで切ったということになると問題になるとすれば、やはり一%に抑えたけれども、実際のGNPというのは事後的には変わってくるわけですからね。だから、若干一%の周辺で前後するということであっていいのであって、だからあえてそういうふうに抑えるということ、防衛予算というものを減らす必要はない。私はそこに一つの問題があると思うのです。
局長、時間がありませんので、一応言いたいことだけ申し上げますが、それからもう一点、いま赤字国債との関連が出ましたけれども、私はやはり、そういう財政当局の考え方はわからないわけじゃない。しかし現実にいま自衛隊が使っている、たとえば艦艇だとか戦車とか航空機にしてみても、十年、二十年、場合によっては三十年というものもあるわけですね。そうすると、学校を建てるにしても何をするにしても、二十年、三十年で償却するものもあるわけですから、片方がいわゆる建設国債でやって、こっちはそれに該当しないというのも、その耐用年数を考えますと、戦争が起こってしまったのではだめなんで、戦争が起こってしまったら学校だってビルだって全部吹っ飛んでしまうのですから、そういうことを考えると、少なくとも、純経済理論的には建設国債に入れていけないという理由は全くないと思うのですね。しかし、兵器だとか何かは消耗品であり、現実に寿命があっても、技術的な革新によっては陳腐化してしまうということで、耐用年数が航空機なんかは短いということはわかりますが、一歩下がっても、たとえば基地だとか施設関係だとか、それから基地周辺のいろいろな周辺整備のお金だとか、たとえば防音校舎をつくる補助金だとか、こういうものは、いわゆる学校をつくったり、道路をつくったり、橋をかけたりする公共事業と性格上は全く変わらないのですよ。たまたま防衛施設とか基地周辺という名前がつくだけなのですが、私は、艦艇だとか航空機については問題があるとしても、少なくともそういう一般の公共事業に類するようなものまで、これは防衛子算だから建設国債に該当しませんという形で計数整理をする仕方の中に、あえて長官に申し上げますけれども、この防衛予算というものを必ずしも前向きな位置づけじゃなしに、いかにもこれはネガティブな、極端に言えば後ろめたいものだからなというような考え方が、仮に防衛庁当局にはなくても財政当局にあったら問題だというふうに思うわけでありますので、どうかひとつ、きょうは大蔵省からも来ておりますが、時間がございませんから答弁は結構でございますが、そういうふうにやはり国家の安全保障というものを何かもうちょっとまともな、国家国民にとって大事なものだという形で考えていくということも、せっかく新長官非常な意欲で事に当たっていらっしゃるわけでありますので、今後御検討をいただきたい、かようにお願いいたします。
同時に、関連いたしますが、実は今回の防衛二法案の改正は、まさに定員増の問題でございますが、私はこの定員という考え方についてちょっとお聞きいたしたいわけでありますけれども、いわゆる陸上十八万、そして、海空それぞれ定員が決まっているわけでありますが、本当に日本が戦争に巻き込まれたときに、いま言われている定員で果たして国土防衛が可能なのかどうか。私は、これは非常に問題だと思うのであります。やはり十八万、そして海空合わせて二十六、七万ですか、そういう数字は平時における定員としては意味があると思うのでありますけれども、有事の場合に本当に二十五、六万の定員で日本の防衛が可能だと防衛当局は考えているのかどうか、まず承りたいと思います。
この発言だけを見る →局長、時間がありませんので、一応言いたいことだけ申し上げますが、それからもう一点、いま赤字国債との関連が出ましたけれども、私はやはり、そういう財政当局の考え方はわからないわけじゃない。しかし現実にいま自衛隊が使っている、たとえば艦艇だとか戦車とか航空機にしてみても、十年、二十年、場合によっては三十年というものもあるわけですね。そうすると、学校を建てるにしても何をするにしても、二十年、三十年で償却するものもあるわけですから、片方がいわゆる建設国債でやって、こっちはそれに該当しないというのも、その耐用年数を考えますと、戦争が起こってしまったのではだめなんで、戦争が起こってしまったら学校だってビルだって全部吹っ飛んでしまうのですから、そういうことを考えると、少なくとも、純経済理論的には建設国債に入れていけないという理由は全くないと思うのですね。しかし、兵器だとか何かは消耗品であり、現実に寿命があっても、技術的な革新によっては陳腐化してしまうということで、耐用年数が航空機なんかは短いということはわかりますが、一歩下がっても、たとえば基地だとか施設関係だとか、それから基地周辺のいろいろな周辺整備のお金だとか、たとえば防音校舎をつくる補助金だとか、こういうものは、いわゆる学校をつくったり、道路をつくったり、橋をかけたりする公共事業と性格上は全く変わらないのですよ。たまたま防衛施設とか基地周辺という名前がつくだけなのですが、私は、艦艇だとか航空機については問題があるとしても、少なくともそういう一般の公共事業に類するようなものまで、これは防衛子算だから建設国債に該当しませんという形で計数整理をする仕方の中に、あえて長官に申し上げますけれども、この防衛予算というものを必ずしも前向きな位置づけじゃなしに、いかにもこれはネガティブな、極端に言えば後ろめたいものだからなというような考え方が、仮に防衛庁当局にはなくても財政当局にあったら問題だというふうに思うわけでありますので、どうかひとつ、きょうは大蔵省からも来ておりますが、時間がございませんから答弁は結構でございますが、そういうふうにやはり国家の安全保障というものを何かもうちょっとまともな、国家国民にとって大事なものだという形で考えていくということも、せっかく新長官非常な意欲で事に当たっていらっしゃるわけでありますので、今後御検討をいただきたい、かようにお願いいたします。
同時に、関連いたしますが、実は今回の防衛二法案の改正は、まさに定員増の問題でございますが、私はこの定員という考え方についてちょっとお聞きいたしたいわけでありますけれども、いわゆる陸上十八万、そして、海空それぞれ定員が決まっているわけでありますが、本当に日本が戦争に巻き込まれたときに、いま言われている定員で果たして国土防衛が可能なのかどうか。私は、これは非常に問題だと思うのであります。やはり十八万、そして海空合わせて二十六、七万ですか、そういう数字は平時における定員としては意味があると思うのでありますけれども、有事の場合に本当に二十五、六万の定員で日本の防衛が可能だと防衛当局は考えているのかどうか、まず承りたいと思います。
伊
伊藤圭一#19
○伊藤(圭)政府委員 定員の問題につきましては、平時編成と、戦時編成といいますか有事編成というふうに分けては考えておりません。陸上自衛隊の定員の関係と海空の定員の意味合いというものは、私はおのずから違っていると思います。といいますのは、陸上自衛隊の定員といいますか、勢力というものは、やはり人間の力というものが一つの中心になっておりまして、十八万の定員というものがただいま定められておるわけでございますが、この十八万の定員の力によって国土防衛のすべてができるというふうには考えにくいわけでございます。といいますのは、よその国におきましても、それぞれの国の人口の比率につきましては、日本より多いところもありますし、たとえば豪州のようなところは、あれだけの大きな国土を持っていながら、陸上の兵力というのは三万程度でございます。それぞれの国の考え方もあると思いますけれども、やはり国土の防衛というものは、自衛官だけでやるというものではなく、国民全体の国を守るというものを反映しながら、自衛隊がその中核といいますか、その先頭に立って戦うという姿であろうと思います。したがいまして、定員的にどうこうという問題でなくて、自衛隊が発足当時から一番問題になっておりましたのは、予備勢力というものが足りないではないか、すなわち国民全体として抵抗の意思を示す力において欠けているかという問題がございました。これは予備自衛官制度というような形でできるだけの努力はいたしておりますけれども、この問題は国家全体の安全保障の中で考えていただく問題だろうと思いますが、私どもは陸上自衛隊の十八万あるいは海空のそれぞれの艦艇、航空機、それに伴う自衛官、その力において必要最小限の防衛力というものを確保していくという考え方に立っているわけでございます。
この発言だけを見る →近
近藤鉄雄#20
○近藤委員 防衛局長のお話もあったように、私はやはり国土防衛というのは単に十八万もしくは二十六、七万のプロの自衛官だけが行うべきことではないので、あえて長官に申し上げますけれども、私が防衛庁でやっていらっしゃることをわきで見ていて非常に心配いたしますのは、日本の自衛隊というのは、日本の国土で戦わなくてもいいので、たとえば朝鮮半島、シベリア、満州、中国、どこででも戦い得るような体制になっておる。言いかえますと、外の国で戦う軍隊と日本の国内で戦う軍隊と、おのずから違うのです。現実に日本の国内で戦う場合には、言葉が全部通じますし、同じ顔です。それから、日本を愛する愛国的な国民の中で戦うわけでありますから、したがって、いろいろな関連する活動を国民にお願いすべきだと思うのです。たとえば食糧を出してもらうとか、救護をしてもらうとか、場合によっては若干諜報を持ってきてもらうとか、かくまってもらうとか、最後には一緒になって武器をとって戦ってもらうとか、さらには今度は後方撹乱でゲリラをやってもらうとか、そういうことができるかできないかがまさに国土防衛と外国において戦うのとの大きな違いですから、それはいまの自衛隊みたいに、予備自衛隊といったってたかだか三万九千かそこらでしょう。そんなわずかなものじゃなしに、一億一千万全部じゃないですが、とにかく成年の男子なんかも一たん緩急あるときは一緒に協力していくのだという、そういう体制をお考えいただかないといけないし、そういう体制を日本の自衛隊が持つことによって、まさにこれは国土防衛軍であって他国の侵略の意思は全くないのだ——単独で戦えないのですから。これはいろいろな政治的な問題があって、こうお願いしてもなかなか簡単にできないと思いますけれども、これも新長官ひとつお考えをいただきたいと思うことであります。
そこで私は、ちょうど日本の予算の中で防衛費というものはGNPの一%程度にすると同じような発想で、平時における自衛隊の定員というものを、国民の総人口が一億一千万でありますけれども、この一%が百十万ですね。したがって四分の一%というのは二十七万五千だと思いますが、ですから、防衛費には一%充てましょう、そしてプロの自衛隊員は国民総人口の四分の一%を常時充てる、そこで、GNPの一%、国民総人口の四分の一%の資金力と人力によって、そしていろいろ考えられる最高の資金配分をしなさい、金を使いなさい、それから人的配分も、何も陸上自衛隊十八万、海空がそれぞれという形で線引きをしないで、この二十七万五千人の中で自衛隊が一番いい人的配置はどうかということをお考えになることがいいのじゃないかというふうに考えるわけであります。そういたしますと、むしろ端的に言って、陸上自衛隊というのは必ずしもプロの専門家でなくていいので、いま申しましたように、ある程度国民をいろいろな形で巻き込んでいく、協力をお願いしていくというのですから、少なくてもいいのであって、むしろ航空自衛隊とか海上自衛隊については、これは簡単に素人がちょっと短期の訓練では役に立ちませんから、本当にプロでなければならないような海とか空については大幅にプロを養成しておいて、そして陸上自衛隊については、幹部もしくはそういう始まった場合の民兵組織の核になるような人を養成していく、そういうこともこれからお考えになる必要があるんじゃないか。長官も私も選挙しておりますけれども、私も七万五千前回選挙で票を取ってまいりましたけれども、七万五千人の近鉄会会員を持っているわけじゃないんですね。若干少数精鋭を持っていて、それが選挙になると一斉に活動してくれて、七万五千なり八万という票を広げてくれるわけですから、そういうことをお考えいただきたいと思うんです。こういうふうにまさに陸、海、空に分けないで、国民総人口の四分の一%は常時プロとして訓練をしておく、しかし、それはあくまで有事定員の場合にはその外囲を考えていくというような発想を防衛庁としてお考えになるかどうか、しかるべき方から御答弁を承りたいと思います。
この発言だけを見る →そこで私は、ちょうど日本の予算の中で防衛費というものはGNPの一%程度にすると同じような発想で、平時における自衛隊の定員というものを、国民の総人口が一億一千万でありますけれども、この一%が百十万ですね。したがって四分の一%というのは二十七万五千だと思いますが、ですから、防衛費には一%充てましょう、そしてプロの自衛隊員は国民総人口の四分の一%を常時充てる、そこで、GNPの一%、国民総人口の四分の一%の資金力と人力によって、そしていろいろ考えられる最高の資金配分をしなさい、金を使いなさい、それから人的配分も、何も陸上自衛隊十八万、海空がそれぞれという形で線引きをしないで、この二十七万五千人の中で自衛隊が一番いい人的配置はどうかということをお考えになることがいいのじゃないかというふうに考えるわけであります。そういたしますと、むしろ端的に言って、陸上自衛隊というのは必ずしもプロの専門家でなくていいので、いま申しましたように、ある程度国民をいろいろな形で巻き込んでいく、協力をお願いしていくというのですから、少なくてもいいのであって、むしろ航空自衛隊とか海上自衛隊については、これは簡単に素人がちょっと短期の訓練では役に立ちませんから、本当にプロでなければならないような海とか空については大幅にプロを養成しておいて、そして陸上自衛隊については、幹部もしくはそういう始まった場合の民兵組織の核になるような人を養成していく、そういうこともこれからお考えになる必要があるんじゃないか。長官も私も選挙しておりますけれども、私も七万五千前回選挙で票を取ってまいりましたけれども、七万五千人の近鉄会会員を持っているわけじゃないんですね。若干少数精鋭を持っていて、それが選挙になると一斉に活動してくれて、七万五千なり八万という票を広げてくれるわけですから、そういうことをお考えいただきたいと思うんです。こういうふうにまさに陸、海、空に分けないで、国民総人口の四分の一%は常時プロとして訓練をしておく、しかし、それはあくまで有事定員の場合にはその外囲を考えていくというような発想を防衛庁としてお考えになるかどうか、しかるべき方から御答弁を承りたいと思います。
三
三原朝雄#21
○三原国務大臣 私は、防衛力という点につきましては、その国の国民、そしてその国の土地、その国の資源、そうしたものが総合的に一体になって防衛体制が整備されることが防衛力だと考えておるのでございます。したがって、いまプロ的なということを申されましたが、平素訓練を受けました、教育を受けました、防衛、自衛の組織というようなものが先頭に立って、外部からの侵略に対して対抗するというようなことで、あくまでも国民に支えられた自衛隊でなくてはならないというのが、私の現在から将来に対しましての自衛隊強化整備の基本的な考え方でございます。それに対して、国民全体の中からまたひとつこれを支援する中間的な、そういう一%という一つの構想のもとに、そういうものを育ててはどうだという新しい貴重な御意見を拝聴いたしました。ひとつ貴重な御意見として、検討さしていただきたいと思う次第でございます。
この発言だけを見る →近
近藤鉄雄#22
○近藤委員 時間が余りありませんのでこの議論できませんが、私は繰り返し申しますが、二十六、七万で本当に日本の国土が有事の場合に防衛できると思わないのであります。ですから、平時定員と準有事定員と戦時定員みたいなことも必要ですし、たとえば、私が戦争が始まった場合にどうしても自衛隊に参加して戦いたいと思っても、定員の枠があって来てもらっても困りますというようなことでも困りますし、また一般の市民が武器を持ったら、これまた警察につかまってしまうようなことも困ります。たとえば戦死した場合に、全然そういうことに対する措置がないということも困るので、こういう平時のときですから、そんな有事のことを考えていろいろなことをするというのも国民感情を逆なでするような気持ちもわかりますが、少なくともそういういろんなことを考えた有事体制というものは、たまたま私は定員問題を取り上げたわけでございますが、その他きょうは国防会議の事務局長の久保さんお見えですけれども、いろいろ無限にあると思うんです。そういうことも私あえて申しますが、いっとき三矢研究というものが出て、それが国会で問題になって、自来どうも防衛庁の皆さんは、いささかそういう問題について触れないで来ておられるような感じがいたしますが、日本の防衛を全責任をもってお考えいただいている防衛庁の皆さんですから、少なくとも事務的な、可能性として何が必要かということをお進めいただくのは一向差し支えないので、ひとつその点勇気を持ってどんどん検討していただいて、それが具体的に法律になってここをやるということは、これは次の議論ですから、通すか通さないかということはわれわれ立法府側で議論いたしますけれども、事務的な態勢としていろいろなことをぜひひとつプロの責任においてお考えいただきたい、こういうふうに思うわけであります。
最後に、時間がございませんが、私、実はかねてからいろいろな機会にお話しをしていることがありますけれども、いわゆる非核三原則の問題について承りたいのであります。領海法十二海里との関連で非核三原則が問題になってまいりまして、先般国会を通りました領海法におきましても、本来ですと十二海里で三海峡もやるべきなんだけれども、そうなると領海になってしまって、その上を核積載艦が通る、こういうことだとすると、従来の非核三原則に抵触するからというような思惑もあって、現行のような領海法の政府原案になったというような話もあるわけでございますが、その議論の真偽はともかくとして、仮に領海を十二海里にして対馬海峡、津軽海峡、宗谷海峡をいわば締め切って、非核ブロックしてしまった場合に、米ソそれぞれ現実的な両国の核戦略が展開する場合にどのように困ると皆さんは考えていらっしゃるのか、承りたいと思います。
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伊
伊藤圭一#23
○伊藤(圭)政府委員 核戦略につきましては、それぞれ核大国でありますアメリカとソ連が、いろいろなことを考えておると思います。それを私どもが軽々に判断するわけにはまいりませんけれども、いずれにいたしましても、ソ連とアメリカというのは超二大国でございます。したがいまして、この二つの国につきましては、常に世界戦略というものを考えていると思います。したがいまして、この世界戦略を考えております二つの国にとりまして、軍事的な行動あるいは軍艦の行動、そういったものが何らかの形で制約されるということは、やはり軍事戦略上は好ましくないと考えているのは事実であろうと思います。こういったことが、日本の立場とは違う意味におきまして、世界のいわゆる国際海峡というものの自由通航を強く主張しております大国の原因の一つであろうというふうに私どもは判断いたしております。
そこで、日本の場合の五海峡の通過につきまして、一体ソ連とアメリカとどちらが困り、どちらが無関心だろうかということは、はっきり申し上げるということはなかなかむずかしいわけでございますが、地理的環境から申しまして、ソ連は御承知のように、現在沿岸防備の海軍力というものを外洋に活躍するための艦隊に変えつつございます。そしてまたその要請というものは、一つには戦略核を含めたいわゆる潜水艦等の行動の自由というものも、やはり重要な要素であろうと思います。といたしますと、御承知のように太平洋艦隊の司令部を持っておりますウラジオストクそれからソビエツカヤ・ガワニといったような重要な基地、ペトロを除きまして太平洋に面しているところはないわけでございますので、そういった意味から申しますと、ソ連の艦艇が太平洋で活躍するためには、どうしてもどこかの海峡を通らなければならないということになりますので、自由な通航というものはきわめて重要な要素であろうというふうには考えられます。
一方アメリカにとりましては、仮にポラリス等の戦略核の問題からいたしますと、日本海という中に入る必要はないというふうにも考えられますし、またああいう狭い海域の中での作戦というものが、世界戦略から見てどれほどの大きな要素であるかということも推定いたしますと、やはりソ連にとっては非常にバイタルなものではないかというふうに考えられるわけてございます。
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一方アメリカにとりましては、仮にポラリス等の戦略核の問題からいたしますと、日本海という中に入る必要はないというふうにも考えられますし、またああいう狭い海域の中での作戦というものが、世界戦略から見てどれほどの大きな要素であるかということも推定いたしますと、やはりソ連にとっては非常にバイタルなものではないかというふうに考えられるわけてございます。
近
近藤鉄雄#24
○近藤委員 よく非核三原則を破るのはアメリカであって、そのアメリカ政府と加担をしている日本政府がどうもぐるになってごまかしているのではないかというようなことを、きょうは野党の先輩も来ていますが、言われますが、私はいま防衛局長のお話のように、アメリカは非核三原則を破らなくたっていいのですけれども、仮にそういう形でブロックしてしまいますと、ソ連が困ると思うのです。ですから、今度の領海法のいろいろな議論なんかでもいろんな意見を発言しておりますけれども、私は何もああいう形にしなくてもよかったのではないかという気もいたしますが、それはそれとして、しかし防衛局長、しからば仮に対馬海峡なり津軽海峡を十二海里にしてブロックしてしまった場合に、ソ連がどうしてもあそこを通らなければならないかというと、私はそうは思わないのです。というのは、宗谷海峡がありますね。十二海里でも残っているわけですから、そこから抜けられるわけです。
そこで、時間がありませんから、私は御質問よりも言いたいだけ言ってきょうは終わりますけれども、米ソの核抑止体制の中においてポラリス、ポセイドンとか、また同種のソ連の核ミサイル搭載潜水艦が一体どういう役割りを果たすかといったら、それは固定した基地からlCBMを打ち上げますよね、その場合に、固定した基地は事前にちゃんとわかっていますから、ねらわれてだめになってしまう。その場合に第二撃的な報復力としては、住所不定の、行動しつつあるところのポラリスとかポセイドンとかそういう種類の核ミサイル搭載潜水艦があって、それが逆に第二撃的に相手をやるという形で抑止力が働くと思うわけであります。そうしますと、端的に言って、どっち側も核ミサイル潜水艦というのは世界じゅうの全海域にいなくてはならないということは全くないのであって、少なくともソ連にとってみれば、アメリカの太平洋、大西洋両岸の射程距離の近くにいれば戦略的な意味はあるわけですね。もちろんアメリカは太平洋、大西洋の両岸においてしかるべき形でソ連の全土をカバーできる海域に配置すればいいわけであります。
そういうように考えますと、確かにウラジオストクに太平洋艦隊があって、そこに核ミサイル搭載潜水艦があっても、わざわざ対馬を通ってたとえばカリフォルニア沿岸に行くということよりも、北の宗谷を通ってずっと行ったってかまわないわけです。ですから戦略的な米ソの核抑止力を体制というものを考えた場合に、津軽とか対島海峡をソ連のミサイル搭載潜水艦が通らなくたって、宗谷海峡を通りさえすれば、彼らは目的を達成するわけであります。私がこの議論をいたしますと、そんなことを言ったってソ連はソ連のバイタルインタレストに関係するから絶対に守りっこないんだ、かえって刺激して悪いという議論がありますけれども、純粋理論的に考えれば、私はそんなことはないと思うのです。
そこで、なぜソ連があえて津軽を通って南下しようとするかといったら、それは東南アジア、インド洋に核ミサイル潜水艦を派遣しておいて中共をたたくとか、場合によっては東南アジア地域、インド洋に通じて核攻撃をかける、この目的のために津軽海峡を通って南下させる必要がある、こういうふうに私は考えるわけです。
そこで、しからばそういう東南アジアの諸国なりインドが果たしてそういうソ連の核搭載潜水艦が遊よくすることを望むかといったら、インドだって今度の政権は核はいやだと言っているわけでしょう。インドネシアだって、シンガポールだって、私は反対だと思うのですよ。そうしますと、外務省からどなたかがお見えになっておるかもしれませんが、いわゆる国連海洋法会議の中で、そういうことで日本が核搭載艦を通さぬとなると、東南アジアのたとえばインドネシア、シンガポールが、マラッカ海峡は日本がそんなにするんだったらタンカーを通さぬぞというようなことを言って、国際海峡航行の自由を最も望む日本にとってマイナスだというような議論がありますけれども、まさに津軽海峡を通さぬということはソ連の南下、核南下を防ぎますよ、そして東南アジア、インド洋海域にソ連の核ミサイル潜水艦が遊よくすることを防ぐんだということであれば、シンガポール、インドネシア、インドその他東南アジア各国が、そのことをもって、日本が核を通さなかった、津軽海峡を通さなかったら日本のタンカーもマラッカ海峡を通しませんなんということを言うはずがないと思うのです。ですから、時間がありませんので余り十分な議論ができなくてまことに申しわけありませんが、この非核三原則の問題についても、単に観念的な議論じゃなしに、私はもうちょっと現実的な米ソの核抑止力の体系また東南アジアは一体どういう形、しからば東南アジアは核を入れるか入れないか、こういったいろいろな議論を含めて、もう一回ぜひ現実的な分析をしていただきたいと思うわけであります。
私は最後にあえて一言申し上げますが、日本の非核三原則というものが国際的には余り通用しないことなんだ、しかしながら広島、長崎のあの忌まわしい経験があるから日本だけは何とか守らなければならない、国際的には通用しないことだけれども、何とかここはひとつみんなわかってくれという形のいわば消極的な非核三原則の扱い方であったら、私は世界の大勢から、日本ばかりいつまでもわがままを言っている、感情論ばかりやっておるということで、むしろ孤立化していくと思うのであります。ですから、日本があえて非核三原則は守ってそれを今後堅持するためには、まさに非核三原則は単に日本が独特な経験を持った固有な原理ではなしに、むしろ国際的な広がりのある原則だという形で国際社会を説得するだけのものがなければいけないのではないか、かように思いますので、きょうはもういろいろなことを申し上げましたが、全部舌足らずで恐縮でございますけれども、ひとつ賢明なる防衛当局におかれましても一きょう私が申し上げたことをいろいろ今後お考え賜りたいということで、私の質問を終わりたいと思います。ありがとうございました。
この発言だけを見る →そこで、時間がありませんから、私は御質問よりも言いたいだけ言ってきょうは終わりますけれども、米ソの核抑止体制の中においてポラリス、ポセイドンとか、また同種のソ連の核ミサイル搭載潜水艦が一体どういう役割りを果たすかといったら、それは固定した基地からlCBMを打ち上げますよね、その場合に、固定した基地は事前にちゃんとわかっていますから、ねらわれてだめになってしまう。その場合に第二撃的な報復力としては、住所不定の、行動しつつあるところのポラリスとかポセイドンとかそういう種類の核ミサイル搭載潜水艦があって、それが逆に第二撃的に相手をやるという形で抑止力が働くと思うわけであります。そうしますと、端的に言って、どっち側も核ミサイル潜水艦というのは世界じゅうの全海域にいなくてはならないということは全くないのであって、少なくともソ連にとってみれば、アメリカの太平洋、大西洋両岸の射程距離の近くにいれば戦略的な意味はあるわけですね。もちろんアメリカは太平洋、大西洋の両岸においてしかるべき形でソ連の全土をカバーできる海域に配置すればいいわけであります。
そういうように考えますと、確かにウラジオストクに太平洋艦隊があって、そこに核ミサイル搭載潜水艦があっても、わざわざ対馬を通ってたとえばカリフォルニア沿岸に行くということよりも、北の宗谷を通ってずっと行ったってかまわないわけです。ですから戦略的な米ソの核抑止力を体制というものを考えた場合に、津軽とか対島海峡をソ連のミサイル搭載潜水艦が通らなくたって、宗谷海峡を通りさえすれば、彼らは目的を達成するわけであります。私がこの議論をいたしますと、そんなことを言ったってソ連はソ連のバイタルインタレストに関係するから絶対に守りっこないんだ、かえって刺激して悪いという議論がありますけれども、純粋理論的に考えれば、私はそんなことはないと思うのです。
そこで、なぜソ連があえて津軽を通って南下しようとするかといったら、それは東南アジア、インド洋に核ミサイル潜水艦を派遣しておいて中共をたたくとか、場合によっては東南アジア地域、インド洋に通じて核攻撃をかける、この目的のために津軽海峡を通って南下させる必要がある、こういうふうに私は考えるわけです。
そこで、しからばそういう東南アジアの諸国なりインドが果たしてそういうソ連の核搭載潜水艦が遊よくすることを望むかといったら、インドだって今度の政権は核はいやだと言っているわけでしょう。インドネシアだって、シンガポールだって、私は反対だと思うのですよ。そうしますと、外務省からどなたかがお見えになっておるかもしれませんが、いわゆる国連海洋法会議の中で、そういうことで日本が核搭載艦を通さぬとなると、東南アジアのたとえばインドネシア、シンガポールが、マラッカ海峡は日本がそんなにするんだったらタンカーを通さぬぞというようなことを言って、国際海峡航行の自由を最も望む日本にとってマイナスだというような議論がありますけれども、まさに津軽海峡を通さぬということはソ連の南下、核南下を防ぎますよ、そして東南アジア、インド洋海域にソ連の核ミサイル潜水艦が遊よくすることを防ぐんだということであれば、シンガポール、インドネシア、インドその他東南アジア各国が、そのことをもって、日本が核を通さなかった、津軽海峡を通さなかったら日本のタンカーもマラッカ海峡を通しませんなんということを言うはずがないと思うのです。ですから、時間がありませんので余り十分な議論ができなくてまことに申しわけありませんが、この非核三原則の問題についても、単に観念的な議論じゃなしに、私はもうちょっと現実的な米ソの核抑止力の体系また東南アジアは一体どういう形、しからば東南アジアは核を入れるか入れないか、こういったいろいろな議論を含めて、もう一回ぜひ現実的な分析をしていただきたいと思うわけであります。
私は最後にあえて一言申し上げますが、日本の非核三原則というものが国際的には余り通用しないことなんだ、しかしながら広島、長崎のあの忌まわしい経験があるから日本だけは何とか守らなければならない、国際的には通用しないことだけれども、何とかここはひとつみんなわかってくれという形のいわば消極的な非核三原則の扱い方であったら、私は世界の大勢から、日本ばかりいつまでもわがままを言っている、感情論ばかりやっておるということで、むしろ孤立化していくと思うのであります。ですから、日本があえて非核三原則は守ってそれを今後堅持するためには、まさに非核三原則は単に日本が独特な経験を持った固有な原理ではなしに、むしろ国際的な広がりのある原則だという形で国際社会を説得するだけのものがなければいけないのではないか、かように思いますので、きょうはもういろいろなことを申し上げましたが、全部舌足らずで恐縮でございますけれども、ひとつ賢明なる防衛当局におかれましても一きょう私が申し上げたことをいろいろ今後お考え賜りたいということで、私の質問を終わりたいと思います。ありがとうございました。
正
上
上原康助#26
○上原委員 私は、きょうは提案されております防衛二法との関連で幾つかの問題をお尋ねさせていただきたいと思います。
まず、本論に入る前に防衛庁長官の御見解を少しばかり、後の議論と関連してまいりますのでお聞かせをいただきたいと思います。沖繩の公用地等暫定使用法の期限切れと関連をして、いわゆる基地確保新法が提案をされ、とうとう政府は当初の原案を撤回せざるを得ない状況になって、ようやく昨晩参議院の本会議で修正案として地籍問題を絡ませての暫定措置法の延長というものがなされたわけですが、これまでの経緯についてはくどくど申し上げませんが、今回の一連の経過を振り返ってみますと、やはり復帰五年の沖繩の基地問題なり、それと密接にかかわっておる県民生活というものが、政府の復帰施策によってどのように具体化されてきたかということに対する一つの答えだとも言えると思うのです。私たちはかねがね、基地問題、いわゆる基地の継続使用と地籍問題は絡ますべきでない、復帰当初から混乱している地籍の問題を解決していくためには、地籍明確化のための特別立法をつくるべきであるということを強く主張してまいりました。しかし残念ながら、沖繩開発庁を初め防衛庁はもとより、政府全体として問題の深刻さに対する御認識が足りなかったと私は思うのですね。それがゆえに、これだけの重要問題を期限内に片づけることができずに、基地の不法占拠ということが現実の問題として出てきた。私は、別に、このことに対して長官の責任云々の問題は申し上げませんが、少なくとも、復帰後五年たった沖繩の現実に対しての政府の諸政策、なかんずく基地問題、地籍問題に対する取り組みが弱かった、十分な責任を果たし得なかったと言っても過言ではないと思うのです。
そこで、法案が通ったといってもいろいろ問題がありますので、これから議論いたしますが、これでもう事足りるとは恐らく思っておられないと思うのですが、この一連のいきさつを踏まえて、防衛庁当局としては、抱えている諸問題解決のためにどのようなお考えで、どのようなお気持ちでやっていかれようとするのか。その点をぜひ明確にしておいていただきたいと思います。
この発言だけを見る →まず、本論に入る前に防衛庁長官の御見解を少しばかり、後の議論と関連してまいりますのでお聞かせをいただきたいと思います。沖繩の公用地等暫定使用法の期限切れと関連をして、いわゆる基地確保新法が提案をされ、とうとう政府は当初の原案を撤回せざるを得ない状況になって、ようやく昨晩参議院の本会議で修正案として地籍問題を絡ませての暫定措置法の延長というものがなされたわけですが、これまでの経緯についてはくどくど申し上げませんが、今回の一連の経過を振り返ってみますと、やはり復帰五年の沖繩の基地問題なり、それと密接にかかわっておる県民生活というものが、政府の復帰施策によってどのように具体化されてきたかということに対する一つの答えだとも言えると思うのです。私たちはかねがね、基地問題、いわゆる基地の継続使用と地籍問題は絡ますべきでない、復帰当初から混乱している地籍の問題を解決していくためには、地籍明確化のための特別立法をつくるべきであるということを強く主張してまいりました。しかし残念ながら、沖繩開発庁を初め防衛庁はもとより、政府全体として問題の深刻さに対する御認識が足りなかったと私は思うのですね。それがゆえに、これだけの重要問題を期限内に片づけることができずに、基地の不法占拠ということが現実の問題として出てきた。私は、別に、このことに対して長官の責任云々の問題は申し上げませんが、少なくとも、復帰後五年たった沖繩の現実に対しての政府の諸政策、なかんずく基地問題、地籍問題に対する取り組みが弱かった、十分な責任を果たし得なかったと言っても過言ではないと思うのです。
そこで、法案が通ったといってもいろいろ問題がありますので、これから議論いたしますが、これでもう事足りるとは恐らく思っておられないと思うのですが、この一連のいきさつを踏まえて、防衛庁当局としては、抱えている諸問題解決のためにどのようなお考えで、どのようなお気持ちでやっていかれようとするのか。その点をぜひ明確にしておいていただきたいと思います。
三
三原朝雄#27
○三原国務大臣 お答えをいたします。
私、今国会において地籍明確化の法案を上程をして、政府原案を提案させていただきました。しかし、私自身、この提案に対しましては、現在における沖繩の事情と申しますか、背景についてきわめて慎重な姿勢で検討をしてまいったところでございます。沖繩は、戦後から復帰、そして現在に至ります間、厳しい状態の中にあって県民の方々が生活をしてこられた、県政が運営されてきたということを十分反省をしてまいったところでございます。なおまた、復帰後の暫定法に対します政府としての施策あるいはお約束の実行等について、それがどうあったのかという反省にも立ってまいったわけでございます。
そこで、国会において、審議の前でございましたが、まずこの法案について徹底的に検討をしていこうということで、特に野党三党から、及び民社党、新自由クラブからも貴重な御意見を拝聴いたしました。そういう点を総合的に勘案をし、委員長を中心にして、この問題につきましては、私どもも十分いま申し上げたような反省に立ってこの審議をお願いいたそうとしておりましたが、実は、かつてないような全面修正ということに結果がなるぞと言われたことにつきましても、私自身は、これはやむを得ない事態であるということを申し上げてまいったのでございます。そういうことで、今回の法案はいまだかってない全面修正という形で修正が行われて衆議院から参議院に送られた、そういう事情を私も非常に責任を持ちながら受けとめて、おるわけでございます。したがいまして、いま御指摘のように、法案が通ったからということで私自身は事足りるとは毛頭考えておりません。いまの沖繩の方々のそうした心情、現実の経済社会情勢、これの将来の発展ということも考えねばなりませんので、そういう立場で、私は、きのうも法案が通ったときに長官談話を発表いたしましたが、過去五年間の復帰後の政府の施策の反省とともに、今度の法案が通った時点から、再度そうしたことを繰り返してはならない。相当な努力を政府もいたしたわけでございますけれども、実際の県民の方々の受けとめ方はそういう状態になっていない。したがって、私といたしましては、法案を通していただいた現段階におきましては、とにかくきょうから、県民の気持ちと申しますか、現地の意見を聴取しながらこれが実施に当たっていこうという考え方でございます。
そこで、五年ということでお願いをして十年に修正を願っておりますけれども、まず二年ぐらい、その時点に立って再検討してみる。本当に今度こそ約束を果たし得るかどうかという立場に立って、私はこの法律によって約束したことの実施をしていきたいという立場で参りたいと思うのでございます。私自身が二年も三年もおるということではございますまいけれども、政府としてはそういう姿勢のもとに、あるいはそれを実行しなければならぬという責任を持ちながら対処していくべきである、そういう考え方に立っておるわけでございます。
この発言だけを見る →私、今国会において地籍明確化の法案を上程をして、政府原案を提案させていただきました。しかし、私自身、この提案に対しましては、現在における沖繩の事情と申しますか、背景についてきわめて慎重な姿勢で検討をしてまいったところでございます。沖繩は、戦後から復帰、そして現在に至ります間、厳しい状態の中にあって県民の方々が生活をしてこられた、県政が運営されてきたということを十分反省をしてまいったところでございます。なおまた、復帰後の暫定法に対します政府としての施策あるいはお約束の実行等について、それがどうあったのかという反省にも立ってまいったわけでございます。
そこで、国会において、審議の前でございましたが、まずこの法案について徹底的に検討をしていこうということで、特に野党三党から、及び民社党、新自由クラブからも貴重な御意見を拝聴いたしました。そういう点を総合的に勘案をし、委員長を中心にして、この問題につきましては、私どもも十分いま申し上げたような反省に立ってこの審議をお願いいたそうとしておりましたが、実は、かつてないような全面修正ということに結果がなるぞと言われたことにつきましても、私自身は、これはやむを得ない事態であるということを申し上げてまいったのでございます。そういうことで、今回の法案はいまだかってない全面修正という形で修正が行われて衆議院から参議院に送られた、そういう事情を私も非常に責任を持ちながら受けとめて、おるわけでございます。したがいまして、いま御指摘のように、法案が通ったからということで私自身は事足りるとは毛頭考えておりません。いまの沖繩の方々のそうした心情、現実の経済社会情勢、これの将来の発展ということも考えねばなりませんので、そういう立場で、私は、きのうも法案が通ったときに長官談話を発表いたしましたが、過去五年間の復帰後の政府の施策の反省とともに、今度の法案が通った時点から、再度そうしたことを繰り返してはならない。相当な努力を政府もいたしたわけでございますけれども、実際の県民の方々の受けとめ方はそういう状態になっていない。したがって、私といたしましては、法案を通していただいた現段階におきましては、とにかくきょうから、県民の気持ちと申しますか、現地の意見を聴取しながらこれが実施に当たっていこうという考え方でございます。
そこで、五年ということでお願いをして十年に修正を願っておりますけれども、まず二年ぐらい、その時点に立って再検討してみる。本当に今度こそ約束を果たし得るかどうかという立場に立って、私はこの法律によって約束したことの実施をしていきたいという立場で参りたいと思うのでございます。私自身が二年も三年もおるということではございますまいけれども、政府としてはそういう姿勢のもとに、あるいはそれを実行しなければならぬという責任を持ちながら対処していくべきである、そういう考え方に立っておるわけでございます。
上
上原康助#28
○上原委員 法案の取り扱いをめぐって、防衛庁長官を初め、内閣委員長、あるいは施設庁を含めて防衛庁全体としてもいろいろ御努力をなさった点は認めますが、問題が問題だけに、私たちの考え方なり提案が十分取り入れられてないということに対しては不満もありますし、遺憾の意を表明しておきたいわけです。ただ、いま長官がおっしゃいましたように、沖繩の基地問題、軍事基地の存在によって発生しておる県民生活への重圧というものは、今回のこの法案をめぐって浮き彫りにされた諸問題を単なる一時期として片づけてはならないと私は思うのです。私たち野党も、また県出身の者としても心してかからなければいけない点があるということも十分踏まえているつもりであります。
そういう立場で申し上げるわけですが、きょうは、実は私は官房長官のおいでを御要望申し上げたのですが、日ソ漁業交渉の問題そのほか大変日程がお忙しいということで来ていただけませんでした。いま長官の方から、心境と今後の決意について前向きの御答弁も幾分あったわけですが、少なくともこれだけの問題を抱えた法案であったということと、皆さんが一番大事にしておるであろう日米安保体制、基地の安定的使用に一定の空白期間、不法占拠ということが生じた。これは、法理論上どう言いわけをしょうが、現実の問題として空白があったということはぬぐい去れない事実であります。そういたしますと、私は、単に防衛庁長官の談話なり発表だけで事足りる問題とは思いません。そういう意味で、福田内閣全体として、今後の沖繩施策、基地問題を含めての政策に対する統一した見解を当然すでに発表されてしかるべきだったと思うのですが、残念ながらそのことが今日までなされていない。
そこで、後ほどまた具体的な問題の中で提起をしたいし、議論も進めてまいりますが、少なくとも沖繩開発庁長官あるいは防衛庁長官、そういう関係閣僚で、今度の法案をめぐって浮き彫りにされた諸問題に対して、日本政府としてはこういう立場でこの問題は解決をしていく、復帰後五年たった沖繩の県民生活の実態に対して足りなかった面はこうしたい、また、県に対してこう要望もしたいということがあれば、まとめて国民の前に明らかにすることこそが、一つの教訓として、沖繩県民の要求にこたえる最大の政治課題であり、また、なすべき政治家の責務でもあると私は思うのですね。このことはぜひ長官が中心になっていただいて、総理大臣の立場で、内閣としての姿勢を早急に明らかにしてもらいたいということを私は提案したいし要望したいのですが、そのことにお答えいただけますね。
この発言だけを見る →そういう立場で申し上げるわけですが、きょうは、実は私は官房長官のおいでを御要望申し上げたのですが、日ソ漁業交渉の問題そのほか大変日程がお忙しいということで来ていただけませんでした。いま長官の方から、心境と今後の決意について前向きの御答弁も幾分あったわけですが、少なくともこれだけの問題を抱えた法案であったということと、皆さんが一番大事にしておるであろう日米安保体制、基地の安定的使用に一定の空白期間、不法占拠ということが生じた。これは、法理論上どう言いわけをしょうが、現実の問題として空白があったということはぬぐい去れない事実であります。そういたしますと、私は、単に防衛庁長官の談話なり発表だけで事足りる問題とは思いません。そういう意味で、福田内閣全体として、今後の沖繩施策、基地問題を含めての政策に対する統一した見解を当然すでに発表されてしかるべきだったと思うのですが、残念ながらそのことが今日までなされていない。
そこで、後ほどまた具体的な問題の中で提起をしたいし、議論も進めてまいりますが、少なくとも沖繩開発庁長官あるいは防衛庁長官、そういう関係閣僚で、今度の法案をめぐって浮き彫りにされた諸問題に対して、日本政府としてはこういう立場でこの問題は解決をしていく、復帰後五年たった沖繩の県民生活の実態に対して足りなかった面はこうしたい、また、県に対してこう要望もしたいということがあれば、まとめて国民の前に明らかにすることこそが、一つの教訓として、沖繩県民の要求にこたえる最大の政治課題であり、また、なすべき政治家の責務でもあると私は思うのですね。このことはぜひ長官が中心になっていただいて、総理大臣の立場で、内閣としての姿勢を早急に明らかにしてもらいたいということを私は提案したいし要望したいのですが、そのことにお答えいただけますね。
三
三原朝雄#29
○三原国務大臣 法案を参議院で可決していただきましたときの私の心境は、上原委員と全く同じでございます。
そこで、もう率直に申し上げますけれども、けさ八時に総理官邸へ参りまして、先ほど私が述べましたように、法案が可決したということは、沖繩の地元の方々の意向なり沖繩の将来に対して政府がなさねばならないスタートに立ったという心境でございます。そういう立場で、これからお約束をどう守っていくかということがまず先でございます。そして、基地の使用を特にお願いいたしておるという事態でございますので、このことをこの時期にひとつはっきりと踏まえていただきたい、そこで、でき得まするならばということで私は申し上げましたけれども、それは官房長官もそばに立ち合っておられましたので、官房長官に私は、長官として昨夜この法案を上げていただいた時点における自分の決意なり姿勢を申し上げました。いまちょうど日ソ漁業交渉で深夜まで審議をしておられましたので、きのうは私も強く要請できませんでしたから、けさ八時に参ったのでございまするが、政府全体の問題でありますので、朝、記者会見をされるならば、政府としてとりあえずこの法案が上がった時点においての沖繩施策について、どうかぜひひとつ所信を述べていただくことができれば、まことにありがたいという要請をし、あるいはお願いを申し上げて帰ったところでございます。何とかそういうことがなされたであろうと思いますが、しかし、ちょうど次々に電話が来たり、日ソ関係の関係閣僚懇談会等が続いておりましたので、まだそれが行われておらないかもしれませんけれども、そのお願いだけは申し上げて帰ったところでございます。
この発言だけを見る →そこで、もう率直に申し上げますけれども、けさ八時に総理官邸へ参りまして、先ほど私が述べましたように、法案が可決したということは、沖繩の地元の方々の意向なり沖繩の将来に対して政府がなさねばならないスタートに立ったという心境でございます。そういう立場で、これからお約束をどう守っていくかということがまず先でございます。そして、基地の使用を特にお願いいたしておるという事態でございますので、このことをこの時期にひとつはっきりと踏まえていただきたい、そこで、でき得まするならばということで私は申し上げましたけれども、それは官房長官もそばに立ち合っておられましたので、官房長官に私は、長官として昨夜この法案を上げていただいた時点における自分の決意なり姿勢を申し上げました。いまちょうど日ソ漁業交渉で深夜まで審議をしておられましたので、きのうは私も強く要請できませんでしたから、けさ八時に参ったのでございまするが、政府全体の問題でありますので、朝、記者会見をされるならば、政府としてとりあえずこの法案が上がった時点においての沖繩施策について、どうかぜひひとつ所信を述べていただくことができれば、まことにありがたいという要請をし、あるいはお願いを申し上げて帰ったところでございます。何とかそういうことがなされたであろうと思いますが、しかし、ちょうど次々に電話が来たり、日ソ関係の関係閣僚懇談会等が続いておりましたので、まだそれが行われておらないかもしれませんけれども、そのお願いだけは申し上げて帰ったところでございます。