交通・情報通信委員会

1998-03-27 参議院 全186発言

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会議録情報#0
平成十年三月二十七日(金曜日)
   午後一時開会
    —————————————
  出席者は左のとおり。
    委員長         川橋 幸子君
    理 事
                景山俊太郎君
                亀谷 博昭君
                陣内 孝雄君
                寺崎 昭久君
                但馬 久美君
    委 員
                加藤 紀文君
                高木 正明君
                保坂 三蔵君
                溝手 顕正君
                守住 有信君
                山本 一太君
                中尾 則幸君
                松前 達郎君
                及川 一夫君
                渕上 貞雄君
                上田耕一郎君
                筆坂 秀世君
                戸田 邦司君
   国務大臣
       運 輸 大 臣  藤井 孝男君
   政府委員
       運輸省鉄道局長  小幡 政人君
       運輸省航空局長  楠木 行雄君
   事務局側
       常任委員会専門
       員        舘野 忠男君
   説明員
       防衛庁防衛局計
       画課長      金澤 博範君
       防衛庁経理局施
       設課長      櫻井 修一君
       建設省道路局有
       料道路課長    久保田荘一君
    —————————————
  本日の会議に付した案件
○中部国際空港の設置及び管理に関する法律案
 (内閣提出、衆議院送付)
    —————————————
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川橋幸子#1
○委員長(川橋幸子君) ただいまから交通・情報通信委員会を開会いたします。
 中部国際空港の設置及び管理に関する法律案を議題といたします。
 本案の趣旨説明は既に聴取しておりますので、これより質疑に入ります。
 質疑のある方は順次御発言をお願いいたします。
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陣内孝雄#2
○陣内孝雄君 自由民主党の陣内孝雄でございます。
 藤井大臣は、先々週末にはトンボ返りで訪米され、長年の重要な懸案であった日米航空協定を締結されました。大変に御苦労さまでございました。運輸行政進展のための藤井大臣のたゆまざる御尽力に心から敬意を表したいと思います。
 さて、私は中部国際空港の設置及び管理に関する法律案に賛成する立場から少し質問させていただきます。
 航空輸送が現代社会で他の交通機関を圧し主役の座を不動のものにしつつあるということは、だれの目から見てもそう思われると思います。政治・経済分野で進むボーダーレス化の進展で、国際的な人、物、金の動きがさらに加速し、航空の持つ大量高速輸送という特性に今後一層期待がかかっていくことは間違いありません。航空需要は旅客、貨物とも右肩上がりに成長しておりまして、二十一世紀初頭には大航空交流時代が到来するものと思います。
 そのような予測のもとで、アジア諸国は交流の基盤たる国際ハブ空港の整備に力を注いでおります。我が国も、アジア経済の中心として、空港が交流のボトルネックにならないように国際ハブ空港の整備に国を挙げて取り組む必要があると思います。折しも、今回のアジア経済危機は、改めて我が国がアジア経済において果たすべき中心的役割の必要さを痛感させました。我が国として、地球社会時代に向けた新しい戦略的取り組みが必要でございますが、航空政策を確固たるものとしてそういう観点から進めていただきたいと思うわけでございます。
 その場合に留意すべき点として、私は、我が国が国土の均衡ある発展を実現するために、東京、大阪、名古屋といった事業集積ごとに空港が役割をうまく分担して、かつまた連携して全体として機能を果たしていくことが重要であると考えます。
 そこで大臣にお伺いしたいんですが、我が国の国際ハブ空港整備の基本的な考え方、さらに成田空港、関西空港、中部空港にどのような役割を分担させようとお考えがお尋ねしたいと思います。
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藤井孝男#3
○国務大臣(藤井孝男君) お答えをいたします。
 ただいま陣内委員から、二十一世紀はまさに大交流時代、その主役というのは航空であるという御趣旨の御指摘がございました。私も同じ観点に立ちまして、これからの大交流時代にどう対応していくかというのは運輸行政にいたしましても大変大切でありますし、また我が国が今後国際社会の中で確固たる地位を占め、そして発展を続けていくためにも、やはり今お話にございました交流の基盤施設である国際ハブ空港を時期を失することなく整備することが大切だと認識をいたしております。
 運輸省といたしましては、第七次空港整備七カ年計画に従いまして、成田空港、関西空港、そして中部国際空港等、大都市圏における拠点空港の整備を最優先課題として推進してまいる方針でございます。今、国土の均衡ある発展という御発言がございました。私どもの考えも、まさにその均衡ある発展を基軸といたしましてこうしたハブ空港の整備を進めていかなきゃならない。
 東南アジアを初め、お隣の韓国あるいは中国におきましても次々と大規模なハブ空港の建設が進められております。ただ、日本の置かれている地形的な面を考えますと、一カ所に集中したハブ空港をつくることが効率的か効果的かというのは、私自身もそこにはいささか疑問な点があるのではないか。むしろ、おっしゃられましたように、いわゆる首都圏あるいは近畿圏そして中部圏、航空需要はもとより、いろいろな産業がそれぞれの地域で集積されておるわけですから、そういった観点から成田、関空、そして中部におきましては、そうした航空需要に対応するため、この三空港を整備することによって、そのことがお互いに三空港が相まって我が国の国際航空の需要をカバーできるんではないか、そういう意味からもぜひこのハブ空港を積極的に推進していかなければならない、こう考えておるところでございます。
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陣内孝雄#4
○陣内孝雄君 最近、財政事情が厳しいということで、これからの公共事業の進め方としてPFIという手法を積極的に導入していかなければならないと思うわけでございますが、ただ、公共的な事業に民間活力の活用を図る場合の共通の問題でもございますけれども、民活といっても国の資金を投入するわけですから投資効果を上げるということは当然ですが、同時に、国土管理上あるいは国土経営上から適切な資源配分がなされなければならない、こういうことを考えるわけでございます。したがいまして、それぞれのプロジェクトの位置づけ、必要性、こういうものをはっきりさせた上で進めなければいけない、こういうふうに思うわけでございます。
 そこで、中部国際空港の整備の必要性、緊急性についてお尋ねいたしたいと思います。また、あわせて地元の準備状況はどういうふうになっておるのか、この点についても御説明願います。
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楠木行雄#5
○政府委員(楠木行雄君) お答えをいたします。
 中部国際空港につきましては、現在の名古屋空港の滑走路の処理能力が二十一世紀初頭に限界に達することが予測されることから、中部圏の航空需要の増大に対応するため必要となるものでございます。昨年閣議決定されました空港整備七カ年計画におきまして、最優先課題として整備を推進する大都市圏における拠点空港の一つとして位置づけられております。
 また、この空港は、名古屋空港が能力の限界に達する時期や空港建設に要する期間を勘案いたしますれば、緊急にその整備に取りかからなければならない事業でありまして、このため、平成十年度政府予算案において新規事業化のための予算が計上されているところでございます。
 なお、最後のお尋ねの地元の点でございますが、地元は今、地域の官民が一体になりまして準備を進めておりまして、事業主体となることが予定をされる株式会社の設立準備作業を行っております。三月三十一日に発起人会を開催し、四月中には会社を設立したいということで関係者間で調整を進めていると聞いております。
 このため、地元の三県一市、愛知、三重、岐阜県と名古屋市でございますが、既に出資についての議決を議会でしていただいていると聞いております。このような地方自治体の対応と合わせ、民間の出資も順調に集まっていると聞いております。
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陣内孝雄#6
○陣内孝雄君 民間活力を活用する場合、期待されるメリットやそれを実現するための工夫についても明確にしておくべきだと思います。その際に、中部国際空港の事業主体に対する国の一定の監督は当然必要になってくるわけでございますが、同時に利用者のメリットが確保されるようにするため、透明性を一層高めていくことも大事だと思います。会社の自主的な意思を重んじる、そのことも必要だろうと思います。
 そこでお尋ねいたしますが、空港の建設や運営に当たりまして、どのような点で民間活力の活用のメリットが期待できるのか、御説明願いたいと思います。
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楠木行雄#7
○政府委員(楠木行雄君) この中部国際空港の建設や運営に当たりましては、民間の経営ノウハウを活用することによりまして、効率性の向上によるコストの縮減効果や空港利用者に対するよりきめ細かく機動性のあるサービスの提供などが期待されるわけでございます。
 特に民間のイニシアチブの発揮が期待される分野といたしましては、旅客、貨物のターミナルあるいは店舗等を中心としたいわゆる機能利便施設の運営や海外等へのポートセールス、空港収入の増加策などが考えられます。
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陣内孝雄#8
○陣内孝雄君 事業スキームではどういう点が工夫されているんですか。
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楠木行雄#9
○政府委員(楠木行雄君) このプロジェクトにおきましては、先生お触れになりましたPFIの精神を生かしつつ、これを推進することとしているところでございます。
 具体的には、空港の事業主体につきまして、これは関西空港のような特殊法人、特殊会社ではございませんで、商法上の株式会社として地元の主導により設立されるものといたしまして、この会社が空港の設置、管理を行うことといたしております。
 また第二点として、民間のイニシアチブがより発揮できるように、この会社への出資比率を五〇%としていること等の措置を講じているところでございます。
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陣内孝雄#10
○陣内孝雄君 関西空港に比べればかなりその点についての努力の跡といいますか進歩の跡が見えると思います。
 この中部国際空港が、先ほど大臣お話しのように、我が国の航空ネットワークの形成上非常に重要だということはわかりますけれども、同時に、この事業を円滑に計画どおりに進めていくためには、これが地元にどういうメリットがあるのか、そういうことも十分理解させなければならないと思います。その点について御説明を願いたいと思います。
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楠木行雄#11
○政府委員(楠木行雄君) もともと第七次空港整備五カ年計画におきまして、地元におきましてやはり経済に対する刺激あるいは雇用の確保といった点が述べられておる点でございまして、こういった点を我々は考えまして、従来から地元では中部方式と言われておりますけれども、国、地域の地方団体、そして民間が一体となってこういった点を勘案しながら連携して進めてまいったわけでございます。
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陣内孝雄#12
○陣内孝雄君 同時に、地元ではいろいろな影響が出てくる。特に環境アセスメントとかあるいは漁業問題、これは関空の場合非常に大きい問題でございましたけれども、そういう問題も伴うわけでございます。こういうことについて、これは地元も真剣に一緒になって考えているというか、むしろ地元の方が先にこういう問題について積極的に取り組んできたやに伺っております。大変結構な取り組みだと思うわけでございます。
 環境アセスメントのことについてちょっとお伺いしたいと思いますけれども、中部国際空港はこれからつくるということで、二十一世紀へ向けての大きなプロジェクトでございますけれども、それだけにこのアセスメントについては十分な配慮が必要だと思います。今アセス法の適用ということは法的には義務づけられていないと思います。閣議決定に基づいたアセスになろうかと思いますが、しかし、重要なプロジェクトであるだけにその辺については特段の配慮が必要だと思いますが、どういうぐあいにお取り組みでしょうか。
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楠木行雄#13
○政府委員(楠木行雄君) 前段で先生お触れになりましたように、環境アセスメントにつきましては、地元の一体的な取り組みの中で大変留意して進めてまいったわけでございます。具体的には、昨年三月三十一日に、地元の中部国際空港推進調整会議というのがございますが、そこの場で何点かのセットの中で地元において中間まとめがなされた、その中におきまして一定の環境についての評価がなされておるというものでございます。
 後段で先生御質問ございました環境アセスメントについて、これはタイミング的には現行制度が適用されるというけれども新しいアセス法の対応についてどうするかという御趣旨かと思います。
 中部国際空港につきましては、平成十年度に事業を着手する予定でございますため、アセス手続の実施もアセス法の施行、これは平成十一年六月でございますが、それより前となりますことから、基本的には現行制度で実施することとなるものと考えております。
 しかし、御指摘のように、この場合でありましても、アセス法の趣旨を生かした対応を工夫したいと考えておりまして、具体的にはアセス法に基づき今後策定される技術的な指針を踏まえ、現行制度との相違点などを吟味した上で、できる限りその趣旨を生かして対応するよう事業主体を指導してまいりたいと考えております。
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陣内孝雄#14
○陣内孝雄君 公共事業は工事の途中で、いろいろな要因がございますけれども、結果的には総事業費が膨らんでしまうということがややもすると起こりがちでございます。そのことは公共事業に対する不信をもたらし、この場合はPFIですので採算性の問題等にもかかわる大変重要な問題になるわけでございますので、そういうことがないような配慮、工夫が必要だと思います。
 自然条件の問題もあるでしょうし、物価上昇の問題などいろいろあろうかと思いますけれども、そういうものが仮にあったとしても、全体として総事業費がかさばらないような工夫をすべきだ。それは工法とかいろんな形で絶えず工夫しながら効率的な施工あるいはまたその後の管理に取り組むようなことを運輸省としては努力してもらいたいと思うんですが、その辺についてのお考えを伺っておきたいと思います。
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楠木行雄#15
○政府委員(楠木行雄君) この中部国際空港につきましては、事前の調査を十分行う方針で進められてきております。中部国際空港の調査会が現地にございまして、この調査会におきましてもボーリング調査を行うとかそういったようなことで着々と地元と一体になって調査を進めてまいりました。
 こういった調査の結果から、新空港の建設予定地、これは大体水深が平均六メーターぐらいだと思いますが、非常に浅うございます。また地盤は、常滑層という地盤がございますが、これは強固であるということが確認されております。こういったことから自然条件による事業費の増嵩は基本的にはないものと考えております。
 また、先生御指摘のような工法上のチェックとかあるいは効率的な施工、こういった点は私どもも十分配意しながら行ってまいりたいと考えております。運輸省といたしましては、こういった点を踏まえまして、空港会社に対して建設コストの縮減について必要な助言を行う等、事業費が増嵩しないよう一層の努力を行ってまいりたいと考えております。
 また、昨年の年末におきましても、こういった点を踏まえまして、予算折衝の最終段階の大臣折衝におきまして、こういう事業費が原則として上限であるということが最終的な大臣折衝のいわばぎりぎりとした折衝で決められたということで、何としてもこういった点は守っていきたいと考えておる次第でございます。
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陣内孝雄#16
○陣内孝雄君 先ほどお話しございました二十一世紀初頭には名古屋空港が需要を賄い切れないようになるということで、この中部国際空港の建設が急がれるわけでございますが、たまたま二〇〇五年には愛知万博もあるわけでございますので、ぜひそのときまでにきちっと開始できて、日本にはこういう立派な空港があるんだと、中部地方というのはアジアの将来の中心になり得るんだということをこの機会にアピールできるようにしないと大変もったいない話になると思います。先ほどの施工面で工費を上げないようにいろいろ工夫せよというのと若干矛盾するようなお願いになるかもしれませんが、そこを両立させることをひとつこれから最高の技術官庁であります運輸省に私は期待しておきたいと思います。
 そういうわけでございますが、現時点で、これから着工するまでいろいろな手続あるいは課題も多かろうと思います。早急に必要な手続を済ませてきちっと着工できるようにすること、これがまず一番大事でございますが、と同時に、その後は万全の施工を整えて進めていただきたいということでございます。
 着工時期及び開港の時期について今どのように見ておられるのか、ここで改めてお尋ねしておきたいと思います。
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楠木行雄#17
○政府委員(楠木行雄君) まず、先生が御指摘になりました着工までの課題というのはどういうことがあって、それをどうこなしていくかというのが前提になるわけでございますが、現時点での建設着工までの課題といたしましては、何といいましてもこの事業主体となる空港株式会社の早期の設立と事業推進体制の早期構築が挙げられるわけでございます。最初にちょっと申し上げましたように、三月三十一日に設立発起人会が現地で開かれまして、四月中には会社の創立総会、すなわち会社設立ということで現在調整中でございます。会社の早期設立を期し、それぞれ事業の体制、これは初めて会社がそこで立ち上がるわけでございますので、何とかスムーズに構築されるように我が方としても全力を挙げてやってまいりたいと思います。
 それから、その後は、環境アセスメントの迅速な実施、それから漁業補償問題の早期解決、公有水面埋立法等の手続促進などが考えられるわけでございます。
 こういった課題をこなしていくという過程におきまして、着工の時期につきましては、漁業補償等の課題が順調に解決されますれば平成十一年度には着工できるのではないかと考えております。
 また、先生御指摘がございましたように、愛知万博との関係で地元から要望の強い二〇〇五年までの空港の開港ということ、私どもこれはできる限り行いたいと考えておるわけでございますが、それを行いますためには、環境アセスメント、漁業補償等を迅速に処理するなどの努力の積み重ねが必要となりますために、地元関係者に一層の御努力をしていただきつつ、運輸省といたしましても最大限の努力を行ってまいりたい。そうすることによって、アジアで行われておりますようなこういったさまざまな国際ハブ空港、こういったものに伍してやっていける体制ができるのではないかと考えておる次第でございます。
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陣内孝雄#18
○陣内孝雄君 中部圏というのは我が国の国土の中心でございますし、いろいろな意味で、ヒンターラントも広いし、また将来は東京、首都圏へのリニアモーターでの接続なんかも見込まれているということで、私は将来の発展の可能性が非常に高い地域、発展させなければならない地域だと思うわけでございます。
 そこで、そういう地域での空港整備でございますので、国家戦略として、単に需要を追随するような開発ではなくて、もっと需要をむしろ開発していくという観点からの航空政策を私は打ち立てるべきじゃないかと思うわけでございます。そういう点も踏まえて、私は中部国際空港の整備の将来に非常な期律をかけております。
 そこで、最後に大臣に中部国際空港整備に関する御決意を伺って質問を終わりたいと思います。
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藤井孝男#19
○国務大臣(藤井孝男君) 冒頭の陣内委員からの質問でもお答え申し上げましたが、来るべき二十一世紀の大交流時代を迎えるに当たりまして、その増大する需要、交流にこたえていくためにも、この中部国際空港の役割というものは非常に重要であるというお答えを申し上げました。また、今委員おっしゃられましたように、中部地域は大変人口あるいは産業の集積が著しい地域でありますから、そういう中での今後の発展の礎としてこの空港を位置づけて、重要なプロジェクトとして進めていきたいと考えております。
 今後とも航空輸送需要の増大に適切に対応するために、また、これも先ほどお答えいたしましたけれども、国際社会の一員である我が国は、その責任も果たさなきゃなりません。そういう中で、中部地域の経済社会の発展を支える基盤とするためにも、二十一世紀にふさわしい新空港をぜひともつくっていきたい。そして、御指摘がございましたように、ただ単に空港をつくるというのではなくて、この空港をつくることによって新たな需要を掘り起こす、切り開く、この点も大変大切なことでありますから、そういった魅力のある空港つくりをしなきゃならないと思っております。
 いずれにいたしましても、国、地方自治体、そして民間が三位一体となりまして、期待にこたえられるような空港の整備をしていかなければならないと思います。
 実は、二〇〇五年の愛知万博、国際博覧会が開かれるわけですが、昨晩駐日各国大使をお招きいたしましてのレセプションがございました。私も運輸大臣としてお招きにあずかりましたので、出席をいたしました。各国大使からの大きな期待もございますし、この万博には二千五百万人以上の多分入場者があるだろうと予想されていますから、それにふさわしいと申しましょうか、外国から大勢のお客さんも見えるわけですから、その玄関口として、また運輸行政といたしましても交通網の整備もしていかなきゃならない、そんなことをきのうのレセプションで私もごあいさつさせていただき、また各国大使ともお話をさせていただきました。
 そういう中で、この中部国際空港というのはいろんな意味で私は世界からも注目されている空港だと思っております。それがひいては中部地域の発展、さらには日本国の発展にもつながるものと私どもも期待をいたしておりますし、そのために最大限の努力を傾注する決意でございます。
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亀谷博昭#20
○亀谷博昭君 亀谷博昭でございます。陣内委員に続きまして質問させていただきます。
 先ほどもお話がありましたが、大臣には先々週末、日米航空交渉の調印をしてこられたということで、大変御苦労さまでございました。四十六年ぶり、我が国にとっては大きな前進があった協定がここに正式発効することになったわけでございまして、これから我が日本企業がアメリカ企業に伍してどのように国際競争に立ち向かっていくのかという課題が新たに生じてきたというふうにも思います。
 そこで、先日スレーター・アメリカ運輸長官と署名式に臨まれたわけでありますが、日米間の航空問題等について、今回合意して調印、署名をした時点でありますけれども、今後に向けて何かアメリカの運輸長官とお話し合いをなさったようなことがあれば、共同声明は出されているようでありますが、何か大臣から御報告いただくことがあればお願いをしたいと思います。
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藤井孝男#21
○国務大臣(藤井孝男君) 去る三月十四日、ワシントン・ダレス空港におきまして日米交渉の最終合意文書に署名を行ったわけでありますが、その際にスレーター米国運輸長官と会談する機会を得ました。大変限られた時間でございまして、もっともっとお互いに時間があればなという感じで会談を終えたわけであります。
 その会談におきましては、まず私の方から、四十六年前に協定が結ばれたわけですが、日米間で唯一と言ってもいい不平等協定と申しましょうか、それが、お互いの機会均等を得ることにより同じレベルでこれからの日米航空あるいはこれからの航空業界の発展のために大変有意義な協定が今回結ばれたわけで、まさに歴史的な合意であったわけであります。
 そこで、せっかくの機会でありましたから、単に歴史的な合意にとどまらず、今後とも、日米間の航空に限らずもっと広い意味で運輸行政全般にわたってもっともっと密接に話し合いを続けていきたいということで、お話がありましたように共同声明を出すことができたわけであります。
 さらに、この協定が結ばれることによりまして航空サービスの向上あるいは運賃にも好影響を与えるというお互いの認識のもとで、利用者と申しましょうか消費者に対しましても非常に私は利益が高まると確信をいたしておりますし、このことも話しましたが、スレーター長官もそのとおりであるという認識でございました。そしてさらに、今後とも運輸全般についても先ほど申し上げましたように密接に協力をしていくことを確認したわけであります。
 短い時間ではありましたけれども、そういう中で大変有意義な会談を持てたことを喜んでいる次第でございます。
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亀谷博昭#22
○亀谷博昭君 大変御苦労さまでございました。
 さらに四年後ですか、新たな協定へ向けての取り組みも我が国として始めなければいけないわけでありますが、今回の共同声明にありますように、運航効率が向上し、消費者の利益につながるということをぜひ期待したいと思っております。
 そこで、この協定が発効した後の我が日本企業の問題、大変厳しい国際競争にさらされていく我が日本企業が、今大変採算性が悪いということになっているわけでありますが、国際線に力を入れるということで採算性の余り芳しくない国内線にどういう影響が出てくるのかということが一つ心配をされるわけであります。
 特に、今回、両方三社という中で新たに加わりましたANAとかJASとか、これは主にこれまでは国内線主力でやってきた航空会社でありまして、これが国際線に乗り出すに当たって国内線の不採算路線を整理してくるというようなことが起こり得るのではないかという懸念があるわけであります。現にJASでは九八年度四十路線ぐらい運休あるいは休止をするのではないかというような報道もなされております。日米の競争のあおりを国内路線が受けないようにしっかりと対応していかなければいけないと思いますが、その辺の受けとめ方。
 それから、いわゆる生活路線につきまして、国と自治体が運航費を補助し赤字を補てんするというような考え方も運政審で出されてきているようでありますが、その辺のことも含め、国際競争時代に立ち向かうに当たって、国内線あるいは国内ローカル線をどのようにこれから維持していこうとしておられるのか、お伺いをしたいと思います。
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藤井孝男#23
○国務大臣(藤井孝男君) 亀谷委員、大変重要な点を御指摘いただきました。
 確かに、先ほどお答えいたしましたように、日米航空協定が歴史的な合意が結ばれ、お互いに機会均等を与えられて、利用者、消費者にとっては大変利益を享受できるんではないかということは、私はこれはそのとおりだと思っております。
 ただ、その一方、また別の角度から見ますと、それは大変な競争時代に入ってくるわけであります。しかも、これも委員御承知のことと存じますけれども、アメリカの航空事業者と申しましょうか航空業界は世界の三分の一のシェアを持っておりまして、大変な強力な産業であります。そういった業界と伍していくためには、国内の航空会社も相当なリストラを含めた合理化を進めていかなければならない、そういったことが求められていると思います。
 そして、御質問にありましたように、国内線の赤字路線というものにしわ寄せが来るんではないか。その辺は、ある程度この大競争時代の中でそれぞれの国内の航空会社も赤字の負担のもとに路線を維持していくことは限界があることも、私はそういう認識を持っております。
 また、運輸行政は大変な一大転換を平成八年に行いまして、他の運輸分野も同様でありますけれども、いわゆる需給調整規制を廃止して、これも目標年限を決めましてそういう方針の大転換をしたわけであります。そういうことによりまして、これはある意味では規制緩和の観点と申しましょうか、その流れを先取りした形の対応をしているわけでありますけれども、前にこの委員会でも申し上げましたように、この規制緩和というものは非常にドライな面を持っておりまして、強いものだけが勝ち残って弱いところが負けていくという面がございます。
 そういった中で、やはり私どもとしましては、生活路線、例えば離島路線あるいは地方の空港、地方、地域の生活路線、こういったものに、日常生活に大きな影響を与えてはいけませんので、この点は十分配意していかなければなりません。また、このことにつきましては運輸政策審議会において今検討を行っております。その点を十分審議会の方でも慎重に審議をし、答申が来月に行われると思っております。
 その点は大変重要なポイントでありますし、大事なところでありますから、生活路線あるいは離島路線といったものが維持できるように最善を尽くしていかなければならないと考えておるところでございます。
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亀谷博昭#24
○亀谷博昭君 国際競争時代、そして同時に需給調整規制の撤廃ということでいわゆる運賃の自由化が進んでいく、国際的にも国内的にも競争時代を迎えてくる、こういうことなんだろうと思います。しかしながら、生活路線をどう維持するかというのは政治、行政の基本でありますから、ぜひしっかりお取り組みをいただきたいと思います。
 そうした中で、先日、地方空港の着陸料を自治体の裁量に任せるとの方針を打ち出されたと聞いておりますが、いわゆるこれは二種空港の中でも地方自治体が、地方公共団体が管理する空港、それから三種空港すべてを対象とする考え方なのかどうか、まずそこを伺いたいと思います。
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楠木行雄#25
○政府委員(楠木行雄君) 今お話が出ましたのは、恐らく九州の佐賀空港につきまして、その着陸料を向こうの方でかなり減額をしたいと、こういう話に対して、私どもの方でそれは弾力的に考えたいということが報道されたことであろうかと思います。
 そもそも飛行場の設置者につきましては、航空法におきまして、その着陸料を定めようとするときは、運輸大臣の認可を受けなければならないとされておるわけでございます。
 先生、今御指摘のございましたような、二種Bとかあるいは三種の地方公共団体が飛行場の設置者である場合におきましては、地方の自主性を尊重した運用を現に行っておるわけでございまして、今後ともこうした運用を行ってまいる所存でございます。
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亀谷博昭#26
○亀谷博昭君 そうすると、国内の地方自治体が管理をする空港全般についてそういう方向で進んでいくということなんだろうと思いますが、そういうことになると、じゃ、国はどうするのかということになってくるわけであります。
 先日、この委員会での私の質問に対して航空局長は、「空港使用料が空港整備の主要な財源となっておるこの事実を考えますと、その水準を直ちに引き下げることが非常に困難」であるという御答弁をされました。今の仕組みの中では全くそうなんだろうと思います。しかし、やっぱり考えていかなければいけないことであることも事実であります。
 国際的には、新しい財源というんでしょうかアメリカ等が導入している上空通過料というのがございますね。これは多分まだ我が国としては取り入れていない。しかし、これを例えばヨーロッパ並みの徴収率で考えると、年間百億ぐらいになるというような試算もあるようであります。
 そういった新しい財源確保のあり方等々も含め、この間も伺いましたから細かいことは申し上げませんけれども、着陸料その他燃料税等々が非常に大きな、航空会社の負担というだけではなくて、これは運賃にそのままはね返ってきているわけでありますから、そういう意味で国としてもやっぱりここはもう少し考えていく時期に来ているのではないかと思いますが、いかがですか。
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楠木行雄#27
○政府委員(楠木行雄君) 最初に、先生おっしゃいましたとおり、着陸料につきましては、国管理空港は空港整備特別会計にこれが入るということで、大変貴重な自己財源でございます。今後ますます空港の整備が必要な状況のもとにおきましては所要の財源を確保する必要がございまして、着陸料の弾力化とかそういうことを検討するということがなかなか困難であるわけでございますけれども、例えば今先生おっしゃいました米国が取っておる上空通過料、これは日本でいいますと航行援助施設料の一種かと思いますが、米国の場合は航行援助施設料を取らずに上空通過料を取っておると仄聞しております。
 そういった体系的な面とかいろいろ考えなければいけない点があるという御指摘かと思いますけれども、私ども、現在におきましては、なかなかこの貴重な財源をどう確保するかという観点と相反する面がございまして、大変悩ましい問題であると考えております。
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亀谷博昭#28
○亀谷博昭君 空整特会その他の議論はまた別の機会にさせていただきたいと思いますが、ぜひ今後とも新しい財源の捻出を含めてお考えをいただきたいと思っております。
 それから、先ほど陣内委員から中部国際空港に触れて、いわゆるPFI、民間資金等の活用による公共施設等の維持管理、企画運営等々について御意見がありましたが、今回、関空と違って指定法人という方式をとられた。これはどうして指定法人という方式をとられたのか、そのことによって何が一番変わるとお考えなのか、その辺をまずお伺いいたします。
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楠木行雄#29
○政府委員(楠木行雄君) 端的に申し上げますと四つございまして、一つは、中部国際空港につきまして緊急の整備を行うためには莫大な資金を短期間に集中して調達する必要がございまして、資金調達の多様化を図る必要がある。それから二番目に、地元の主導によりまして空港の事業主体となる受け皿の準備が進められておるということがございます。三番目に、早期に開港するためには漁業補償等の諸調整を地域と一体として進める必要がございまして、そのためには空港の設置管理者を地元主導の会社とすることが適当であるという点がございます。それから第四番目に、空港の整備につきまして民間の活力や経営ノウハウ、こういった点を活用した効率的な整備が求められておるという点、以上四点がございまして、特殊法人、特殊会社であります関西国際空港と異なりまして、新たな整備手法として指定法人方式をとることになったわけでございます。
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