予算委員会

2010-11-08 衆議院 全440発言

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会議録情報#0
平成二十二年十一月八日(月曜日)
    午前九時二分開議
 出席委員
   委員長 中井  洽君
   理事 岡島 一正君 理事 川内 博史君
   理事 城井  崇君 理事 小林 興起君
   理事 武正 公一君 理事 中川 正春君
   理事 塩崎 恭久君 理事 武部  勤君
   理事 富田 茂之君
      阿知波吉信君    石田 芳弘君
      糸川 正晃君    打越あかし君
      小野塚勝俊君    大山 昌宏君
      笠原多見子君    金森  正君
      金子 健一君    川島智太郎君
      木村たけつか君    黒田  雄君
      小山 展弘君    近藤 洋介君
      高野  守君    高邑  勉君
      竹田 光明君    橘  秀徳君
      玉城デニー君    津島 恭一君
      豊田潤多郎君    中野渡詔子君
      長島 一由君    浜本  宏君
      早川久美子君    福田 昭夫君
      水野 智彦君    森本 哲生君
      山口  壯君    山田 良司君
      湯原 俊二君    渡部 恒三君
      石破  茂君    小里 泰弘君
      金子 一義君    金田 勝年君
      小泉進次郎君    佐田玄一郎君
      齋藤  健君    菅原 一秀君
      橘 慶一郎君    棚橋 泰文君
      徳田  毅君    野田  毅君
      馳   浩君    平沢 勝栄君
      山本 幸三君    遠山 清彦君
      笠井  亮君    阿部 知子君
      山内 康一君    田中 康夫君
    …………………………………
   内閣総理大臣       菅  直人君
   総務大臣
   国務大臣
   (地域主権推進担当)   片山 善博君
   法務大臣         柳田  稔君
   外務大臣         前原 誠司君
   財務大臣         野田 佳彦君
   文部科学大臣       高木 義明君
   厚生労働大臣       細川 律夫君
   農林水産大臣       鹿野 道彦君
   経済産業大臣       大畠 章宏君
   国土交通大臣
   国務大臣
   (沖縄及び北方対策担当) 馬淵 澄夫君
   環境大臣
   国務大臣
   (防災担当)       松本  龍君
   防衛大臣         北澤 俊美君
   国務大臣
   (内閣官房長官)     仙谷 由人君
   国務大臣
   (国家公安委員会委員長)
   (消費者及び食品安全担当)
   (少子化対策担当)
   (男女共同参画担当)   岡崎トミ子君
   国務大臣
   (金融担当)       自見庄三郎君
   国務大臣
   (経済財政政策担当)
   (科学技術政策担当)   海江田万里君
   国務大臣
   (国家戦略担当)
   (「新しい公共」担当)  玄葉光一郎君
   国務大臣
   (行政刷新担当)
   (公務員制度改革担当)  蓮   舫君
   内閣官房副長官      古川 元久君
   財務副大臣        五十嵐文彦君
   農林水産副大臣      篠原  孝君
   経済産業副大臣      松下 忠洋君
   外務大臣政務官      菊田真紀子君
   財務大臣政務官      吉田  泉君
   財務大臣政務官      尾立 源幸君
   厚生労働大臣政務官    小林 正夫君
   経済産業大臣政務官    中山 義活君
   環境大臣政務官      樋高  剛君
   防衛大臣政務官      松本 大輔君
   衆議院法制局法制企画調整
   部長           伊藤 和子君
   政府特別補佐人
   (人事院総裁)      江利川 毅君
   政府参考人
   (内閣法制局長官)    梶田信一郎君
   政府参考人
   (警察庁警備局長)    西村 泰彦君
   政府参考人
   (法務省刑事局長)    西川 克行君
   政府参考人
   (観光庁長官)      溝畑  宏君
   政府参考人
   (海上保安庁長官)    鈴木 久泰君
   参考人
   (日本銀行副総裁)    山口 広秀君
   予算委員会専門員     春日  昇君
    —————————————
委員の異動
十一月八日
 辞任         補欠選任
  糸川 正晃君     小野塚勝俊君
  川島智太郎君     大山 昌宏君
  高邑  勉君     中野渡詔子君
  津島 恭一君     浜本  宏君
  早川久美子君     近藤 洋介君
  水野 智彦君     笠原多見子君
  湯原 俊二君     木村たけつか君
  小里 泰弘君     平沢 勝栄君
  齋藤  健君     徳田  毅君
  馳   浩君     石破  茂君
  下地 幹郎君     田中 康夫君
同日
 辞任         補欠選任
  小野塚勝俊君     糸川 正晃君
  大山 昌宏君     川島智太郎君
  笠原多見子君     水野 智彦君
  木村たけつか君    湯原 俊二君
  近藤 洋介君     早川久美子君
  中野渡詔子君     高邑  勉君
  浜本  宏君     津島 恭一君
  石破  茂君     棚橋 泰文君
  徳田  毅君     橘 慶一郎君
  平沢 勝栄君     小里 泰弘君
  田中 康夫君     下地 幹郎君
同日
 辞任         補欠選任
  橘 慶一郎君     齋藤  健君
  棚橋 泰文君     馳   浩君
    —————————————
本日の会議に付した案件
 政府参考人出頭要求に関する件
 平成二十二年度一般会計補正予算(第1号)
 平成二十二年度特別会計補正予算(特第1号)
 平成二十二年度政府関係機関補正予算(機第1号)
     ————◇—————
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中井洽#1
○中井委員長 これより会議を開きます。
 平成二十二年度一般会計補正予算(第1号)、平成二十二年度特別会計補正予算(特第1号)、平成二十二年度政府関係機関補正予算(機第1号)、以上三案を一括して議題とし、基本的質疑に入ります。
 この際、お諮りいたします。
 三案審査のため、本日、政府参考人として内閣法制局長官梶田信一郎君、警察庁警備局長西村泰彦君、法務省刑事局長西川克行君、観光庁長官溝畑宏君、海上保安庁長官鈴木久泰君の出席を求め、説明を聴取したいと存じますが、御異議ありませんか。
    〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
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中井洽#2
○中井委員長 御異議なしと認めます。よって、そのように決しました。
    —————————————
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中井洽#3
○中井委員長 質疑の申し出がありますので、順次これを許します。近藤洋介君。
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近藤洋介#4
○近藤(洋)委員 民主党の近藤洋介であります。
 九月まで一年間、経産大臣政務官として政府の中におりましたので、初めて与党として質問に立たせていただきます。
 国民の皆様から預かった大切な税金の使い方、補正予算、経済対策の質疑であります。緊張感を持って建設的に政策議論を進めたいと思います。どうぞよろしくお願いいたします。
 最初に総理に伺います。
 総理、この二十年間、日本は全体としていわば緩慢なる衰退を続けてきたと思います。経済の大きさ、すなわち、名目のGDPを見ますと、十五年前の一九九五年と比べ日本は横ばいであります。お隣の中国はこの間八倍となり、ことしGDPで日本を抜き去ります。私たちは、長く守ってきた世界第二位という経済大国の地位を奪われるわけであります。ほかの先進国はどうかといえば、米国は二倍の大きさに膨れ上がりました。東西合併で苦しんだドイツも一・三倍となっているわけであります。日本だけ時計がとまってしまいました。
 総理、この経済失政の根本原因は何だと総括されていますか。また、政策の最高責任者として、今の日本経済の立て直しに最も求められている政府の姿勢というのはどういうものだとお考えですか。お答えください。
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菅直人#5
○菅内閣総理大臣 近藤議員とも一緒に新成長戦略をつくってまいりました。
 私は、昨年の暮れにこの基本方針が出る段階で、第一の道の失敗、第二の道の失敗、そして第三の道が必要だということを申し上げました。今二十年という数字を言われましたけれども、私もほぼ認識は同じで、いわゆるバブル崩壊の後、一九九〇年代に入ってから何をやってきたか。最初のうちは、従来どおりといいましょうか、従来型の公共事業依存でありました。
 公共事業は、例えば一九六〇年代は、東京—大阪の新幹線、たしか二千億円の世界銀行からの借り入れをもってつくったわけですが、その後の大きな成長の推進力になりましたけれども、一九九〇年代の公共事業は、公共事業費そのものである程度潤うことはあっても、でき上がった本州四国やでき上がった数多くの飛行場は、ほとんど経済的な成長をもたらしませんでした。
 そういう第一の道の失敗があって、次にやってきたのが、小泉・竹中改革と称されたもの。これはデフレ下においてより効率的にやっていこうと。一見よく見えるんですけれども、デフレ下でデフレ政策をやった結果、個々の企業の幾つかは確かにいい業績を上げましたけれども、国全体としては、逆に格差が広がり、賃金が下がり、デフレ状況をより強めた。
 その二つが、この二十年間の我が国の経済の低迷の根本にある。もちろん、そのさらにベースには、子供の数の減少、そういったさらに大きな問題もありますけれども、そういうところに原因がある。それをいかに打ち破って成長路線に戻していくかが今私たちに問われている。
 これは議論になると思いますが、端的に申し上げれば、第三の道、つまりは、需要を拡大する、雇用を拡大する、そのために、ライフイノベーション、あるいはグリーンイノベーション、あるいはアジアとともに成長していく戦略、そういったものが必要だ、こう考えております。
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近藤洋介#6
○近藤(洋)委員 総理がおっしゃったように、これまでの反省を踏まえて、まさに新しい方向性で政策のベストミックスを図る、これが我々民主党政権だ、こう思うわけでありますけれども、これを実行たらしめるためには、やはり何より重要なのはスピード感、そしてそれを実行させるのは総理のリーダーシップだ、私はこう思うわけですね。
 この二十年間、振り返りますと、我が国は十四名の総理大臣を大量生産し、そして大量消費してきたわけであります。この移ろいやすい政治が政治のリーダーシップを失わせて、国際的な信用も失墜させた。
 総理、日本経済の復活のために最低限必要なのは、菅総理が少なくとも衆議院の任期満了まできっちり務め上げて、石にかじりついても必要な政策を実行するという粘り腰の覚悟だと思いますが、いかがですか。
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菅直人#7
○菅内閣総理大臣 まず先進国を見ても、アメリカの場合は、御存じのように、大統領が一たん決まって四年の間にかわるということは、よほど例外的でなければありません。二期八年が一般的になっております。イギリスなどでも、大体五年間は解散をしないで、それを二期続ける人あるいはそれ以上続ける人もあります。
 そういった意味では、日本の今言われた二十年間で十四人の総理大臣がかわっているというのは、私自身のことというよりも、日本の政治のやはり大きなマイナス点であったということは、これは客観的には言えると思っております。
 私自身のことを聞かれたのでなかなか答えにくいんですけれども、個人的にどうこうというよりも、少なくとも、政権を担当したときには、やはり日本でも四年間という衆議院の任期を一つのめどとして、四年間は一方の政党が頑張ってやってみる、そして四年後に解散・総選挙があったときに、それを継続するかしないかを国民の信を問う。そういう四年単位程度の考え方を、与野党が、昨年交代したわけですから、これからはそういうことがいわば政治的な慣例のようになっていくことが望ましい、私はこのように考えておりまして、私自身がどこまで頑張り切れるかはわかりませんが、今、近藤さんに言っていただいたように、物事が進んでいる限りは石にかじりついても頑張りたいと思っています。
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近藤洋介#8
○近藤(洋)委員 ぜひ、石にかじりついてでも前に前に進んでいただきたい、このように思うわけであります。
 さて、現在の景気、経済状況についてお伺いしたいと思います。
 三カ月間、いわゆる四半期ごとの経済成長を見てみますと、民主党政権が九月にスタートしてから、実質GDPではプラス成長が続いています。自民党時代のマイナスからプラスに転じているんですね。ことし七—九月期の速報値はまだ出ておりませんけれども、間違いなくプラスだ、こう思っております。失業率も、わずかでありますが改善をいたしました。これは客観的な数字でありますが、政権交代は経済にとってプラスだった、こう総括できると思うんです。
 しかしながら、足元の十—十二月期はどうか。私の地元は山形県、地方でありますが、地元を歩くと、景気の悪さというのをやはりひしひしと感じます。製造業であれ農業であれ、大変厳しい。
 そこで、海江田経済財政担当大臣にお伺いしたいと思います。足元の我が国の経済状況、そしてこれから年明けに向けて、どのように分析をされているか、お答えください。
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海江田万里#9
○海江田国務大臣 近藤委員にお答えします。
 私の認識も近藤委員の認識と全く同じでございまして、特に十—十二月期に要注意だということは、就任以来一貫して申し上げてきました。
 先生も御高承のとおり、まず十月、これは新車の販売が二〇%マイナスになりました。これは、これまでございましたエコカー補助金がもうこれで打ちどめになったということでございます。あと、鉱工業の生産指数も、十月の予測でございますが前月比マイナス三%ということでございますから、その意味で、私どもは、九月までの月例経済報告は、回復をしつつある、持ち直しをしつつあるという表現でございましたが、十月の月例報告から、そこは足踏み状態に直したところでございます。
 そして、今お尋ねのありました来年以降ということでございますが、私どもの景気ウオッチャーの数字あるいは日銀の短観などでも、やはりこの先行きに対して大変企業の経営者などから懸念をする声が出ておりますので、その意味では、今議論になっておりますセカンドステップのこの経済対策、補正予算をしっかりと通していただいて、息切れすることのないように自律的な経済回復に向けてこれから頑張っていきたい、そのように思っております。
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近藤洋介#10
○近藤(洋)委員 私も海江田大臣と全く同じ思いであるわけであります。大変先行きに危機感を感じております。
 菅総理、二年前を思い出していただきたいと思うんです。リーマン・ショックが日本、世界経済を襲った時期でありますが、時の自民党麻生政権は、ハチに刺された程度と言って秋の臨時国会で補正予算を組まず、状況を放置したんですね。本格的な景気対策は春に持ち越したのであります。このスピード感の欠如は、決定的な失政でありました。
 政権政党として、そして政権の責任としても、経済対策、第一段の予備費九千二百億円、先般実施をいたしました。そして、今回の第二段の五兆一千億円の措置、この早期実行が非常に重要だ、二年前の愚を繰り返さないためにも極めて重要だと思いますが、総理、いかがでしょうか。
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菅直人#11
○菅内閣総理大臣 おっしゃるとおりでありまして、野党の皆さんの中には、このステップワンに当たるところを、同時に補正予算を出せばよかったではないかと言われる方もあります。しかし、御承知のように、補正予算を出せば、やはりある程度国会審議を当然予定しなきゃいけませんが、このステップワンは、既に今年度予算に組まれている、まさに経済危機を、ある意味ではそういう場合に備えて積まれた一兆円の中で残っていた九千二百億円をまず使う。これは、スピード感を持ってやろうとすれば、それが先行することは当然でありまして、それに引き続いて、今御審議をいただいている補正予算を組む、それも大車輪で最終的な予算案をまとめていただいて、今日審議をしていただいているわけです。
 ぜひとも、与野党を超えて、スピード感を持って審議を進め、そして成立をさせていただきたいと心からお願い申し上げます。
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近藤洋介#12
○近藤(洋)委員 今回の補正予算は相当、野党自民党の方々、公明党の皆様、他党の皆様方の思いを受けとめた補正予算、こうなっておりますので、慎重審議の上、速やかに実行させなきゃいけない、こう思うわけであります。
 私は、総理、経済政策の目的というのは、国民一人一人の皆様に居場所と出番、すなわち自己実現の場やチャンスをつくることだ、こう思っております。その意味では、雇用を軸に経済政策を組み立てている菅総理の考え方はまさに正論だ、こう思います。
 しかし、その雇用が、急激な円高によって脅かされております。国内の製造業が海外に生産拠点を移して、それが一気に加速をしているわけであります。今回の経済対策では、低炭素型の商品、例えばエコカーやエコ家電、こういった製品や部品をつくるメーカーが試作品や製品をつくる、こうした工場の設備投資の費用を最大五割まで補助する新しい制度を盛り込んでおります。民主党は一部の方からアンチビジネス政党だとゆえなき批判を受けておりますけれども、今回の措置は、日本の経済構造をグリーン産業に構造転換する、この措置と雇用の拡大との一石二鳥の措置だと私は思うわけであります。
 これは、総理、どのような思いでつくられたのか。また、さらに、円高でどんどんどんどん海外に出てしまう状況の中で、企業にどんどん国内に研究拠点や工場を呼び込むようなプログラム、国を挙げてつくるべきだと思いますが、いかがでしょうか。
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菅直人#13
○菅内閣総理大臣 本年の八月に、当時政務官であった近藤議員も同行いただきまして、北九州のリチウムイオン電池部品工場などを視察いたしました。そのときにお聞きしましたら、アメリカでもリチウム電池については大変関心があるので、ぜひ自分のところに工場をつくってくれとオバマ大統領のあるプログラムが提起をされ、一つの工場はそちらでつくられたそうであります。二つ目の工場をどうしようかというときに、私の政権でつくっていたこの低炭素型の産業に対する新たな工場設置の補助のそういったプランに対して、いや、日本でもこういうことをやってくれるのならそれを受けてやろう、そうした形で新たな工場が生まれている。それを一緒に視察をしたわけであります。
 特に、いわゆるグリーンイノベーション、低炭素型の産業はこれからの世界戦略とも言える産業でありまして、こういった高度の技術を持った産業を日本国内に残して、そして高い技術を日本国内で発展させることは、私は、まさに雇用の面からも産業の面からも極めて重要だと思っております。
 それに加えて、低炭素型産業立地補助金によってそうした工場が残ったことで、この地域、北九州で、山口県にも関連工場、関連した企業がたくさんありました、そういう皆さんも集まっていただきましたけれども、ぜひともこういったことをどんどん進めてほしいという提案もいただきました。
 本年九月、予備費を活用し、低炭素型産業の国内立地支援を一千百億円計上し、既に公募を始めております。また、国を挙げて投資を促す仕組みとして、北九州訪問の際、日本国内投資促進プログラムの策定を経産大臣に指示をし、国内投資の促進に向けて官民の行動計画を取りまとめることとしており、現在、幅広く産業界などの参加を得た国内投資促進円卓会議で議論を重ねていただいています。
 官民一体となって国内投資の促進とそして雇用の創出に全力をもって当たりたい、こう考えております。
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近藤洋介#14
○近藤(洋)委員 まさに今、それぞれの地方で、円高で生産拠点が海外にどんどん移ろうとしています。やはり国を挙げて国内の立地を守らなければいけない、こう思うわけであります。
 そこで、大畠経済産業大臣。せっかくのこうした支援策も、これは使い勝手が悪いと意味をなさないわけであります。利用者の企業にとっては、こうした補助金をもらっても、利益が出たらこれは返してくれという従来型の収益納付のルールだと、メリットがなかなか出てこないわけであります。雇用をつくるのが目的でありますから、今後、この政策目的を達成した場合は、こうしたルールは柔軟に見直すべきだと思いますが、経産大臣、いかがでしょうか。
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大畠章宏#15
○大畠国務大臣 近藤委員にお答えを申し上げます。
 近藤委員も経済産業省の中でいろいろとこの問題についても取り組んでこられたことは承知をしております。
 ただいま御指摘のことでありますが、確かにそのような観点で見直すことが必要だ、こういうことで、今回、予備費を活用した低炭素立地補助金の充実に際しては、菅総理と北九州に一緒に視察に行ったということも聞いておりますが、そのようなことも踏まえて、金額だけではなく、補助対象要件の見直しや、そして企業の使い勝手の向上のために工夫をすることが必要だと思っております。
 例えば、エコカーや太陽光発電パネルなどの幅広いグリーン分野も対象とするなど、補助金の対象範囲をまず拡大したこと、それから、補助金交付に際し、特に経営環境の厳しい企業に対しては収益の納付を求めないこととし、会計処理にとらわれず補助金を活用しやすくする、このようなことも講じた次第であります。
 さらに、低炭素企業への大規模投資にも対応できるよう、補助上限額を五十億円から百五十億円と大幅に引き上げました。さらには、本事業は現在公募中でございますけれども、企業から大きな反響を得ておりまして、エコカーやリチウムイオン電池など日本が強みを持つ低炭素型産業について、投資促進や雇用創出などの効果が期待されるということであり、しっかりと成果が上がるよう、この問題についての見直しを進めているところでございます。
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近藤洋介#16
○近藤(洋)委員 強い経済をつくるためには、その土台としての国内の物流網の強化も重要だと私は思うんですね。
 そこで、馬淵国交大臣にお伺いしたいのですが、今回の経済対策では、交通網のミッシングリンクの解消、すなわち、つながっていない高速道路をつなぐということが打ち出されました。菅総理が言った第一の道のような、野方図な、余り戦略性のない公共投資というのは全く意味がない、こう思うんですが、戦略的なこのミッシングリンクの解消というのは私は極めて重要だと思いますし、これは民主党政権として新機軸だろう、こう思うわけですね。
 今回の補正予算でも相当の措置を盛り込んでおるわけであります。既に着手しているもの、例えば、八年かかってできるトンネルを五年でできればそれだけ効果が早く出るわけでありますし、優先順位をきちんとつけた公共事業、これは経済活性化にも極めて有効だと考えますが、馬淵大臣、いかがでしょうか。
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馬淵澄夫#17
○馬淵国務大臣 お尋ねのミッシングリンクの解消につきましてですが、これは今年度の補正予算で、私どもも明確に社会資本整備として項目として挙げさせていただきました。国土ミッシングリンクの解消など地域連携の推進ということで具体的な措置を掲げておりまして、国費で総額約一千二百九十六億。
 都市間を結ぶ高規格の幹線道路、これはまさに、近藤委員御指摘のとおり、経済の活性化に極めて重要な役割を果たすと思っておりまして、現に、例えば事例といたしまして東九州自動車道、これらの整備に関しましては、現在これはまだ完成しておりませんが、まさにミッシングリンクの状態でございます。これは経産省で計算したものというふうに聞いておりますが、九州地域全体で約三兆九千億の生産額の増加が想定されるとしております。また、新名神高速道路、これは平成二十年に既に亀山と草津田上でインターチェンジが開通しておりますが、ここでは、開発後、開通後、百六十九社の企業が二年間に進出をしております。
 御案内のように、まさに国土の幹線は日本列島の動脈、静脈であり、これが完成することによって経済の活性化というものが十分に期待できる、補正予算はそのことを目指したものでもございます。
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近藤洋介#18
○近藤(洋)委員 国内の、やはり強い筋肉質の国土をこれからつくっていかなきゃいかぬ、こう思うわけであります。
 同時に、今回の補正予算では住宅対策も入っております。住宅というのも、リフォームを含めて、やはり国民が求めているもの、これをきちんと進めることが重要だということを指摘しておきたいと思います。
 さて総理、我が国が輸出戦略で韓国や新興国との競争に打ちかつためには、これは、単体の輸出だけではなくて、発電システムや鉄道システムといった、他国ではまねのできない、いわゆるシステム全体を輸出の柱にすることがまた極めて重要であります。こうした分野は、金額も何千億円、場合によっては一兆円という単位でありますから、民間のビジネスであると同時に、国と国との商談であろうかと思います。
 菅総理は先般ベトナムに公式訪問され、日本による原子力発電所の輸出契約の基本合意に成功されました。改めて、その成果とトップセールスの重要性についてお伺いしたいと思います。
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菅直人#19
○菅内閣総理大臣 今、私なり私の政権に対して、外交的な面でいろいろと批判もいただいております。しかし、私は、政権ができて五カ月になりますけれども、いろいろと活動してきたことがいろいろな面で実を部分的に結びつつある。その一つがインドとのEPAであり、そして今指摘をされたベトナムとの大きな商談の成立だと思っております。
 実は、ベトナムのズン首相とは、私、この五カ月の間で、六月にはトロントのG20でお会いをし、そしてASEMのブリュッセルでお会いをし、そして、せんだってベトナムで行われたASEANの会議に引き続いて、私にとっては初めての公式訪問をいたしました。特にASEMにおけるブリュッセルのバイの会談では、表には余り具体的な中身は公表しておりませんが、ベトナムも南沙諸島の問題を抱えており、我が国の状況もバイの中では詳しく説明をいたしました。そうしたある意味での政治的な関係もあって、今回、政治的、戦略的な決定であるということをズン首相は、ベトナムとの、原子力発電所、さらにはレアアースの鉱山の採掘権のパートナーとしての我が国の受け入れ、これを決めていただきました。
 言うまでもありませんが、今のベトナムは、日本でいえば一九六〇年代ともいえる、まさに、それに加えて新幹線や高速道路や港湾のそういったインフラ整備が必要なときでありまして、そういったことについても相当踏み込んだ議論をいたしました。
 そして、これも今指摘をいただきましたが、従来、原子力発電所は単体の民間企業ではその後数十年に及ぶ管理の責任などが持ちにくいということが過去の幾つかの商談でありましたので、この間、その体制を整え、またJBICなど公的な金融機関の活用も準備をし、そういうことが積み重なってこの成功につながったわけでありまして、国民の皆さんにも、これからそうした地道といいますか積み重ねが次々と新たなアジアの成長を日本の成長につなげていくという戦略として花を開いていく、そのことをぜひしっかりと見守っていただきたい、このように考えているところであります。
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近藤洋介#20
○近藤(洋)委員 まさに、総理、今回のベトナムの件は、民主党政権が発足して以来総力戦で取り組んできたわけであります。前原外務大臣もベトナムに行かれ、仙谷官房長官も行かれ、それぞれ、各大臣が行かれてチームで取り組んだ成果だ、こう思うんですね。
 やはり、日本は立派な技術を持っていますけれども、技術力だけでは勝てないというのがこうした国と国との商談でありますでしょうし、まさに総理がベトナムのズン首相と個人的な信頼関係も含めて築かれたことが花開いた、こういったことを政府を挙げて引き続き取り組んでいただきたい、こう思うわけであります。
 次に、日本銀行の副総裁、来ていただいておりますが、経済の血液、金融を担う日本銀行の政策についてお伺いしたい、こう思います。
 政府・与党が経済対策を検討していた十月五日、日本銀行は、包括的な金融緩和策として、実質的なゼロ金利政策、さらに資産等の購入として五兆円の基金創設を発表いたしました。お金の流れをよくすることで経済を元気にする、円高対策としての効果もあります。政策総動員が必要な今、踏み込んだ措置として我々も評価をしたいと思っております。
 ただ、各国とも矢継ぎ早に手を打っているわけであります。米国の中央銀行であるFRBは、先週十一月三日、日本円にして約五十兆円の資金を使い米国債の購入をするとの金融緩和策を発表いたしました。日本の十倍以上の規模であります。米国の中央銀行がじゃぶじゃぶとお金を流すことは、結果としてドル安・円高につながると見る人もいるわけであります。
 日銀として追加の対策を考える必要はないのか、この五兆円の基金を積み増すなどの策もあろうかと思いますが、副総裁のお考えを聞かせていただけますか。
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山口広秀#21
○山口参考人 お答えいたします。
 まず、私ども、先週末に金融政策決定会合を開催しましたので、そこで決めたことを御説明しておいた方がよろしいかと思います。
 まず一点は、我が国の景気についてということでありますが、私どもの認識としては、現状、回復のテンポというのは一服感が見られる、このように思っております。先行きについても、当面は景気改善のテンポが鈍化する、そうした状態が続くだろうというふうに思っております。さらにその先まで見渡せば、緩やかな回復経路に復していくというような判断に立ったということでございます。これがまず一点目であります。
 二点目といたしましては、そうした情勢判断に立って、金融政策としては、まず、実質ゼロ金利政策を継続するということを改めて決めました。それからもう一つは、私どもも、株式にかかわるような投資信託とか、あるいは不動産にかかわるような投資信託を買うというようなことを決めて、それを金融資産の買い入れ等の基金の中に含めることにいたしました。これについて、総額三十五兆円という規模でありますが、その体制を整え終わったところであります。
 実は、本日から国債の買い入れを早速始めることにいたしております。それから、準備の整ったものから、多分CP、コマーシャルペーパーですとか、それから社債、こういったあたりが先行しようかと思いますが、そういったものからの買い入れを始め、それから先ほど申し上げた株に関連した投資信託、それから不動産に関連した投資信託についても買い入れを行っていく、このような段取りで考えております。
 私どもとしては、十月の初めに決めました包括的な金融緩和策の効果がこうしたことによっていち早く我が国経済に浸透することを期待しているということであります。
 ただ、先生も御指摘のとおり、経済には下振れのリスクがあります。もちろん新興国の経済、あるいは資源国の経済を見渡していきますと、上振れの可能性ということもないではないんですが、やはり米国経済を中心とする不確実性というのはかなり高いというように思っておりまして、私どもとしても下振れリスクに相当注意して臨んでいく必要がある、このような認識に立っております。
 そうした上で、万が一、経済、物価の情勢について下振れがはっきりするというような状況になった場合には、私どもとしては、先ほど申し上げた基金の増額といったようなことを含めまして、機動的、弾力的な対応というのを心がけてまいりたい、かように思っておるところでございます。
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近藤洋介#22
○近藤(洋)委員 ぜひ副総裁、機動的にこの問題に対応してもらいたい、こう思うんですね。やはり経済政策も国と国との思惑のぶつかり合いであります。どうやって有利な状況をつくるかという競争でありますし、特に市場を相手にする金融というのは、瞬時にして流れが変わるわけであります。
 その意味からも、これは総理そして財務大臣に要請をしておきたいと思うんですけれども、白川日銀総裁とできる限り頻繁に会談をして認識を共有してもらいたい、こう思うわけであります。時には白川総裁と焼き鳥屋で一杯というわけにもいかないかもしれませんけれども、これぐらいの信頼関係をとったら本物だ、私はこう思います。クリントン元アメリカ大統領は共和党員であったグリーンスパンと寝室でも電話をし合った、とり合ったという話もございますので、ぜひ頻繁な連携、ここは要請をしたいと思います。どうぞよろしくお願いします。
 さて、財務大臣、円高対策について伺いたいと思うんですが、為替は主要国による切り下げ競争の様相をこれまで呈していたわけだと私は感じます。第二次大戦前もこうした引き下げ競争があって、これは非常に危険な状況だ、こう思うわけでありますけれども、一方で、結果として強い円が生まれているわけでありますし、この強い円を生かす道もあろうかと思います。
 今回の経済対策の中で、八十兆円を超える外国為替資金特別会計の運用の一環として、外為特会から国際協力銀行に一兆五千億円を融資することを盛り込んでおります。海外の資源開発やインフラ投資など、海外での資産運用の円資金の原資になるわけであります。これは今までの政権にはない大きな判断だったと思いますが、野田財務大臣、どのような認識でお決めになったのかお答えください。
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野田佳彦#23
○野田国務大臣 近藤議員のまず御要請の方の、日銀と緊密な連携をということでございます。これはしっかり受けとめて対応させていただきたいというふうに思います。
 その上で、先般十月八日に閣議決定をいたしました円高・デフレ対応のための緊急総合経済対策の中で、近藤議員御指摘のように、外為の特会から一・五兆円をめどに、JBIC等が外貨資金調達等で活用できるようないわゆる環境整備をさせていただきました。
 この背景としては、党からの御提言、近藤議員もその取りまとめの中心的な役割を果たされましたけれども、そういうことを踏まえた対応として、円高は確かに輸出産業にとっては大変大きなマイナス要因でございますし、そこにかかわる中小企業、そこに働いておられる皆さん、円高の長期化というのは大きなマイナスです。それはなくすように全力を尽くさなければいけませんけれども、一方で、円高によるメリットということはあるわけでございまして、委員御指摘のように、海外資産を買っていくであるとか、あるいは企業の買収を進めていくとか、こういう事業は大いにこの際積極的に進めていくべきだろうということで、特にJBIC等を活用しながら戦略的に投融資をしていかなければいけないと思っています。
 その一環で、このたび外為特会から一兆五千億円をめどに外貨資金を供与し得る体制をつくらせていただきました。
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近藤洋介#24
○近藤(洋)委員 この円高メリットの活用というのも極めて大事なことだと思っておりますので、積極的に進めていただきたい、こう思うわけであります。
 そして次に、中小企業対策、ぜひ伺いたいと思います。
 中小企業の経営者にとって、年末、年度末の資金繰り、大変悩みが深いわけであります。今回の補正予算案においても、資金繰り支援として五千六百億円を超える金額が計上されています。
 この補正予算でこうした中小企業の資金繰り需要にきちんと対応できるのか。また、来年四月以降、これまで続けてきた景気対応緊急保証制度、これは一〇〇%保証制度、こういうことでありますが、これを延長しないという声も聞かれますが、来年度以降の中小企業の資金繰りに不安が生じることはないのか。経済産業大臣、お答えいただけますか。
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大畠章宏#25
○大畠国務大臣 近藤委員からの御質問でございます。
 まず、後半のところから明確にお答えを申し上げたいと思います。
 ただいま御質問がありました、景気対応緊急保証というのは来年四月以降は延長しないのかということでありますが、この件については、今までのさまざまな経緯を見ながら、リーマン・ショック以降の混乱期を初め、中小企業金融の円滑化に大きく貢献してきたと考えておりますけれども、金融機関がリスクを負わない、そういう側面もありますので、来年の三月いっぱいで打ち切るという方針にしております。
 ただ、御指摘のように、年末、年度末を控え資金繰りの需要は高まっている、そういう状況を踏まえて、今回の補正予算では、こうした資金繰り需要にきちんと対応できるような対策をとりたいと考えておりまして、委員からの御指摘のように、総額十五兆円規模の資金繰り支援策を盛り込んだところでございます。
 内容におきましては、借りかえ保証の充実に加え、特に業況の悪化している中小企業向けのセーフティーネットの保証や小口零細企業保証等における一〇〇%保証の継続、そして、日本公庫等による直接貸し付けの充実、こういうものを来年度以降も継続できるという体制をつくるための補正予算を組ませていただいたところであります。
 以上です。
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近藤洋介#26
○近藤(洋)委員 相当思い切った予算を今回組んでいます。ぜひ早期成立をすることが中小企業の方々の不安解消への大きな一歩だということを申し上げたい、こう思うわけであります。
 次に、経済連携協定について総理にお伺いしたいと思います。
 私たちが何で稼ぎ何で雇用するか、この道筋を示し実行するのが民主党政権の使命だ、私はこう思うわけであります。残念ながら日本の人口が減る中で、医療や年金といった社会保障の財源を得る、そしてふるさと、地域社会を維持するためにも、国内の需要を拡大することに加えて、米国も含めたアジア太平洋という大きな市場を活躍の場とすることを今まで以上に進めなきゃいけない、こう思うわけでありますが、その中で、アジア太平洋各国で、TPP、環太平洋連携協定という動きがあるわけであります。
 内閣は先週末、この協定について、各国と協議をする方針を固めましたが、この段階で協議をするという意義について、総理、お答えください。
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菅直人#27
○菅内閣総理大臣 週末六日に関係閣僚会議を開きまして、農業の再生を念頭に置きながら国を開くという、今後の我が国のあり方にとって重大な決定とも言える包括的経済連携に関する基本方針を策定いたしたところであります。これは、私は、これからの日本の新たな繁栄を築くための大戦略のまさにスタートだ、このように考えております。
 また、この基本方針の策定に当たっては、党の方でも大変多くの議論をいただきまして、提言をいただき、それも踏まえて策定をさせていただきました。
 今、近藤議員からもお話がありましたように、この十年といいましょうか、特にアジアにおいては、歴史のまさに分水嶺とも言える大きな変化が生まれております。そして、多くの新興国が積極的に国を開いて、それぞれが自由な経済圏を形成している中で、どちらかといえばアジアにおいては早く成長した我が国がそうした世界の潮流から取り残されつつある、そういう危機感を抱いてまいりました。
 また、同時に、我が国の農業の現状、私も改めて今いろいろ資料を見ておりますけれども、従事をしている人の平均年齢が六十五・八歳と高齢化し、このままでは、自由化云々ということを抜きにしても、農業がどんどん衰退してしまう状況にあります。そういった意味では、このことも放置をすることはもう一刻も許されない、こういう観点に立って、新たに農業構造改革推進本部を、私が本部長、そして鹿野大臣と玄葉大臣に副本部長という形で立ち上げて、農業の再生に取り組む、そして、抜本的な改革を進めながら、改革、開国をも進めてまいりたい、このように考えております。
 そういった意味で、TPPについては、国民の皆さんにもその実態などについてまだまだ御心配もあるかと思いますけれども、農業の再生と、そして国を開くというこの二つを両立させるために、これからも多くの議論を国民の皆さんとしながら、全力を挙げて取り組んでいきたい。
 かつて日本は百四十年前に鎖国から開国をして近代化を進めたわけでありまして、そういう意味では、それに続く平成の開国は、私は必ずや元気な日本を取り戻す大きな力になると確信をして進めてまいりたい、こう思っております。
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近藤洋介#28
○近藤(洋)委員 日本の農業はまだまだ可能性がある、こう私も、私の地元も農業県ですけれども、自信を持っております。ぜひ総理主導で、農業再生プログラム、主導していただきたい、こう思うわけであります。
 最後に、松下経済産業副大臣、来ていただいていますが、松下副大臣はかつて自由民主党の農林部会長も務められた農政通であられます。また、九〇年代のウルグアイ・ラウンド交渉では、米輸入拡大反対と、ジュネーブで座り込みもされた武勇伝もお持ちであります。その松下副大臣が、今、TPP参加について検討すべしだということを主張され、また、ウルグアイ・ラウンド対策予算の愚策を繰り返すなと信念を持って御主張されています。
 これまでの経験を踏まえた松下先生のお考えを伺って、私の質問を終えたいと思います。よろしくお願いします。
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松下忠洋#29
○松下副大臣 私は、国益は、林業、水産業を含めて、農を強くすることだ、そう考えています。同時に、産業界の根本的な改革もなし遂げながら、その力で外に向かっていくこと、これが日本のこれからの生きる道だ、そう考えています。
 私は、平成五年に、細川政権が誕生したその年に初当選しました。そのときはウルグアイ・ラウンドの最終局面でございまして、私は仲間たちと一緒に、米の自由化阻止、絶対これはとめなきゃいけないということで、仲間たちと国会前に、あの正門の階段前に座り込みました。十一月の三十日、十二月一日、寒かったですけれども、一昼夜、徹夜で座り込んだ後、ジュネーブに出かけまして、ガット本部の前で座り込み、農協の人たちとも一緒にデモンストレーションをして、サザーランド事務局長と直接談判をしてまいりました。
 それをきっかけとして、以来、自民党でございましたけれども、日本の農政のいろいろな政策の真ん中にいてかかわってきた一人でございます。今、私はその一人として、痛切に後悔し、反省しておるわけでございます。
 一つは、ミニマムアクセス米を受け入れて、そして七十七万トンの米が今、日本に毎年入ってきています。これからも入り続けます。七十七万トンという米の量は、日本人一千二百万人が一年間食べる米の量に匹敵します。それが十五年間入ってきています。これからも毎年入り続けます。初めの方は少ない量でしたけれども、これから毎年、一千二百万人が一年間食べる米に匹敵する量が入ってくる。
 今、WTOで、九百四十品目の重要品目の打ち合わせをしていますけれども、これを受け入れるとなると、百二十万トンの外国米を受け入れることになります。一千八百万から二千万人の日本人が一年間食べる米の量が入ってくる。それが日本の農政だけじゃなくて、日本社会に重くのしかかっているということなんですね。お金もかかります。
 一方では、農地の半分は耕作していない。その入ってくる米は、家畜の飼料やあるいはせんべいに使われています。日本の農地を使って、余っているのを使って、そっちにつくれないのか。そういう制度改革や体質改善ができなかったのかという悔いがあるわけです。
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