外務委員会

2014-11-12 衆議院 全239発言

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会議録情報#0
平成二十六年十一月十二日(水曜日)
    午前九時開議
 出席委員
   委員長 土屋 品子君
   理事 秋葉 賢也君 理事 江崎 鐵磨君
   理事 齋藤  健君 理事 武田 良太君
   理事 三ッ矢憲生君 理事 長島 昭久君
   理事 小熊 慎司君 理事 佐藤 茂樹君
      井林 辰憲君    井上 貴博君
      小田原 潔君    河井 克行君
      木原 誠二君    小林 鷹之君
      河野 太郎君    島田 佳和君
      白石  徹君    鈴木 俊一君
      渡海紀三朗君    東郷 哲也君
      中谷 真一君    中根 一幸君
      中村 裕之君    星野 剛士君
      武藤 貴也君    務台 俊介君
      玉木雄一郎君    津村 啓介君
      若井 康彦君    青柳陽一郎君
      阪口 直人君    岡本 三成君
      三宅  博君    宮沢 隆仁君
      笠井  亮君    玉城デニー君
    …………………………………
   外務大臣         岸田 文雄君
   外務副大臣        中山 泰秀君
   内閣府副大臣       左藤  章君
   外務大臣政務官      中根 一幸君
   文部科学大臣政務官   山本ともひろ君
   防衛大臣政務官      原田 憲治君
   政府参考人
   (内閣官房内閣審議官)  武藤 義哉君
   政府参考人
   (内閣官房内閣審議官)  澁谷 和久君
   政府参考人
   (外務省大臣官房地球規模課題審議官)       尾池 厚之君
   政府参考人
   (外務省大臣官房審議官) 河野  章君
   政府参考人
   (外務省大臣官房審議官) 伊藤 直樹君
   政府参考人
   (外務省大臣官房審議官) 豊田 欣吾君
   政府参考人
   (外務省大臣官房参事官) 滝崎 成樹君
   政府参考人
   (外務省総合外交政策局軍縮不拡散・科学部長)   引原  毅君
   政府参考人
   (国税庁課税部長)    藤田 博一君
   政府参考人
   (文部科学省大臣官房審議官)           田中 正朗君
   政府参考人
   (林野庁林政部長)    牧元 幸司君
   政府参考人
   (水産庁次長)      香川 謙二君
   政府参考人
   (資源エネルギー庁電力・ガス事業部長)      多田 明弘君
   政府参考人
   (海上保安庁警備救難部長)            中島  敏君
   政府参考人
   (環境省自然環境局長)  塚本 瑞天君
   政府参考人
   (防衛省運用企画局長)  深山 延暁君
   政府参考人
   (防衛省地方協力局長)  中島 明彦君
   外務委員会専門員     辻本 頼昭君
    —————————————
委員の異動
十一月十二日
 辞任         補欠選任
  木原 誠二君     小田原 潔君
  薗浦健太郎君     中村 裕之君
  宮沢 隆仁君     三宅  博君
同日
 辞任         補欠選任
  小田原 潔君     木原 誠二君
  中村 裕之君     井上 貴博君
  三宅  博君     宮沢 隆仁君
同日
 辞任         補欠選任
  井上 貴博君     務台 俊介君
同日
 辞任         補欠選任
  務台 俊介君     井林 辰憲君
同日
 辞任         補欠選任
  井林 辰憲君     白石  徹君
同日
 辞任         補欠選任
  白石  徹君     中谷 真一君
同日
 辞任         補欠選任
  中谷 真一君     薗浦健太郎君
    —————————————
十一月七日
 思いやり予算の削減・廃止を求めることに関する請願(佐々木憲昭君紹介)(第二号)
 普天間基地の即時閉鎖・無条件撤去に関する請願(赤嶺政賢君紹介)(第五四号)
 日豪EPA協定を批准しないことに関する請願(笠井亮君紹介)(第八五号)
は本委員会に付託された。
    —————————————
本日の会議に付した案件
 政府参考人出頭要求に関する件
 原子力損害の補完的な補償に関する条約の締結について承認を求めるの件(条約第二号)
     ————◇—————
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土屋品子#1
○土屋委員長 これより会議を開きます。
 原子力損害の補完的な補償に関する条約の締結について承認を求めるの件を議題といたします。
 この際、お諮りいたします。
 本件審査のため、本日、政府参考人として外務省大臣官房地球規模課題審議官尾池厚之君、大臣官房審議官河野章君、大臣官房審議官伊藤直樹君、大臣官房審議官豊田欣吾君、大臣官房参事官滝崎成樹君、総合外交政策局軍縮不拡散・科学部長引原毅君、内閣官房内閣審議官武藤義哉君、内閣審議官澁谷和久君、国税庁課税部長藤田博一君、文部科学省大臣官房審議官田中正朗君、林野庁林政部長牧元幸司君、水産庁次長香川謙二君、資源エネルギー庁電力・ガス事業部長多田明弘君、海上保安庁警備救難部長中島敏君、環境省自然環境局長塚本瑞天君、防衛省運用企画局長深山延暁君、地方協力局長中島明彦君の出席を求め、説明を聴取いたしたいと存じますが、御異議ありませんか。
    〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
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土屋品子#2
○土屋委員長 御異議なしと認めます。よって、そのように決しました。
    —————————————
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土屋品子#3
○土屋委員長 これより質疑に入ります。
 質疑の申し出がありますので、順次これを許します。武藤貴也君。
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武藤貴也#4
○武藤(貴)委員 自由民主党、滋賀四区選出の衆議院議員、武藤でございます。
 きょうは、質問のお時間を与えていただきまして、ありがとうございます。
 早速質問に入らせていただきたいと思います。
 まずは、きょうの案件でございます原子力損害の補完的な補償に関する条約について御質問させていただきます。
 福島の原発事故があって以来、我が国でも原発に対する国民的な関心が非常に高い中で、世界的にも、原発が事故を起こした場合の被害の大きさ、国境線を越えて越境することも考えられる、あるいは被害額が莫大になってしまう場合、こういうことを想定して、それに対応すべく、今回の条約が数年来にわたって議論され、今回日本も締結するという流れでございますが、日本が今回の条約に入る、これは大変大切なことだと思います。
 しかしながら、近隣諸国に目を向けますと、例えば、原発を推進している中国や韓国などがこの条約を締結していないという現状も課題としてございます。したがって、日本だけがこの条約を締結するというのは、仮に事故を起こした場合に不公平な状態が生じるんじゃないかという問題点が指摘をされております。
 例えば、中国は、現在二十二基の原発が稼働しています。そして、二十七基が建設中。そして、今後さらに原発による発電割合、原発依存度を上昇させるという国の方針が定められております。また、韓国は、現在二十三基が稼働中で、五基が建設中、そして六基が、今後、ゼロからですけれども、建設予定というふうに資料では出ていますし、聞いています。
 そこで、これを日本政府としてどのように捉えているのか。
 例えば、先ほども冒頭申し上げましたように、近隣の諸国が原発事故を起こした場合、この条約に入っていれば、締約国の拠出金というのがあって、賠償を補完して、それに追加のお金を入れて賠償するという制度もありますけれども、近隣諸国が入っていない場合に、補償額が不十分になってしまう場合がある、これを想定して、日本としては近隣諸国にも締結をしていただく必要があるんだと思います。
 そこで、政府として、近隣諸国にどのように働きかけを行って、どういう形で加盟していただいて、しっかり安全を担保していくのか、政府の方針をお伺いさせていただきたいと思います。
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引原毅#5
○引原政府参考人 お答え申し上げます。
 今委員御指摘ございましたように、現在、アジア地域を初めとして国際的には原子力の平和的利用が拡大しておるわけでございますけれども、そういう中で、中国や韓国を含む各国が、原子力損害賠償の国際的ルールに従って、越境損害も含めて被害者保護に資する法制度を整備していく、そういうことは大変重要であるというふうに考えております。
 CSCは、もし我が国が締結するという運びになりますれば、それをもって発効するという見込みでございます。我が国としては、この条約の発効が中国や韓国といった近隣諸国を含む各国の締結の促進につながるということを期待するものでございます。
 また、あわせて、政府としては、CSCに近隣諸国が加入するということの重要性を認識して、例えば、アジア地域を対象としたIAEA主催のワークショップにおいて、アジア地域における原子力損害賠償制度の構築の必要性を訴える、こういうふうな取り組みを行ってきているところでもございます。
 福島第一原発事故当事国といたしまして、国際的な原子力損害賠償制度の構築への貢献ということは、我が国の責務であるというふうに考えております。
 このような考え方のもとに、我が国としては、CSCを早期に締結し、そして発効させるとともに、中国、韓国を初めとする近隣諸国にしっかり働きかけて、アジア地域等における国際的な原子力損害賠償制度の構築に努めていきたい、そういうふうに考えている次第でございます。
 以上でございます。
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武藤貴也#6
○武藤(貴)委員 御答弁ありがとうございます。
 政治は結果責任だと思います。働きかけを行って、なかなかこの枠組みに入っていただけない、そういう中で事故が起これば、これは責任が発生するわけであります。結果をしっかり出すように、日本政府としても近隣諸国への働きかけを行っていただきたいと思います。
 次に、ちょっと時間も限られておりますので、拉致問題についてテーマを移して質疑をさせていただきたいと思います。
 先般、十月二十八日、日本政府代表団が平壌入りをしました。そして、北朝鮮の拉致特別調査委員会と協議を行ったわけでございますけれども、二十八日は午前二時間半、そして午後三時間、二十九日水曜日は午前二時間半、午後二時間半、トータルで十時間の協議が行われたということでありますが、従来、日本政府として、拉致被害者の個別の情報について開示してほしいという要求をしてきたわけですが、これに対してゼロ回答だった。
 訪朝する前に、超党派の拉致議連あるいは党の部会でも、今回の訪朝に対しては反対の意見が相次ぎました。というのも、情報が出てこないだろうということをあらかじめわかっているというか、予測ができたからであります。
 そこで、今回、北朝鮮に渡ったとしても、調査委員会から徐大河委員長が出てきて、めったに出ない人物だ、誠実な対応をした、こういう言質を与えるだけで、実利、全く中身のない会談になるんじゃないか。ですから、行くことに反対が相次いだわけであります。
 しかしながら、政府は、開かれたドアを閉じられてはいけないという理屈で、多少その情報を求めて行ったわけでありますけれども、現実的にゼロ回答だった。
 これを受けて、家族会や救う会を含めましてこの問題に関心の高い国民世論も、非常に失望、落胆をしているんだと思います。私もその一人であります。家族会の方々が、この訪朝を終えた次の日に、記者会見で、非常に、長い間やってきて結果が出ないこの状況に疲れる、病気にもなるというようなことを繰り返しおっしゃられています。
 そこで、今回の訪朝に関して、当初から、個別の情報が全く開示されない場合は席を立って帰ってくるべきだ、こういう意見がありました。なぜ席を立って帰ってこなかったのかな、私も率直にそのように思います。
 北朝鮮は、経済制裁が解除された状態をなるべく引き延ばして、日本から果実をできるだけ取得しようとしているんじゃないか、こういう指摘がある中で、家族会や救う会からは、経済制裁再発動の期限を切るべきだというような発言も相次いで出ています。
 まず、そこで、今回の訪朝団について、どうしてしっかり情報を取得するために強く臨めなかったのか、席を立って帰ってこなかったのか。
 普通、交渉というのは、権限を持っている者じゃないと、やはり資格がないというふうに国際交渉では言われると思います。全く権限がない方が行って政府の代表だと言っても、それは相手からなめられてしまう。恐らく、政府としても、一定程度権限を与えて政府の代表団を派遣したんだと思います。
 そこで、なぜ、個別の情報が出ないのにそのまま十時間も他の話題も含めて聞き続けて、北朝鮮の言い分を聞くだけで帰ってきたのか、この状況と、それに対して、大臣ですか、政府の認識をお伺いしたいと思います。
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岸田文雄#7
○岸田国務大臣 今回の訪朝ですが、特別調査委員会が立ち上がり、九月十八日の段階で、北朝鮮側から、調査は初期の段階であり、今この現状においては拉致被害者の方々お一人お一人の具体的な情報を提供することはできない、こういった通報がありました。
 これに対して、まず我々は、これは納得ができない、これは認めることができない、拉致問題、これは我が国にとりまして最重要課題であり、現状がどうなっているのか、それをしっかり確認させてもらわなければならない、そして、調査についても、速やかに調査を行って、そして、迅速に、正直に結果を通報してもらわなければならない、これを伝えるために訪朝を行ったわけであります。
 ですから、そもそも、北朝鮮側が拉致被害者の方々について安否情報を提供することができないと言ってきたことに対して、我が国の立場をしっかり伝えるために今回の訪朝を行った、今回の訪朝の目的、役割、これはここにあるんだということをまず申し上げなければなりません。
 加えて、委員もおっしゃいました、こうした交渉の扉があいたことについて、交渉が途切れてしまうリスク等もありました。このあたりを総合的に勘案して訪朝を決断した、こういったことでありました。
 事前に判明したとおり、安否情報、消息について具体的な情報は得ることができなかった、これは残念には思っていますが、当初の訪朝の目的、我が国の強い決意、立場、これを北朝鮮の最高指導部に伝えることができた、これは今回の訪朝で行われたというふうに思っていますし、また、北朝鮮側からは、過去の調査にこだわることなく新しい角度から調査を進めていく、あるいは特殊機関に対して徹底的に調査を行う、こうした説明等も受けてきました。
 こういったことから、我が国の立場を伝える、そして現状を確認する、そして迅速な通報をしっかり要求する、こういった申し入れはしっかり行われたと考えています。
 ぜひ、こうした派遣等を通じて、今後の調査促進をしっかり求めていく、迅速な通報につなげていく、こういったことが大切だと思っています。
 期限を区切って交渉に臨むべきではないか、あるいは、対北朝鮮措置をもとに戻すべきではないか、こういった意見があることも承知をしています。しかし、現時点では、まずはしっかりと迅速な通報を求めていく、これが重要だと思っておりますし、現時点において、北朝鮮の措置をもとに戻すこと、これは考えておりません。
 それぞれの時点において、北朝鮮側から前向きな、具体的な行動を引き出すためには何が最も適切なのか、このことを考えながら不断の検討を続けていく、こういった態度が重要なのではないかと、現状、我々は考えているところであります。
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武藤貴也#8
○武藤(貴)委員 今、現状、経済制裁を再発動することは全く考えていないというふうに大臣が御答弁されました。
 私は、私だけじゃなく家族会や救う会の皆さんも、早く期限を切るべきだと。それは、調査委員会を立ち上げて、もう四カ月たっている。以前から、この問題は日本側から重要だということを北朝鮮側には伝えているわけですね。今回改めて伝えたことが成果だというふうにおっしゃっているんですけれども、そんなことは以前から伝えていて、やはり結果を出すことが、我々政治に携わる者の責任なんだと思います。
 これは、結果が全く出ていない。家族会からは、十二月で半年を迎えます、ですから年内をめどに中間報告を出してくれ、このような要求を北朝鮮に出していくべきだ、こういう意見が出されています。私も同感でございます。
 北朝鮮は、この交渉担当者は恐らく、金総書記に、交渉を迎えるに当たって、これとこれは日本から果実としてとれます、ですからこの調査委員会を立ち上げてくれという決裁をもらって立ち上げられた、こういうふうに分析している方もいます。ですから、こっちが席を立って強硬な姿勢に出れば、向こうは、果実をとれないということで、拉致被害者の情報を開示しようと総書記に努力してそういう要望を上げるだろうというふうにも言われています。
 ですから、こっちとしては、対話よりも圧力に重点を置いて、やはり期限を持って対応することが必要になったというふうに私も思いますので、今後、政府の中で検討するよう、私から要望を申し上げたいと思います。
 それと、時間が限られておるんですが、もう一点。
 一昨日、救う会の西岡力会長にお会いさせていただきました。驚くような内容も聞かされたんですね。というのも、日本から北朝鮮に、核開発やミサイル開発の資金、それから金体制を支える資金、これが流れていた。そして、工作活動もその資金を使ってなされていたわけですけれども、その工作活動を行う工作員の教育として日本人拉致というのが行われ、これまでこういう問題になってきているわけです。
 数年前にニュースに出ているんですけれども、一九七六年に朝鮮商工会と日本の国税庁で五つの合意があるというニュースが数年前から言われておりまして、この朝鮮商工会から、西岡さん、救う会の会長が言うのは、日本で脱税した資金が北朝鮮に流れているというような問題点が指摘されています。
 この税金の減免に関して国税庁と合意があってきちんと国税庁から取り締まりを受けなかったということを、朝鮮商工会や朝鮮総連の幹部がはっきり証言しているわけですね、税金を払っていない、それが北朝鮮に流れているということを。国税庁に聞くと、そんな合意はないと言っているんですけれども、実際、それが北朝鮮のいろいろな資金、使われる資金になっているという現実があります。
 そこで、平成二十五年一月二十五日に拉致対策本部で設置された「具体的施策」というところの中の一番目に、「厳格な法執行を推進する。」というような文言が盛り込まれた、これは、今まで日本で厳格な法執行がなされていなかったということの裏返しだというふうに救う会の西岡会長はおっしゃっているんですね。
 ですから、こういう問題、答弁しにくいと思いますけれども、実際あったんだと思います。しっかり国税庁として取り組んでいく必要があると思うんですね。
 そこで、今まで、こういう実態を踏まえて、やはり総括をしていかなきゃいけないと思います。政府として、こういう日本の、脱税、それから不動産ビジネスですね、総連あるいは朝鮮商工会の人々がやってきたビジネスでもうかった部分の税金を減免して北朝鮮に送っていた、これを総括して、どこに原因があったのかということをしっかり調べて、取り締まりを強化していく必要があると思いますが、政府の所見をお伺いします。
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藤田博一#9
○藤田政府参考人 お答えいたします。
 まず最初に申し上げますけれども、先生引用されましたけれども、在日朝鮮人商工連合会と国税庁との間に何か合意事項があると言われているという御質問でした。
 税務当局の使命は、適正、公平な課税の実現を図ることでありまして、国税庁としては、特定の団体なりその会員に対し特別の扱いをすることはあり得ず、在日朝鮮人商工連合会との合意事項というものはございません。
 その上で申し上げますけれども、一般論として申し上げますと、国税当局におきましては、常日ごろから、あらゆる機会を通じて課税上有効な資料情報の収集に努めているところであります。そして、収集した資料情報と納税者から提出された申告書を総合的に検討しまして、課税上問題があると認められる場合は税務調査を行うなどによりまして、適正な課税に努めているところでございます。
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武藤貴也#10
○武藤(貴)委員 質疑時間が終了しましたので、最後に、今、そういう合意はない、公平に税金を徴収しているという話でしたけれども、総連や朝鮮商工会の幹部が、国税庁と合意して、現実的にその合意に基づくかなりの効果があったと証言しているんですよ、これに基づいて税金を納めていないと言っているんですよ、それを北朝鮮に送金してきたとはっきり証言しているのに、そういう日本政府の対応がやはり、そんなことはあり得ないと言っているんですけれども、総連側が言っているんですから、だから事実なんだと思います。
 ですから、そういうことも踏まえて、しっかり検証して総括をして、二度とこういうことがないように取り組んでいただきたいと思います。
 質問は以上です。ありがとうございました。
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土屋品子#11
○土屋委員長 次に、星野剛士君。
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星野剛士#12
○星野委員 おはようございます。自由民主党の星野剛士でございます。
 それぞれ質問をさせていただきたいと思います。よろしくお願い申し上げます。
 今、最初の質問者である武藤委員からお話がありましたので、まず冒頭、我が国としてCSCを締結する意義についてお伺いをさせていただきたいというふうに思っております。
 もちろん、国際的な原賠制度としては三系統あります。CSC、パリ条約、ウィーン条約というものがありますけれども、本日は、時間も極めて限られておりますので、CSCについてお伺いをしたいと思います。
 チェルノブイリの原発事故、そして国際的な原賠制度の強化について議論をされてきているというふうに承知をしておりますし、さらに、我が国においては福島原発事故を受けて、国際社会として、原賠制度の強化に関するさらなる機運があるのではないかと考えております。
 そして、CSCは、我が国が締結すれば発効する見通しとなっております。署名をしている十三カ国も締結に向けて動くのではないかというふうにも考えております。
 福島原発事故の当事国として、我が国は、CSCの早期締結と発効を通じて、積極的に国際的な賠償制度の構築に貢献する責務があるというふうにも考えておりますけれども、外務大臣のお考えをお聞かせ願えればというふうに思います。
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岸田文雄#13
○岸田国務大臣 国際的な原子力損害賠償制度の構築の重要性、これにつきましては、IAEAの原子力安全行動計画などにおきましても、国際的に累次確認をされています。福島第一原発事故の当事国として、こうした制度の構築への貢献、これは我が国にとりまして責務であると考えます。
 そして、さらに、近年になって、アジアにおける原子力の利用拡大、まことに著しいものがあります。こうした状況でありますので、我が国がCSCを早期に締結し、そして発効させること、これはまずもって大変重要なことであると認識をします。
 そして、その上で、近隣国等にも働きかけを行い、アジア太平洋地域における国際的な原子力賠償の枠組みの構築、こうしたものにしっかりと貢献をしていく、こうした取り組みは大変重要であると認識をし、我が国としましても努力を続けているところでございます。
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星野剛士#14
○星野委員 ありがとうございます。
 さらに関連の質問でございますが、一部には、CSCは原発輸出促進のための条約というような、極めてうがった見方も聞き及んでおりますが、条約の意義をどうお考えになっておられるのか。
 むしろ、CSCの定める、事業者への責任集中、無過失責任、裁判管轄権の集中などは、被害者の迅速な救済を可能にするものだというふうに考えております。
 CSCは、このような点も含む、しっかりとした原賠制度を各国に広げていく点で大変重要だというふうに考えておりますけれども、外務大臣のお考えをお聞かせ願えればと思います。
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岸田文雄#15
○岸田国務大臣 まず申し上げなければならないことは、CSCは、個別の民間企業の商活動について取り決めるものではありません。また、原発輸出を推進することを目的とするものでもありません。
 CSCの目的は、原子力損害賠償の額を増加することによって各国の原子力賠償制度を補完するとともに、世界的な原子力損害賠償の枠組みを構築する、これを目指すことであると認識をしています。
 このように、CSCは、原子力損害について、国際的ルールに基づき被害者が賠償を得られるようにするための条約の一つであり、被害者に対する賠償の充実、これを趣旨とするものであるということです。
 また、CSCは、被害者救済等の観点を踏まえて、電力事業者の無過失責任及び責任集中等の基本原則を定めておりますが、これらは国際的な標準となっている原則でありますし、また、我が国の原子力損害賠償法も、これらの諸原則に基づいて制定されています。
 このように、CSCの締結により、締約国の間で適用される共通のルールが定められ、企業にとって予見可能性が高まることになると考えられますが、冒頭述べましたように、このCSC、個別の民間企業の商活動について取り決めるものではなく、原子力輸出を推進することを目的とするものではないということ、これはしっかりと確認をしておきたいと存じます。
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星野剛士#16
○星野委員 それでは、次の質問に移らせていただきたいというふうに思います。
 まず、外務大臣、先日のAPECにおける日中外相会談、お疲れさまでございました。
 今回のAPECの際に、日中首脳会談、また日中外相会談が実現をいたしました。私は、今回の日中首脳会談の実現は、世界を俯瞰する日本外交をしっかりと進めてきた、そして、中国との間では粘り強く交渉をしてきた日本外交の大いなる成果だというふうに考えております。
 外交当局に確認いたしましたが、総理におかれては、二年間で五十カ国を回られた、首脳外交を展開してきました。一瞬、私、五十二カ国だと思ったんですが、ミャンマーなどは二回行っているので、そういうのは一カ国としてカウントするんだということでございますから、二回行かれているところも含めて、国としてはこの二年間で五十カ国、総理は回られている。週末はほとんど海外で首脳外交を行っていると言っても過言ではない、こうした、まさに地球儀を俯瞰する外交を展開してまいりました。
 そして、それをしっかりとサポートし、または一歩先に出て、事前の交渉、そういう環境を整えていただいた岸田外務大臣のこれまでの御労苦、成果には、心から敬意を表したいというふうに思います。
 そして、報道等にも、今回の日中首脳会談または日中外相会談、大きく取り上げられております。
 まず、お帰りになって、恐らく委員会の場では初めての答弁だというふうに思いますけれども、この日中首脳会談または日中外相会談の成果について、外務大臣としてどのように認識をされ、お考えになっているのか、御披瀝をいただければ大変ありがたいというふうに思います。
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岸田文雄#17
○岸田国務大臣 私自身、外務大臣就任以来、近隣諸国との関係強化、これを外交の三本柱の一つに掲げてまいりました。また、先般、外務大臣留任に当たりましても、近隣諸国との関係改善を特に重視する課題と位置づけさせていただきました。
 そうした観点からも、今般、北京APECの機会に、正式な日中首脳会談そして外相会談を実現できましたことは、中国との関係改善に向けた重要な一歩であり、成果であったと受けとめております。
 世界第二と世界第三の経済大国が対話を積み重ねるということ、そして関係を安定化させるということは、両国の国民にとって利益であるのみならず、地域や国際社会にとっても利益につながっていくと認識をしています。
 ただ、今回の首脳会談、外相会談は、やはりあくまでもスタートであってゴールではないと認識をしております。一回の会談で全てが解決できるというような甘いものではないと認識をしています。
 しかしながら、特に首脳会談において、両国の首脳がカメラの前で、そして国際社会の前でしっかり握手をする、こういった姿を示すこと自体は、関係改善に向けた大変重要なシグナルであったとも考えます。
 ぜひ、今回の首脳会談あるいは外相会談を踏まえて、日中間において、さまざまな分野において、またさまざまなレベルを通じて対話や協力を行っていく、こうした実績をしっかりと今後も積み重ねることによって、安定した両国関係を築いていきたいと考えています。
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星野剛士#18
○星野委員 ありがとうございます。
 外務大臣のお人柄で、相当抑制した成果の発表だなというふうに思いますが、世界が注目をしていました。そして、多くの国々、近隣諸国も、どうなっているんだろう、どうなんだろうというようなこと。また、国内にも、約三年間、日中首脳会談が実現をしていない。
 事の始まり、大反発したのは、前政権のときの国有化だというふうに一般的には言われておりますけれども、いずれにしても、外交的には三年間実現をしていないという不正常な関係だった、状況だったというふうに認識をしておりますから、そういう意味では、今外務大臣がおっしゃっていただいたように、当然ゴールではないですけれども、重要な第一歩を切れたというふうに感じております。
 ただ、日中間には、数々の、またさまざまなレベルの困難な課題が山積をしているということも、これはもう紛れもない事実であります。スタートを切られて、これからが大切だというふうに思いますが、今後、スタートは切りました、どういう方向に、どういう形で、何を優先順位として、対話を促進し、一定レベル以上の成果を出してくるか。
 スタートを切った。これからは、どうやって、何を成果として上げてくるかというところに焦点が移ってくるんだと思いますけれども、その点について外務大臣のお考えをお聞かせ願えれば大変ありがたいというふうに思います。
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岸田文雄#19
○岸田国務大臣 我が国は、従来から、日中間には大変難しい問題は存在しますが、難しい問題が存在するからこそ、対話、特に高い政治のレベルでの対話が重要であるということを言い続けてきました。そういった立場から考えましても、今回の日中首脳会談、日中外相会談、これは大きな前進であったというふうに認識をしています。
 ただ、スタートでありゴールではないということ、先ほど申し上げたとおりであります。ぜひ、今後、協力や対話を具体的に積み重ねていかなければなりません。
 その中で、例えば防衛当局間の海上連絡メカニズム、これにつきましても、この早期運用開始について、首脳間のやりとりを踏まえて、一日も早い運用開始が必要であり、事務方にもしっかりと指示を出しているところでありますし、それ以外にも、例えば有識者間の対話のメカニズムとして日中友好二十一世紀委員会という枠組みがありますが、これはたしか年内に開催することで合意ができていたかと思います。こうしたものもしっかりと進めていかなければなりません。
 このように、さまざまなレベル、さまざまな分野において対話を積み重ねていき、そして日中関係全体を安定させていく、こういった努力を一つ一つ積み重ねていきたいと考えています。
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星野剛士#20
○星野委員 ありがとうございます。
 これからが大事なところに差しかかってくるということですし、また、外務大臣のまさに日中関係進展のための御努力をぜひ積み上げていっていただきたいし、我々も与党としてしっかりと日本外交をバックアップしてまいりたい、このように思っております。
 少し時間があります。
 日中外相会談の席で外務大臣が、中国のサンゴ船というか密漁船ですね、この違法操業について取り上げていただいて、中国に申し入れをしております。王毅外交部長からも、中国側も必要な措置をとっている旨述べたというプレスリリースがありますけれども、現実はどうなっているか。
 実は、私の地元、藤沢出身の方が今小笠原の村会議員をしておりまして、先日、その方から直接電話をいただきました。
 今、一生懸命海上保安庁もやってくれているけれども、突き詰めて言うと、イタチごっこだ。海保の船が寄ってきて、領海に入らないように幅寄せをして、追い出すわけですね。そうすると、クモの子を散らすようにどこかへ離れていくんですが、その船が見えなくなるとまた戻ってくる。それが百九十一隻だというようなレベルが続いているということでありますし、先日は、その村会議員の方のお話ですと、母島と父島の間に定期航路があるんですが、密漁船がその航路を邪魔して、衝突を避けて定期船が迂回したという話なんですね。
 もうそこまで、小笠原の村民の方、または漁師の方だけではなくて、ほかの仕事につかれている方々も相当ストレスがたまっている。何もできないのかというような、相当不満を島民の方々が持たれているということでありました。
 王毅外交部長は、中国側も必要な措置をとっている。必要な措置をとっているというのは一体何をとっているのか、甚だ我々は疑問に思っているんですけれども、その申し入れの中身と、また、王毅部長の反応の中で何か我々の参考になるようなことがもしあれば、御披瀝をいただければありがたいというふうに思います。
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岸田文雄#21
○岸田国務大臣 中国のサンゴ船が我が国の領海あるいは排他的経済水域において違法操業しているということ、このことにつきましては大変遺憾でありますし、さきの日中外相会談におきましても、私の方から王毅外交部長に対しまして、この問題を直接取り上げて、まずは、我が国として、大変遺憾であるという我が国の思い、立場をしっかり伝えると同時に、向こうの努力を要請いたしました。
 中国側からは、対応を行っている、こういった説明はあったわけですが、それに対しまして、私の方からは、対応をすることはもちろんお願いしなければいけないわけですが、結果を出すことが大事である、結果が出なければならない、そのことを強調させていただきました。そのために日本も努力するが、やはり中国側としっかり連携して結果を出さなければならない、こういった思いで臨みたい、ぜひ理解とそして協力をお願いしたい、こういったやりとりを行わせていただきました。
 ぜひ、今後の状況をしっかり注視していきながら、結果を出すことを大切にしていきたいと考えています。
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星野剛士#22
○星野委員 終わります。ありがとうございました。
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土屋品子#23
○土屋委員長 次に、岡本三成君。
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岡本三成#24
○岡本委員 おはようございます。公明党の岡本三成です。
 質問の機会をいただきまして、ありがとうございます。
 まず、大臣、APECお疲れさまでした。今の星野委員の御質問にもありましたように、今回の首脳会談が実現されたことに対する大臣を初め外務省の皆様の御尽力、大変評価をさせていただきたいと思います。
 先ほどの御答弁で大臣は、スタートであってゴールではないとおっしゃいましたけれども、まさしくそのとおりで、スタート地点にやっと立っただけで、一ミリも進んでいないと私は思っておりますので、やっとスタート地点に立ったという思いで、今後とも今まで以上の御尽力をお願いできればと思います。
 APECに関しましては、世界じゅうのメディアで安倍総理と習近平国家主席の握手の場面が取り沙汰されておりまして、お二人の厳しい表情が非常に話題になっているんです。習近平国家主席の表情はどうであっても、せめて安倍総理は、満面の笑顔で、ハグするぐらいの大人の器を見せていただきたかったんですけれども、こちらも厳しい表情をされていて、同じレベルに立ってしまっているのかというふうな思いをしてしまいましたので、せめて大臣は、ああいう機会があれば、相手の表情がどうであっても、大きく包み込むような表情で常日ごろ接していただければというふうに思います。
 では、CSCに関しまして質問させていただきます。
 星野委員の質問の中で、今回のこの条約の必要性に関しまして御答弁をいただきまして、よく認識をいたしました。
 今回、日本がこれに加盟をすることができれば、発効要件の四十万メガワットを超えますし、非常に意味のあることだと思いますし、今、大変重要なタイミングだと思っています。
 今回、この政府の資料の中で、国際的な賠償制度の構築への貢献は我が国の責務だというふうに書いてあるんです。であれば、あえて伺いたいんですけれども、そこまで思われるのであれば、何ゆえに今まで、パリ条約、ウィーン条約、それぞれ、採択がされましたのは一九六〇年、一九六三年で、私が生まれる前にもう採択されているんですね。それで、今回のCSCに関しましても一九九七年に始まっておるわけで、福島の原発が一つの契機であったとしても、本法案が提出されたのはことしの十月ですので、さまざまな副大臣の会合があったとしても三年以上たっているわけですが、そこまで大切と思われていたのに、この三つの条約に今まで加盟してこなかったその理由をお聞かせください。
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岸田文雄#25
○岸田国務大臣 委員御指摘のように、CSCが採択されたのは一九九七年でありました。
 採択後、我が国としましては、国際的な原子力の利用状況を踏まえつつ、国際的な原子力損害賠償制度への参加について検討は行ってきたわけですが、他方、我が国の原子力損害賠償制度は、これまでも他の先進国と比較して遜色のない水準であったこと、あるいは、我が国が他の原子力利用国と陸続きでなく、越境損害の対応が現実的な問題として顕在化してこなかった、こういった事情もありました。こういったことから、直ちに原子力損害賠償の国際的枠組みに参加すべしという判断に至ってこなかった、こういった事情はあったかと思います。
 しかしながら、近年になりまして、特にアジアにおきまして原子力の利用拡大が著しく進展したこと、また、御指摘のように、CSCについても、我が国が締結すれば発効する、こういった状況に至ったこと、さらには、福島第一原発事故を受けて、IAEA等国際場裏において、国際的な原子力損害賠償制度を構築することへのより一層の重要性について累次確認がされてきた、こういった国際的な動き、こういったものを踏まえて、被害者の救済、我が国の法制度との整合性等の観点を考慮しつつ、CSCの締結の可能性について検討を行ったという次第であります。
 そして、それに加えまして、福島第一原発の廃炉・汚染水対策、これは前例のない困難な作業です。この作業を効果的に進めるに当たっては、米国企業等が有する放射性物質の取り扱いについての豊富な知見、経験の活用が極めて有効でありますが、かかる企業の中には、我が国がCSC未締結であることを懸念しているものがあるということも承知をしております。
 こうした中で、CSCの締結及び発効は、関連企業の活用環境の整備、こういったものにも資する、こういった考えもあるということも指摘しておかなければならないと考えます。
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岡本三成#26
○岡本委員 大臣、今最後におっしゃいました、このCSCの締結において、福島の廃炉・汚染水対策に対する、そういう知見を持った外国の企業の日本の中における活動の道を開くとおっしゃったことは、私は今回の条約締結の最も大切な意義の一つだと思っています。
 この条約に加盟しなければ、例えば、アメリカの企業でさまざまな汚染対策等の技術を持った企業があるんですけれども、その技術を生かしたい、役に立ちたいと思っても、今の民法上、もしそこで二次的な事故が起こった場合に、一つの企業では賠償できないほどの大変な損害賠償を求められるリスクがあるので、みんな尻込みしちゃっている状況なんですね。その意味でも、一日も早くこの条約の発効をお願いしたいなというふうに思っております。
 続きまして、文部科学省にお伺いをしたいと思いますけれども、原子力損害賠償法、原賠法の抜本的見直しについてお伺いをしたいと思います。
 福島の原発事故を受けまして、ことしの五月に原子力損害賠償支援機構法の、成立いたしました。
 この附則の第六条には、「政府は、この法律の施行後できるだけ早期に、」「原子力損害の賠償に係る制度における国の責任の在り方、原子力発電所の事故が生じた場合におけるその収束等に係る国の関与及び責任の在り方等について、これを明確にする観点から検討を加えるとともに、」「賠償法の改正等の抜本的な見直しをはじめとする必要な措置を講ずるもの」というふうになっています。
 そして、その附帯決議の中には、この「できるだけ早期に」というのは一年を目途とすると認識をするというふうに記されているんですね。
 ということになりますと、来年の五月には抜本的な見直しがなされることが検討されなければいけないということになっているわけですけれども、このタイミングでCSCの条約を締結するということになりますと、原賠法が一年たつのを待たず、基本的な日本の損害賠償に対する姿勢の考え方というのを固める前に、CSCの条約を締結してしまうということになってしまうんです。
 このタイミングに関してどのようにお考えになっているかということと、加えまして、来年の五月にやるということを約束されているわけですから、来年の通常国会では原賠法の改正案を出す御準備をされているかどうかということを確認させていただければと思います。
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田中正朗#27
○田中政府参考人 お答え申し上げます。
 委員御指摘ございました原子力損害賠償制度の見直しにつきましては、東京電力福島第一原子力発電所事故の後、政府としても、実はこれまでもさまざまな取り組みを行ってきたところでございます。
 具体的には、原子力損害賠償紛争解決センターの整備や時効特例法の制定、あるいは、昨年末に閣議決定いたしました福島再生加速化方針におきまして、今回の福島第一原発事故に伴う賠償費用等の負担や事故収束への関与について、国と事業者との役割分担を明確化したこと、さらには、今委員御指摘ございましたけれども、さきの通常国会で改正された原子力損害賠償・廃炉等支援機構法におきまして、事故が生じた場合に、賠償と事故収束の両面から事業者を支援する枠組みを整備したということでございます。
 これら一連の取り組みも、この賠償支援機構法の附則六条に書かれてございますさまざまな見直しの一環として実施されてきたものということでございます。
 それで、これまでも既にるる説明させていただいているところでございますけれども、CSCにつきましては、福島原発事故の当事国として、一刻も早く原子力損害に関する国際的な賠償制度の構築に貢献することが我が国の責務であるということで、まずは、早期の締結が必要であるCSCを喫緊の課題として取り組むということは、政府の合意として進めているところでございます。
 それで、CSC以外の原子力損害賠償制度全体の見直しにつきましては、現在進行中の福島の賠償の実情等を踏まえまして、中長期的なエネルギー政策を見通して検討することが必要でございます。そのため、現在、内閣官房副長官が主宰し、関係副大臣等から成る原子力損害賠償制度の見直しに関する副大臣等会議において検討を進めていくこととなっているところでございます。
 具体的にその結論ということにつきましては、今申し上げたように、喫緊の課題であるCSCに取り組んだ上で慎重に検討を行っていくということになってございますので、現時点で法案の提出については決定されているところではございません。
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岡本三成#28
○岡本委員 私はこの原賠法の抜本的な見直しをぜひお願いしたいと思っているんですね。
 今回の福島原発の事故で、賠償額は五兆円ですけれども、除染費は三・五兆、事故収束対策費は一・五兆、合計十兆円以上かかっているわけです。やはりどう考えても、日本の電力会社、資本金は大きいところでも一兆数千億、小さいところは数千億なんですけれども、自己資本が一兆円程度の会社が、万が一事業において事故が起きたときに十兆円の賠償をしなければいけないような、そんな事業をやっていいわけがないんですね。
 つまり、個人的には、今動いている原発は、これは福島の場合も国が前面に出てさまざまな賠償に対して当たるというふうに総理はおっしゃっているわけですから、各電力会社が運用している原発だけは政府が持っているような、新しいところに全部集約をしてその株式は全部政府が持って、ただ、原子力発電所が仮に再稼働されたとすると、そういう運用の能力は政府にはないわけですから、オペレーションは電力会社に委託をするような形で、全ての責任を政府がやっていくというようなことをしなければ、歴史的には原子力発電所の安全神話というものはありましたけれども、実際ああいう事故が起きた後というのは現実を直視する必要があると思っていますので、一民間企業がとれるようなリスクじゃないものを今運用させているということを、改めてぜひ認識をしていきたいというふうに思います。
 その意味で、今回のCSC条約における、また日本国内における賠償措置の金額について、何点か質問させていただければと思います。
 この条約、あくまでも補完的な役割ということは十分認識した上ですけれども、加盟をいたしますと、いわゆる二階建ての一階の部分に関しまして、三億SDR、日本円で約四百七十億円以上準備をすることとなっております。その上の二階建て部分、各国が拠出をする部分、これが、今の予想ですと、大体、加盟国全体で百四十六億円ぐらいだというふうにされていますけれども、両方足しましても一千億にもならないような金額ですので、先ほど申し上げたような福島のケースの十兆円等を考えますと、ほとんど重要な足しにはならないぐらいの金額なんです。
 あえて詳細をお伺いしたいと思いますが、この二階の部分の百四十六億円のうち、日本で事故が起きてしまったとき、また、海外で事故が起きたとき、それぞれにおける日本の拠出額の数字、見積もりを教えていただければと思います。
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引原毅#29
○引原政府参考人 お答え申し上げます。
 ただいま委員から御質問のございました我が国の拠出金額ということでございますけれども、CSCにおきましては、原子力事故が万が一発生したときにどのように拠出額を計算するかということは、事故が発生した時点でのそれぞれの締約国の原子力設備容量を基本にいたします。それに、その国の国連分担率を加味、勘案いたしまして算出をするということになっております。
 あってはならないことでございますけれども、仮に、現時点で我が国が締結し、そして今、CSCの締約国がアルゼンチン、モロッコ、ルーマニア、アラブ首長国連邦、米国、それに日本が加わって六カ国、この状態で万が一事故が発生したということでございますが、この事故が日本以外の締約国で発生した、そういう場合には、先ほど申し上げました計算式によりまして、我が国が拠出する金額の上限は四十数億円ということになるというふうに試算をされております。
 また、この六カ国という同じ条件のもとで万々が一我が国において事故が発生した場合には、我が国が拠出する額の上限は七十億円程度というふうに試算をされているところでございます。
 以上でございます。
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