経済活性化及び中小企業対策に関する特別委員会

1998-06-08 参議院 全62発言

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会議録情報#0
平成十年六月八日(月曜日)
   午後三時十分開会
    ―――――――――――――
   委員の異動
 五月二十七日
    辞任         補欠選任
     大森 礼子君     牛嶋  正君
     武田 節子君     海野 義孝君
 五月二十八日
    辞任         補欠選任
     中原  爽君     小山 孝雄君
 六月五日
    辞任         補欠選任
     今泉  昭君     小林  元君
 六月八日
    辞任         補欠選任
     海野 義孝君     木庭健太郎君
    ―――――――――――――
  出席者は左のとおり。
    委員長         斎藤 文夫君
    理 事
                太田 豊秋君
                林  芳正君
                平田 健二君
                加藤 修一君
    委 員
                石井 道子君
                小山 孝雄君
                楢崎 泰昌君
                成瀬 守重君
                保坂 三蔵君
                宮澤  弘君
                小島 慶三君
                小林  元君
                木庭健太郎君
                梶原 敬義君
                谷本  巍君
                山下 芳生君
   国務大臣
       大 蔵 大 臣  松永  光君
       通商産業大臣   堀内 光雄君
       国 務 大 臣
       (経済企画庁長
       官)       尾身 幸次君
   政府委員
       経済企画庁調整
       局長       塩谷 隆英君
       経済企画庁総合
       計画局長     中名生 隆君
       経済企画庁調査
       局長       新保 生二君
       大蔵大臣官房金
       融検査部長    原口 恒和君
       大蔵大臣官房総
       務審議官     武藤 敏郎君
       大蔵大臣官房審
       議官       大武健一郎君
       大蔵省主計局次
       長        藤井 秀人君
       大蔵省銀行局長  山口 公生君
       国税庁課税部長  乾  文男君
       通商産業大臣官
       房総務審議官   及川 耕造君
       通商産業大臣官
       房審議官     杉山 秀二君
       通商産業省機械
       情報産業局長   広瀬 勝貞君
       中小企業庁長官  林  康夫君
       中小企業庁計画
       部長       中澤 佐市君
       運輸省運輸政策
       局長       土井 勝二君
       運輸省航空局長  楠木 行雄君
       労働省職業安定
       局長       征矢 紀臣君
   事務局側
       常任委員会専門
       員        塩入 武三君
    ―――――――――――――
  本日の会議に付した案件
○経済活性化及び中小企業の緊急対策樹立に関す
 る調査
 (中小企業への貸し渋り対策に関する件)
 (中小企業対策の在り方に関する件)
 (地域経済の活性化策に関する件)
 (再雇用政策の在り方に関する件)
    ―――――――――――――
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斎藤文夫#1
○委員長(斎藤文夫君) ただいまから経済活性化及び中小企業対策に関する特別委員会を開会いたします。
 委員の異動について御報告いたします。
 去る五日、今泉昭君が委員を辞任され、その補欠として小林元君が選任されました。
 また、本日、海野義孝君が委員を辞任され、その補欠として木庭健太郎君が選任されました。
    ―――――――――――――
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斎藤文夫#2
○委員長(斎藤文夫君) 経済活性化及び中小企業の緊急対策樹立に関する調査を議題といたします。
 これより質疑を行います。
 質疑のある方は順次御発言願います。
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林芳正#3
○林芳正君 自民党の林でございます。きょうはちょっと風邪を引いておりまして、お聞き苦しい声でございますことをお許しいただきたいと思います。
 三大臣、本当にお忙しいところありがとうございました。いろいろ委員会が重なる中でここにお集まりいただきまして、本当にありがたいことだと思っております。なかなかこの三大臣がおそろいになることがないものですから、関連した質問をやってみたいと、こういうふうに思っております。
 我々、派遣も含めましていろんな現場の声を聞いてまいったわけでございますが、その中で、やはり貸し渋りは大きな銀行、都銀等、国際基準でやっておるところが多いというお話を聞いてまいったわけでございます。一方で、ある新聞だったと思いますが、信用金庫とか地銀とかそういう地場の銀行が、貸し渋りを受けている地場の会社の方へ金融サービス業をシフトさせるような努力をしておるというような記事もあったわけでございます。
 私は、ちょうど金融ビッグバンがこの間成立いたしましたけれども、こういうことをやれば当然それぞれのすみ分けというものが出てくるのではないか、これは当然の動きではないかと思うわけでございます。大きな国際的な業務をやっている都銀はどんどんホールセールとか国際業務に特化していただく、そして中小企業といつも肌でおつき合いいただいている地場の金融機関というのは、まさに地場のリテールでその特色を発揮していただく、そういうことになっていくのではないか、こういうふうに思うわけでございます。
 そこで、今はちょうど過渡期でございますから、今まで中小企業の方で地方にいらっしゃっても都銀とメーンバンクとしてのおつき合いをしておられるような方が、例えばその地方の地銀なりほかの金融機関なりにスムーズに移行していってもらえば、貸し渋りを受けるぐらいだったらもうほかの銀行にそのメーンを移していけばいいのではないか、そういう御希望もあるようでございますが、一方で担保を提供しておるものですから、まだローンが残っている間はなかなかそうスムーズに行けないということでございます。その辺について何らか優遇をして、別に貸し倒れになるということではなくて、スムーズに移行することを後押しができないものか。
 調べましたところ、アメリカの中小企業庁、SBAというところは、第二抵当権、今一つ担保に入っていますと第一抵当権がついているわけでございますが、これの第二抵当権ということで担保にして、例えば地銀が貸せるようにする。そして、第二抵当権ですから劣後でございますが、それを例えば公的な信用補完で補ってやって、第一抵当の方のローンを払い終えたら自動的に第二抵当が第一抵当に繰り上がる、こんなような制度をやっておられるということも調べさせていただいたわけです。
 そういう状況を踏まえて、何とか地方の地場で頑張っておられる方がメーンバンクをスムーズに動かせるような対策がとれないのか、大蔵大臣並びに通産大臣にお聞きしたいと思いますが、まず大蔵大臣いかがでございますか。
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松永光#4
○国務大臣(松永光君) 林委員御指摘のように、メーンバンクから貸し渋りを受けている中小企業等が新たな融資を受けることを容易にするべく、信用保証協会の保証制度を拡充し、保証額を倍額にする、そういった措置をとらせていただいたわけでありますし、第三者保証人を原則として徴求しない、あるいは担保徴求の弾力的運用、こういったことを講じたところであります。また、信用保証協会の保証つき融資についてはそのリスクウェートを引き下げる、こういったこともしたところであります。
 いずれにせよ、こういったことを通じて中小企業等がその必要とする資金をスムーズに融資が受けられるようにしていくことが大事なことだと、こう思うのでありまして、今後ともそうなるように努力をしていきたい、こう考えているところでございます。
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堀内光雄#5
○国務大臣(堀内光雄君) 先ほど委員からの御指摘もございましたけれども、貸し渋りの問題といたしましては、通産省の地方通産局でもって調査を二カ月おきに、ほかの調査も一緒に行っておりますが、この貸し渋りについての調査、これはどうだろうかというのを調査いたしております。一月の時点におきましては貸し渋りを受けているという中堅・大企業の割合が四〇・一%、三月の割合が三一・九%と減ってまいりまして、五月においては一四・九%というところまで減少をいたしてまいっております。
 これを眺めてみますと、大手の都市銀行から地方銀行にシフトが変わってまいりまして、それぞれが非常に各地において受け入れに真剣に取り組んでいただく。さらに、信用組合、信用金庫、さらに政府系金融機関、そういうところがこの貸し渋りに対して非常によく取り組みをしていただいているということがわかってきております。
 同時にもう一つ、今まで銀行から締め出しを受けましても政府系金融機関でそれを受けられないような状態、例えば資本金が一千万円以下というような状態に抑えられておりますために窓口で受け付けられないような方々が大勢あったわけでありますが、それを今度御審議を賜りまして、中小企業の信用保証協会の枠を広げていただきました。小売・サービス業につきましては一千万から五千万に上がる、それから卸売につきましては三千万から七千万に上がるというような状態にいたしまして、約二万社、従業員数にして二百八十万人の枠が広がってまいりまして、これが今度はしっかりと政府系金融機関で中小企業対策の金融ができるようになりましたので、これから相当の成果が上がってくるのではないかというふうに思っております。
 さらに、それに加えまして、先ほどの委員の御指摘のように、担保でもって銀行で押さえられているようなものをどういうぐあいに都市銀行、地方銀行あるいは中小の金融機関において考えられるかということも検討いたしまして、さきの政府系金融機関に別枠の金融環境変化対応特別貸付、通称ビッグバン貸付というものを創設いたしました。この貸付制度によりまして、メーンバンクから貸し渋りを受けた中小企業の貸付対象を広げられるようにいたしたわけでございまして、信用保証協会の保証を付することも可能にすると同時に、弾力的な扱いを行ってきているところでございます。
 これによりまして、新たに中小企業の運転資金の円滑化の枠といたしまして、中小公庫及び商工中金において八千万円の枠を新たに用意いたしました。また、国金におきまして四千万円の枠を新たに用意いたしまして、さらにその半額までは担保を徴求しないというような制度まで設けましたので、その点で相当の余裕ができてきて、中小企業の方々の貸し渋りに大いに役立つことができるのではないかというふうに思っております。
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林芳正#6
○林芳正君 ありがとうございました。
 既にいろんな手を打っていただいておるようでございます。私がこれをあえて申し上げましたのは、そういうスムーズに移行するということを前提にした制度をつくることによって、逆に未然に、大きな都銀等が余り貸し渋りをし過ぎると本当にお客がいなくなっちゃうぞというような効果もあわせて持っておるとよろしいなということでお聞きしたわけでございますが、ぜひその点も踏まえて、今ある制度、大分充実しておるようでございますが、さらなる御検討をお願いいたしておきたいと、こういうふうに思うわけでございます。
 地銀の方とお話ししているとよく聞くんですが、やっぱり地銀の方はもうそこから逃げられないんだと。都銀はちょっと調子悪くなってくると雨の日には傘を貸さないということでございますが、地銀は、うちも地元は山口県でございますが、雨が降ってきたからじゃ福岡とか広島へ行こうといってもなかなかそういうわけにいかないわけでございまして、ぜひ今からのこのビッグバン対応のすみ分けということでそういう御検討をお願いいたしたいと思うわけでございます。
 そこで、次に移りますけれども、先ほどちょっとお触れになったかもしれませんが、中小・中堅企業が資金を調達するという場合に、間接金融で銀行からローンをいただくほかに、例えば社債を発行したり、余りないことでしょうけれども株式を発行したりということもあるわけでございまして、この発行する社債に公的な信用保証を付していただくことによって、中小や中堅の企業の資金調達手段というものをもう少し幅広く、銀行だけに頼るんではないという方向で検討していただきたいと思うわけでございますが、これについて通産大臣、いかがでございましょうか。
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堀内光雄#7
○国務大臣(堀内光雄君) いわゆる金融ビッグバンの進展によりまして、これまで間接金融を主体としておりました金融構造というものは大変今後大きく変わってくるのではないかというふうに思っております。
 資金調達の大宗を間接金融にほとんど依存いたしておりました中小企業にとりましては、私募債の発行など直接金融による資金調達手段を検討していくことが今後の中小企業の政策金融の重要なテーマになってくる、これは委員の御指摘のとおりだと存じます。
 そういう認識のもとに、中小・中堅あるいはベンチャー企業に対するリスクマネーの供給を円滑にするために有限責任組合制度の創設、これを内容とする中小企業等投資事業有限責任組合契約に関する法律、なかなか面倒な字面でございますが、この法律を御審議いただきまして先般成立をさせていただいたわけでございます。
 なお、この中小企業の資金調達の多様化に関しましては、四月の下旬の総合経済対策、あるいは先般可決成立をしていただきました中小企業信用保険法等の一部を改正する法律案に対する附帯決議におきまして、中小企業の社債発行などの直接金融の円滑化について検討をすることということが指摘をされておりまして、今後具体的にこの問題に取り組んでまいりたいと存じております。
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林芳正#8
○林芳正君 ありがとうございました。
 よくリミテッドパートナーシップと言われる投資事業組合と、きょうは大蔵大臣もお見えですが、会社型投信というものも一方で今度は大蔵サイドでやっていただいている。いろんなあらゆるツールをそろえることによって、銀行、特にメーンバンクだけの金融サービスということからどんどんと多様化をしていっていただきたい。その意味で今大臣御答弁いただいたことはどんどん進めていっていただきたいというふうに思うわけでございます。
 そこで、もう一つ資金調達の手段として先ほど株式のお話をしたわけでございますが、東京ビッグバンが大分進んでおりまして、この間の法案の以前にも実は法律の必要のない規制緩和が随分進められておりまして、その中の一つに去年の七月から解禁になったというふうに聞いておりますが、未登録、未上場の証券を証券会社が扱うことを解禁したということでございまして、厳しい公開基準を満たさない中小企業や中堅企業が株式市場で、株式市場というか、取引所の外という意味でございますが、資金調達ができるような道が開かれたということでございます。まだ数件ぐらいしか私も実際にやっている例は聞いておらないわけでございますけれども、こういう調達のいわゆるエクイティーファイナンスの道というのもどんどん企業側からもエンカレッジをしてやっていっていただきたいと思うわけでございますが、これの後押しのためどのような方策を講じておられるのか、お聞きしたいと思います。
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杉山秀二#9
○政府委員(杉山秀二君) 今先生から御指摘ございましたように、昨年の七月に日本証券業協会の規則の改正によりまして、未登録、未上場株式につきましても証券会社が投資勧誘をすることができるというように規則の改正が行われたわけでございますが、これを受けまして、いわゆるベンチャー株式を専門的に取り扱います幾つかの証券会社、大体数社と思いますが、そういった証券会社が登場いたしまして、未登録、未上場株式の取り扱いを開始している、あるいは真剣に検討しているというような状況であると承知をいたしております。
 御指摘のとおり、ベンチャーあるいはベンチャー型企業の育成の観点から資金調達の円滑化というのは非常に重要な要素であると考えております。したがいまして、先ほど大臣から御答弁がございましたように、今国会にいわゆる投資事業組合法を提出させていただきまして、成立をしていただいたところでございますが、この法律の着実な施行によりまして、今後我が国でも米国と同じように年金資金など広範な投資家から未登録、未上場企業を含みますところのベンチャー企業への投資供給が促進をされるというふうに期待をしているところでございます。
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林芳正#10
○林芳正君 ありがとうございました。
 いろんなやり方で資金を調達できるということでございますが、一方で、冒頭の貸し渋りにちょっと戻りますと、自己資本比率規制というものがやはりこれの原因の一つになっているんではないか、こう言われております。国際基準ですと八%、国内基準ですと四%を切りますと早期是正措置ということになるわけでございますから、これが大変に大きなポイントであるわけでございます。
 この計算の仕方で、民間向けの債権、これは分母に入るわけでございますが、この掛け目といいますか、リスクウェートが全部一〇〇%ということに現行ではなっておりまして、例えばトヨタに貸してもその債権はリスクウェート一〇〇%で見ると。国に貸すと例えば二割か三割ということでございますが、やはり相手によって返ってこないリスクの確率というのは大分違ってくると、こういうふうに思うわけでございまして、その辺をもう少し可変的なものにしていっていただけないものだろうか。特に日本の銀行は民間向けの貸し出しが多いわけですから、その多い部分がもう少し実態を反映したところにいっていただきたいというふうに考えております。
 その件につきまして二点ほどお伺いをしたいわけでございますが、まず、そのホンチャンのBISにおいてこういう検討がなされておると承知しておりますが、どういう検討状況かということですね。
 それからもう一つは、その時間が多分BISのことですからすぐ今月とかことしじゅうというわけにいかないと思うのでございますが、国内的にその方向を先取りする形で応急的な措置として、例えば四%行の早期是正措置というのは一年少し延ばしたわけでございますけれども、今の我が国のこのクレジットクランチと言われている状況をかんがみて何か応急的措置がとれないものかどうか、その二点についてお願いいたしたいと思います。
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山口公生#11
○政府委員(山口公生君) お答え申し上げます。
 まず一点目でございますが、BISにおきましてリスクウェートのつけ方の問題が議論になっておるとは承知しておりませんが、この件につきましては問題意識としては世界的にあろうかと思います。ちなみに、本年二月のニューヨーク連銀主催でやりましたコンファレンスで、グリーンスパンFRB議長がやはり今先生がおっしゃったようなことにも言及しております。
 確かに、全部一〇〇%のリスクウェートでいいのかという問題はあろうかと思いますので、今後そういった問題を含めてバーゼル委員会で議論がなされるということも予想されます。
 もう一点の国内銀行について適用したらどうかというお尋ねでございますが、ただ、信用リスクに応じたリスクウェートとなりますと、信用リスクをきっちり把握できるかという問題がまず前提になるわけでございまして、具体的に信用リスクをどうはじくかとなりますと、恐らく銀行の内部モデルでしかあり得ないだろうと思うわけでございます。
 ところが、各銀行がそれぞれの内部の信用リスクモデルを活用できる体制になっているかという問題と、そのモデル自体が比較可能性があるかという問題がありますので、国内銀行にまず適用ということも現実にはなかなか難しいと思いますが、事柄の性質から言うと、理論的には先生がおっしゃっていることは非常に正しいことだと思いますので、今後の検討課題だと思っております。
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林芳正#12
○林芳正君 ありがとうございました。
 検討課題ということですが、デリバティブズを計算するときに、これはマーケットリスクでございますが、これもやはり自己モデルをそれぞれつくっておられるところはそれを認めていこうという方向で、たしかこのモデルの議論をしたときも何年かかかっておった記憶がございますので、多分BISの全体の方はなかなか時間がかかると思いますので、この国内の応急措置という観点でぜひ御検討をお願いしたいと思います。
 それで、これに関連するんですが、経企庁長官に来ていただいておりますのでお聞きをしたいわけでございます。
 都銀がこの四月以降は自己資本比率八%というのをクリアすれば余り貸し渋りはなくなるのではないかと私も少し期待をしておったわけでございますが、いろいろヒアリングをしてみますと、やはりまだ続いておる。それはなぜかといいますと、最近よく耳にします格付というのがありまして、自己資本比率は高ければ高いほどいい格付がつくので、八%を超えてもまだいまだにやっておるというようなことを、我々静岡の公聴会に行ったときも同僚の議員の皆さんとともにそういうお話を聞いてきたわけでございますが、自分の格付をよくしたい、そういうインセンティブというか要因が働いているのではないかという指摘につきまして、長官、どういうふうにお考えがお聞きしたいと思います。
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尾身幸次#13
○国務大臣(尾身幸次君) 確かに八%というBIS規制があるわけでございますが、これよりも高い実際の自己資本比率を実現するためにかなりの努力をしている。逆に言いますと、この格付機関による格付によって市場から高い評価を得るということがねらいで自己資本比率をさらに高くするという現実もあると考えているわけでございます。
 ただ、これが個々の銀行の判断としてそういう判断がなされる場合でも、健全な企業に対する資金の供給が順調にいかないということは日本経済全体にとって大変大きな問題でございますので、先ほど来の政府関係の中小企業金融機関等の保証融資等でカバーをしたり、あるいは先ほどのエクイティーファイナンスの方向で解決をしたり、いろんな対策を講じていかなければならない。そして、従来の担保金融主体の資金供給が、資産デフレによって担保価値が下がったことによりまして非常に大きな壁にぶつかっていることも事実でございまして、社債の方式によるとか、あるいは投資という方式によるとか、そういう形での資金供給の大きなチャネルをつくっていくことが中小企業あるいはベンチャーの育成のためにも大変大事であるというふうに考えているところでございます。
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林芳正#14
○林芳正君 ありがとうございました。
 まさに長官には、私がきょういろいろ御質問を差し上げて最後にまとめようかなと思っていたことをずばりおっしゃっていただきました。ありがとうございました。
 そこで、格付について大蔵省に若干お聞きしたいのですが、実際に格付というのは民間の会社がやっておりますから、どこまでお答えいただけるかわかりませんけれども、金融機関の自己資本比率、これが格付にどれくらいの影響を与えているのかということとあわせまして、第二点に、格付がAからB、Cと下がっていったり上がっていったりすることによって、実際に金融機関の調達のコスト、これは金利ということになると思いますが、どれぐらい違っているのか、その二点についてお尋ねをしたいと思います。
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山口公生#15
○政府委員(山口公生君) 格付が自己資本比率によってどのような影響を受けているかという点につきましては、現に格付をやっている会社が答えるべき話ではございますが、仄聞するところによりますと、格付は事業内容、例えば経営方針だとか経営能力、マーケットシェア、それから財務内容として収益性、資産の質、リスク管理能力、さらに自己資本比率などを複数のアナリストが意見を寄せ合って決めているように聞いております。したがいまして、この自己資本比率というもの自体が格付の一つのポイントであることは間違いないと思いますけれども、それだけで格付が決まるものでもないというふうに思うわけでございます。
 さらに、お尋ねの格付によって調達コストにどのような影響があるかということでございますが、これはなかなか分析が難しゅうございますが、大体の感じを申し上げますと、調達の中での預金、あるいは短期の借り入れ、そういったものは比較的影響が少ないとは思います。ただ、劣後債等の長期資金、これの調達は格付によってかなりコストが違ってくる、レートが違うという影響があるように感じております。
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林芳正#16
○林芳正君 ありがとうございました。
 直接御担当ではない、格付会社が勝手にやっていることですから、御答弁いただいて本当にありがたいわけでございますが、まさに影響ゼロではないということでございます。
 ただ、先ほども尾身長官おっしゃっていただいたように、今まで余りにも担保をとればそれでよし、土地も株もとにかく右肩上がりだったという時代からそうではない時代に入ってまいりまして、しかも金融ビッグバンということでいろんな選択肢が今からふえてくるわけでございますから、ちょうどきょう三大臣お並びいただきましたけれども、それぞれの施策がきちっと歯車がかみ合ってマッチしていくことによりまして、新しい元気のある中小企業、二十一世紀の我が国の経済を支えていただくようになるように一層の御検討、御努力をお願いして、私の質問を終わりたいと思います。ありがとうございました。
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小島慶三#17
○小島慶三君 きょうは三大臣におそろいでおいでをいただきましてありがとうございます。お忙しいところ本当に恐縮でございました。
 私も幾つか御質問を申し上げたいと思っておりますが、まずその初めに、この委員会の成り立ちが経済の活性化と中小企業ということでございますので、これはまさしく今のアメリカの中小企業が果たしている役割をそのままあらわしているようなことではないかと思います。金と技術と人というのは中小企業対策の三要素だと思うんですけれども、これにシステムというものを加えたものが例えばアメリカのシリコンバレーであり、そして今、株式市場を通じて非常に急速に破天荒に伸びているアメリカの中小企業、中企業と申しますか、そういったものがアメリカの経済の成長を支えていると言っても間違いないぐらいの非常に重要な役割をしていると思うのでございます。
 実は私、前にシュマッハーの「スモール・イズ・ビューティフル」という本を翻訳したことがあります。今二十版を重ねておりますが、その「スモール・イズ・ビューティフル」が大いに読まれましたころに、アメリカでは、確かに、スモール・イズ・ビューティフルだけれども、しかし非常に弱い、ウイークであるというふうな論評が出たことがあります。それが今はスモール・イズ・ビューティフルで、かつスモール・イズ・パワフルであるということぐらいまで言われているようでありまして、これはまさしく破天荒なことだと思っております。
 日本も昔から中小企業のウエートというのは非常に高かった。日本の産業構造が柔軟なのは中小商工業があるからだという説もあるくらいでありまして、この重要性またはこのウエートの高さというのはこれはちょっとよその国にないほどのものかと思うんですけれども、それが今はもう惨たんたる状態になっている、中小商工業者は苦汁をのんでいるというのが現状であろうと思うんです。
 アメリカは中小企業によって成功し、日本はそういう中小企業の伝統はあるのに今それだけ中小企業が弱って、しかもこれが経済全体の成長の足を引っ張っているというのは、一体これはどうしたことかというふうに私も時々考えてみるわけであります。一つには、やはり中小企業の持っています立場からして、なかなかやはり新しい仕事を始めるにも立ち上がり資金が得られない、技術のトランスファーというものが十分でない、人がなかなか来てくれないというふうな、アメリカが成功した三要素の逆を行くような状態というのが日本の場合にはあるのではなかろうか。
 中小企業庁におかれましては、そういう点を勘案して、ベンチャービジネスの立ち上がり資金の提供、あるいは株式上場のあり方、あるいは今の林さんの御質問にもありましたようないろんな貸し渋り対策、オールラウンドの貸し渋り対策というのを精力的にやっておられまして、これはまことに結構なことだと思います。
 ただ、これは今は余り言われなくなりましたけれども、かつては中小企業対策というのは弱者対策だと言われていた時代がありました。そしてまた、弱者対策という一面も中小企業対策としては非常に重要な要素であるというふうに私は実は思っております。その弱者というグループから抜け出したのがいわゆる中堅企業ということになると思うんですけれども、なかなかそれから飛び出せない。
 これはちょっとアメリカと反対の現象ですけれども、例えば中国の場合には郷鎮企業というのがありまして、農産物の生産性が非常に高くなったことから人が余ってきた。この余ってきた農民が、約八千万人とも一億とも言われますが、これが農村から出てきた。農村から出てきてどこへ行ったかというと、政府が創設した、援助をした郷鎮企業というところに行っているわけです。その郷鎮企業というのは約一千二百万もあると言われておりますけれども、これが中国の輸出の急速なテンポを支えております。行く先はアメリカでありますが、そのアメリカにも中小企業が乗り出して、郷鎮企業が乗り出していってアメリカの中小企業の一翼を支えている、こういう現実もあるわけであります。
 日本の中小企業は中国の郷鎮企業よりもレベルが高くなってきましたから、なかなか中国のように低賃金だけで競争するというわけにはいかないと思うんですけれども、そういう一面もまだ中小企業は持っているということでありますので、これは中国の郷鎮企業をまねしろということは言えませんが、中国の持っているそういうふうな中小企業の特質、弱者対策としてのかつて言われたそういった伝統、そういったものはまだ日本の中小企業にはあるわけでありますので、どうしてもこの中小企業対策というのは両面の対策というのが必要である。技術を生かした対策、それから中小企業の特質を生かした対策、両面の対策が要ると思うのでございますが、この辺につきましてひとつ、きょうはせっかく通産大臣も大蔵大臣もお見えでございますので、両大臣から感想を伺いたいというふうに思います。
 どうぞよろしくお願いいたします。
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林康夫#18
○政府委員(林康夫君) お答え申し上げます。
 いろいろAPECの例えば中小企業大臣会合でも、今御指摘のような中小企業において、金、技術、人、そして情報あるいはマーケットが非常に重要な要素であるという指摘が行われておりまして、このAPECの国々の大臣の会話の中でも、中小企業にできるだけ大企業とイコールフッティングのチャンスを与えるということが雇用の増進、そして経済の活性化に役立つということが言われておるわけでございます。
 私どもといたしましても、御指摘のようないろいろな、特に金融対策面では日本が置かれている現状にかんがみましてさまざまな対応策を講じましたが、さらに直接金融の道も大きく広げる。
 ただ、それだけではなくて、アメリカの法制度なんかをいろいろ勉強してみますと、やはりアメリカはアメリカなりに中小企業対策としてもかなり進んだ対策を採用しているということもわかりました。また、かなり長い間これを実行している。例えばSBIR制度、政府の技術開発予算の一定割合を中小企業に振り向けるという法律がございまして、これが現在のアメリカの中小企業の活性化にかなり大きく役立っているというようなことも指摘されております。
 私どもといたしましては、できるだけ各国の制度に負けないような立派な中小企業対策を講じて、中小企業の活性化そして日本経済の活性化に役立つように政策展開を図っていきたいと、こう考えているわけでございます。
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小島慶三#19
○小島慶三君 ありがとうございました。
 私が申し上げたかったことは、やはり中小企業対策としてかなり中小企業庁はいろいろメニューをたくさん持っておられると思うんです。しかし、それが末端のところへ行きますと、さっきも申しましたように中小企業というのは弱者対策としての一面を必要としておるものですから、どうしてもこれはやはりある程度の物量対策というかそういうものが必要になる。だから、やはり技術面を生かしたレベルアップの対策だけではなくて、そういった面の対策が必要である。ぜひこれは大蔵大臣にもお考えいただきまして、中小企業対策費が毎年とにかく前年同様とかあるいは前年より下がるというふうな状況になっていると思いますので、この辺は通産大臣にももっと頑張っていただきたいし、両大臣の間で中小企業対策というのをもう少し何とか温かみのあるような対策にぜひお願いしたい、これは陳情になるわけでございます。
 それからもう一つ私が感じておりますのは、この間も新しい大店立地法の議論あるいは市街地の形成の議論でちょっと申し上げたことがあるんですけれども、今の都会というものがだんだん都会離れがするというか都会人離れがするというかそういうことで、かつては共同体として非常にしっかりした隣人関係を持っていた都会がだんだん都会に対する愛情とかそういったものを失っていく。いろいろ最近の新しいコンピューターとか通信とかあるいはインターネットだとか、いろんな新しいそういうものが出てくるので、一人として生活できる、グループでなくても生活できる、店を継がなくても生活できるというそういうふうな新しい市民像というものが生まれてきて都会から離れていくという傾向がある。これがやっぱり最近の都会の空洞化の非常に大きな要素になっているんじゃないかというふうに私は実は思っているわけであります。
 それと反面に、農村の方でも今の米価ではとても立っていかぬとか、あるいはもう幾ら稼いでもとにかくコストダウン、コストダウンを要求されて一人前の生活ができないというふうなことで農村から離れていく人もある。もっとも最近は新農民というような方が出てきましたから、そういう方が捨てられた田畑を耕すということも起きていますけれども、農村でもとかく中山間地帯においては非常にそういう傾向が強い。
 そうすると、都会から離れていく人、農村から離れていく人、これが新しい市街地を、あるいは新しい村づくり、町づくりを上手にやっていけば、非常にそこに日本のパワーが生まれてくるというふうに思うんです。中小企業対策というものも、これも通産だけでなくて、通産と農林と一緒になってそういうふうな新しい町づくり、新しい都会づくり、新しい都会人づくりというか市民づくりといいますか、そういうものにやっぱり目を向けられる必要があると思うんですけれども、これはひとつ通産大臣にお伺いいたします。
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堀内光雄#20
○国務大臣(堀内光雄君) 委員の御指摘のとおり、中小企業が日本の経済界を大きく支えておりますし、これが中心になって日本の経済が進展をしている、あるいはそういうような重大なウェー上を持っていることはもう御指摘のとおりでございます。改めて申し上げるまでもなく、九九%までが事業所の中で中小企業でございますし、その中に勤める従業員が七八%というようなウエートでございますから、この支援のために全力を挙げて取り組んで、不況の問題につきましても、あるいは経済の活性化についても真剣に頑張らなければならないとよく承知をいたしているところでございます。
 そんなところから、今回の予算の問題につきましても、ただいまおしかりをちょうだいいたしましたが、大蔵大臣にもいろいろとお願いを申し上げまして、十年度予算のスタートにおきましては約一千八百億何がしてございますが、今度御審議を賜ります補正予算に組み込みましな中小企業の予算は二千六百二十二億という本予算を上回るような予算を組み込んでいるようなことでございます。それと同時に、先ほども申しておりますように、金融面において最大限の万全の対策をとって貸し渋り対策をするとか、支援の面でもいろいろときめ細かな対策をつくっているところでございます。
 同時にまた、委員御指摘の中心市街地の問題、これも今までのような商店街、約一万九千ある商店街のうち八割から九割近くまでが非常に衰退をしている、シャッターが閉まっている店が多くなってきているというような状態でございます。それの活性化のためにも単発的には随分知恵を絞って通産省は取り組んでまいりましたが、いずれも大きな効果が上げられないというところから、今度は通産省、建設省あるいは自治省が幹事役になりまして、十一省庁がしっかりと取り組みをしながら、昔の市街地の中の一つの核としての商店街、こういう一つの市街地の中での顔を持った商店街、こういうものにひとつ省庁、政府を挙げて取り組んで効果を上げようということで取り組みを行っているところでございます。これに対して約一兆円の予算を組み、今度の補正予算として御審議を賜りますように、取り組んでおります予算につきましても事業規模で約八千億を織り込むというような状態でございます。
 これによって、従来からの市街地との心の触れ合いのある、伝統のある、また歴史のある、さらにはゆとりのある、そういう市街地をつくり上げていって、それが結果的には商店街自体の繁栄につながっていくというような取り組みをいたしているところでございまして、今後におきましても中小企業対策並びに商店街対策には全力を挙げて取り組んでまいる覚悟でございます。
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小島慶三#21
○小島慶三君 ありがとうございました。
 ちょっと私言葉が足りませんでしたけれども、私が申し上げているのは、そういった中小企業対策の一つの輪として、中山間を利用した都市と農村との結合というか、あるいは田園と都市の結合というか、そういったパターンとしての対策も考えられないものかということを申し上げたわけでございます。よろしくお願いをいたします。
 それから最後に、もう時間もございませんので、先ほど林さんの質問の中にもビッグバンのことがちょっと出てまいりましたけれども、私、このビッグバンというものが、これが非常に急速な、大変な影響力を持って日本のシステムの中にシステムインされてきていると思うんです。そうしますと、これによって新しく強力な事業体ができるから、回り回って金融の貸し渋りとかそういうものも解消されるというふうに考えられるのか、それとも逆に自己防衛、経営防衛というようなことでさらに銀行が貸し渋りというものを強めていくのか。どうも私、後者の懸念があると思うのでございますが、そういう点について、大蔵大臣いかがでございましょうか。どういうふうに考えたらよろしいでございましょうか。
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山口公生#22
○政府委員(山口公生君) 今後の銀行行動の大変ポイントになる御指摘だと思いますが、銀行がこれから収益性を上げていくためには、やはり中小企業等に適切な融資をし、そこでいわゆる利ざやを稼ぐということでやっていく必要があるという問題が一面ございます。他方、先生の御懸念のように、これからビッグバンを進めていきますと、余りに資産だけをふやして利益率を下げていくということについての懸念も出てくるわけでございます。
 そうした場合にどちらにウエートがかかるかという問題はありますが、それを解決する一つの手段としましては、今国会で成立させていただきましたシステム改革法におきまして資産の流動化を促進するための方策をお認めいただきました。例えばSPCを使った資産の流動化。そうしますと、特に不稼働資産を中心にバランスシートから落としますと、その部分がある意味では新規の貸し出しもふえるわけでございます。
 そういった形で金融機関が本来の機能を発揮し、なおかつ収益力を上げていくということを強く期待している次第でございます。
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小島慶三#23
○小島慶三君 ありがとうございました。
 私の質問はこれで終わりでございますが、今のビッグバンの余りに急ピッチな動きが中小企業にもやっぱり相当マイナスの影響があるんじゃないかということを私は懸念していることを申し上げまして、終わりたいと思います。
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加藤修一#24
○加藤修一君 公明の加藤修一でございます。
 ただいま小島委員からも中小企業対策の件について質疑があったわけでございますけれども、私はつい先日も北海道に行ってまいりました。オホーツク海の方の紋別とか北見とか網走、斜里、そういうところでヒアリングをやってきたわけであります。御存じのように、完全失業率が四・一%ということで大変な状態なわけでありますけれども、とりわけ北海道は拓銀が破綻したということもありまして極めて失業に関しては深刻な状況である。恐らく完全失業率は二倍ぐらいになっているんではないかというふうに思います。
 いろいろなところでヒアリングした中で、倒産が連続している、政府の方は政策を切れ目なくやっていかなければいけないという話ですけれども、地元を含めて倒産が切れ目なく続いているという現状でありますので、本当に早急にこういった面についての対策を強化していただきたいと思うわけであります。ボーナスも払えないのは、それはそれとしてあれですけれども、さらに給料が遅配されている、あるいは給料を減額しなければいけないという相談まで実は行った先で深刻な顔をしてやっているというケースもありまして、本当に深刻な状態を肌身に感じて受けてきたわけであります。
 私は、その地域の経済、一つの地方自治体でございますけれども、製材メーカーがつぶれてしまって、地域のコミュニティーそれ自体が破壊されるようなところまでいっているケースも決して少なくないわけでありまして、こういったことについて本当に素早く対応していかなければいけないと思うわけであります。御存じのように、北海道は、経済において観光も一つの大きな柱であります。農業もそうであります。
 まず、最近政府が発表いたしました「雇用情勢への対処方針」の中に公共事業を前倒しするという話がございます。もちろん、私は新社会資本というのを充実していく、福祉とか環境とか情報、そういった面について重点的にやっていくべきだと思いますけれども、政府が発表した中には、過去最高の前倒しをすると。
 過去最高というのは一体どういうことなのか、前倒しは具体的にはどういう話になっているか、その辺についてちょっとお聞きしたいと思います。
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藤井秀人#25
○政府委員(藤井秀人君) お答え申し上げます。
 平成十年度の公共事業等の施行につきましては、去る四月二十四日の閣議におきまして上半期末における契約済み額の割合、いわゆる上半期の契約率ということでございますけれども、これが全体として過去最高を上回る八一%以上となることを目指して可能な限りの施行の促進を図るということが決められております。そして、それを受けまして去る四月二十七日、公共事業等施行対策連絡会議におきまして、全体として八一・四%台という契約率を目指しまして適切な執行が行われるということに決まっているわけでございます。
 そこで、今先生がおっしゃいましたように、この「雇用情勢への当面の対処方針について」におきまして公共事業の施行の促進というものが大きな一つの柱になっているわけでございます。そこでは、雇用情勢の厳しい地域において平成十年度公共事業等の可能な限りの施行の促進を行うこととされております。この決定を踏まえまして各事業官庁において適切な執行が行われるというふうに考えております。
 今おっしゃいました北海道の関係で申し上げますと、北海道開発庁におきましては、地域経済の活性化に配慮いたしまして事業の促進を図るよう検討が行われ、具体的に申し上げますと、北海道開発局直轄実施分におきまして過去最高を上回る八八・三%という契約率を目指した執行が行われるというように承知をいたしております。
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加藤修一#26
○加藤修一君 よろしくお願いしたいと思います。
 先ほど私は観光の関係についてお話し申し上げましたけれども、北海道の観光というのは北海道経済に占める位置が非常に大きい、産業連関分析を用いてやった経済波及効果については農業の総生産額に匹敵するぐらいの大きな位置を占めているというふうに言われているわけであります。昨今、景気が低迷しているということもあって、あるいは内外価格差の関係もございまして観光客の伸びが鈍化している、そういったことからお金が北海道の中にも落ちないという話になっているわけです。
 例えば、空港の使用料、沖縄についてはたしか六分の一ぐらいカットしたという話は聞いておりますが、こういった空港使用料を少し下げるとか、あるいは観光需要を喚起するという観点からいわゆる従来からさまざまな形で観光情報を提供するというソフト関係を開発してやっておりますけれども、こういった観点でも運輸省はどういうふうに考えていらっしゃるかということをお聞きしたいわけです。きょうの新聞におきましては、「北海道観光テコ入れ 空港施設など整備 運輸省、今秋に緊急対策」、こういうふうに書いてございますけれども、具体的にその辺について示していただきたいと思います。
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土井勝二#27
○政府委員(土井勝二君) ただいま先生のお尋ねの件でございますが、私どもの観光行政にかかわる部分、それから空港、航空にかかわる部分がございますので、私の方から観光全般についてお答えをまずさせていただきたいと思います。
 北海道におきましては、先生も今御指摘になりましたように、観光というのは主要産業でございまして、農林水産業の総生産額を上回るぐらいの収入も得ているというふうに承知しております。また、観光の振興というのが非常に即効性が高く、また経済波及効果あるいは雇用吸引力といったものが非常に大きいわけでございまして、低迷する北海道経済の浮揚を図るためにこの振興は大変効果的であるというふうに私どもとしても認識しております。
 その上で、北海道の観光資源でございますが、大変たくさん資源はあるわけでございますが、若干傾向として孤立化なり点在化なりいろんなところにばらばらにあるという面もあるわけでございまして、この点につきまして情報の提供をお客さんに的確にいたしまして、北海道への関心あるいは北海道への知識を観光客、これは外国人の観光客も含めまして提供をしていくべきであるというふうに考えてございます。
 このため、運輸省といたしまして、今般の十年度補正予算案の中に一億円余りを計上させていただいておりまして、これは北海道を対象地域として観光資源の有機的なネットワーク化と情報提供システムの拡充を図るということで、国の内外を問わず観光客あるいは旅行会社等に対して簡便でわかりやすいリアルタイムな情報提供が可能なシステムの構築を早急に行うということにしてございます。
 それからまた、観光プロモーション活動が大変重要でございまして、この場合に行政ももちろんやるわけでございますが、他方、旅行業と観光産業の民間の方が一生懸命お客を北海道に送っていただくということも大変重要でございまして、これは運輸省の方からも、旅行業者の皆さんの方に早急かつ集中的に送客の措置をしていただくということにしてございます。
 このような形で、北海道庁自身も現在北海道の観光プロモーションのために緊急対策を講じつつあると思いますけれども、これらが相まって北海道経済の浮揚が図られるよう私どもとしても期待しているところでございます。
 空港使用料の面につきまして、航空局長の方からお話しします。
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楠木行雄#28
○政府委員(楠木行雄君) 北海道の空港使用料の引き下げができないものかどうかというお尋ねでございます。
 実は、我が国の空港の使用料全般につきましては、国土の制約から空港建設コストが土地代とか物価等によりましてかなり高くなって、世界的に見て高い水準にあることは事実でございます。現に、これでは大変苦しいということで、日本全体の問題ではございますが、国際、国内の空港使用料等の公租公課を下げてほしいという陳情が航空会社等から出ているという現状にございます。
 ただ、これを検討いたします際に非常に難しい問題は、こういったものが空港整備の財源になっておるということでございまして、一方では我が国の安定的な発展のために大都市圏等におきます空港の整備を時期を失することなく進めていくことも不可欠でございますので、こういった問題を考えあわせていく必要があるということでございます。私どもは、今こういった問題について、十一年度の概算要求の措置としてできるものかどうか、どうしようかということを検討している最中でございます。
 基本的に申し上げますと、こういった空港整備等が緊急な課題である現状、あるいは各地域間のバランスを考えますと、空港使用料というものを直ちに北海道に関して引き下げるというのはなかなか難しいと思いますが、今申し上げましたような全体の措置の中でどういうふうに検討していけるか、そういったことを考えてみたいと現在思っているところでございます。
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加藤修一#29
○加藤修一君 いや、沖縄のケースもそれぞれ条件は違うんでしょうけれども、ケースとしてはございます。そういった意味では、十一年度の中で前向きに十分検討していただきたいと思います。
 先ほど運輸省の方が情報の提供云々の話、あるいはネットワークをどう形成するかという話がございましたが、費用対効果ということも当然考えていく必要があるわけですけれども、こういった面についての効果についての見通しというのは、やっぱり何らかの形で計測あるいは評価するようなことができるんでしょうか。
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