地方行政委員会
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会
会議録情報#0
昭和三十五年四月五日(火曜日)
午前十時五十九分開議
出席委員
委員長代理 理事 纐纈 彌三君
理事 飯塚 定輔君 理事 渡海元三郎君
理事 吉田 重延君 理事 加賀田 進君
理事 阪上安太郎君 理事 門司 亮君
相川 勝六君 加藤 精三君
金子 岩三君 亀山 孝一君
川崎末五郎君 高田 富與君
津島 文治君 富田 健治君
三田村武夫君 山崎 巖君
太田 一夫君 川村 継義君
佐野 憲治君 野口 忠夫君
大矢 省三君
出席国務大臣
大 蔵 大 臣 佐藤 榮作君
国 務 大 臣 石原幹市郎君
出席政府委員
自治政務次官 丹羽喬四郎君
総理府事務官
(自治庁財政局
長) 奧野 誠亮君
総理府事務官
(自治庁税務局
長) 後藤田正晴君
大蔵事務官
(主計局長) 石原 周夫君
大蔵事務官
(主税局長) 原 純夫君
委員外の出席者
大蔵事務官
(主計官) 大村 筆雄君
—————————————
本日の会議に付した案件
臨時地方特別交付金に関する法律案(内閣提出
第三八号)
地方財政法及び地方財政再建促進特別措置法の
一部を改正する法律案(内閣提出第七四号)
地方交付税法等の一部を改正する法律案(内閣
提出第一〇三号)
地方財政に関する件
————◇—————
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出席委員
委員長代理 理事 纐纈 彌三君
理事 飯塚 定輔君 理事 渡海元三郎君
理事 吉田 重延君 理事 加賀田 進君
理事 阪上安太郎君 理事 門司 亮君
相川 勝六君 加藤 精三君
金子 岩三君 亀山 孝一君
川崎末五郎君 高田 富與君
津島 文治君 富田 健治君
三田村武夫君 山崎 巖君
太田 一夫君 川村 継義君
佐野 憲治君 野口 忠夫君
大矢 省三君
出席国務大臣
大 蔵 大 臣 佐藤 榮作君
国 務 大 臣 石原幹市郎君
出席政府委員
自治政務次官 丹羽喬四郎君
総理府事務官
(自治庁財政局
長) 奧野 誠亮君
総理府事務官
(自治庁税務局
長) 後藤田正晴君
大蔵事務官
(主計局長) 石原 周夫君
大蔵事務官
(主税局長) 原 純夫君
委員外の出席者
大蔵事務官
(主計官) 大村 筆雄君
—————————————
本日の会議に付した案件
臨時地方特別交付金に関する法律案(内閣提出
第三八号)
地方財政法及び地方財政再建促進特別措置法の
一部を改正する法律案(内閣提出第七四号)
地方交付税法等の一部を改正する法律案(内閣
提出第一〇三号)
地方財政に関する件
————◇—————
纐
纐纈彌三#1
○纐纈委員長代理 これより会議を開きます。
濱地委員長は都合によりまして本日出席できませんので、その指名によりまして私が委員長の職務を行なうことといたします。
臨時地方特別交付金に関する法律案、地方財政法及び地方財政再建促進特別措置法の一部を改正する法律案並びに地方交付税法等の一部を改正する法律案、以上三法律案を一括して議題とし、質疑を続行いたします。
質疑の通告がありますからこれを順次許します。
この際大蔵大臣の御出席をいただいたのでありますが、時間の御都合もあるようでございますので、大体一時間半くらいの程度で御質問をお願いしたいと思います。門司亮君。
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臨時地方特別交付金に関する法律案、地方財政法及び地方財政再建促進特別措置法の一部を改正する法律案並びに地方交付税法等の一部を改正する法律案、以上三法律案を一括して議題とし、質疑を続行いたします。
質疑の通告がありますからこれを順次許します。
この際大蔵大臣の御出席をいただいたのでありますが、時間の御都合もあるようでございますので、大体一時間半くらいの程度で御質問をお願いしたいと思います。門司亮君。
門
門司亮#2
○門司委員 私は、大蔵大臣にごく簡単に質問いたします。
最初に、地方財政に対する大蔵省のものの考え方を一応聞いておきたいと思います。それは、今議題になりましたように、政府は交付税を特別の法律で出されておりますが、これにはわれわれ納得がいかぬのであります。私は、政府がたとい〇・三でも出された以上は、同時にまた昨年の七百億の減税に伴う財政措置として出されたものであるとするならば、当然これは現行の二八・五を二八・八にするという方が筋が通るし、またそうでなければならないと考える。ところが、これには大蔵省がえらく反対されたと仄聞をしているのですが、その反対をされた理由をこの際はっきりしておいていただきたいと思います。
この発言だけを見る →最初に、地方財政に対する大蔵省のものの考え方を一応聞いておきたいと思います。それは、今議題になりましたように、政府は交付税を特別の法律で出されておりますが、これにはわれわれ納得がいかぬのであります。私は、政府がたとい〇・三でも出された以上は、同時にまた昨年の七百億の減税に伴う財政措置として出されたものであるとするならば、当然これは現行の二八・五を二八・八にするという方が筋が通るし、またそうでなければならないと考える。ところが、これには大蔵省がえらく反対されたと仄聞をしているのですが、その反対をされた理由をこの際はっきりしておいていただきたいと思います。
佐
佐藤榮作#3
○佐藤国務大臣 折衝の過程のいろいろな問題は省略させていただきますが、お話しのように、減税をいたします場合に、中央でしたとか地方でしたとかいう場合があると思いますが、実は中央の減税の場合は多く自然増収を目当てに減税財源にいたすわけでございます。地方におきましても、そういう点は同様に考えていただけないか。御承知のように、地方だけで単独に減税を計画される場合も今後は出て参るだろうと思いますが、今までの経過から見ますと、多くは中央の減税が地方の減税をしいているといいますが、大体それに追随してなされる、こういうことがあるわけであります。政府といたしましては、減税財源をどこに求めるかという場合に、冒頭に申したように自然増収を目当てにするということであります。今回の住民税の減税等は、中央の税制改正、減税の結果招来されたものではございますが、地方におきましても自然増収分があることでございますから、そういう意味でこの減税に御協力願いたい。こういう意味で私ども、減税のための特別措置はこの際は一つ御遠慮願いたいということを強く申し上げた次第でございます。
この発言だけを見る →門
門司亮#4
○門司委員 どうも今の答弁では私は納得をしないのです。国税の減税に伴う当然の減税というけれども、実は減税じゃない。実際は事務処理なんだ。当然そういうことになるのです。そういう影響が地方の自治体にあって、そして地方の自治体の財政は必ずしも国の財政のような形をしておらない。御承知のように借金は年々ふえる一方だし、それから赤字の団体は最近まただんだんふえて悪化の傾向をたどっておる。一面政府の方ではいろいろ事業計画をされている。これも後ほどこの委員会ではっきりしたいと思っておりますが、仄聞するところによると、建設省あるいは農林省でも、林道に対してはここ十年くらいで全部永久橋にかけかえるというようなことがこの間から新聞に発表されている。そうしますと、林道というけれどもほとんど県道あるいは市町村道なんです。それを政府の方針で永久橋にかけかえるということは、かけ声だけはいいけれども、一体財源はどこから出すかということになると、なかなか大蔵省は出さぬと思う。林道は県道であり市町村道だからそっちでやれ、計画だけ国で立て、スケジュールだけはこしらえられるが、実際の負担は地方がやらなければならぬ。そういう事態に追い込んでおるときに、今のような答弁ではわれわれ承服するわけには参りません。
それならばついでに聞いておきたいと思うことは、これは政策的なことでけっこうだと思いますが、一体政府はどの辺までが交付税で支給すべき額であるとお考えになっておるかということ。これは自主財源と調整財源との関係でありますが、御承知のように地方財政というのは、調整財源が一つと、自主財源が一つと、あとは政府からくる例の補助金や負担金、大体この三つの柱で成り立っております。その割合は大蔵省は一体どの程度にお考えになっておるのですか。その辺、もしお話しができるようなら聞かしていただきたい。
この発言だけを見る →それならばついでに聞いておきたいと思うことは、これは政策的なことでけっこうだと思いますが、一体政府はどの辺までが交付税で支給すべき額であるとお考えになっておるかということ。これは自主財源と調整財源との関係でありますが、御承知のように地方財政というのは、調整財源が一つと、自主財源が一つと、あとは政府からくる例の補助金や負担金、大体この三つの柱で成り立っております。その割合は大蔵省は一体どの程度にお考えになっておるのですか。その辺、もしお話しができるようなら聞かしていただきたい。
佐
佐藤榮作#5
○佐藤国務大臣 今の交付税率二八・五%は、私どもは大体マキシマムじゃないかという感じを実は持っております。そこでいろいろのお話が出ておると思います。門司さんはだいぶ遠慮して御意見を述べられたと思いますが、とにかく自治体であろうが、また中央政府でありましょうが、行政水準を高めるということ、これが一つの目標であることは私どもも認めております。そうでなければならないと思います。しかし、行政水準を高めるといたしましても、やはり方そのものを十分認識した上で行政水準を高めることを考えていただかないと、弱い者に、ただ理屈の上だけから非常に望ましい形だけをしいるということはできないことじゃないかと思います。ただいま、地方の自治体は起債その他で借金がよほどふえておるということを申されまして、中央はあまり借金がないかのようにお考えになっておるかもわかりませんが、私どもも、戦争に負けた結果多額の賠償を負担いたしておりますし、あるいはまた戦時、戦後の処理について相当多額の国債を発行しておりまして、これらの負債もございます。そういう意味で、行政水準を高める努力はいたしますが、この際健全財政を貫きたいということで、したい仕事も実は遠慮しておるような次第であります。この点、自治体においても同様なことがいえるのじゃないか。自治体の財源は、ただいま御指摘になりますように、自巳の本来の財源よりも、いろいろな形で中央から回ってくる財源が非常に多額を占めておる、そういう割合の状況でございます。そういうことを考えてみますと、自主的に行政水準を高めるということは事実は非常に困難な状況じゃないか、かように私は考えるのでございます。そういう意味では、別にきついことを申し上げるわけではございませんが、地方も困っている、国も困っている、こういう実情を十分御勘案願いたいと思います。
この発言だけを見る →門
門司亮#6
○門司委員 どうもそういう抽象的な御答弁ではあまり承服ができません。国も困っているというけれども、実際に国が困っておるなら、われわれもそうめくらではないはずですから、国が困っておるかおらぬかぐらいはわかる。地方の困り方の方が大きい。同時に、認識を新たにしてもらわなければならぬことは、地方、地方と言いますが、地方の大部分は、財源の割合からいけば、三分の一以上は事実上国の仕事をやっておる。国の仕事をやって、国の企画をいかに全うするかということで地方は苦労しておるわけです。その上に地方独自の与えられた仕事もありますから、これもやらなければならぬ。そこで問題になるのは、国の方からくる仕事だけは、やや補助金や何かの関係でやりやすいということもありますからやりますが、地方の国有の仕事はほとんどできないということなんですね、実際問題として。もし大臣がそういうお考えなら、この間から私は大蔵省に要求しておるのですが、大蔵省は一向出してくれないから、大臣に要求しておいた方がいいと思いますが、大蔵省の考える行政水準とは一体どういうものか、地方自治体のあり方は一体どういうものか。たとえば学校にしても、私は不正常教育をなくすというのが教育のあり方だと思うが、それにどのくらい財源が要るか。道路にしても、今日の産業経済に十分に役立つような道路が必要じゃないか、それには県道の拡幅も考えなければならぬのじゃないか、犬が通るからケン道でよろしいなんというのは笑い話であるが、ほとんどの地方にそういうものが多いのじゃないか。中央道その他が一生懸命に考えられて、国の仕事の骨だけは考えられるが、それに接続する地方の道路が満足でなければ、これは道路行政としても一貫性を欠いておるのじゃないか、そういうようなものをずっと積み上げていく。それから今お話しになりましたような、たとえば林道も、木橋だとか土橋では役に立たない。トラックはずっと大きくなっている。こういう運輸交通の関係からいきましても、道路行政をどうするか、どういうものがあるべき姿か。あるいは水道にしても、あるいは工業用水にしても、あるいは下水にしても、そういう地方の公共団体がやるべき仕事がたくさんあるのです。これらのあるべき姿というものはどの程度に大蔵省は考えておるのか。その資料を私は大臣に要求しておきますが、この資料が出なければ、私はこの法案を通すまいと思っておる。そうでないと、どう考えてもこういう法案をむやみに通しておると、それでよかったということになれば、しり抜けになって工合が悪いけれども、大蔵省の諸君に幾ら要求しても、大蔵省がいう行政水準のあるべき姿というものを一向出さない。出さないでおいて、理屈だけ言って金を出さないということは、いんごうな高利貸しよりももっと悪い。やはり筋の通ったものを一つ大蔵省で出してもらいたい。自治庁は自治庁で出すことがいいですよ。真剣にそれをしてもらいませんと、実際地方の自治体の行政水準というものは非常に低いんです。これがどれだけわが国の産業経済を阻害しているか。ことに農村に行ってごらんなさい。最近は、昔のように肥たごをかついでいるのがなくって、三輪車のようなものを使わなければやれない。こういう事態でも、農道は依然として昔のままである、あるいは市町村道は依然として昔のままであるというようなことでは、地方の行政というのは実際追っつかないんです。こういうことがありますから、きょうは大臣、時間があまりないそうですから、私一人でしゃべっているわけにはいきませんが、大臣、一つ地方の行政水準のあるべき姿というものを出してもらいたい。もしこれが出なければ、私の方で少しものの考え方もあります。この委員会ではこれは始終議論になっている。年百年じゅう議論しても、大蔵省が出していないからけじめがつかない。納得のいく行政水準の姿というものを出してもらいたい。それに到達するには五カ年計画でどのくらい金が要るか、十カ年計画でどのくらいの金が要るかというわれわれの納得できる線を示してもらいたい。これはできますか。
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佐藤榮作#7
○佐藤国務大臣 なかなかむずかしい御注文のようです。この専門の委員会でいらっしゃいますから、全国の地方団体の数を私が披露するまでもなく御承知の通りだと思います。その多数の団体の実情は、非常にいいところもありましょうし、また山間僻地のものもありましょうし、その力は一様ではないと思います。府県道を見ましても、都道府県でも非常に差異のあることは御承知の通りであります。さらにそれが次の段階の自治体になって参りますと、これは千差万別とでも申しますか、大へんなことだと思います。ただいま御指摘になりました道路の問題にいたしましても、国道の一兆円計画というもので一体どれだけできるか。御指摘の通り、幹線ができたからといって意味をなしません。それにつながる府県道あるいは町村道が整備されなければ、りっぱな道路計画にならない、これは御指摘の通りであります。しかし国道幹線自身も完成するまでに相当かかると思います。これができ上がった後にさらに二次、三次の計画が遂行される、私はかように確信をいたしております。また農村について、今農道のお話が出ておりましたが、私どももいなかの出でありますが、土地改革の非常によくできたところと、全然手のかかっておらないところでは雲泥の相違であります。私どもが新潟県に参って農地の状況、農道の状況を見たときに、新潟県の農民の諸君は、いなかの連中より非常に恵まれた環境にある、こういうことを実は考えます。しからば、全国の農地を全部新潟県の土地改良のようなものに非常に短期間に完成することができるかというと、冒頭に申しましたように、これは力の問題でございますから、行政水準を高めるという考え方は、私どもの政治の目標であることは御指摘の通りであって、これを否認するものではございませんが、やはり力相応に漸を追うていくということ以外に方法はないかと思います。ただ規格の統一のできるような学校の施設等については、中央においてそういう規格を定めていく。また道路についても、規格を定め得るものは中央において地方に指示して、地方の協力を得て、そこにただいまの問題が出てくるのだと思います。しかし、行政水準を高めるという方向から見れば、場所によって、富裕団体があれば中央で指示する規格以上のものを作っていいと思いますが、中央で指示したものもなかなかできかねておる。たとえば私ども考えれば、富裕団体と考えられる東京都であるとかいうようなところでも、なかなか学校の施設は思うようにいっておらない。こういうようなことを考えてみますと、地方の行政のあり方はなかなかむずかしいことだろうと思います。
私は地方の自治体がむだな金を使っておられるとは思わないのでありますが、議員の手当などが上がることが新聞にちょいちょい出ているのを見ると、やはりどこか抜け道があるのではないかと考えます。これは自治体のあり方で、これがいいとか悪いとか私は申すわけではありません。これは自治体でありますから、自治の使命達成に最善を尽くしておられるとは思いますが、そういうことを考えて参りますと、国に対する要望というものもあわせて考えなければならない。行政水準も力の限度でやはり考えていただくということにならざるを得ないのではないか。先ほど門司さんの言われるように、自治体の行政水準をさらに高めることの計画を立て、それは何年で実施できるか、こういうペーパー・プランを作れと言われれば、できないことはないでしょう。しかしそれを今作ってみましても、おそらくそれこそ実際に実現の非常に困難なものになるのではないか。それよりも国と地方を通じて規格の統一のとれるものをまず取り上げるということが第一じゃないか。それにいたしましても、御指摘になりましたように、道路財源が特別なガソリン税とか自動車税というものになると、なかなか思うように財源も確保できていないということで、おそらく自治体自身の計画もおくれがちだ。これはちょうど国の計画がおくれているのと同様じゃないかと思います。しかし今日、中央道を引き合いに出すことはどうかと思いますが、行政水準を高めるとかあるいは経済の活動を急激に発展さすとか、こういう場合には大きな一つの理想が必ずある。そういうものはおそらく中央道である。今東海道幹線も困っているのに中央道まであげてどうするかという話も出るかと思いますが、やはり一つの理想を持ってこの政治を遂行していくということも考えなければならぬ。かように私は考えておるのでありまして、ただいまのせっかくの御要望でありますが、この数字はちょっと出すことはどうかと思います。ただ、地方財政のあり方から見まして、私は基本的に考うべきものが幾つもあるだろうと思います。行政水準を高めるという根本には、力以上のものを政治の面では取り上げるわけにはいかぬだろう。しかし、理想としては、行政水準を非常に高いところへ持っていくということは絶えず私どもが目標にして努力すべきことだ、かように私は考えます。
この発言だけを見る →私は地方の自治体がむだな金を使っておられるとは思わないのでありますが、議員の手当などが上がることが新聞にちょいちょい出ているのを見ると、やはりどこか抜け道があるのではないかと考えます。これは自治体のあり方で、これがいいとか悪いとか私は申すわけではありません。これは自治体でありますから、自治の使命達成に最善を尽くしておられるとは思いますが、そういうことを考えて参りますと、国に対する要望というものもあわせて考えなければならない。行政水準も力の限度でやはり考えていただくということにならざるを得ないのではないか。先ほど門司さんの言われるように、自治体の行政水準をさらに高めることの計画を立て、それは何年で実施できるか、こういうペーパー・プランを作れと言われれば、できないことはないでしょう。しかしそれを今作ってみましても、おそらくそれこそ実際に実現の非常に困難なものになるのではないか。それよりも国と地方を通じて規格の統一のとれるものをまず取り上げるということが第一じゃないか。それにいたしましても、御指摘になりましたように、道路財源が特別なガソリン税とか自動車税というものになると、なかなか思うように財源も確保できていないということで、おそらく自治体自身の計画もおくれがちだ。これはちょうど国の計画がおくれているのと同様じゃないかと思います。しかし今日、中央道を引き合いに出すことはどうかと思いますが、行政水準を高めるとかあるいは経済の活動を急激に発展さすとか、こういう場合には大きな一つの理想が必ずある。そういうものはおそらく中央道である。今東海道幹線も困っているのに中央道まであげてどうするかという話も出るかと思いますが、やはり一つの理想を持ってこの政治を遂行していくということも考えなければならぬ。かように私は考えておるのでありまして、ただいまのせっかくの御要望でありますが、この数字はちょっと出すことはどうかと思います。ただ、地方財政のあり方から見まして、私は基本的に考うべきものが幾つもあるだろうと思います。行政水準を高めるという根本には、力以上のものを政治の面では取り上げるわけにはいかぬだろう。しかし、理想としては、行政水準を非常に高いところへ持っていくということは絶えず私どもが目標にして努力すべきことだ、かように私は考えます。
門
門司亮#8
○門司委員 私は、何も目標をうんと高くしろと言うのではないんです。あるべき姿はどの程度でよろしいか。本質で水準というものはきまっておると思う。大蔵省でおやりなさろうとすれば、そうむずかしいことではない。これは下水なら下水は建設省の所管になっているが、一体全国の都市で、たとえば都市の八五%とか一〇〇%ということはだれが考えてもなかなかいきません。あるいは六五%程度ならどのくらいのものが必要だ。上水道を九五%程度まで都市で伸ばせばどのくらいだ。簡易水道を農村で五〇%ないし六〇%しかやろうといってもできません。大体常識で考えられるものがあると思う。そういうものが政府に大体あるはずなんです。なければ計画が立てられないはずである。ことし幾らでいいとかなんとかということは、全部場当たりでやっているのかというと、そうではないと思う。陳情でもよけいあったところにつけておこうということではないと思う。何らかの基礎になるべきものがあると思う。あるとすれば、そういうものをずっとつき集めてもらえば、大体どのくらいのものが必要だということは出てくるはずです。これは今はないかもしれませんが、約十年くらい前にちゃんとあったんですよ。古い資料でよければ私のところにありますから、見せてもいいのでありますが、古いものは今の価格とけたが違いますから、新しいものを一つ出してもらいたいと思う。これは遠慮しないで大臣に出してもらいたい。私どもは、これがあるからといって、これで議論しようとは考えない。ただそういうものを国が示されて、ことに財政でやかましい大蔵省の見解というものを一応はっきりしてもらうということが、われわれがやはりこういう審議をする上において、というよりも、むしろ、日本の国の水準を高めていくことについては非常に役立つことなんです。めくらめっぽうに場当たりでやるということのないようにしてもらいたい。それには、やはりそういうはっきりした数字を大蔵省から出してもらいたいということを、重ねて私は、強く要望いたしておきます。
それから、その次に聞いておきたいと思いますことは、これは予算委員会でもちょっと大臣に聞きましたし、ここでもちょっとお話しをしたのでありますが、例の駐留軍関係の使っている施設に対する交付金の関係でありますが、これはどういうことですか。私は、始終大臣にお話を申し上げておりますように、何か法律ではっきり算定の基礎をきめて出すことがよろしいと思う。今のように十億なら十億というつかみ金だけではいかぬと思うのです。この間からだいぶ議論しているのですが、大蔵省の態度が一向煮え切らないのですが、これに対する大臣のお考えはどうですか。
この発言だけを見る →それから、その次に聞いておきたいと思いますことは、これは予算委員会でもちょっと大臣に聞きましたし、ここでもちょっとお話しをしたのでありますが、例の駐留軍関係の使っている施設に対する交付金の関係でありますが、これはどういうことですか。私は、始終大臣にお話を申し上げておりますように、何か法律ではっきり算定の基礎をきめて出すことがよろしいと思う。今のように十億なら十億というつかみ金だけではいかぬと思うのです。この間からだいぶ議論しているのですが、大蔵省の態度が一向煮え切らないのですが、これに対する大臣のお考えはどうですか。
佐
佐藤榮作#9
○佐藤国務大臣 今言われるように、基地交付金の交付査定基準というものを作ったらどうかというお話でございますが、これはちょっとそろばんに乗らない面もあるわけでございます。と申しますのは、駐留軍等がいることによる特別の財政需要というか、そういうものが一つあると思いますし、あるいはまた住民感情等をも勘案して、財政援助の形で今回の十億なら十億というものを出しております。そういう点がございますので、やはり基準そのものというものはなかなか作りかねるのではないかと実は考えております。問題は、金額を実際に交付いたします場合に、よく実情に合うようにこの金を交付すべきじゃないか、かように私どもは考えます。ただいまの十億が特に少ないということがあれば一つの問題だと思いますが、私は、比較的、ただいまの状況ならば、今申し上げるような点を十分まかなうとは申しませんが、いわゆる基地提供という賃借料だとかいうものだけでなしに、ある程度の財政的援助が可能だ、かように実は考えております。
この発言だけを見る →門
門司亮#10
○門司委員 これはやっぱり国有提供施設等所在市町村助成交付金に関する法律でできたものでありますから、これがだんだんつかみ分けというようなことになりますと、やはり国内法との関係でどうも工合が悪いのです。国内のものには一応全部基準があって出されているのです。アメリカさんのものだけこういう形でやられるということはちょっとふに落ちないところがあるのです。この中でもう一つ大きな問題になるのは、ドル資産の問題です。ドル資産で向こうが家を建てるので日本の政府の帳簿に載っていない。たとえば座間の司令部みたいなものはそうです。向こうさんが勝手に建てて、そしてドル資産で建てておりますから、日本の政府の帳面にも載っていないだろうと思う。ところが、地方の自治体からいえば、ああいう大きなりっぱな家屋を建てて、司令部がちゃんと入っている。こういうものにはほとんど手がつけられていない。これでは何のことはない、アメリカさんが日本の国内を占領しているのと同じことであって、いまだにドル資産がこういう形でほってあるということは私はよくないと思うのですが、これに対する大蔵省の考え方はどうなんですか。
この発言だけを見る →石
石原周夫#11
○石原政府委員 ただいまのお話の、米軍が自分でドル資金をもって作りました資産が、固定資産税の評価額の割合をもって配分いたしまする分に入らないという点につきましてはお説の通りであります。しかしながら、門司委員もよく御承知のように、現在の交付のいたし方は、固定資産の金額の割合のほかに、一部駐留軍関係のいろいろな条件をしんしゃくをいたしまして分けまする部分もあります。そういうような部分におきまして、ただいまお示しになりましたような、米軍の方で自分の金で施設をやるというような要素も加味をいたしまして配分いたすということで処置ができるかと思います。現在のところどの程度まで加味をいたしておるか、私どもちょっと手元に資料がないので存じませんけれども、お示しになりましたような点につきましては、そういう点でしんしゃくをいたす余地があるということで、なおよく検討いたしてみたいと思います。
この発言だけを見る →門
門司亮#12
○門司委員 どうも、このドル資産について今のような御答弁では困るのです。大体、今私の手元にある資料だけで申し上げましても、たとえば、昭和三十四年度の助成交付金の配分の実績というものから考えてこの十億の金が分けられておりますが、この分けられた算定の基礎となる総額は大体千二百五十五億、こういうものに対する十億が割り当てられておる。これをパーセンテージに直すと〇・六三にしかならない。固定資産である場合にはこれが百分の一・四になるので、その半分程度ということになる。百分の一・四で計算すれば当然十八億ぐらいになるのが十億でやめられておる。このほかに、さっき申し上げましたようなドル資産の二百三十何億というものが一応全国にあるわけです。そのほかにまだ未利用の土地もあるし、いろいろあるわけですが、その基地を持っております市町村財政というものは、こういうものでかなり縮められておる。だから私は、やはりあるべき姿に一応戻してもらって、そしてたとい政府が、それなら一応今のままドル資産についてはかりに除外するとしても、千二百五十五億というものがあるなら、これに対する一・四%をかけた数字ぐらいは出されることの方が、私は、基地対策としてもよろしいのじゃないかと思う。同時に、これが固定資産税相当額だということになって、向こうの基地を持っております自治体には、私はかなり大きなプラスになると思う。
もう一つ考えていただきたいと思いますことは、基地を持っておる地方の自治体は、実際はいわゆる目に見えないいろいろな問題をかなり起こしておるのです。単にアメリカ軍がいるだけではなくて、このことのためによけいに使わなければならぬ渉外関係の費用その他がかなり要っているわけです。こういうものを勘案すると、今の約半分ぐらいのものでよろしいというような大蔵省の意見は、私はおかしいと思うのです。われわれはどうしてもドル資産をこの中に加えてもらいたいし、未利用の土地というものも固定資産の対象としていくことが、やはり政治的には正しいのじゃないか。何も理屈を言うわけではないが、基地経済というものは非常にむずかしいのであって、そのことのために渉外関係で、さっき申し上げたようにかなり窮屈な思いをし、あるいは金を取られ、地方住民が非常な迷惑をしておる。横浜の例を見てごらんなさい。いまだに治外法権の区域がある。日本人を通してならないという道路がたくさんある。これは住民にとってきわめて迷惑である。財政上の話だけではない。道路を取り上げられてしまって、ここを通ってはいけないというので、一回りぐるっと遠回りしなければならぬというような迷惑を受けている。うそだと思うなら横浜へ行ってごらんなさい。そんなところがたくさんある。そういう現実に即した助成措置というものを行なわせるべきだと私は思う。そうすれば、固定資産税相当額のパーセンテージだけまでは実は上げてもらいたい、こう考えておるのですが、これでも大臣は無理だとお考えですか。
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佐
佐藤榮作#13
○佐藤国務大臣 理論的にはおっしゃるような理屈があるから、私どもも、この十億の配分については特にそういう点を気をつけておるつもりであります。ただ、言われるようにパーセンテージ云々になりますと、これは一がいにそうはいかないだろうと思います。なるほど、駐留軍がいますためにずいぶん不都合な点——横浜に通れない道があるといいますが、東京にもそういう道がございます。ことに駐留軍の宿舎のところは通さないようであります。たぶんそういうところだろうと思いますが、そういうものはある。けれども同時に、この駐留軍がどれだけ買物をしてくれるか、全部PXばかりではないでしょうし、何かと一面利益がある、と申すと言葉が強過ぎますが、やはり一諸にやっておるところで支出の超過なりあるいは使用の制限なりいろいろ目に見えない不都合の点もございますが、一面一般の住宅その他も、駐留軍が来たばかりに私どもの住宅などについての考え方もよほどよくなったというような利益も一つあるわけでございます。そういう点も今までの住宅などずいぶん不都合だったと思いますが、そういう点は住宅問題などにだいぶ裨益しておると思います。こういう目に見えない効果もあるんだ。ただ国有資産の普通の場合には、所在地への交付金というものは、これは収益財産だけでございまして、一般の国有財産については交付金を交付していないというのが建前であります。この建前だけはやはり守っていきたい、かように考えております。ただお話しになりますように、十億の金の分け方の問題だとか、あるいは特別交付税の問題だかいうようなことで、特に地方の負担が過重されるというような問題は、そういう点で解決が願いたい。十億自身で全部片づけるわけでなくて、やはり特別交付税もそういう場合には分配の点で考えていただくべき問題じゃないか、かように私ども考えておりまして、どうも理屈っぽく割合だけで片づけることが一応いいようでありますが、駐留軍がいますこと自体について基本的にいろいろの感じがございますから、これはなかなか金額だけでは割り切れないんじゃないか、かように実は私ども考えております。そこがあるいは一そう問題を不明朗にしている、そういう御議論も成り立つかと思いますが、私どもは不明朗にするんでなしに、地方の実情を十分伺って、それを勘案して、この特別交付税なり、またはただいまの十億の分配というものを考えていくべきだ、かように実は考えております。
この発言だけを見る →門
門司亮#14
○門司委員 どうも大臣は少し勘違いをされているようです。私は、何も今配分をどうこう言っているのじゃない。今の配分だって、十億のうち八億は固定資産税のかわりに出して、あとの二億はいろいろな行政上の政治的の関係で出しておりますことはわかっております。その配分をどうこう言っているのじゃないのです。基礎をもう少し上げる必要があると思います。それでなければ困る、こう言っているのです。だからその基礎がどうして一体上げられないか、固定資産税相当額にどうしてこれが上げられないかということなんです。別に私はむずかしいことを申し上げているのじゃないのです。
それともう一つは、さっき申し上げましたように、ドル資産というものがあって、これはドル資産でなければ当然固定資産税の対象になるべきものが、ドル資産であるがゆえに手がつけられておらないというような問題がある。そういう問題をどう解決するかということを聞いているのであって、配分の方法は私ども知っておりますから一つ……。
この発言だけを見る →それともう一つは、さっき申し上げましたように、ドル資産というものがあって、これはドル資産でなければ当然固定資産税の対象になるべきものが、ドル資産であるがゆえに手がつけられておらないというような問題がある。そういう問題をどう解決するかということを聞いているのであって、配分の方法は私ども知っておりますから一つ……。
佐
佐藤榮作#15
○佐藤国務大臣 その率が幾らになるかということは、そのときどきいろいろ折衝いたしまして、双方で折り合いがつくものでありまして、今きまっておるものが永久不変の非常に正しい率の配分だ、かようにも考えておりません。しかしながら、一面財政上の理由もございますし、いろいろの問題があって、他の補助率等の関係もあり、そういうところから今の率が一応算定されておるということでありまして、これだけを改訂するということはなかなか困難だということを先ほど来申し上げておるのであります。そして率にさわらないとすれば総額で一体どうなるかという配分の問題だ、かように実は申し上げておるわけでございます。
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門司亮#16
○門司委員 要するに、この問題でもうこれ以上議論はいたしませんが、今の大臣の答弁では、どうも少し勘違いをされているのではないかと思います。それならはっきり聞いておきます。算定の基礎ははっきりしない。まあつかみ分けで、ただこういうふうに十億をやっている。これは算定の基礎がないから答弁はできないと思う。どういう割合で十億を出したかと聞かれたら、ただ十億がよかろうというぐらいしか答弁できないと思う。もしそれができるなら算定の基礎を示されたらいいと思う。その算定の基礎は私は示されないと思います。示されますか。この〇・六三という数字が私の方から計算すると出てくるわけです。
この発言だけを見る →石
石原周夫#17
○石原政府委員 初年度五億、平年度十億という数字をきめましたのは、先ほど来大蔵大臣から御答弁をいたされておりますように、収益財産の場合におきましては、固定資産税の評価、それに対しまする課税額というものを目標として交付いたしておるわけであります。この場合は一種の公用財産に準ずるものでございます。しかしながら、駐留軍関係である特殊事情にかんがみまして、固定資産税の評価額も一つの目安である。しかしながら他の一般的な、先ほど来お答えいたしておりますような住民感情の問題あるいは財政面に特別の事情がある、そういう問題もあわせ含みまして、初年度に五億、平年度十億というふうにきめたわけであります。それ以後はむしろ提供地域が減少しておるような事情もございますので、従来の最初きめますときの経緯も勘案いたしまして、今日これをふやす必要はあるまいというふうに考えているわけであります。
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門司亮#18
○門司委員 そういう答弁を要求しているわけではないのです。算定の基礎を示しなさいと言っているのです。だから私、さっきから言っているのです。千二百五十五億という資産があることはわかっているから、それから十億を割り出してくれば〇・六三にしかならない。それに例の固定資産税の課税の額である一・四をかければ十八億になる。私の方で計算すれば十八億になる。あなたの方で計算すれば十億になるというから、その基礎はどこにあるかということを聞いている。だから千二百五十五億という数字が間違いなければ、あなたの方は〇・六三しか見ておらないということを言えばそれでいいのです。そもそもその数字の基礎を一体どこに置いているかということを聞いているのであります。
この発言だけを見る →石
石原周夫#19
○石原政府委員 先ほど来申し上げておりますように、収益財産と違うのでありまするから、従って門司委員が仰せになりますように、固定資産税の課税相当額をそのまま積算をいたすということは建前として違うと思うのでございます。従って最初にこの問題を取り上げましたときに、そういうような数字も頭に置きながら、先ほど来申し上げている諸般の事情を頭に置きまして、いろいろ折衝いたしまして十億というふうにきめた次第でございます。現在の国有財産に対しまする地元市町村等に対しまする考え方が基本にございまして、その基本に基づきまして、いろいろなファクターを頭に入れて、自治庁と御相談をいたしてきめた数字でございますから、今おっしゃいますような〇・六三%というような数字によりましてきめた数字ではございません。
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門司亮#20
○門司委員 どうも、数字がなければはっきり言えないのは私は当然だと思いますから、これ以上ない数字を言えとは申しませんが、もう少し理論的にはっきりしたものを一つ、少なければ少ないでよろしい、理屈さえはっきりしていれば文句はないのです。ただそれを上げるか上げないかという議論はあると思います。これは何も基礎がないものを、十億くらい上げればよかろうということで、国の財政をあずかっている大蔵省がつまみ金で配分をやるというような不見識なことはやめたらいいと思う。それをもう少しはっきりしてもらいたい。
それからさっき申しましたようなドル資産というものは私は評価すべきだと思う、アメリカが勝手に建てているから、おれの方の財産ではないからそんなものは知らないなどということは、地方の自治体では迷惑だと思う。アメリカが建てた建物ができて、これを使っていることは事実なんです。地方の自治体に何も関係がないことは事実なんですけれども、ただ占領されたその引き続きで今日の状態がそうなっているということだけであって、だから、こういうことは地方の自治体としては迷惑だと思う。その点は少しはっきりしておいていただきたいと思います。
そればかりではありません。はっきり聞いておきたいと思いますのは、地方の財政計画の中で最近問題になっておりますのは、土地の値上がりの問題からくる学校の敷地がなかなか見つからないとか、低額家賃住宅の建設が非常に困難だということで、地方の自治体は困っておりますが、土地の値上がりについて大蔵省の考え方があるなら、どういう形で抑制していったらこういう問題がなくなるかということを、一つ大臣から説明というか、お考えがあるなら、はっきり聞いておきたいと思います。
この発言だけを見る →それからさっき申しましたようなドル資産というものは私は評価すべきだと思う、アメリカが勝手に建てているから、おれの方の財産ではないからそんなものは知らないなどということは、地方の自治体では迷惑だと思う。アメリカが建てた建物ができて、これを使っていることは事実なんです。地方の自治体に何も関係がないことは事実なんですけれども、ただ占領されたその引き続きで今日の状態がそうなっているということだけであって、だから、こういうことは地方の自治体としては迷惑だと思う。その点は少しはっきりしておいていただきたいと思います。
そればかりではありません。はっきり聞いておきたいと思いますのは、地方の財政計画の中で最近問題になっておりますのは、土地の値上がりの問題からくる学校の敷地がなかなか見つからないとか、低額家賃住宅の建設が非常に困難だということで、地方の自治体は困っておりますが、土地の値上がりについて大蔵省の考え方があるなら、どういう形で抑制していったらこういう問題がなくなるかということを、一つ大臣から説明というか、お考えがあるなら、はっきり聞いておきたいと思います。
佐
佐藤榮作#21
○佐藤国務大臣 御承知のように、最近不動産が非常に高くなっておる。ことに土地の値上がりが非常にひどい。そこで土地の値段を抑制する方法はないかといろいろ言われております。これはもう大きな政治的な問題でもあるわけでありますので、これを等閑に付すつもりはございませんが、なかなか簡単に今どうするという結論が出しにくいようでございます。一部特別な税といいますか、所得を納付さすような制度を設けたらというお話もございますが、これは結局、今の需給関係から申しまして、値段を下げることにはなかなかならないのではないか。今の所得税、土地譲渡税、その他の今の税制を円滑に実施していくということ以外には、方法はないんじゃないかというのが、ただいま考えておるだけのことでございます。しかし、今後さらにいろいろ検討を要する問題があるだろうと思います。もちろん憲法上の問題もありますから、そう簡単には参らない。ただ土地の使い方にもう少し工夫の余地はあるんじゃないのか。今のように、だだっ広く使わないで、これを集約的に使うことで、おそらく土地についての値段の考え方も変わってくるんじゃないかというような感じはいたしております。ただいまのところ結論の出てないというのが、正直に申し上げてその通りであります。
この発言だけを見る →門
門司亮#22
○門司委員 特に学校敷地というようなところに問題のありますのは、税法改正がかなりこれに影響しておるというのが新聞にも書かれておりますが、これは私が説明しなくても、大臣の方でおわかりだと思います。この新聞で伝えられておる東京都の例でいいますと、結局租税特別措置法の改正で、従来の七百万円までの強制収用をした場合には再評価税だけしかかかっておらない。今度はそれ以外の税金をまたかけるように一応税法改正が行なわれたために、税金が非常に高くなったというような問題で、土地の値上がりが必然的に出てくるということが、大体結論づけられておるのです。これは税法上の一つの問題だと思うのです。こういう問題についてのお考えはございませんか。
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佐藤榮作#23
○佐藤国務大臣 税法上税金を納める、その他の諸掛りが大きい、そういう意味で価格をつり上げる、こういうことを一面言われますが、税金は不当に取っておるわけじゃございません。所得の範囲で取るわけでございますから、税を適正に取るというか、厳正であれば、いろいろ投機的な思惑を排除することができるんじゃないか、かように実は考えておりますが、そういう意味では、税金を取らなければ、それじゃ土地が安くなるかと申しますと、いたずらに所得がふえるだけだろうと思います。問題は、やはり土地の需給の関係からきておるものが非常に多いと思います。
それともう一つは思惑的な投資——その土地が家も建たないでそのまま草ぼうぼうはやしてあるような状況は、実は非常にまずいんじゃないのかという感じはいたしますが、税法上の問題よりも、土地を有効に使わすという意味では、平面利用よりも立体的な利用をさせるとか、あるいは今全然未使用に終わっている、そうしてただ単に土地の値上がりだけを待っているというようなものを実用に供させしめるような方法が何かないかとか、あるいはまた収用の方法にいたしましても、今の程度では非常に不十分でありますので、公共優先的な収用方法は考えられないか、そういうような事柄がやはり土地の値段を適正にするゆえんじゃないか、かように実は考えております。しかし、もちろんまだ結論を出しておるものじゃございません。
この発言だけを見る →それともう一つは思惑的な投資——その土地が家も建たないでそのまま草ぼうぼうはやしてあるような状況は、実は非常にまずいんじゃないのかという感じはいたしますが、税法上の問題よりも、土地を有効に使わすという意味では、平面利用よりも立体的な利用をさせるとか、あるいは今全然未使用に終わっている、そうしてただ単に土地の値上がりだけを待っているというようなものを実用に供させしめるような方法が何かないかとか、あるいはまた収用の方法にいたしましても、今の程度では非常に不十分でありますので、公共優先的な収用方法は考えられないか、そういうような事柄がやはり土地の値段を適正にするゆえんじゃないか、かように実は考えております。しかし、もちろんまだ結論を出しておるものじゃございません。
門
門司亮#24
○門司委員 私のところに、最近発表した例の財団法人の日本不動産研究所の資料がありますが、これでもって見てみますと、土地というものは、ばかばかしく値上がりをしているんですね。たとえば六大都市などを見てみましても、ずっと古い統計ではありますが、十一年を一〇〇とすると、住宅で三十四年などは四六六一五というような数字が出ておるのです。そしてこれは半年の間に大体一三%から一四%、はなはだしいところは半年の間に一五%ぐらい上がっている、こういうのです。こういうことが放置されておるということ自身、土地が高くなってみんなも困るでしょう、住宅を求められる者も困るでしょう。地方自治体としましても、低家賃住宅を建てようたって土地がないのです。だから実際問題として困っておる。東京都の例も、これは大臣御承知だと思いますが、ちょうどきのうの新聞がここにあるのですが、東京都でも、土地収用法にかけてやるとしてもなかなかうまくいかないので、結局、この新聞によると、大蔵省と話し合いを文部省が始めておる、こう書いてあります。どういうことが文部省と大蔵省の間でお話し合いになっておるか知りませんが、とにかく学校の敷地が手に入らない。東京都でも去年当然やらなければならなかったもの、小中学校で七九%しか土地が買えない、高等学校は七〇%ぐらいしか土地が買えない、あとはどうしても土地が買えないから、来年度に回るのだというようなことで困っておるのです。この原因は、一つはさっき申し上げましたように、譲渡所得に対する税金というようなものが考えられておるということが、国税庁の資産税課の資料によると、譲渡価格が七百万円をこえる場合、改正後の税額は次のように高くなる。譲渡価格七百万円の場合は、改正前は四十万円であったものが、改正後は四十三万円、これが五千万円までいくと、改正前は二百九十七万円であったものが改正後は五百三十五万円というふうに非常に高くなる。こういうものがやはり非常に災いをしておるのじゃないか。同時に、これに対しましては二分の一まで非課税にするということになっておる。学校敷地その他については譲渡価格の四分の三までは非課税になるように法律はできておるが、しかしこれの手続に半年ぐらいかかるようです。この新聞によりますと、東京都では税金を負けてもらう手続をするのに百六十九日かかるというのです。こういうことではやはり工合が悪いのじゃないかということがいわれておるのです。だからこの辺で何とかもう少し土地が楽に地方の自治体に入るような手を考えられておりませんですか。今の答弁だけではなかなか納得できないのです。
この発言だけを見る →佐
佐藤榮作#25
○佐藤国務大臣 私は、税金を負けるということで土地が安くなるということは、どうも結論が違うのじゃないかというように思います。むしろ私どもは、税の立場から土地の値段を抑制するという考え方は間違っている。ただ税は所得に対して公平な負担をさす、こういうところで考うべきじゃないか。従いまして、非常に値上がりをしたという場合に、高率の課税をされる、これが公平の原則に合うものである、かように実は考えております。ただ、土地の値上がりの問題は、これはどこまで申しましても、やはり需給の関係だと、かように私は考えますが、その需給の関係から見まして、都内の状況等を見ても、例の耕地を宅地に変えるということがなかなか困難だという点で、私は、都内にいままだずいぶん麦畑がございますが、こういうものもなかなか宅地に変わらないのじゃないかと思いますが、こういうのは結局麦を作っているのだから不都合だとは言いませんが、麦まで作らないで、宅地に造成はされているが、まだなかなか売れないものがあるというような状況、もう一つは収用の方法がございませんから、何か宅地ができるとか、住宅ができるとか、あるいは学校ができるとか、あるいは道路ができるとか、そういう場合には、所有者の所有権というものは十二分に保護されている。十二分というと言葉が不適当ですが、これは十分に保護されている。そういう点が、今後どういうように協力を求め得るのか、そこに結局落ちてくるのじゃないかと思います。税で価格を調整するということは、私は実際にできないだろうと思います。むしろ税は所得者に対する課税の公平を期する、こういう立場でいわゆる高額所得に対して高率の課税、これ以外には方法がないのだろう。土地の方は、土地をふやす方法並びに所有権者自身の協力を求めるような方法、公共の用に積極的にそれが協力される方法、もちろん公共の用に供しました場合でも、価格はおそらく隣接地の土地の値段できまることだと思いますが、今の状況だと、むしろ公共の用に取り上げられた場合の値段でその付近の土地の値段をきめるという逆な結果になっているのじゃないかというような心配すらございますが、この点は収用法その他の不備じゃないか、かように私は思います。最近道路等を作ります場合でも、道路の敷地なども、将来の宅地化などを考えれば、できるだけ広範な土地を必要とするのじゃないかと考えます。最近道路を作る場合でも、道路の幅以上の土地の買収にはほとんど応じないような実例があるやに聞きますが、こういうような点にやはり地価を上げるいろいろな原因があるのじゃないか、かように私どもは考えております。しかし、これは私権の問題もありますし、なかなか単純に結論を出しかねる問題だ、かように思っております。
この発言だけを見る →門
門司亮#26
○門司委員 問題になりますのは、その土地が非常に高くなっております原因はいろいろあるかと思います。需要の関係はむろんあることは否定するわけじゃありません。問題になりますのは、地方の自治体としましては、こういう住宅がたくさんできてくる、それから人がふえてくれば、子供が多くなれば、学校も建てなければなりませんし、道路もこしらえなければなりませんし、下水も水道も引かなければならない、かなりたくさんの公共施設が要るわけですね。郊外に土地がだんだん最近伸びておりますから、地方の自治体のそういう施設がだんだん必要になってくる。一方、地主は土地の値上がりで非常に利益を得ておるというような形で、非常に大きなアンバランスのような形が最近出ておる。この調整はぜひしなければ、地方の自治体としては実はかなわないと思うのですね。これは逆の場合もあるのですよ。水道を引いたために、今までは二千円くらいの土地が一ぺんに六千円になった、一万円になったということがあるのです。そうすると地方の自治体は、金を使って、地主さんの土地の値上がりを助勢するようなもので、形から見ればそういうことになる。こういうことで、地方の自治体としては非常に困っておる。
それからもう一つそこに問題になるのは、固定資産税の評価をどうするかということが、私どもは直接問題になってくると思う。それからその次には、国税関係の方の税金もこれに従って一体どうすればよろしいかというような問題が私は出てくると思う。現在では、たとえば一つの土地について三つの税金を実はかけております。固定資産税が一つと、それから譲渡に対しまする税金と、相続に対するものが一つ、おのおのこの一つの物件に対して見方が三つあって、そうしてこれの調整が必ずしもうまくいっていないと思うのですよ。これの調整がどうなりますか、あまり無理のないような形で一本になるようなことはできませんか。
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原
原純夫#27
○原政府委員 ただいまお話の問題は、ここ両三年だんだんその事情がひどくなりましたので、先般固定資産の評価制度調査会というものを、昨年の春法律に基づきまして設けまして、ただいまお話の点を根本的に再検討を進めておるところでございます。大前提といたしまして、固定資産税、相続税あるいは登録税というようなものにおける同じ財産の評価がどうもレベルが違うということから、それをやはり統一した方がいいのではないか。もちろんそこには税の違いによって若干の差別をつけるという議論もあり得ますが、やはり何としても、同じ財産についてあまり大きな違いがあるのはおかしいということでスタートしたわけでありますが、さらにその中で突っ込んでいきますれば、お話しの通り土地なら土地で全体に、ただいま申しました各税の間に差があるほか、同じ土地でも今お話しのような都心部の土地の時価がどんどん上がり、固定資産税その他の評価がおくれがちだというような、地域的なアンバランスも出ております。これらを含めまして、ただいま申し上げました調査会で、調査会の審議を中心にしまして関係の向きの検討が進んでおりますので、これはなお本年末くらいまでかかることと思いまするが、政府といたしましても、問題があり、かつ重要であると思って、真正面に組んでやっておりますので、検討をお待ちいただきたいと思っております。
この発言だけを見る →門
門司亮#28
○門司委員 私は、この固定資産税その他の税額はそういうふうにばらばらになっておりますが、これを急に上げることは物価その他に非常に影響を持つと思うのです。やはり今政府のとるべき一つの手段としては、結局土地のそういう暴騰をしているものをいかにして押えていくかということの手段が、この際私は必要だと思う。これはその土地が非常に高くなったからといって、固定資産税をむやみに上げてごらんなさい、家賃が上がり、みんな上がってくるにきまっている。これは社会に非常に大きな影響がある。それで今討論をされておりますのは、調査会でどういう結論を出すかわかりませんが、それはそれで私はよろしいと思います。私どもの希望するのは、むしろこういう三つの税金はあるといたしましても、その中のどれをとるということにするかということが、おのずからそこに土地の値上がりについての考え方ですね、これをある程度考えてこないと、非常に大きな問題を起こしはしないかと考える。土地がかりに五万円しておるからといって、固定資産税の額を全部五万円に上げてしまうということになってごらんなさい、一ぺんに家賃が上がり、めちゃくちゃなものになってかなり大きな影響があると思う。それはむろん需要の関係だといえば需要の関係ですけれども、法外に上がっておるものを一体どうするかということです。ここに何か税法上のてこが加えられないかということと、もう一つは、そういうことのためにいたずらに休閑地があるわけです。都心の中にたくさんあります。遊ばせておいた方が財産がふえる、不都合だという言葉を使えば行き過ぎかもしれませんが、あまりよくない考え方で土地が放任されておるのがたくさんある。こういうのはいたずらに地価の値上がりを待っておるというようなことである。従ってこれらに対する財産税的なものの考え方は特殊の税法として考えられないか、こういうことが税法の問題としてあるわけであります。こういう問題についての考え方はどうなんですか。端的に言えば、休閑地税というようなものが設けられるかどうかということです。
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佐藤榮作#29
○佐藤国務大臣 先ほど来申し上げますように、特別な、今の休閑地税というようなもの、これは一つの構想かもわかりません。わかりませんが、私どもなかなかまだそこまで踏み切るところまでいっておらないのでございます。積極的に土地の利用方法を変えてみて需給の調節方法が何かできないかという程度、また利益があればそれに対して、先ほど申しましたように所得税で納めてもらう、これ以外に方法はないのじゃないか。ずいぶん私どもも困っておる問題でございますから、ただいま門司さんもいろいろ何か名案があれば授けてやるというようなお気持でもいらっしゃるのでしょう。私どももこの問題はほうっておくつもりはありませんけれども、実はなかなか名案が出て参らないのであります。一部与党の中でも、例の旧地主の土地をその後それぞれ処分して利益を得たものについていろいろな工夫をしておられるようでございますが、与党のその考え方にも私どもはあまり賛成しかねると思う。一般のそういうような特殊な原因によっての利得者というものに対しては比較的感情も手伝うのでしょう。理論で割り切りやすいように考えておられるようでありますが、たとえば今も御指摘になりましたように、道路ができた、あるいは水道ができた、特別にバス路線が開通した、そういうようなことによる値上がり、そういうものは一体どういうように見たらいいのか、これはなかなか簡単に結論が出ない問題だと実は非常に困っております。今言われるように、一番目についておるのは、いかにも遊ばせておいて、ただ草だけはやしていく、そうしてじっと土地の値上がりを待っておる。こういうようなことは、いかにも何かもっと使いようはないかというような気がしますが、それかと申して、直ちに休閑地税を課すというようなことがいいのか悪いのか、もっと検討してみないと、なかなか結論は出ないように思います。
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