郵政民営化に関する特別委員会

2005-08-01 参議院 全388発言

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会議録情報#0
平成十七年八月一日(月曜日)
   午前十時一分開会
    ─────────────
   委員の異動
 七月二十九日
    辞任         補欠選任
     愛知 治郎君     鶴保 庸介君
     椎名 一保君     松村 龍二君
     内藤 正光君     櫻井  充君
     水岡 俊一君     齋藤  勁君
     吉川 春子君     大門実紀史君
 八月一日
    辞任         補欠選任
     齋藤  勁君     藤末 健三君
     富岡由紀夫君     峰崎 直樹君
     大田 昌秀君     又市 征治君
    ─────────────
  出席者は左のとおり。
    委員長         陣内 孝雄君
    理 事
                市川 一朗君
                世耕 弘成君
                山崎  力君
                伊藤 基隆君
                平野 達男君
                山下八洲夫君
                弘友 和夫君
    委 員
                有村 治子君
                岩城 光英君
                小野 清子君
                小池 正勝君
                小泉 昭男君
                関口 昌一君
                鶴保 庸介君
                野上浩太郎君
                長谷川憲正君
                藤野 公孝君
                松村 龍二君
                山下 英利君
                山本 順三君
                大塚 耕平君
                岡崎トミ子君
                齋藤  勁君
                櫻井  充君
                藤末 健三君
                藤本 祐司君
                峰崎 直樹君
                山根 隆治君
                若林 秀樹君
                渡辺 秀央君
                西田 実仁君
                山口那津男君
                山本 香苗君
                大門実紀史君
                又市 征治君
   衆議院議員
       修正案提出者   桝屋 敬悟君
   国務大臣
       総務大臣     麻生 太郎君
       外務大臣     町村 信孝君
       財務大臣     谷垣 禎一君
       厚生労働大臣   尾辻 秀久君
       国土交通大臣   北側 一雄君
       国務大臣
       (内閣官房長官) 細田 博之君
       国務大臣
       (内閣府特命担
       当大臣(金融)
       )        伊藤 達也君
       国務大臣     竹中 平蔵君
   事務局側
       常任委員会専門
       員        鴫谷  潤君
       常任委員会専門
       員        高山 達郎君
   政府参考人
       内閣官房郵政民
       営化準備室長   渡辺 好明君
       内閣官房内閣審
       議官       中城 吉郎君
       内閣官房内閣審
       議官       竹内  洋君
       内閣官房内閣審
       議官       伊東 敏朗君
       内閣官房内閣審
       議官       篠田 政利君
       総務省郵政行政
       局長       鈴木 康雄君
       外務省経済局長  石川  薫君
   参考人
       日本郵政公社総
       裁        生田 正治君
       日本郵政公社理
       事        広瀬俊一郎君
       日本郵政公社理
       事        斎尾 親徳君
       日本郵政公社金
       融総本部簡易保
       険事業本部長   元女 久光君
    ─────────────
  本日の会議に付した案件
○郵政民営化法案(内閣提出、衆議院送付)
○日本郵政株式会社法案(内閣提出、衆議院送付
 )
○郵便事業株式会社法案(内閣提出、衆議院送付
 )
○郵便局株式会社法案(内閣提出、衆議院送付)
○独立行政法人郵便貯金・簡易生命保険管理機構
 法案(内閣提出、衆議院送付)
○郵政民営化法等の施行に伴う関係法律の整備等
 に関する法律案(内閣提出、衆議院送付)
○郵政民営化に関する調査
 (派遣委員の報告)
    ─────────────
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陣内孝雄#1
○委員長(陣内孝雄君) ただいまから郵政民営化に関する特別委員会を開会いたします。
 郵政民営化法案、日本郵政株式会社法案、郵便事業株式会社法案、郵便局株式会社法案、独立行政法人郵便貯金・簡易生命保険管理機構法案及び郵政民営化法等の施行に伴う関係法律の整備等に関する法律案、以上六案を一括して議題とし、質疑を行います。
 質疑のある方は順次御発言願います。
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有村治子#2
○有村治子君 おはようございます。自由民主党の有村治子でございます。
 いよいよ郵政民営化に関する本委員会での審議も終盤になってまいりました。ヤジ最終、最終ではなく、終盤になってまいりました。
 その中で、先週、私どもは地方公聴会、参考人質疑、陳情、私自身がいただく陳情やおはがきもとうに二千通を超えるに至りました。この一枚一枚を長く拝見させていただく中で、また与野党の質問をお伺いする中で、それぞれに本質を突く鋭い質問が出て、私自身も非常に考えさせられる問題提起が出てきたかと思っております。ある方は理念を追求され、また技術側面の不備があるのではないかというような御指摘の中から、竹中大臣を始め新しい答弁も引き出された参議院の質疑であってきたかと思っております。
 その中で、私自身の質疑は、今週、来週、また再来週というようにだんだん延びてきたことが、理事の御指示で変わってきましたので、私が持っていた質疑も多くの部分はほかの与野党の先輩、同志の方々にカバーをされてしまいました。そこで、今日は、重要ポイントが網羅された終盤、それでも私がお伺いしたいことを、概念的になるかもしれませんが、進めていきたいと存じます。
 先週、地方公聴会、参考人質疑を進めていく中で、例えばゆうパックが、マーケティングセールスの人手がいない、そんな農山漁村においても地方振興の大きな柱になっていること、あるいは、新聞が配達してもらえないような離島においても郵便局の配達員の方がその新聞を翌日郵便物とともに配られるというような地域に貢献していらっしゃる姿、あるいは、産業廃棄物不法投棄などが毎日行われて、夜行われる中で、毎日細かく地元を守っていらっしゃる郵便局のスタッフの方々によって、地元の地方自治体とパートナーシップを組んで町を守っていらっしゃる、そんな姿にも触れ、また、この審議が深まる中で、多くの新しい視座が与えられてきたかというふうに思います。
 あと多く見積もっても、数日で難しい選択を私たちは迫られることになると思います。この、ここでの、本委員会での委員、また本会議の議員によって何らかの選択がなされますけれども、その選択によって多くの人々がほっとされ、また同時に、その選択によってそれ以外の多くの方々が落胆されるというような結果を招くような事態が予想されます。そういう意味では、今回、完全な勝者がない、明らかな正しい選択というのがなかなか見いだせない、ベストシナリオというのがなかなか見いだせない中で、よりましな選択をしていくために、どこに民意があるのか、あるいは郵便ネットワークの生き残りを懸けてどんな選択をしていかなければいけないのか、そのことが問われているのだと思います。
 私も、比例区、全国区の選出の議員でございまして、全国各地をこの委員になってからもお伺いさせていただいております。その中で、有権者、国民の皆様が持っていらっしゃる素朴な質問を中心に進めていきたいと思います。
 私、今回の委員にならせていただきまして思うことを率直に申し上げますけれども、局長さんを始め、労働組合に所属していらっしゃる方々を始め、郵便局、郵便サービスにかかわられる方々の信頼や共感なくして今回の民営化というのは成功しないんではないかという思いを強めております。また、世論や、サービスの受け手、ユーザーとなる世論、あるいは国民の理解、賛同なくしてはこの民営化の成功はあり得ないというふうにも思っております。そういう意味では、合意形成をしていくそのプロセスを共有し、不安や情報不足をどうやって補っていくのか、この点のリーダーシップにおいてはもう少し別のやり方もあったのかな、別の工夫もあったのかなというような思いを持っているというのが私の偽らざる思いでもあります。
 そこで、その民意、素朴な不安や不満や疑問を置き去りにしては成功があり得ないというところで、今回私が担当させていただくこの三十分でその不安が少しでも払拭される、あるいは国民の理解が少しでも深まるような議論が、やり取りができたら大変光栄に存じます。
 そこで、最初は具体的なことから入っていきたいと思います。
 今回、私自身も、郵便公社が地域に溶け込んで、そして地域の活性化のために貢献して、正に日本が誇る郵政行政だなということを痛感をしているんですけれども、その中で、質疑が集中したものの中に、社会的セーフティーネット、特に社会的に弱い立場に置かれる方々に対するサービスをいかに堅持していくかということと、例えば水害や大地震などの非常緊急時におけるセーフティーネットをいかに維持していくかというような、危機管理の視点からの質問も集中してきたかと思っております。
 その中で、現在も約二百十八の市町村で実施されているひまわりサービス、つまり、一人でお住まいの方々に対して、あるいは高齢者の方々に対して無料でサービスの、持って、物品を届けたり、あるいは声掛けをしたというような、配達と同時に行われる無料のサービスは今後どうなっていくんでしょうか。
 あわせて、被災地の無料配達ということも今まで公社だったからこそ堅持できたというところがあります。これに対しては地域・社会貢献基金の運用費で充てられるというふうに理解しておりますが、私たちの想像をはるかに超える大きな水害やあるいは地震が起こったとき、果たしてこの被災地無料配達、ひまわりサービスなど、地域を支えていく、ホープとなっているサービスが本当に堅持されるのでしょうか、教えていただきたいと存じます。
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伊東敏朗#3
○政府参考人(伊東敏朗君) お答えいたします。
 最初に、ひまわりサービスのことについて御指摘がございました。
 現在、日本郵政公社が行っておりますひまわりサービスは、委員も御案内のとおり、郵便物の配達を行う職員の手すき時間を活用いたしまして行う在宅高齢者等への声掛けなどと郵便サービスを使った日用品等の注文受付、配達等を組み合わせたサービスでございます。このサービスは、現在、必要な郵便料金を除きまして無料で行っておりますが、これはこのサービスの実施自体に特段の追加コストは要しないということによるものでございます。
 このひまわりサービスにつきまして民営化後どうなるのかという御指摘でございますが、郵便事業会社におきまして、その経営判断により実施されることとなるものではございますが、さきに申し上げましたとおり、このサービスの実施自体に特段の追加コストは要しないということ、また、郵便サービスのような地域社会に密着した事業を行うに当たりましては、一定の地域社会の貢献サービスを行うことは経営戦略上の合理性があり、一般の民間企業におきましても、近年、企業の社会的貢献を重視する傾向が顕著でございまして様々な貢献サービスが提供されていること、さらに、今回の民営化に当たりましては、こうした貢献サービスにつきまして、これも委員から御指摘ございましたけれども、一定の要件の下で社会・地域貢献基金からの資金の交付を受けることができる仕組みを設けたことなどを踏まえますと、民営化後の郵便事業会社におきましても、地域の評価の高いひまわりサービスにつきましては引き続き無料で提供されるものと思われますが、政府といたしましても、毎年度の事業計画の認可等におきまして、こうした郵便事業が果たしてきた公共的な役割が引き続き維持されるよう十分配慮してまいりたいと考えております。
 それからもう一点、災害時のいろいろな対応につきまして民営化後どうなるのかという御質問でございますが、現在、公社におきまして、災害時の取扱いといたしましては一つ、まず一つといたしまして、被災者に対する郵便はがき等の無償交付、これは原則一世帯はがき五枚あるいは郵便書簡一枚ということでございますが、さらに二番目といたしまして、被災者が差し出す郵便物の料金免除、さらに地方公共団体、日本赤十字社等にあてました現金書留を含む救助用の郵便物の料金免除というものを行っておりますが……ヤジ失礼しました。これは、公社において必要があると認めるときはこれを行うことができる旨の現行郵便法の規定に基づきまして公社が行っているものでありますが、民営化後におきましても郵便法の当該規定は引き続き残すこととしておりますので、郵便事業会社の判断により引き続き行われるものと考えております。
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有村治子#4
○有村治子君 御丁重なコメント、ありがとうございます。制度は一応理解しておりますので、イエスかノーかということに関心を寄せておりますので、是非御協力をお願いいたします。
 それでは、生田総裁にお伺いさせていただきたいと存じます。
 先日、私たちは東京中央郵便局に行きまして、公社後にどのような変化があったかということを局長の方々あるいは幹部の方々、第一線にいらっしゃる方々始め、お話を伺いました。その中で、局長を始め皆様口々におっしゃるのは、サービス精神が旺盛になって笑顔が増えました、CS、顧客満足度を意識するようになりましたというふうにおっしゃいましたけれども、もう少し具体的な実感できる指標がお聞かせいただけたら有り難かったなというのが私の率直な思いでございます。経営努力によって定量的に具体的数値が挙げられたら有り難いのですが、公社化になってどのような目に見える変化が行われたんでしょうか。
 例えば、素人目で本当に恐縮なんですけれども、翌日、一両日以内に配達していただけるエリアが大幅に増えたとか、あるいは一月一日に加えて今までお休みされていた一月二日にも年賀状が配られるようになったとかというのは、国民の皆様が実生活をする上で本当に実感できるプログレス、進展だと思うのですが、そういう目に見える、笑顔が増えたというのはもちろんそうだと思うのですが、それ以外にもっと国民の皆様がよっしゃ大事だというふうに思えるような実生活上のメリット、それを定量的におっしゃっていただければ有り難いと存じます。いかがでしょうか。
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生田正治#5
○参考人(生田正治君) お答えします。
 三面から簡単に申し上げたいと思うんです。
 一つはソフト面、これはサービス業であるという、これはもう現実なんですが、これを認識いたしまして、サービス業らしく意識と文化を変えるということで、これは真っ向サービスということで、非常にお客様に真正面から向かってお客様に役立とうと、こういうふうなムードに変わってきています。
 それから二番目の切り口は、経営基盤で申し上げます。これは事業本部制を取りまして、管理会計的に既に独立採算ということでやっておりますし、計量的に申しますと、JPSという集配区分の全国的な生産性向上ですね。これは今モデル千局で一〇%の改善をしておりまして、今年じゅうに一六%の改善になり、十八年度末までで二〇%改善するはずであります。
 それから購買費、これは事業庁の最終年度で八千四百億使っておりましたけれども、二〇%カットしようと、合理化しようというのがうまくいきまして、現在二二%合理化でほぼ同じ購買をして千八百億の節減をした。あとガバナンスを利かすとか情報開示をするとか、そういった経営基盤面でやっております。
 それから、先生の特に御関心のあるお客様に直接喜んでいただく施策というところでは、全部言っていると長くなりますのでぱらぱらと申しますと、郵便ではEXPACK500という五百円の大型封筒さえ買っていただいたら三十キロまで何を詰めても全国一律というふうな制度とか、写真付切手を出すというふうなメニューの多様化もいたしておりますし、今年は年賀はがきの正月二日の配達も三十一年ぶりにやらしていただいたということがあります。
 それから、ゆうパックの全面リニューアル、去年の十月ですね。それまではウエート取りであって、持ってこられる方もお引き受けする方もはかりを持って走り回っていたんですけれども、今は容積で非常に便利になった。それから、お受けする場所を極力増やすということで、例えばローソンさん、全国八千店でお引き受けをさせていただいている。さらに、数字的に申しますと、ゆうパックのマーケットシェアは、七、八〇%から実は五・七まで落ちていたんですが、今七%台に回復で、あと一年程度ぐらいで一〇%に参ります。
 それ以外に、目に見えて、まだなかなか見えないんですけれども、見えるように努力しているのは、郵便局をワンストップのコンビニエンスオフィスにしようと。ストアじゃないですよ、オフィスにしようということで、地方自治体等の手続等をもっと手広くお引き受けする。空いているスペースがあれば、お客様、近所の方に役立つ小売業をするというふうなことを考えておりますし、さらに、これもだんだん目に見えていただきたいと思っていますけれども、金融関係について、ファミリーバンクと私は言っているんですけれども、御家庭、個人の方になれ親しんでいただいて、どんなことでもお役に立つような仕組みに持っていこうということでやっております。
 それから、先生おっしゃった翌日配達のエリア、もし私の記憶が正しければ、例えば東京から三百キロ以内がエリアだったんですが、それを六百キロにして、広島ぐらいまでカバーするということをやったと記憶しておりますけれども、ちょっと数字がずれているかも分かりません。
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有村治子#6
○有村治子君 生田総裁、ありがとうございました。本当に今回の答弁、お見受けしていて、生田総裁のリーダーシップに頭が下がるような思いで拝聴をしております。
 それに続きまして、竹中大臣にお伺いしたいと思います。
 私は、国民の皆様が一人一人実生活をする上で目に見える実感があることが大事だというふうに考えるのは、その実感が世論をつくっていき、その世論に引っ張られる形で行政や経済や政治が動いていくということを考えれば、どのような改革をしても、やはり国民の世論をつくっていく、国民の皆様とともに歩むという視点が絶対に欠かしてはいけないところだと思っております。
 その中で、今回の審議の中でよく引き合いに出されるのがNTTや国鉄、JRの改革でございました。そこで私は、今回、国鉄、JRが民営化になされたときにどのような報道がなされてきたか、数十の資料に目を通しました。そこで、端的に面白い記事がありましたので御紹介をさせていただきたいと思います。民営化から十四年たっての総括が行われた週刊ダイヤモンド二〇〇一年九月二十二日号です。ちょっと長くなりますが、御紹介したいと思います。
 民営化すれば赤字路線は廃止され、運賃は高くなる、国鉄民営化前後に高まった懸念はこの十四年間で払拭された。国鉄の最大の存在意義は、全国隅々まで鉄道のネットワークを維持するユニバーサルサービスと適正運賃であった。ところが、国鉄時代に廃止を決めたローカル線は計八十三にも上る。これに対して、JRが独自に廃止を決めたローカル線はたったの六つにすぎない。実は運賃も国鉄時代は値上げの連続だった。六六年の三二・三%値上げを皮切りにほぼ毎年のように値上げし、最終的には計十四回も実施された。中には、七六年の五〇%値上げのように世間の強い批判を浴びたものもあった。一方、JRになってからの運賃値上げは、消費税導入に伴う運賃改定を除けば、JR北海道、JR九州、JR四国の各一回ずつだった。昨今では逆に事実上の値下げに踏み切るケースが出ているという報道が十四年目の総括としてなされています。
 このようなレポートをまつまでもなく、私自身も高校時代、通学をしている中で電車を使っておりましたけれども、JRになって端的に感じられたのは、汚い、臭いと評判の悪かったトイレがきれいになった。トイレットペーパーがなかったものが付いてきて、落書きばっかりだったトイレに落書きが一切なくなったというような思いを持っています。また、今私はベビーカーを引いて鉄道を利用するんですけれども、バリアフリーの取組がいかに有り難いかということを痛感し、エスカレーター、エレベーターの設置がどんどん進んでいることに本当に実感、プログレスを感じることがあります。
 そういう意味で、年間六千億円の補助金を必要としていた国鉄がJRになって、その六千億円の補てんが不要となった上に、二千二百億円の税金を納めるような企業になったということは、本当に私自身もこれはプラスだったんじゃないかなというふうに感じます。
 NTTの場合は、長くは申しませんけれども、例えば東京―大阪間、昼間三分間話したら四百円だった通信料が、今はその五分の一、約五分の一の八十四円になっています。そういう意味ではそれぞれの方が通信コストの削減ということを実感できるのですが、その一方で、今郵政民営化になったらどんな目に見える、国民が実感できる成果があるのか、ここのところがなかなか見えてこないというのが率直な思いでございます。この部分のわくわくしたビジョンが見えてこないからこそ世論が、民営化を支持する世論が大きなうねりとなって巻き上がってこないのではないかと思います。
 そこでお伺いしたいのですが、竹中大臣、最終的な民営化のイメージとして、どのような国民が実生活の中で実感できる成果があるのでしょうか。例えば、竹中大臣が国民の一人として民営化された後の郵便局に三十分、一時間滞在されるとしたら、そこでどんな便利なサービスを竹中一国民は享受されるのですか、されようとされるでしょうか。イメージが分かるような形で教えていただきたいと思います。
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竹中平蔵#7
○国務大臣(竹中平蔵君) 今、有村委員が御指摘の点、国鉄との比較というのは大変重要なポイントであろうかと思います。国鉄は言うまでもなく大変な赤字を抱えていた。それに対して、今、郵政というのは、これは生田総裁の御尽力、そして公社の御尽力もあり、差し迫った危機にあるという状況ではない。しかし、日本の今後更に高齢化が進み成長率が低下する中で、実は貯金で受け入れてそれを国債等々で運用するというビジネスモデルそのものが恐らく成り立たないであろうと、そういう非常に中期的な大きな課題を背負ってこの改革をしなければいけない。そこがやはり、国鉄があえていけば差し迫った受け身の改革であったのに対して、郵政の改革というのは未来志向の、その意味では前向きの攻めの改革、そこの御理解をいただくのが大変難しいところであるというふうに思っております。
 その意味で、今委員は具体的にどういうわくわく感があるのかというお尋ねをくださったわけでございますけれども、これは私自身、実は郵便局に、郵便局というのはやっぱり行って楽しいところであると、そういうふうになる、そういうふうなイメージでの、そういうふうな民営化後のイメージを是非実現していただきたいと思っております。
 これは、今ワンストップコンビニエンスオフィスの話、ファミリーバンクの話等々ございました。今若者は、例えばコンビニに行けば何かがあるというふうなイメージでコンビニに用事がなくても行く。私は、郵便局というのは、特に地方においてそういう地域の活性化の拠点として、これは正に地域密着型の様々な創意工夫をしていただいて、そういう人が、集客力がある、人が集まる拠点になり得ると、そういうことなのであろうと思っております。集客力のある拠点であるからこそ、それを生かしていろんなビジネスチャンス、物を販売するということも含めて、いろんな新たなサービスを提供するということも可能になるんであろうというふうに思っております。
 骨格経営試算の中で、こういうサービスが考えられるのではないだろうか、こういう新しい商品も可能性があるのではないかということを可能性としてお示ししておりますけれども、そういうことができれば、私はやはり郵便局というのはコンビニエンス、ワンストップコンビニエンスオフィスとして、とにかく行ってみようというふうにイメージを持つことになるでございましょうし、むしろ民営化によって我々が想定している以上のより魅力のあるダイナミックなサービス、商品が提供されていくということを期待をしております。
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有村治子#8
○有村治子君 ありがとうございます。
 今までの答弁でもそのようなラインのことはお伺いさせていただきましたが、ダイナミックな、魅力的でというふうなお言葉はおっしゃいますけれども、その実態がなかなか伝わってこないからこそ世論が付いてこないんじゃないか、そういう懸念を持っております。
 私自身も以前マクドナルドに勤務をしておりました。チェーン展開をしていく中で、今コンビニエンスストアもそうですが、日夜技術が革新していく中で、皆様本当にはいつくばっていくような思いで展開をされています。その技術のノウハウをすべて駆使したコンビニエンスストアと、実際に、互角とまではいかないけれども同じ土壌で商品を置けるのかどうかという意味では、私は非常に懐疑心を持っております、率直なところ。自社内競合のスクラップ・アンド・ビルドが実際に行われているような中で、本当にほこりのかぶったはさみを置いても売れるのだろうかというような思いが、持っておりますので、もう少し具体的なビジョンというものを見せていただければ有り難いなというふうに思います。
 時間が限られているので、次の質問に移らせていただきたいと思います。
 先日、私は自民党の会合に行きました。関西での出来事でございます。その帰り、たまたま初めてお目に掛かりました方とお話をしました。電車の中で四人掛けだったんですが、特定郵便局の局長さんあるいはその夫人の方々と自民党の会が終わってからたまたま顔を合わせて、電車で御一緒させていただきました。
 その方々が口々にこうおっしゃいました。私たちは日本社会が良くなると思って自民党を支持してきました。そして、郵便局の方、関係の方が比例区、全国区でお出になると一生懸命票集めをして、そして党員になっていただき、皆さんに支持をお願いしてきました。にもかかわらず、その自民党から今回の法案が出てきた。後ろから剣を刺されるような思いです。この思い、私たちはこれから何を信じて、私たちとともに歩んでくれた人たちにどんな言葉を掛けていけばいいんでしょうかというようなお話をいただきました。率直なところ、私も、比例区、全国区で郵政の方は別に候補をお立てになられますから、特定の私の郵政の関係の方が支持していただいているというわけでは全くありません、誤解のないようにあらかじめ申します、申し上げますけれども、しかし、その局長さん、夫人のお話を聞いて、私自身、自民党員として、胸が詰まるような思いで拝聴をしておりました。
 そこで、竹中担当大臣、また、次の自民党のリーダー、中核を担うといろいろなアンケートでもお名前が出ています麻生大臣、谷垣大臣にも同様の質問をさせていただきたいと存じます。
 その方々と直接対面をされて、これから何を信じていけばいいのか、政治への信頼をどう守っていくのかという視点から、皆様だったら電車の四人掛けの中でそのような、自民党を支持し、郵政を本当に支持してきた方々に対してどんな言葉を自民党の議員として、あるいは閣僚としてお掛けになられるでしょうか。短い言葉ですが、おっしゃっていただければ有り難いと思います。
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竹中平蔵#9
○国務大臣(竹中平蔵君) リーダーは後でお話しになるということだと思います。
 私は、これはよく考えてください、これは明らかに皆さんのためになることですということを率直に申し上げたいと思います。我々はこれまでも皆さんのためになることをやってきました、しかし、変化するというのは、いろんなつらい面もあるかもしれませんけれども、我々は今までだって変化してきて、そして良くなってきたと。今回は皆さんのために、本当に皆さんのためになる変化なんですと、そのことを一生懸命是非説明をさせていただきたいと思います。
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有村治子#10
○有村治子君 ありがとうございます。
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麻生太郎#11
○国務大臣(麻生太郎君) 特定郵便局長さんの、今四人掛けの席のお話がありましたが、いろいろ特定郵便局長さんも年齢層、地域ごとにいろいろ御意見が違うというのがこの二年間、この話をさせていただいた率直な実感です。
 明治四年から数えて百三十四年ですか、の中に当たって、やっぱり特定郵便局長というのは、今三代目、四代目の方々含めて結構な数いらっしゃるんですが、十何%になっていると思いますが、それらの方々の中で後継ぎのいらっしゃるところ、ないところ、これまた意見の違うところですので、一概にこれがという意見はないのがもう率直なところです。
 ただ、一様に、これまで長い間、全く郵便にスタンプを押すというこの発想すらなかった明治の時代に、少なくとも今日まできちんと地方の郵便制度というものを守り育ててこられた方々に、やっぱりこの特定郵便局長さんのなされた部分というのは、明治政府の金がない部分をかなりの部分民間が、委託といやあ聞こえがいいですけれども、早い話がボランティアでやっていただいた部分というのは極めて大きな貢献があったんだと、私自身はそう思っております。したがいまして、そういったものに関しては、まず感謝と敬意がささげられて当然、これは当たり前のことだと存じます。
 ただ、今、竹中大臣の方からもお話がありましたように、今のまんまの制度が、少なくともこれだけの情報通信技術が発達してきた時代の中において、又は少なくとも小口で大量の金を集めて、そしてそれで政府にいろいろな形での力を付けさせるという部分で、国債に換わったり、いろいろ特定郵便局のお金の運用等々いろいろあるところですけれども、そこらの金が、今は逆に銀行にお金を返済する人が多い時代ですから、そこの点でもちょっと考えていただいて、今の時代に合ったようにつくり直していくんであって、特定郵便局長さんのみが割を食うわけではないのだという点をきちんと説明をしていかねばならぬところだと思っております。
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有村治子#12
○有村治子君 ありがとうございます。
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谷垣禎一#13
○国務大臣(谷垣禎一君) 今、四人の局長さんのお話がありましたけれども、私自身も選挙区で特定局長のOBの方々、あるいはその奥様方、あるいは現職の局長さんたちとも随分何度も意見交換をさせていただいて、こういう表現はいけないかもしれませんが、心の触れ合う付き合いを今まで政治家になってからさせていただいたと思っております。
 そういう中で、今の仕事から見ましても、長い間で財政投融資の資金をずっと提供していただいてきたとか、あるいはバブルがはじけて以来、大量の国債を発行せざるを得ない中で、それを引き受けていただく大きな役割を果たしていただいたと、こういうことで感謝の念を深く持っている者の一人でございます。
 先ほどお話がありましたように、財投も制度が改まり、そして全体の資金運用の仕方を、官が最大の資金の取り手であるという構造を変えていかなきゃならないということになりますと、恐らく郵政も、あれだけの資金を集めて、その資金を、貯金者に金利を払っていくということになりますと、より効率的な運用の仕方というものを工夫しなければならなくなっているんだろうと思います。ですから、今回の改革は、特定局長の方々にも、今までの機能を更に、果たされた機能を更に高度化させて新しい時代に対応していくためなんだということを私はできるだけお話し申し上げたいと思っております。
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有村治子#14
○有村治子君 ありがとうございます。三大臣、本当にありがとうございます。
 今回、二項対立、敵味方、あっちこっちというようななされ方、報道のなされ方も非常に多い中で、私は心を痛めております。やはり、その方々の同意あるいは理念の共有なくして成功はあり得ないということを考えると、やみくもにレッテル張りをするのではなくて、是非その方々に、今おっしゃっていただいたような理念とともに展望ということを丁寧にやっていくということが本当に必要なんじゃないかなというふうに思っております。
 最後になりますけれども、国鉄改革、大変な労働組合も含めて反対があった中で中曽根康弘先生は国鉄改革を断行されました。その中曽根先生が私たち後輩におっしゃっていただく言葉にこういう言葉があります。政治家は、常に歴史という裁判の被告人席に立たされている、歴史の評価に堪え得る政治ということを決断し、実行していかなければならないというふうにおっしゃっています。現に、麻生大臣がおっしゃっていただいたように、前島密さんの改革というのは百三十年以上掛けてその名を私たちの心にとどめています。
 そういうことが言えるようになるために、時の小泉総理あるいは竹中大臣は、大変な反対であったけれども確かに正しい選択をしたというふうにおっしゃっていただけるような改革に、やるのであればそのようなものにしていかなければいけないということの国民の多くの方々の思いを代弁して、是非、結果はどうなるか分かりませんけれども、ベストを尽くしていただいて、敵味方ではなく日本のために尽くしていただきたい。
 この思いをいま一度御報告させていただいて、私、自由民主党有村治子の質問を完了させていただきます。ありがとうございました。
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鶴保庸介#15
○鶴保庸介君 有村議員に続きまして、私の方から御質問をさせていただきたいと思います。
 まず、私の立場を明らかにしておかなければならないと思います。私は、決して反対の立場ではありません。ありませんが、今回の議論を聞いておりまして大変に疑問に思うことも出てまいりました。
 先ほど竹中大臣の方からも、皆さんのためになる改革であるとか未来志向のための改革であると。これはそのとおりだろうと思います。また、私自身も、総理がリーダーシップを取って改革に取り組んでいくその姿、これは今までの政治にはなかなか、なかったとは言いませんけれども、なかなかそれが実現に向かわなかった。日本の政治というのは、リーダーシップを取った総理が、弾力的に変えていくといいますか、右へ行きながら、また左へ行きながらいろんな、中道、中庸を模索していく、そんな政治の在り方がこれから必要なんではないか、私自身そういうふうに考えております。また、一部の論者の中には郵便局の職員の生活のためにという方もいらっしゃいますが、そのためにも改革が必要なんだという大臣始め政府の皆さんの答弁は私も納得がいくところであります。毛頭、現状維持を主張するつもりはありません。
 しかしながら、それならばなぜ、これまで問題があるこのことに対するほかの方策がなかったのか。大臣はよくおっしゃいます、公社で国債の官から民への流れをつくっていくと言いますが、官から民への資金の流れをつくるためには、例えば預け入れ限度額を下げることにより官から民への資金の流れをつくることだってできるだろう。また、財政投融資改革、財政改革に向けて郵貯を改革しなきゃいかぬという話でありますが、これとても、法律一本、公債を郵貯が買うことを禁止あるいは制限していくような方向の法律を一本作れば済む話であります。長い時間を掛けて営々と積み上げて膨大な行政コストを掛けてつくってきたこの郵便制度を、どうして今完全民営化に向けて進めなければならないのか。私は、そのことに対して明確なやはり理念あるいは答弁が必要だろうというふうに思います。
 多くの論点があると思いますが、私たち国会議員も、総理が言うことであるから、先ほど申しましたとおり、一つの方向性、志向の方向を考えなければいけないということは論をまたないわけでありますが、独裁になってはいけません。国民のためにならない改革であれば、我々国会議員は身を張ってでもこれに断固阻止をしていかなければならないというのはまた当たり前のことであります。そのためにも、この論点だけは押さえておきたいという、わずかな時間でありますから、この論点だけは押さえておきたいということをお伺いをし、そして納得がいけば時間前であっても終わりたいと思います。
 それは、まず一つ、官から民へというその理念そのものでございます。先ほど話をさせていただきましたとおり、この改革に向けてなぜ民間の多くの国民の方々が分からない、また態度が決められない、そしてまた判断できない、よし頑張ろうという気になれないのかといいますと、この改革によってどういう社会が待っているのか、この民営化をすることによって何を目指しているのかということを、まあ本当は総理御自身の言葉で聞きたいわけでありますが、政府、執行部の方からお伺いをしておかなければならないと思うからであります。
 ここのところがしっかりできていないから、まあ銀行では金持ちが預金に行きますと、別室でお茶を用意されながら行列をつくらずにお話ができますよとか、あるいはその逆で、まあ郵便局というのは世襲で結構ですねと、またあるいは年金もらえて結構ですねと、何でそんなの公務員でなきゃいかぬのですかというような、はっきり言うと情緒論に近いような話になってくる。それは竹中大臣も何かの雑誌でおっしゃっておられたことだったというふうに記憶をしております。
 郵政事業民営化後のあるべき社会としてどんなものを目指しているのか。これは繰り返し、その技術論として民営化の意味みたいなものをおっしゃってこられましたけれども、私が聞きたいのは、その官から民へのなぜ民でなければならないのかということではなくて、そのなぜ民でなければならないのかということではなくて、何を目指していこうかというあるべき社会の姿だろうと思うんです。
 野上浩太郎議員の質問が以前ありましたけれども、その中にも、民間企業、NPOなどの民が主体となって公共サービスの提供を、提供する役割を担うような社会という話がありました、お答えがありました。しかし、これは手段ではなかろうかと思います。
 何を目指そうとしているのか、この郵政民営化によって何を目指そうとしているのか、どういう社会を目指そうとしているのか、その哲学を是非とも聞きたい。財政の回復であるとか経済の発展であるとか、あるいは三十八万人の公務員がどうのこうのとか、あるいは三百四十兆円の数字がどうとか、そういうことではなくて、それを手段にして何を目指そうとしているのか、この理念をこそ高らかに語っていただきたい、そう思うんです。よろしくお願いします。
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竹中平蔵#16
○国務大臣(竹中平蔵君) 大変大きなお問い掛けでございます。極めて重要なお問い掛けでございます。
 私は基本的には、これは先般内閣府で取りまとめた二十一世紀ビジョン等々でもそうした趣旨を十分に反映させていただいたつもりなんですけれども、日本という国が二十一世紀に向けて、一人一人、国民一人一人がその潜在力を十分に発揮して、その一人一人が願うその生き方を実現できるような社会にする。そうすることをもって、さらに国際社会の中で日本としての日本らしい貢献をしていく、そういう社会を実現していくということに私は尽きるのであろうというふうに思っております。
 そのためには、やはり一人一人の方々が自由に選択できるような形にしていかなければならない。そして、ひとしくいろんなチャンスが与えられていなければならない。そして、一人一人が個性を伸ばすということに対して社会がそれをエンカレッジするような、そういうシステムがなければいけないということであろうかと思います。
 このためには、教育、家庭の在り方、全部入ってくるわけでございますが、私が担当している経済や財政の観点、金融の観点から申し上げますならば、それはやはり日本語で言うならば、公私という言葉と官民という言葉は違うわけでございます。その公私という言葉と官民の持つ意味をはっきりと認識をしながら新しい時代にふさわしい制度設計をしていくということだと思います。
 公私というのは、これは野上委員にもお答えさせていただきましたけれども、公的な財・サービスと私的な財・サービスというのが世の中にはある。それをやっぱり我々両方求めております。私的な財・サービスはこれは普通市場で分配されればいいと。しかし、公的な財・サービスは市場だけでは駄目です。そのためには政治も必要だし、何らかの介入が必要になってきます。問題は、それをだれがやるかというときにその主体としての官と民が出てくるのだと思います。
 今まで公的なことをほとんど官が独占してやってきた。場合によっては官が私的なことにまで介入している面があったかもしれません。我々はこれからの社会、いろんな不安の中で、公的な役割は極めて重要だと思います。しかしそれを、公的なものをすべて官がやるのではなくて、民でできるものが随分たくさんあると。そういう下に譲っていくことが人口減少社会の中で引き続き経済システムが活力を持っていくために私は不可欠な選択の方向であろうかと思います。
 したがって、豊かな公、しかし小さな官、そういう方向をこの先般のビジョンでも打ち出させていただいております。民間でできることは民間でということの意味の背景には、私はそのような理念があるというふうに是非とも御理解を賜りたいと存じます。
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鶴保庸介#17
○鶴保庸介君 総理がこう答えてくれれば私は納得できるわけでありますが、なかなかその事態もなかった。ただ、それをちょっと敷衍して申し上げたいと思うんです。私も全くそのとおり、個人の選択肢を増やしながら、より豊かな個人の人生、あるいは幸せとは何ぞやとは言いませんけれども、そういう哲学を持って政治が進めていかなければならない。恐らくそういう哲学や価値観の転換期に今、日本はあるんだろうというふうに思うんです。
 しかし、それを進めていく上で、例えばそれならば民でできることは民にということで、一つの疑問が浮かびます。恐らく、なぜ郵政が先にやらなければならない、なぜこれがまず真っ先にやらなければならないかという疑問であります。ほかにも民でできる官の仕事はまだ幾らでもあるじゃないかと。例えば、具体例出して悪いですけれども、ハローワークでありますとか、今議論になっております社会保険庁でありますとか、そしてまた、全体でなくても、官でやっている仕事の一部分を民ですることを、委託をしていくことということはどんどんどんどん、まだまだ進められるはずであります。今のお話を敷衍しておりますと、これをやるのかやらないのかということを当然聞きたくなってくるわけでありますが、いかがでしょうか。
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竹中平蔵#18
○国務大臣(竹中平蔵君) これにつきましては、実は経済財政諮問会議でも頻繁に議論をしているところでございます。ハローワークの問題、社保庁の改革の問題、これは国民が喫緊にもやってほしいと、緊急にやってほしいという非常に強いニーズがあるということも承知をしております。その一つ一つの手段として、昨年から今年にかけて集中的な議論を行いまして、いわゆる市場化テストを実施しようと。その市場化テストのモデル事業の中にこのハローワーク関連のもの、社会保険庁関連のものも入っております。この中で民間でできることはあるはずだと。
 しかし同時に、官がしなければいけないこともございます。官が引き続きしなければいけないことがあるということも承知をしながら、例えばハローワークに関しては、キャリア交流プラザ事業の公設民営のようなもの、求人開拓事業の民間開放のようなもの、そのようなものがモデル事業として試行的に導入されていることで議論を進めているところでございます。社保庁に関連しましても、国民年金保険料の収納事業、さらには年金電話相談センター事業等々、これは市場化テストでのモデル事業にして、そして民間でできることは正に民間でやっていこうという方向で私たちは考えております。
 その中で、しかし郵政というのはやっぱりこれだけ大きな広がりを持っている非常に大きな問題であると、そうした意味で改革の本丸として位置付けをさせていただいておりますが、これ一点だけということではなくて、鶴保委員御指摘のように、幅広くこれはやっていって、システム全体を変えていかなければならない問題であると認識をしております。
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鶴保庸介#19
○鶴保庸介君 本当に幅の広い視点でというか、郵便局がですよ、規模が大きいということを理由の一つに挙げられましたが、だからこそ慎重にならざるを得ないという向きは当然あると思うんですね。
 また、問題があったかという話になりましても、先ほど郵便事業の話もありました。これから来るであろう荒波に向かって未来志向だということを大臣も答弁なさった。つまり、今の時点で問題があるというふうには認識をなさっておられない。にもかかわらず、例えば社会保険庁の話、これ不祥事いろいろあって、もう国民的にもいい加減にしてくれというような議論がある。これに対して、先に見ます言われるのが普通、本来ならば筋ではなかろうかという気持ちも私は国民の意見としてあるんだろうと思うんです。その辺はいかがでしょうか。
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竹中平蔵#20
○国務大臣(竹中平蔵君) システム全体を、鶴保委員も御賛同くださいましたように、二十一世紀型にこれ変えていくという大変重要な責任を我々今の政治家は背負っているのだと思います。そういう観点からしますと、やはりあちらを動かしこちらを動かし、そして少し制度にきしみが生じかねる懸念があるときはまた別のところを動かし、そういうふうにして、これだけ、一億二千六百万人が暮らす五百兆円経済でございますから、大変大きなものをこうガラガラポンと一夜にして変えることはできないわけで、そこはやはりいろんなところを動かしながら進んでいかざるを得ないというのが現状なのではないかと思います。
 しかし、そういう点からいいますと、これお金の、官のお金の流れという観点からしますと、まあ何とか出口の改革を少し進めて、中間の改革を少し進めて、そして入口のところがやっぱり後れているという面もあるのだと思っております。その意味では、やはりこの郵政の改革を相対的に見て急がなければいけないという事情も、これまた私は存在しているのではないかというふうに思っています。
 特に金融市場はすさまじく動いておりますから、そういう民間のすさまじい金融市場からある意味でアイソレートされた形で国営の貯蓄機関があるということに対しては、これは専門家の間からは様々な既に批判もあるわけで、そうしたことも踏まえて、やはり今この時期に、これはやっぱり時間が掛かります、時間が掛かるからこそ今の時点で是非取り掛からせていただきたいというふうに考えるわけでございます。
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鶴保庸介#21
○鶴保庸介君 まあ国民の多くは、その辺りが現実の問題として出てませんから分かりにくいんだろうと思うんです。それだけに議論はもう少し踏み込んだ本音の部分の話がないと理解してもらえないんではないかというふうに思うんです。
 例えば私、今回のその答弁、委員会でのやり取りを聞いておりまして、幾つか、これちょっとどうかなと首をかしげたくなるようなお話がございました。間違っていたらまた御指摘をいただきたいと思いますけれども、例えば、まあごまかしと言ったら申し訳ありませんが、誇張じゃないのかというような、私が、私自身が感じるようなこと、例えばこの郵政民営化の意義を問う辺りで、三百四十兆円の郵貯、簡保の資金が民間資金に転化すると、こう繰り返し繰り返しおっしゃっておられますが、その裏で、三百四十兆円の郵貯資金はこれから十年間掛けて減らしていきます、減っていくでしょうという答弁もあるわけであります。民間資金に流れるのは三百四十兆円全部ではありませんよね。リスクマネーに流れると言っているのは三十五兆円ぐらいの程度であるということも、これははっきり申し上げて誇張であろうと思います。
 また、そのほかの理由、三十八万人の職員、職員がどうとかいう話も、本当はやっぱり反対派にしてみればもっともっと反論をしたい数字であろうと思いますし、その辺りは、誠実というのは、誠実に答弁をしていただきたい。この誠実に答弁するというのは決して長々と答弁をするとかいうことではなくして、これは分からないことだと、不確実なことだ、ことであるが、しかし、我々が考えて知恵を出したその上で今こういうことを前提にして考えておると、この辺りの誠実な答弁がやはり欠けているんではないかという気がしてならないわけであります。
 そしてまた、私はこれもちょっと一つ質問にさせていただきたかったのは、無駄な公共事業があるからこれは郵貯改革をして財投改革をして財政改革をしなきゃいかぬという、まことしやかにこう言われておるわけであります。これ、正式な答弁としてこう言っておられるかどうか分かりませんが、世間ではそう言っております。しかし、今まで政府は、政府はですよ、無駄な公共事業というのはあるかと言われたら、ないと言ってきたんですよ。無駄な公共事業というのはなくて非効率な公共事業だというふうに言ってきた。非効率、つまり、それは上から下まで言うと、効率的な公共事業とそれからまた非効率な公共事業、それぞればらけてあるでしょうと。このグラデーションのように上から下まであるでしょうけれども、この非効率な公共事業を切っていかなきゃいけませんよね。それは当たり前の話であります。そうすると、それを切っていくということになると、どこで切るかという話になってくるだけの話であります。そうすると、郵貯資金を、それを丸ごと民営化して何もかも、じゃこれを市場化原理でやりましょうという話になってくると、ちょっとこれは待ってくれと私言わざるを得ないわけでありますね。
 つい先日まで私は国土交通省で政務官をさせていただいておりました。まあ、政府の答弁としてどういう答弁ぶりをするかも私自身も分かっておるものであります。国土交通大臣に今日は来ていただかなかったのも、それを踏まえた上で大臣に答弁をいただきたいからであります。どうぞよろしくお願いします。
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竹中平蔵#22
○国務大臣(竹中平蔵君) 今の鶴保委員の御指摘は、改めて我々答弁する立場の人間として本当に大変重要な御指摘だと思うし、同時に、改めてこれは本当に御説明、政策のコミュニケーションというのは本当に難しくて注意をしなければならないということを私自身に言い聞かせなければいけないと思っております。
 誠実に答弁しろ、むしろ委員は正確に言ってくれと、そのような御趣旨であろうかと思います。我々は、それは大変重要であるということを心掛けております。同時に、常に、これはまあ局面局面によります。どういう方とどのぐらいの時間を掛けてお話しするかということにもよるわけですが、ポイントだけ分かりやすく言ってくれと、要は何だと、そこだけ教えてくれと、そういう御要望も一方でいただきます。
 それを分かりやすく言いますと、例えばお金の流れにしても、いや、今これ政府のお金ですけれども、これ民営化されて民間に流れるようになって民間のお金になります。それは場合によって、時間がない場合はそのような御説明をしていただく場合も確かにあるかもしれません。しかし、それは私どもとしては、国会等々しっかりと御説明すべき、存分に御説明すべき場ではそのようなことを鋭意注意してやらせていただいているつもりではございます。
 今、直接お尋ねのございました公共投資の話にいたしましても、これは公共投資が今まで財政投融資で言わば制度的に右から左にお金が流れる仕組みになっていたので、どうしてもそこでのチェックが甘くなりがちだったのではないだろうかと、そのような問題意識、これはある程度は皆さんお持ちなのだと思います。そういう点に関して、その無駄な公共投資というのをどなたがどこでおっしゃったかはちょっと私も記憶しておりませんが、そういう説明のしぶりがあったことも事実なのであろうかと思います。
 しかし、これに関しては、当然その財政投融資の資金配分も、これは行政で案を作って国会で審議をして、いろいろ御議論をいただいた上で大枠は決めているわけでございますから、それは引き続きそういうつかさつかさでの議論というのはしっかりとやっていただかなければいけない。しかし同時に、そういう大枠の制度そのものを今見直すべきときではないだろうかという、そのような問題意識をさせていただいているつもりでございます。
 委員御指摘のように、そのケースケースによるわけでございますが、正確に意を尽くした御説明をしていきたいと思います。
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鶴保庸介#23
○鶴保庸介君 とすると、その公共事業に限って今お話をさせてもらいたいと思います。
 公共事業の原資となる財政投融資、これは乱暴な言い方もお許しをいただきたいと思いますけれども、これを市場化原理によって官から民への資金の流れの中で、市場化原理を中心に国民の注視の下、効率性を考えていくということであるならば、もう一つ、ちょっと待ってくれと言いたいことがやはりあるわけであります。
 それは、これまで、じゃ公共投資の中心になって後押しをしてきた財政投融資制度、これは確かに意味のあったものだろうと私は考えておるんです。住宅投資でありますとか、あるいは新幹線つくったりする、国家プロジェクトとしてやらねばならないこと、その当時、市場化原理では到底これはもくろみどおりいかなかったであろうと、しかしそれをあえて国家が主導してでもやらなければならないであろうという国家プロジェクト、これは今までもありましたし、それは恐らく大臣もその意味は、意義は感じておられると思います。
 しかし、それをこれから先、いや、じゃもう要らないんだと。これはもうみんなの、国民の皆さんが総意の下で市場化原理でそれにコミットしてもらうことによって判断をしてもらうんだというならそれはそれで一つの考え方だろうと思いますが、私自身はそうではないと思っております。まだまだこの日本というのは国家プロジェクトとして必要なものは一杯ある。まだまだ国債に頼らなければいけない現実もある。
 私は、例えばこれからリニアモーターカーをつくろうといったときに、じゃどこにその後ろ盾となる、これは公の資金ではないにしても、その後ろ盾となる制度、資金のまとまった資金制度があるのかという辺りは是非とも我々は考えていかなければならないことだと思いますね。
 その辺り、大臣のお考えを聞いて論を進めたいと思います。
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竹中平蔵#24
○国務大臣(竹中平蔵君) 私は、今、鶴保委員が御指摘の点には、全く賛成といいますか、同じ意見でございます。
 そのためにも、あえて先ほど申し上げた公私と官民の区別というお話を是非させていただきたいんでございますが、これは、公共事業、正にこれは公的な財でございます。公的な資本でありますから、市場で配分できる私的な資本、私的な財とは根本的に違います。まあ、公的な財の定義もいろいろそれは専門的にやると大変難しい面はございますが、やはり同時消費性、非排除性等々がありますから、道路等々、これは明らかに公的な財でございます。しかし、それをすべて今まで官がやってきたと。しかし、それをすべて官ではなくて、公的な財だけれども民でできるものもあるではないかと。そこがやっぱり大変重要なポイントなのだと思います。
 道路公団の民営化はそのような考え方に基づいていると思いますし、私自身、今回の郵政に関して言うならば、この郵便事業というのは公的な性格を強く持っていく事業であるというふうに考えている。だから、ユニバーサルサービスの義務も法律できっちりと課しております。これは公的なサービスに属します。しかし、それをすべて官、政府がやる必要があるかというと決してそうではなくて、民間企業でもできる。ただし、一定の縛りを掛けた形でやる必要があるので、今回は特殊会社という形で民営化をするという形にしている。
 それに対して金融の方は、より公的なサービスというよりは、私的なサービスの側面がより強い。これもすべてだとは言いませんが、より強いと。したがって、商法の一般法人という形で設立してそれをやっていこうと、正にそういう考え方になっているわけでございます。
 私自身、私的な市場で配分できるものは重要ですけども、それ以外のものは本当にたくさんあると思います。むしろ、これからいろんな意味で、安全、環境等々でそういうものは増えていく可能性があると思います。増えていくからこそ、これをすべて政府でやると、官でやると大変なことになるんだと。だから、それを、民間でできることは民間でやって、公的な財のうち特に公共性の強いものについて官、政府が引き続きやると、そういうような組替えを正に我々は行わなければいけないのではないかと。
 そういった議論は、是非今後とも深めていかなければいけないと思っております。
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鶴保庸介#25
○鶴保庸介君 とすると、その原資となるアマウント、まとまった資金、これ郵貯と言ってはちょっと語弊がありますけれども、だったと言うと語弊がありますけれども、郵貯を原資とした財政投融資あるいは国債から国庫という流れの中で、そういうアマウントを引き続き、これはある程度市場に任せながらも維持をしていかなければいけないということをおっしゃっておられているのかなと私、理解をしたんですけれども。
 とすると、財務大臣、ちょっとこれもまたお話をお伺いしたいんですが、今までの議論の中で、財投改革、無駄な投資、そしてまた財政改革、これを改革するために郵貯、簡保の資金源を官から民へ、市場原理に任せなきゃいかぬと。また、国債、答弁の中でも何度も何度も御答弁なさっておられるから、国債も市場に任しながら、これから国債の、国債頼みの財政をこれから規律をどんどんどんどん正していくんだという話ばっかり聞く、聞かされるというか、おっしゃっておられるものですから、その辺りうまく整合性が取れていないような気がするんですね。
 私は、その哲学といいますか方向性を是非ともやはり言っておいていただかないと、将来本当にどういう、まあほぞをかんだときに、将来本当に国家プロジェクトをしなければいけないと感じたときにほぞをかむ可能性があるんではないかという気がするんです。
 聞いてみたら、これから方針を転換を、方針を考えますと、道筋を考えて、経済財政諮問会議でもやっていきますと判で押したように答えておられるというふうに見ておりますが、財務大臣、お言葉があれば、お考えがあれば教えていただきたいと思います。
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谷垣禎一#26
○国務大臣(谷垣禎一君) 国家的プロジェクトに必要な資金をどうやって集めてくるかということでございますが、今これは資金になっているのは、一つは財投機関債、それから財投債。これは財投債、実際は国債と一緒に発売、発行しておりますので、国債と財投債は本質は一緒のものでございますが、そういうもの。それからあとは税資金と、この三つが大体原資でございます。
 そこで、財投機関債は、これは各財投機関のディスクロージャー等もやりまして、平成十七年度ではある程度の資金を必要とする全機関が財投機関債を発行するという体制になりまして、その必要資金の約四分の一を機関債で発行しておりますが、これは現在ほぼ市中で賄えているわけでございます。
 そこで、今度財投債の方ですが、かつてはこれは、財投の原資は皆郵貯、年金等全額寄託でやらしていただきました。今、財投債というもの、論者によりますと、財投機関債だけでそれぞれの機関の信用の格付をきちっとやって、財投機関債だけでやればいいじゃないかと、もっとそれを強化させていくべきではないかという御意見もございます。
 しかし、財投機関債だけではなく財投債も併せて発行しておりますのは、やはり国家の信用というものを背景にして調達コストの安い金というものは、やはり国家的プロジェクトあるいは財政融資制度には要らないということはないだろうということで、財投債と財投機関債のベストミックス、ここがどこにあるかということを探らなければいけないんだというふうに私は考えております。
 そこで、財投債というものが郵貯が民営化したときに本当に引き受けられるのかという点でございますが、平成十九年度までは直接引受けというのをその郵貯にもやっていただいております。これは、今まで預け入れた、預けていただいたお金を返さなければなりませんから、その資金繰り等々もございまして、平成十九年度までは郵貯に財投債を直接引受けさせていただいております。
 しかし、それから後は、今回は法律で平成十九年度までというのは明言をいたしましたので、そこから先は今までの返済資金もございます、これから貸していたものが返ってくるものもございます。それから、郵貯にもうお返ししなくて済む分もございますので、今、今年は十二兆ぐらいを市中で発行しておりますが、この市中発行で私は財投債の原資も今後十分に賄えると思っております。そうすると、問題は元に返りまして、国債というものが郵貯がなくなった後きちっと引受けができるかどうかという論点になっていくわけでございます。
 それで、この国債が、引受けが、つまり安定的に消化できるかという論点は大きなことでございますので、ここはちょっと申し上げたいんですが、十分これは意を用いていかなければなりませんし、今度ある程度、十年間掛けてやっていくという仕組みも今度仕組んでいただきました。そういう中で、一番大事なことは、国債に対するあるいは財政に対する信認を確保しながらやっていくということでございますが、全力を挙げてやらせていただきたいと思っております。
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鶴保庸介#27
○鶴保庸介君 丁寧な御答弁ありがとうございます。
 時間がなくなってしまいました。本当はもう今の話を受けていろいろお話を聞きたいんですけれども。最後にこれ、竹中大臣ちょっとお話を、確認だけしておきたいんです。
 まあ、結論だけ言うと、駄目だった場合、引き返せるかという話です。郵便局の窓口ネットワークがなくなった後で、今の話じゃありませんが、ネットワークなくなった後で、そこからもう一回お金集めして、それからそのアマウントのお金をしましょうなんていうことは、これ多分無理であります。とすると、これ徐々に徐々に民営化をしていく上での民営化委員会というのは、大変重要な役割を果たしていくことにならざるを得ない。
 もしもですよ、もしもそこに大手銀行の方々が入られるようなことであれば、将来的には百四十兆円程度だといいますが、百四十兆円程度であってもメガバンクはメガバンクです。全国にあまねくネットワークがあって、それがまあこれから民営化で同じイコールフッティングで出てくるということになると、脅威になることは間違いありません。民営化委員会のメンバーとして、こんなもの容認できるはずがない。絶対これを何とか止めていこうというふうにインセンティブ働くに決まっている。
 そういう辺りで、民営化委員会の人選というものをもっとデリケートに議論をするべきだと思いますし、私はそういう意味では、まあこれは銀行のメンバーでなくたっていいんですよ。例えば経営者であったとしても、日本の社会というのは、もうその経営、企業の経営者は銀行とはかなり詳しく密接な関係がありますから、インセンティブとしては同じ方向に働くんであろうと思うんです。
 そういう意味では、まあ反対派といいますかね、これを危惧する側の方々の意見を吸い上げるような仕組みを是非ともつくらなければならないと思いますが、最後に大臣、それだけ御答弁をいただいて、質問を終わりたいと思います。
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竹中平蔵#28
○国務大臣(竹中平蔵君) 委員御指摘のように、民営化委員会、大変重要な役割を担う、その人選がしたがって極めて重要になると我々も思っております。この判断の、その中立性、公正性を確保するという観点が極めて重要だと、もうその点に尽きると思っております。その意味では、直接の利害関係者を任命することは適当ではないというふうに思っているところでございます。
 これについては御答弁既にさせていただいておりますけれども、そうした事情も勘案しまして、中立的、専門的な知見が述べられるような、本当に専門性、信頼に足る方々にお願いをしなければいけないと思っております。
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鶴保庸介#29
○鶴保庸介君 ありがとうございました。
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